ヨウカズ職員のサンドボックス

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1はサイト-81██内の100×100mの敷地(以下敷地)中央から移動させず、敷地を柵などで覆わないでください。
SCP-XXX-JPに対するプロトコル「切り落とし」は、現在必要ありません。SCP-XXX-JPから半径10m離れた四方の地点に設置された遠隔監視カメラの映像は、1日1度以上確認を行います。また、定期的に専門職員を派遣して、観察記録を付けるようにします。

SCP-XXX-JPは年月の経過と共に、異常性の変化が起こる可能性があります。報告は担当者に行ってください。SCP-XXX-JPの改定前の特別収容プロトコルは、以下を参照してください。

説明: SCP-XXX-JPは、直径36cmの鉢植えに植えられている、高さ18mのカキノキ(Diospyros kaki)です。遺伝子上は一般的なカキノキと変わりありませんが、その枝葉は本来のカキノキより丈夫で、収容室の隔壁を貫いた記録があります。また判明している樹齢と比較して、異常に高く成長しています。鉢植え自体に異常性は確認されず、所々破損しており、割れ目から出た根に巻きつかれて大部分が覆われています。

SCP-XXX-JPは、枝葉が毎時間2mの視認困難な急成長を起こしています。SCP-XXX-JPを視認して5~7分以上経過すると、対象はその成長を視認出来なくなる認識災害を受けます。この認識災害はSCP-XXX-JPを視界から外し、15分程経過することで解除されます。SCP-XXX-JPの継続的な観測は、監視カメラや写真を通してのみ可能です。

収容室内を消灯し、SCP-XXX-JPが暗所に置かれた場合、SCP-XXX-JPの枝葉は毎時間5mの視認困難な急成長を引き起こします。またSCP-XXX-JPの急成長は、偶発的に空気中の酸素濃度上昇を引き起こすことが判明しました。この酸素濃度の上昇具合は成長速度に比例しており、作業員が肺の痛み、手足の震え、目眩などの酸素中毒の症状を訴えたことで明らかになりました。

SCP-XXX-JPはこの異常性のため、18m以上の成長、及び収容室の隔壁の破壊が行われる危険性がある場合のみ、枝葉の部分的な切除が許可されています。切除したSCP-XXX-JPの枝葉に異常性は確認されていません。

発見の経緯: SCP-XXX-JPは201█/06/30、██県の██高速道路で起きた玉突き事故での、「前を走っていたトラックから何mもある木が倒れてきた」という証言が財団の注目を引き、確保に至りました。苗木を運搬していたトラックの運転手はSCP-XXX-JPを乗せた心当たりが無いと証言しており、SCP-XXX-JPの出所は不明です。収容当時のSCP-XXX-JPの高さは11mで、トラック荷台内の暗所で異常性が発生したと推察されています。SCP-XXX-JPの目撃者にはクラスAの記憶処置が施され、事後処理はカバーストーリー「居眠り運転」により、問題なく完了しました。

SCP-XXX-JPはその後、現在の収容室に収容されましたが、認識災害の異常性により他の異常性や偶発的な影響の発見が遅れ、SCP-XXX-JPは現在の18mまで成長しました。

事件記録SCP-XXX-JP: 201█/09/14 21:34、SCP-XXX-JPの収容室内が大規模な爆発を起こし、SCP-XXX-JPの収容違反が発生しました。爆発前の監視カメラの映像によると、当時の収容室内では通常通りプロトコル「切り落とし」を行っており、SCP-XXX-JPが突如燃え広がる様子が映った直後に、映像は途切れました。

この爆発の原因は収容室内の酸素濃度が高まったことによる、SCP-XXX-JP自身が引火材となった自然発火だと考えられます。換気口を用いた換気は、当時の酸素濃度上昇に追い付いていなかったようです。この状況下でSCP-XXX-JPの異常性が増した理由は不明です。また爆発の規模から、当時の収容室内の酸素濃度は██%に達していたと考えられます。

屋外の監視カメラから以下の映像が回収されています。

[21:34:43] SCP-XXX-JPの収容施設の外壁が瓦解する様子が映っている。SCP-XXX-JPが炎に包まれたまま爆風で20mほど吹き飛び、開けた敷地に落ちる。落ちた衝撃で枝葉の大部分は折れて散らばり、鉢植えは砕けて辺りに散らばった。

[21:38:57] 煙の昇る収容施設から防具服を着た職員が避難している。SCP-XXX-JPを覆う火が弱まっていく。

[21:42:01] SCP-XXX-JPの炎は完全に鎮火した。多くの枝葉を失っており、1mほどの主柱が残っているのが確認できる。職員達が懐中電灯を持ってSCP-XXX-JPの捜索を開始している。

[21:43:46] SCP-XXX-JPが縮れた根で、収容室とは逆方向に這い始めた。

[21:47:57] SCP-XXX-JPは収容施設から50mほど離れた地点で動きを止め、その場に根を張り始める。

[21:52:02] 職員達がSCP-XXX-JPを発見して近寄っていく様子。SCP-XXX-JPは1mほどの苗木になっているのが確認できる。

その後、SCP-XXX-JPの暗所時における急成長を防ぐために、監視カメラと野外照明器具の設置、機動部隊の再配備が行われました。以下はその記録になります。

補遺1: この収容違反事例以降、SCP-XXX-JPの認識災害の異常性は確認されていません。急成長を起こす異常性も確認されないことから、SCP-XXX-JPが全ての異常性を失ったと考えられていました。しかしSCP-XXX-JPの移動を試みて小型コンテナを被せた際に、収容時と同様の異常性が確認され、SCP-XXX-JPの高さは2mになりました。このことからSCP-XXX-JPは暗所で急成長を起こす異常性ではなく、閉所で急成長を起こす異常性を持つのではないかと考えられています。SCP-XXX-JPは異常性自体は失っていないと判断され、Safeクラスオブジェクトとして特別収容プロトコルが改定されました。

補遺2: 破壊されたSCP-XXX-JPの鉢植えの破片に、柿の木の写真が付いたラベルが貼られているのを発見しました。ラベルの紙や印刷インク等に異常性は確認されていません。このような名前のプロジェクト団体は確認されておらず、SCP-XXX-JPの異常性との関係性は不明です。

お迎えいただきありがとうございます。どうか、のびのびと成長できる所へ植えてあげてください。この一本が豊かな自然に繋がりますように。

みどりのだいちプロジェクト