アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXXは常に多くの国とテレビ番組が視聴可能な状態でサイト-8165に収容されています。SCP-XXXXには常に紙とペンが無くならないように用意をしておいてください。また常に職員がSCP-XXXXを収容している部屋の付近に駐在し異常性の報告に備えてください。
説明: SCP-XXXXは██県在住の日本人男性です。SCP-XXXXは収容当時1█歳の高校生でした。SCP-XXXXの異常性が発覚したのが199█年の██県立██小学校で発生した集団行方不明事件の時です。この事件は██小学校の児童29名が遠足の途中に行方不明になった事件(以後、集団行方不明事件)で、警察や自衛隊などが捜索をしましたが一年以上かけても証拠の一つも発見できなかった事件です。SCP-XXXXはこの事件のニュース番組を視聴中に自分の特異性に気づき警察に出頭、そこでその異常性から警察から財団職員へ連絡により収容されました。
SCP-XXXXの異常性はテレビ番組の内容に沿ったものを視聴するところにあります。集団行方不明事件を例に取ると、その事件を報道していた番組のキャスターやアナウンサー、コメンテーターが一瞬のうちに子供達に変わり、子供達がニュース原稿を読んでいる状態になりました。また、この時に報じられていたニュースの内容では子供達の名字と上着の詳細しか伝えられていませんでしたがSCP-XXXXはその子供達の名前と下の服装も言い当てていました。この事から財団は椿博士指導のもと、SCP-XXXXにしか感じ取ることのできない異常を観測し、事実確認をする為多くの国と番組を視聴可能な部屋への収容をすることに決定しました。SCP-XXXXの主な異常性としては行方不明者を報じるニュースにはその行方不明者が、殺人事件には加害者がそのニュースの内容を読んでいると報告します。しかし、ニュースの内容までは変更がされていない事が確認されており、ここまでの成果として犯人を見つけることのみとなっており、行方不明者の発見には至っていません。201█/0█/██現在SCP-XXXXはこれまでに██回に渡り異常性を使い、犯人の発見に至りました。
補遺1: インタビューログXXXX-011-4693より抜粋、日付██/██/████
<記録開始>
椿博士:やぁSCP-XXXX、何か変わったことはあったかい?
SCP-XXXX:いや、今のところはないです。
椿博士:それは良かった。
SCP-XXXX:ねぇ、先生…少しいいかな?
椿博士・自由になりたい以外なら考えてやるよ。SCP-XXXX:そうじゃないんです。実は僕、子供の頃からこういう現象はあったんです。でもそれは必ず事件が終わってからのものでした。たとえば198█年の████(当時の日本人政治家)殺害事件の時も犯人として捕まえられた男性がその事件のニュースを読んでいたんです。
椿博士;ということは今回の事件が初めてでは無かったと。
SCP-XXXX:はい…その通りです。
椿博士:ではどうして今回は警察に行ったんだ?
SCP-XXXX:それは…これまでに私が見た人は大体被害に遭ってしまってから、しかも全員死んでしまっているからなんです。それとこの事を霊感のある友人に話した事がありまして、それは被害者のどうしても伝えたいという強い念がそうさせているからなんじゃないかということを言っていました。つまり無念を晴らすべく僕の特異性があると。
椿博士:今までは死者ばかりだっから、伝えなかったが、それが今回は生きた人間の発した念だから伝えたと。
SCP-XXXX:はい、僕にとって始めてこういう現象になりましたし、警察に伝える事で被害者の家族が少しでも救えるんじゃないかと思ったんです。
椿博士:成る程ねぇ。ただ君の能力は被害者がニュースを読むだけで内容には他の者と差がないんだろう?
SCP-XXXX:その通りです…、それしか出来ないです。
椿博士:なーに、気にするな、普通の人間はそれすら出来ないんだから。
<記録終了>
補遺2: SCP-XXXXが異常性を確認した事の報告を受けた職員は即座に①各国警察への連絡②各国の財団支部への連絡③椿博士への報告が必要になります(順番については①から行ってください)。その時にSCP-XXXXが渡してきた報告書は連絡事項が終了後に椿博士からの指示がない限り速やかに廃棄してください。