忙しい人向け用語解説:第1回 「“財団”ってなんですか?」
SCPFoundationのコンテンツ内では良く目にするけど、社会の中では「どういうものか想像がつかない」用語に対して勝手に解説をする本コラム。第1回はズバリ「財団」についてのお話です。
「一体どうやってSCP財団は活動資金を得ているのか?」
多くのメンバが一度は疑問に思ったことのあるポピュラーな謎の一つです。名前に「財」の字が付くくらいの組織なのだからお金に関する設定があっても良さそうなものですが、これらの設定は個々人のヘッドカノンに任されています。しかし、実社会における「財団」が一体どんな集団なのかを知ることで、この謎に対して何かヒントを得ることができるかもしれません。
広辞苑 第七版において財団とは
①一定の目的のために結合された財産の集合
②財団法人の略
であると記載されています。これだけではなんのことだか良くわかりませんが、財団法人の項目には
設立者が拠出した財産を基に、その意思を示す定款に従い活動する法人
と記載されています。法人というのは「法律の上では人格を持っていると見なされる集団」くらいの意味なので、平たく言えば「結構な額の財産を元手に活動をする団体」財団ということになるでしょう。
世界に名だたる大企業も結構な額の財産を元手に活動していますが、企業と財団の違いとして、財団は自らの活動で「利益を出す」ことを考えていません。身近な財団を例に挙げると、ウィキペディアを運営している組織はウィキメディア財団です。インターネットで訪れたことがない人がいないレベルの超有名サイトですが、利用料を取られることもなく、ページにバナー広告が現れることもない、それでいて何万ページもあるようなサイトを企業が運用しようとすればたちまち大赤字を出し、会社の担当者はいろんな人からボコボコにされ、会社が倒産しないようにサイトを閉鎖するなりなんなりする必要が出るでしょう。しかしウィキメディア財団は「ウィキペディアで利益を出そう」という目論見でウィキペディアを運用しているわけではないので、時たま現れる「ジミーウェルズからのお願い」に目を瞑れば、私たちはほぼ広告を見ることも料金を払うこともなくウィキペディアを使うことができるのです。
「お金儲けをせずにお金を使い続けるなんて不可能では?」と思われるかもしれませんが、実は財団「莫大な額のお金でお金を増やして、増えたお金で活動する」のが基本とされていて、はじめに集めてきた財産(基金)に手をつけず、銀行に預けて利息をつけたり、手堅く株や国債に投資をして、常にお金を増やしています。なのでよほどのことがない限り「お金がなくなって」解散することはありません。(例外的に基金を削ってでも活動する方針をとった財団は、資金が無くなって解散することもあります)
これらの要因から鑑みるに、「SCP財団も相当な資金を持っていて、当分お金に困ることはない」と考えられますが、日本に限って言うと財団法人として認められるには、登記をするか行政庁に認定を受ける必要があり、政府に正体がモロバレ、もしくは「法律上では財団ではない」可能性も考えられることや、そもそもSCP財団の基金がどこからやってきたのかなどの謎も増えます。
SCP財団に関する「お金」の謎は一筋縄では解明されそうにないことだけが明らかになったところで、このコラムを終わりたいと思います。
追伸:
日本において財団を設立する場合、基金として300万円を用意し、登記などの条件を満たせば登録できるとのことです。将来お金持ちになった時のマネープランとして「SCP財団を設立する」のを検討してみるのもいいかもしれません。
このタブ内のアンケートはTVfishによる個人的な調査です。
これらの調査結果に科学的な裏打ちを求めることはできませんが、ある程度の傾向を見る目安程度にはなるでしょう。
実施期間:3月5日(月)~ 3月9日(金)
実施方法:Googleフォームを用いたアンケート(計8問:匿名制)
総回答数:304件
1:あなたの年齢を教えてください
年齢 | 回答人数 | % |
10代未満 | 0 | 0% |
10代前半 | 7 | 2.3% |
10代後半 | 135 | 44.9% |
20代前半 | 103 | 34.2% |
20代後半 | 29 | 9.6% |
30代前半 | 14 | 4.7% |
30代後半 | 6 | 2% |
40代前半 | 4 | 1.3% |
40代後半 | 0 | 0% |
50代 | 2 | 0.7% |
それ以上 | 0 | 0% |
不明 | 1 | 0.3% |
合計 | 301 | 100% |
・一番回答数が多かったのは「10代後半」で、20代全体の人数を足した数よりも多いです。
ガイドハブ内のエッセイの一節に「サイト参加者の年齢は大体大学生が一番多い」といった旨の文言が
ありますが、「高校生~大学生」あたりの年齢層が一番多いというべきかもしれません。
最も、このアンケートはサイト参加者ではなく、SCPを認知している人全体に回答を求めたので、
もっと正確に言えば、「SCPFoundationのコミュニティ層においては10代後半が一番多い」と
いう事になります。
また、10代20代の数が目立ちますが、上は50代という回答があるのを見るに、割と年齢層は
幅広いです。大人も負けていられませんね。
性別 | 回答人数 | % |
男性 | 171 | 56.8% |
女性 | 128 | 42.5% |
犯罪王の素質がある | 1 | 0.3% |
クソトカゲ | 1 | 0.3% |
合計 | 301 | 99.9% |
・この設問は予想外の結果をもたらしました。というのも、2016年度のコミュニティ調査における
同様の質問では男性79.6%女性13.41%(その他&無回答6.98%)と、圧倒的に男性の回答が多いのに
対し、この調査における男女比はやや男性が多いにせよ、ほぼ6:4である程度釣り合っています。
コミュニティ調査と大きく母数が違うというのもありますが、ともあれ、この結果は特徴的だと
いえるでしょう。それと無敵の爬虫類くんは早く収容房に戻ってください。
続報を待て!