twilight eye
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の低危険度物品収容ロッカーに保管されます。SCP-XXX-JPに関する実験を行う際はセキュリティークリアランス3以上の職員の許可を得てください。
SCP-XXX-JPの為の収容部隊り-4"総当たり戦"が組織されています。他オブジェクトの収容違反等の非常時には、この収容部隊によるSCP-XXX-JPの保護が行われます。
今までに一度もSCP-XXX-JPに接触したことのない職員がSCP-XXX-JPを扱う場合、その前にSCP-XXX-JPと接触したことのある職員の監視の元、次のように指定された動作を順番に行ってください。

・SCP-XXX-JPに触る。
・SCP-XXX-JPを持ちあげる。
・SCP-XXX-JPを指定された位置まで持ち運ぶ。

また、SCP-XXX-JPを扱う際には1名以上による監視が必要です。監視を行う職員には上記の動作を行ったことがあることがある職員を選んでください。
SCP-XXX-JPに関することに変更を加える場合、必ず二度以上の検討が必要です。決して一度の検討で決定しないでください。

説明: SCP-XXX-JPは製造年代不明の銀製の懐中時計です。SCP-XXX-JPに対するあらゆる測定結果は、これが極普通の懐中時計であることを示しています。

SCP-XXX-JPの異常性は、SCP-XXX-JPに関連した初めて行われる動作があったときに発揮されます。その行われた動作は必ず失敗します。一度失敗させられた動作を次に行う際には失敗しないため、SCP-XXX-JPは何らかの手段でそれを判別していると考えられます。

実験記録1 - 日付2016/9/5

被験者: D-053156

実施方法: SCP-XXX-JPを机につけたまま握るように指示

結果: D-053156はSCP-XXX-JPに触ようとした瞬間転倒した。D-053156は「突然足払いをされた」と証言。

分析: 「触る」という行為自体を初めての動作ととらえたようです。

実験記録2 - 日付2016/9/5

被験者: D-053156

実施方法: 改めてD-053156にSCP-XXX-JPを机につけたまま握るように指示

結果: D-053156はSCP-XXX-JPに触ることには成功したが、それを握ろうとした瞬間転倒した。そのとき、SCP-XXX-JPから手は放してしまっていた。D-053156は「また足を払われた」と証言。

分析: 次は「握る」という行為を初めての動作ととらえて失敗させようとしたようですが、それと同時に「握ったまま転ぶ」という行為も初めての動作だったため、失敗したようです。

実験記録3 - 日付2016/9/5

被験者: D-053156

実施方法: 改めてD-053156にSCP-XXX-JPを机につけたまま握るように指示

結果: 握ることに成功した。

分析: 二度目の動作には影響を及ぼさないようです。

実験記録4 - 日付2016/9/5

被験者: D-053264(先ほどのDクラス職員とは別のDクラス職員)

実施方法: SCP-XXX-JPに触るように指示

結果: D-053264がSCP-XXX-JPに触れようとした瞬間転倒した。D-053264は「足を払われた」と証言。

分析: 動作が同じでも行う人間が別ならば初めての動作ととらえるようです。

実験の結果、『"誰/何"が”どうする"』という組み合わせで動作をとらえ、それが初めてのものならば失敗させると分かりました。そのため、回収部隊り-4はあらゆる事態を想定し、それに対する行動をあらかじめ失敗しています。

SCP-XXX-JPは████県████市のアンティーク物品を扱う店が全焼した際に、焼け跡から無傷で発見されました。またこのとき、SCP-XXX-JPの性質のため財団は第一報でそれを異常性なしと判断しています。その後の再確認によって異常性を認識され、紆余曲折を経て財団は収容に成功しました。