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Title: 風速299792458m/s

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の保管用ロッカーに収容されます。実験用途以外でSCP-XXX-JPを持ち出すこと、使用することは現在禁止されており、またSCP-XXX-JPを用いた実験はレベル4以上の職員3名の許可が必要です。

説明: SCP-XXX-JPは扇風機です。外観や寸法は一般に市販されているプロペラ直径30cmの製品と同程度ですが、製造社は不明です。衝撃への耐久性が非常に高く、現在は物理的方法では破壊困難であると考えられています。SCP-XXX-JPを構成する材質を検査したところ、20██年現在において一般的に使用されている合金及びプラスチックと近似していますが、未知の物質も含んでいることが判明しました。動力源は東日本で一般的に使用されている50HzのAC電源であり、土台の後部にはコンセントに接続するための長さ1.5mのコードがあります。電源スイッチはノブ式で、時計回りにそれぞれ切・弱・中・強と書かれた風量調節機構があります。

SCP-XXX-JPは20██年7月25日に██県██市で「扇風機が突然壁を突き破って飛び出してきた」との110番通報に対し現場に向かった警官が発見しました。この際、破壊された壁の内側の建造物の住人である██氏は[編集済み]、何らかの事件として捜査が開始されました。その後、証拠物件として回収されたSCP-XXX-JPがほぼ無傷であったことが警察内部に潜入していたエージェントの目に留まり、簡易的な検査を行ったところSCP-XXX-JPが未知の物質で構成されている可能性が示唆されたため、財団による収容へと至りました。通報者及び関係者にはAクラス記憶処理が施され、近隣の住人にはカバーストーリー「不慮の事故」が適用されました。

SCP-XXX-JPの異常性は電源スイッチのノブを表記上の最大値である強の目盛りを超えて回した際に発現します。この時、プロペラの回転速度が急激に上昇し、扇風機としての用途を逸脱した風を発生させます。実験記録からノブを回転させた距離に応じて風速も上がることが判明しており、現時点で最大風速███m/sを記録しています。なお、消費電力を計測したところ、強を超えた出力に設定した場合はいかなる場合でも強と同じ██Wでした。収容当初は耐久性以外に一切異常性が見られなかったためAnomalousアイテムとして分類される予定でしたが、Dクラス職員を用いた実験中の事故によりこれらの異常性が判明、Safeクラスオブジェクトへと分類されることが決定しました。(実験記録XXX-JP-22を参照)