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アイテム番号; SCP-645-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-645-JPはサイト-81██の三階の一室に設置されています。職員は三十分に一度、SCP-645-JP-1の様子をメモし、日に一時間以上はSCP-645-JP-1とのコミュニケーションに費やしてください。また、その記録は必ず何らかの形で文章にして保存し、今までに見られなかった事象を発見した場合、複数人の職員を集めた上でその記録を行ってください。SCP-645-JP-1を刺激することによってコミュニケーションが困難になることを避け、職員は極力SCP-645-JP-1と友好的に接することが義務付けられています。

説明: SCP-645-JPは██県███市██村の山奥にあった、退廃した一軒家で発見されました。SCP-645-JPは、年代ものの日本製と思われるドールハウスです。一般的なドールハウスと比べその大きさは人回りほど大きいものですが、特筆すべきは、SCP-645-JP-1に分類される、SCP-645-JPに住み込んでいる小人の存在にあります。SCP-645-JP-1は父、母、息子、娘の四人家族で構成され、父と母は三十代半ば、息子と娘は十代前半と思われます。SCP-645-JP-1はそれぞれが意志を持ち、家族としての統制は取れ、お互いを尊敬しあう様にふるまっていますが、行動自体はばらばらです。

 過去にエージェント██████がSCP-645-JP-1と意志疎通を図ろうとしましたが、SCP-645-JP-1はエージェント██████に対し日本語で非常に友好的に接してきました。この事から、使用する言語が日本語であるということ、SCP-645-JP-1と接触し対話することが可能であると判明しています。それぞれの知性がどれほどあるのかを調査するために何度かテストを行いましたが、全員標準的な知性を備えており、特別に頭が悪いわけでもいいわけでもないと言うことが分かりました。

 SCP-645-JP-1は定時になると必ず、空のはずの戸棚や冷蔵庫の模型から様々な食べ物を取り出し、家族全員で食事をとります。エージェント████が「少し分けてほしい」と頼んだところ、食べ物の一部を切り取り、皿の似せた上でエージェント████に手渡しました。それはピザに類似した、一センチに満たないとても小さなものですが、匂いがあり、それを食してみると、ちゃんと味がしたとの事です。空のはずの模型から食べ物が取り出される原因については現在調査がなされています。

 SCP-645-JP-1の正体を探る為、エージェント████がSCP-645-JP-1に対し、「いつごろに作られたのか」と問うたところ、「私達は作られた訳ではない」と返答しています。その際に知性テストと称しそれぞれの年代で起きたメジャーなできごとについての質問を行いましたが、それによると、父母は1970年代前後、息子娘は2003年ごろの生まれであると言うことが判明しています。そのため、寿命はごく普通の日本人と同じと推察されます。

 SCP-645-JP-1の話から、過去に別のSCP-645-JP-1が存在していた事が判明しています。それによると、「ここに来た時、既に誰かが使った後があった」との旨を話しました。過去に存在したSCP-645-JP-1の行方についての調査は結論が出ていません。

 SCP-645-JP-1の調査を続ける内、とある仮説が浮上しました。████年██月██日にて、██一家が突如行方不明となり、未解決事件として扱われた案件があります。人数、年齢、性別などがほぼ一致している事から同一人物ではないかと考えられ、この謎を解決するためにも、SCP-645-JP-1がどの様にしてSCP-645-JPに住まうようになったかの調査が続けられています。

補遺 SCP-645-JP-1の調査により、行方不明となっている██一家はとても不仲であったと言うことが判明しました。また、██一家全員の写真とSCP-645-JP-1とを見比べた所、類似点が多く、以前出された仮説通り、同一人物ではないかと推察されます。