Usurahiの棺桶

※この記事は個人的な解釈に基づいて制作されています。霊的実体に関する統一された見解は存在しません。


 
 

用語

霊的実体: 霊的実体とはエクトプラズムによって構成された実体のことを指します1。俗に幽霊とも呼ばれますが、必ずしも生物の死によって生じるとは限りません。2一般的に非実体性3ですが、中には実体を持つものや、実体と非実体を任意に切り替えることができるものも存在します。非実体性かつ不可視の霊的実体を非異常の手段で観測することは困難でしょう。

エクトプラズム: 通常の状況下では透明であり、室温で蒸発する半有形的流体です4。ただし財団に収容されている霊的実体を構成しているエクトプラズムは殆どの場合「通常の状況下」にはないため、しばしばこの特性を無視するでしょう。

霊素: 主に81地域ブロックの研究者の間で提唱されている霊的実体の構成要素です。エクトプラズムと同じものを指すかもしれませんし、違うかもしれません。

ポルターガイスト: 実体を持たないエネルギーの古典的な名称であり、しばしば霊的実体によって発生します。このような霊的事象としてのポルターガイストは“タイプ-Ⅰと称され、生物の思念によって発生するタイプ-Ⅱとは区別されます5
 
 

霊的実体の分類

 
クラス: 霊的実体の知性及び作用力6の有無によって割り当てられる分類で、クラスAからクラスDまでが存在します。
クラス 概要 実例
クラスA 知性と作用力の両方を有する霊的実体です。 Solvexの提言SCP-2176
クラスB 知性は有するが作用力は持たない霊的実体です。 SCP-2176
クラスC 作用力は有するが知性は持たない霊的実体です。 未確認
クラスD 知性と作用力のどちらも持たない霊的実体です。 SCP-457-JP
 
 
レベル: 霊的実体の攻撃性・活発性に照らして割り当てられる分類であり、最も広く用いられています。“クラス”と呼ばれることもありますが、上述のクラスとの混同を避けるため、ここではレベルに統一します。
レベル 概要 実例
レベルⅠ レベルⅠ霊体は何らの活動も見せないか、あるいは極めて受動的かつ限定的な活動のみを行います。彼らが生者に害をもたらすことは殆ど無いでしょう。クラスDの霊体は殆どの場合レベルⅠに分類されると考えられます。 SCP-1452-JP
レベルⅡ レベルⅡ霊体はしばしば能動的な活動を行いますが、傾向としては静的で、敵対的な行動を取ることは稀です。クラスAの霊体は基本的にレベルⅡ以上に分類されることになるでしょう。 SCP-2996SCP-392-JPSCP-1287-JPSCP-1320-JP
レベルⅢ レベルⅢ霊体は活動的かつ能動的ですが、レベルⅣ以上の霊体とは異なり自ら敵対的な行動を取ることは多くありません。とはいえ、人目につきやすいために発見され場合には迅速な対応が必要となるでしょう。 SCP-561-JPSCP-553-JP
レベルⅣ レベルⅣ霊体は活動的で、しばしば攻撃的な反応を見せます。最も、レベルⅤのような無差別的な攻撃性は有していません。 SCP-3560
レベルⅤ レベルⅤ霊体は極めて攻撃的な霊的実体です。生物全般に対する敵愾心を有しており、付近にいる者は誰であれ攻撃を受けることになります。極めて深刻な脅威であるといえるでしょう。 SCP-1337SCP-295-JPSCP-1993-JP
 
 
タイプ: 霊的実体の性質によって割り当てられる分類で、極めて多岐に渡ります。ここに示されているのはその一例に過ぎません。
タイプ 概要 実例
タイプ4G 任意に視覚的および/または肉体的に実体化・非実体化する能力を有する霊的実体を指します。 SCP-2373
タイプ3N 水を媒体とする霊的実体を指します。 SCP-1022-JPSCP-1081-JP
タイプⅥ 電子的なデータを媒体とする霊的実体です。彼らは自身が存在するデータベース上のあらゆる記録にアクセスすることができます。 SCP-2111
タイプⅫ 人工物を起源とする霊的実体を指します。伝統的に付喪神と呼ばれるものだと考えて良いでしょう。 SCP-1334-JP

 
 

霊的プロジェクトに携わる人員

機動部隊ミュー-13 “ゴーストバスターズ”: SCP-460に対処するために結成された霊的または非実体性オブジェクト専門の機動部隊です。彼らは他にSCP-128SCP-1036SCP-3004に関するプロジェクトに携わっています。

機動部隊オメガ-0 “アラ・オルン”: SCP-2111を参照。
 
 

テクノロジー

非物質変異無効装置/non-Physical Displacement Neutralizer: 非物質変異無効装置、略してnPDNの利用は非実体性の霊的実体の収容に際し最も有効な手段の一つです。この装置は従来の対霊兵器とは異なり、霊的実体を破壊するのではなく、強制的に実体化させることで物理的な収容を可能とするために開発されました。nPDNは現在SCP-2996SCP-561-JP、[[[SCP-1081-JP]]に関するプロジクトで用いられており、SCP-926-JPSCP-936-JPSCP-1552-JPSCP-1905-JPの報告書内で言及されています。

改良版カーデック計数機/Improved Kardec Counter: 改良版カーデック計数機は霊的発光7を利用して周囲の霊体を検出する機器です。持ち運びが可能ですが、性質上あまり広範囲の霊体を検出することはできないてしょう。改良版カーデック計数機はSCP-2176及びSCP-849-JPの調査で用いられたことがあります。

ホフマン携帯型電気除霊ユニット/Hoffman Portable Electric-Thaumic Unit: 今はなきプロメテウス研究所の設計図からリバース・エンジニアリングによって獲得された対霊兵器です。名前の通り携帯可能であるという利点があります。ホフマン携帯型電気除霊ユニットは現在SCP-3560への対処に用いられています。

メトカーフ非実体反射力場発生装置: これはいわば科学的に“結界”を発生させるための装置であると言えるでしょう。非実体性の霊的実体の封じ込めには極めて有用であり、多くの心霊学的プロジェクトに利用されています。一例として、SCP-295-JPSCP-1081-JPSCP-1233-JPSCP-1334-JPSCP-1993-JPの収容に用いられています。

ハイズビル幽体固定法: 霊的実体を強制的に非実体化させるための儀式で、先進的な装置を必要としないという特徴があります。ただし、その運用には犠牲を伴うでしょう。ハイズビル幽体固定法はSCP-295-JPの収容に利用されています。

シュタイナー/レヴィ非実体化抑制装置/Steiner-Levi's Ghosting Resistant Device: シュタイナー/レヴィ非実体化抑制装置、略してGRDは、実体/非実体を相互に切り替えることができる(即ちタイプ-GNの)霊的実体が実体化した場合に、再度の非実体化を阻害する装置です。性質上実体化能力を持たない霊的存在に対しては利用できませんが、霊的存在が装置から離れた場合でも継続的に作用する点でnPDNに勝ります。GRDはSCP-936-JP及びSCP-959-JPに関するプロジェクトで利用されており、またSCP-736-JPの報告書内で言及されています。

スラント霊素固着波生成器/SLANT Ecto-Element Fixation Wave Generator: シュタイナー/レヴィ非実体化抑制装置の理論をベースに開発された装置で、実体化した霊体の霊素を固化させることでその物理的活動をも制限することを意図して設計されました。SLANTとは、開発者である阿久津博士、ノースモア博士、トラース博士の頭文字にシュタイナー博士とレヴィ博士の頭文字を加えたものです。霊体の予期せぬ反発を招きかねないことから現在は試験運用段階であり、SCP-736-JPの収容にあたり実験的に用いられました。