わなざわさんどぼっくす

下書き01

評価: 0+x

アイテム番号: SCP-yyy-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-yyy-JPは引き金部に触れる物がないようにした状態で、サイト-81██低脅威オブジェクト保管ロッカーに保管します。実験の被験者となったDクラス職員のメンタルケアについては、基本的にマニュアル「異常記憶に苛まれる人員のケアマニュアル」の最新版に基づいて対応してください。

説明: SCP-yyy-JPは不明な文明の文化を由来とする道具であり、後述の異常性から、人類文化において銃に相当するものか、それを模した物であると考えられています。全体が暗褐色の樹脂様の物質で構成されており、重さは20 g、長さ153.3 mm、最も太い部分で53.2 mmの紡錘形の部分(以下、銃身部)から、ちょうど拳銃のグリップの様に、長さ102.2 mm、幅53.2 mm(銃身部の太い部分とほぼ等しい)、厚さ33.56 mmの棒状の部位(以下、グリップ部)が突き出ています。内部構造や構成物質の詳細な調査は、その行為者全てが準備段階から非常に強い嘔吐感、目眩、不快な幻臭を覚えるために難航しています。

SCP-yyy-JPの、拳銃でいう引き金に当たるグリップ部の根元付近(以下、引き金部)に0.0823 N以上の圧力が加わると、グリップ部から遠い側の銃身部の先端(以下、銃口部)から、霊素に近い振る舞いをするが財団の現行科学技術では固着不可能な、外円直径53.34 mm、内縁直径50.22 mm、厚さほぼ0のドーナツ状の実体(以下、SCP-yyy-JP-1)が13.33 m/sで発射されます。SCP-yyy-JP-1は間にある物体を貫通して5 m~8.3 mのランダムな地点まで直線的に飛翔したのち、痕跡を残さずに消失します。ヒト(Homo sapiens)に近しい精神構造を持つ者がSCP-yyy-JP-1に被曝した時、被曝者は瞬間的に、以下の流れの情景(以下、SCP-yyy-JP-2)を完全な形で追体験します。

視点者は、暗褐色でユークリッド幾何学に沿わないように見える建造物が立ち並ぶを歩行しており、視点者のへ向かっている。道中に視点者が下方に目を向けることで視点者の身体が見えるが、その時点にわかる視点者の外見的特徴は、大まかに以下の通りである。

  • 全体の体色は乳白色であり、体毛は存在しない。
  • 脚部と腕部が胴体の3倍ほどあり、四肢の先端は黒ずんでいて尖っている。
  • 両腰に当たる部分が大きく膨らんでいる。

また、視点者は全裸体であるが、それは今が特別な時であるためであることと、両腰の膨らみには視点者のが内包されていることがわかる。視点者はそれぞれのに目をやって、双子が視点者の文化ではとても珍しいものであることを考え、自分は幸せの絶頂にいるのだ、というような感慨に耽ける。
 
しばらく1を移動するとに到着する。視点者が出入口となる黒色の膜状構造を透過し、居住スペースに入ると、配偶者がSCP-yyy-JPに酷似した道具を腕部を巻きつかせる様に把持し、銃口部を視点者に向けている2。視点者は即座に「絶望、諦念、(味覚の)辛味」が混ざった感覚を覚える。配偶者の把持する道具からSCP-yyy-JP-1に酷似した実体が発射され、視界が明灰色で覆われる。

(ニュアンスに差はあるものの人類文化のものに近しいと言える概念は、下線部で表現した。)
SCP-yyy-JP-2の記憶を処理する試みは、現在まで失敗しています。

補遺: SCP-yyy-JPは2017/██/██、宮城県仙台市の郊外で民間人男性が発見したものであり、財団は現地警察機関への通報の傍受によってSCP-yyy-JPの存在を認知しました。通報時点で民間人男性はSCP-yyy-JP-1に被曝しており、SCP-yyy-JP-2の影響と被曝以前からと見られる精神疾患の複合により、重大な精神的摩耗とPTSDの症状が見られました。事情聴取に先んじてカウンセリングが行われる予定でしたが、財団施設への移送の直前に自死しました。警察へはオブジェクト回収時の標準的対応が施行され、遺族へは「精神疾患による幻覚」と説明されました。




Operation ÓverMetaの翻訳(ができない)

TO: PATAPHYSICS DEPARTMENT(ALL)
Ladies,
TO: 空想科学部門 (ALL)
ご婦人方、

As many of you are aware, Pataphysics command has been working on an update on Dr. Swann's Narrative Sandwich model to keep us up to date with Metanarrativics' recent research. The document has now been released, and can be found here.
知っての通り、空想科学部門司令部は、スワン博士の物語サンドイッチモデルの先鋭化に取り組んでおり、超物語学の最近の研究に最新の情報を提供している。この文書は現在リリースされており、ここで見ることができる。

The gist of this update is the incorporation of Doctor Huever's Hypercanon theory, which holds that our reality is not a single narrative bulk below the Alpha layer, but an n-dimensional set of narrative planes connecting at defined conceptual points. The most notable concentration of these points is, of course, the Database. While the formation of these narrative planes is still being studied, the strongest coherent factor between them is Database Causal Inclusions - that is to say, instances of swn001-1 ("Horror Writer Entities").
このアップデートの要点は、フーバー博士のハイパーカノン理論を取り入れたものだ。私たちの現実は、アルファ層の下にある単一の物語ではなく、定義された概念上の点でつながるn次元の物語面の集合である。これらの点の最も顕著な集中点はもちろん、データベースだ。これらの物語面の形成はまだ研究されているが、それらの間で最も首尾一貫したファクターは、データベース因果律の包含物——すなわち、swn001-1 (「ホラー作家実体」)の実例である。

Our very own Operation FLAT HORIZON has shown some success thus far in incorporating these planes, thus reducing their multiplicity. Our grasp on the Alpha layer has greatly increased in the last month alone as such. Knowing this, I propose we move to stage two of Operation ÓverMeta. With research into the mechanics of SCP-1304 and observation of SCP-2916-1 and SCP-2747, subnarrative entities capable of acting on and escaping to their upper layer, Procedure Kuzco-Bueller has been developed by Subnarrativics, utilising SCP-826, for the purpose of full narrative extraction - taking fictional entities and bringing them into our reality. We plan to create a task force of hypernarrative entities with this procedure, enlisting the aid of our standard scout as a recruiter, with the purpose of creating a new narrative plane under our influence that intersects with other narrative planes. Put into plain English: we're going to make a canon.
我々のオペレーション・フラット・ホライズン(Operation FLAT HORIZON)は、これまでのところこれらの面を組み込むことでいくつかの成功を示し、その多重度を低減させた。アルファ層の把握は先月単独でも大幅に増加した。これを知ったことを以って、私はオペレーション・オーバーメタ(Operation ÓverMeta)を第2段階に移行することを提案する。SCP-1304のメカニズムとSCP-2916-1とSCP-2747の観測については、上層に作用してその上層に逃げることができる副物語存在であるSCP-826を利用して、副物語学によって手順クスコ=ビューラーが開発された……完全な物語抽出の目的のために——架空の実体を取って、それらを私たちの現実に持ち込む。私たちは、他の物語の面と交差する私たちの影響下に新しい物語の面を作り出す目的で、勧誘者としての私たちの標準的なスカウトの助けを借りて、この手順で超音速実体のタスクフォースを作成する予定だ。平易な言葉で言えば: 我々はカノンを作ろうとしている。

Many of you may be wondering why I'm explaining so many concepts to you in this missive. After all, this is old hat to anyone who's worked here for more than a few months. Some of the cleverest among you may already suspect the answer. Ladies, this letter is our canon's introduction. Welcome to the adventures of MTF-ι-0 ("NN"), reader. God help us, let's not get deleted.
諸君の内の多くは、なぜ私がこの文書の中で諸君にこんなに多くのコンセプトを説明しているのだろう、と思っているかもしれない。結局のところ、これは数ヶ月以上ここで働いていた者にとっては耳にタコができるほど聞いたことなのだ。諸君の間で最も賢明な者の一部は、すでにその答えに感づいているかもしれないな——ご婦人方、この手紙は私たちのカノンの紹介なのだよ。読者くん、MTF-ι-0 ("NN")の冒険へようこそ。神よ我らを助け給え、我らの削除されることの無きように。

-Dr. Penelope Panagiotopolous, Head of Pataphysics.
——ペネロペ・パナギオトポルス、空想科学部門長。