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アイテム番号: SCP-483-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-483-JPはサイト-8181の第3研究棟2階に位置する低危険度収容物室にあるパスワード付きロッカーの中に収容されています。使用する時はセキュリティクリアランス3以上の職員による許可及び別室によるカメラでの監視の下、使用する液体に応じた衣服、器具及び部屋を使用してください。SCP-483-JP-1に対しての直接感知及び接触は必要最低限の人数のみ許可されます。SCP-483-JP-1と接触した人間はサイト内の医師による診察が必要です。

説明: SCP-483-JPはサイズ212×344×280mm(一部給湯の為の突出部分あり)の電気式ポットです。元々は[編集済]という製品です。SCP認定の後に同製品は可能な限り回収されましたが、回収された製品の中で異常性を確認できているのは最初に回収された一つだけです。

SCP-483-JPは使用や経年による劣化が見られず、また液体に対し完全な耐性を持っています。SCP-483-JPは電源の有無にかかわらず稼働します。SCP-483-JPの内部に液体を入れ、蓋を一度締めた後にもう一度開くと液体は消失しますが、SCP-483-JPの前面にあるメーターに入れた液体の内容量が表示されます1。取り出すにはSCP-483-JPを稼働させ液体を沸騰させる必要があります。確認された最大容量は[編集済]です。SCP-483-JPの重量は内容の有無や量に関わらず2370gで一定です。

SCP-483-JPに液体2を入れ稼働、沸騰させる(どのような液体でも20分程で沸騰します)と投入した液体は特質を得ます。以降生成された液体をSCP-483-JP-1とします。液体が入ってない状態、液体以外の物質が入った状態で稼働させようとするとSCP-483-JPはエラーを示し稼働しません。SCP-483-JPの再稼働には生成されたSCP-483-JP-1が全て排出されるか、もしくは「保温」ボタンで設定された時間の経過が必要です。また再稼働が可能になるまでSCP-483-JPの蓋は開かなくなり、内部はあらゆる方法での観測が不可能になります。

生成されたSCP-483-JP-1はSCP-483-JPの「給湯」ボタンを押すと沸騰した状態で給湯部位より排出されます。SCP-483-JP-1は沸騰させる前の液体の性質に加えて、SCP-483-JP-1を直接感知した人間3(以降直接SCP-483-JP-1を感知した人間をSCP-483-JP-2とします)に対し、SCP-483-JP-1の正しい温度の感知、SCP-483-JP-1による自身への影響に対する予測や感知を不可能にさせ、またSCP-483-JP-1に触れることに対する抵抗心及びこれらの認識に対する違和感を覚えなくさせる特質を得ます。温度計やサーモグラフィ等の機械的、電子的な温度計測は正常に可能ですが、SCP-483-JP-2にこれらの計測結果を示しても正しく認識できません。

SCP-483-JP-2に対するこのような認識は直接SCP-483-JP-1を感知した場合のみ起こり、映像や写真といった何らかの記録・通信媒体を通して感知するとSCP-483-JP-1の特質は発動しません。SCP-483-JP-1は生成より決められた時間(SCP-483-JPの「保温」ボタンで調整できます)経過するとその特質を失いSCP-483-JP-1になる前の物質へと戻ります。この時SCP-483-JP内にSCP-483-JP-1が残っていた場合前の物質は消失します。

SCP-483-JP-2はSCP-483-JP-1の温度を「ぬるい」「自身の体温と同じ程度」だと予測、認識します。この認識は実際のSCP-483-JP-1の温度とSCP-483-JP-2との体温との差やSCP-483-JP-1の元の液体に関する知識の有無にかかわりません。またSCP-483-JP-1による身体の損傷及び欠落も予測、認識ができず、視覚、嗅覚、味覚、聴覚は「SCP-483-JP-1に触れる前の状態である」と認識し、触覚については損傷、欠落を問わず(たとえ全身であっても)「触れた部位が痺れている様で動かせない状態にある」と認識します。またSCP-483-JP-1の状態にかかわらず触れることに疑問を抱きません。このSCP-483-JP-2のSCP-483-JP-1に対する認識は接触を止める、意識を失い回復する、精神分析を行う等しても保たれ、接触したSCP-483-JP-1がその特質を失わない限り続きます。この特質は温度変化によりSCP-483-JP-1が気体や固体になっても保持されます。

SCP-483-JP-1が特質を失うとSCP-483-JP-2のSCP-483-JP-1に対する認識及び記憶は正常になります(正確に記述するのであれば、この時点でSCP-483-JP-2及びSCP-483-JP-2は普通の物質及び人間に戻りますが、文章の便宜上そのままの呼称を用います)。SCP-483-JP-2に生じた損傷や欠落した部位に関してもこの時に認識します。またSCP-483-JP-1との接触により本来起こり得たが感知できなかった感覚(SCP-483-JP-1が生成された直後に接触した場合、大部分は熱さやそれによる痛さである)がSCP-483-JP-1の特質が失われた瞬間にSCP-483-JP-2に発生します。これによりSCP-483-JP-2が予期せぬ行動を取ることがあるため、SCP-483-JP-2に対してSCP-483-JP-1の特質が失われる前に何らかの拘束をすることが推奨されます。

通常の液体にSCP-483-JP-1を混ぜるとSCP-483-JP-1は混合液がSCP-483-JP-1の特質に近づくよう作用します。SCP-483-JP-1を通常の液体に同等量以上混ぜると混合液はSCP-483-JP-1と同じ特質を得ますが、通常の液体を投入しSCP-483-JP-1の割合を同等量以下にすると予測や認識に対する作用は小さくなります。SCP-483-JP-1の特質保持時間はどれだけ液体と混合させてもSCP-483-JPより排出される時に設定されていた時間から変動しません。

SCP-483-JPが一度実験██の為に持ち出され[削除済]以降、研究棟外への持ち出しにはセキュリティクリアランス4以上の職員による許可及びSCP-483-JPであることを示す表示が義務付けられました。