whitepole
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※改稿中です 随時変わっていきます。

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8181の低脅威度物品保管庫に収容されています。SCP-XXX-JPを用いた実験は財団外の人物への脅威が発生するため、禁止されています。

説明: SCP-XXX-JPは達磨落としと呼ばれる玩具です。直径5cm×高さ1cmの7個の木製の円柱(SCP-XXX-JP-C-1~C-7)、直径5cm×高さ2cmの達磨がプリントされた木製の円柱(SCP-XXX-JP-2)1個からなります。SCP-XXX-JP-1の側面には彫刻が施され、底面の一方には、C-1~C-7までの数字が彫り込まれています。C-1、C-2、C-7には頸椎の部位の名称が併記されています。

達磨落としを行いSCP-XXX-JP-1が打ち抜かれた場合、SCP-XXX-JP-1を打ち抜いた人間と関係のある人物の第1頸椎が、当該人物の半径15mのどこかに転移します。。SCP-XXX-JP-1の数や打ち抜く順番によって特異性の法則が変化することはありません。

発見記録XXX-JP
██県██市の医療系専門学校から「授業中にみんなが動かなくなった」という生徒の通報を受け、その通報の異常を察知した財団が警察官に扮したエージェント数名を向かわせました。その結果、通報者の同級生と教師の合計██名が頸椎損傷による呼吸筋の麻痺によって死亡しているのを発見しました。また、通報者の机の周囲に犠牲者の第1頸椎が全員分確認できました。事件当時の状況では何が特異性を持っているのか判断できなかったために、生存した生徒をそのままサイト-████に輸送、尋問を行いました。

対象: 通報者であり事件当時唯一生存していた生徒、川上██

インタビュアー: エージェント・█

付記: 対象は同級生と教師が死亡していることを知らない

インタビュアー: 川上さん、落ち着かれましたか?

川上██: [不愉快な表情で]まぁ、えぇ、それなりには。

インタビュアー: 同意も無く拘束してしまい申し訳ありません。あなたは今事件の容疑者としてここにいます。あなたの無実を証明できればすぐにでもここから出られるはずです。そのためにも我々に事件の時の状況を話してください。

川上██: あの時私たちは█時限目の授業で解剖学を学んでいました。

インタビュアー: 周りの人間が動かなくなった時、あなたは何をしていましたか?

川上██: [視線を露骨に逸らして]授業の日に配られた教材についていたダルマ落としで遊んでいました。

インタビュアー: なぜ遊んでいたのです?

川上██: 何故と言われましても…なんとなくとしか。

インタビュアー: 教諭であった相垣さんは生徒の教育に対して熱心な方と聞いていますが?

川上██: 勿論、先生はこんな僕にも熱心に教えてくれました。ただ、それでも私は勉強をしようとしなかったんですよ。勉強自体が私に合っていなかったのだと思います。そんなことが分かっていたのに私は…ただ何をするわけでもなく毎日席に座っていたんです。あれが起こる日も同じようにしていました。

インタビュアー: 続けてください。

川上██: 授業が始まってすぐに、先生は教科書と教材をみんなに配り始めました。先生が言うには友人に生徒に知識をつけて貰いたいのだがどうすればいいのだろうと聞いてみたら、友人の書いた本を勧められたのだと、君たちに少しでも知識を身に着けて欲しいのだと。…先生はみんなに向けて言っていましたが、本当は私一人に向けて話していたんじゃないかと思います。

インタビュアー: それでもあなたは先生の期待を裏切ったのですね。

川上██: [沈黙]はい。ただ裏切ったとしても先生にその態度を見せるのは嫌だったんです。なので、隠れてさぼろうとしました。倒したりしたら大きな音が出て先生に見つかるので、二個重ねたあとにペンで押してたんですけど…力加減を間違えて机の外に飛ばしちゃって、先生に見つかると思ったら、すぐにみんな一斉に倒れてたんです。みんなどうしたんだろうと思って立ち上がったんですけど、何もないはずの場所になにかがあってつまずいてたんです。あれは、その、教科書でみたことがある形をしていて、液体まみれで…

川上██: [█十秒の沈黙]

インタビュアー: 以上で終了とさせていただきます。

川上██: …あの、先生たちは生きてますよね?脊椎が損傷しただけだから、動けなくはなっても死ぬことは無いと思うんですがその

[以下、川上██の発言が続いているがインタビュアーが録音を終了したためにインタビュー終了]

終了報告書: その後、実験によってSCP-XXX-JPの特異性を確認、川上██は異常存在である可能性は無いと判断し記憶処理ののち解放しました。全てのSCP-XXX-JPは回収され、収容のために残した数点を除いて焼却されました。

追加文書SCP-XXX-JP
教諭相垣██氏の周辺を調査した際、自宅でSCP-XXX-JPに関する情報を書き記した日記を発見しました。内容は川上██に対しての事柄が大半を占めています。以下の文章はその抜粋です。

█月2█日
また川上がテストで欠点を取った。一年の時も留年ぎりぎりだったが、今年はそれ以上に酷い。本人とそのことについて話したが、本人も気にしているようだ。担当教諭として私が何とかしなければならない。

█月█日
どんな指導をしても川上の成績は伸びない。川上は本当に勉学に励む気があるのだろうか?いや、本当はあるに違いない。無いのならすぐにでも学校を辞めているはずだ。専門学校も無料で授業を受けられるのではない。川上は親からのお金で学校に通っている。少なくともその自覚と責任はあるはずだ。きっと私の指導が川上に合っていないのだろう。だが私の指導が合っていないとすればどうすればいい?他の教諭たちよりも優れた指導をしていた自覚があったのだが。

1█月█日[この時期から文字が乱れ始める]
時間だけが過ぎていく。このままでは国家試験どころか進学すら危うい。川上のために私はこれ以上何が出来るのだろう。誰か教えてくれ。

1█月3█日[発見記録XXX-JPで起きた事件の数日前。日記はここで途絶えている]
今日は何という幸運な日だろう。焦燥に駆られ店で酒を飲む量が増える日々だったが、そこで答えを知る人間と出会えた。その男は言った、「その生徒が努力しようとしないのは、自分の置かれている立場がどれだけ恵まれているのか知らないからだ。そして、果たすべき事を果たさなければ、それが恐ろしい事態を招くということを知らないからだ。」と。聞いた瞬間、文字どうり雷に打たれたかのような衝撃が包んだ。これを書いている今でさえ、彼の言葉が一語一句私の体に染み入るような感覚に陥っている。まるで全身が彼の言葉でできているかのような感覚さえ覚える。川上にもこのことを教えなければならない。すぐにその旨をあの男に伝えると、彼は素晴らしいものを川上のために作ってくださった。きっとこれならば川上はきっと努力してくれるはずだ。