TF2045の物置小屋
エージェント・ベアリング.jpg

一般人に扮してカバーストーリーの流布を行っているエージェント・ベアリング

名前: カルロ・ベアリング (Carlo Baring)

セキュリティクリアランスレベル: 3

所在: サイト-81██

職務: 要注意団体構成員との交渉。一般人へのカバーストーリーの流布。

人物: エージェント・ベアリングは30代後半のイギリス人男性です。

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傷口に染み込む雨が降る夜を、私は何度歩き続けただろうか。どこかで共に歩いているであろう指導者にこの行為の意味を尋ねるには、この集団はあまりに大きい。これがいつから始まったのかはさっぱり分からないし、私がいつ、何故組み込まれたのかも分からない。記憶がひどく曖昧だ。

誰かに聞けば何か分かるかもしれないと古株を探そうとすれば、街灯もなく真っ暗な田舎の道と、各々が(進む方向は同じだが)ごちゃごちゃと動き回る悪い意味の自由が非常に邪魔となる。おまけに見た目ではそうか否かの区別もつかないのが厄介である。仮に会えたところで、この集団は私が知る限り全員、思うことを伝える手段を持っていないのだが。

私の位置は殿しんがり側で、周りはいつも他の連中に囲まれている。この集団は規模だけでなく密度も中々のもので、後続の邪魔にならないように先行する者たちを追わなくてはならない。故に周囲の景色を見回したり誰かからどうにか情報を聞き出そうとしたりする暇はなく、ここの目的や目的地について、私は未だにヒントさえ知らずにいる。仮に何かを知ったところで誰一人話す口も手段も持たない以上、完全な解明は叶わないだろう。その原因と思われる、誰もが持つ無数の傷がついた経緯も分からない。何も、私には分からない。

ここは未知だらけである。そこから来る不安は決して軽くはない。体を蝕み続ける豪雨と相まって、行進の最中はいつも不快感に悩まされている。真夜中の行進は私の迷いを置いてけぼりにして、これからも続くのだろう。そんなの嫌だとでも叫べたら、少しは楽になれるのだろうか。


前の夜からしばらく。今回もいつも通りだ。雨が降るのも、夜の暗さも。ただ1つ変わっていたのは、新入りの存在だった。スペースを用意するためにどこかで移動速度が落ちるのが新顔登場のサインだ。偶然にも、今回の配属先は私のすぐ前だった。当然のように、彼らも皆と同じようにあちこちに傷を負っている。恐らくそれがここにいる条件で、道中にはここに属さずに済んだ者も多く存在するのだろう。

そんな台詞を思い浮かべてから少し間をおいて分析を始める。「属さずに済んだ」、この言葉から読み取れるものを何と表現すべきか。いや、やっぱり止めておこう。これ以上答えの無い問を抱えたくない。

頭にこびりつくように残る疑問を振り払うべく、先程の新顔たちの方へ意識を移す。雨に濡れた後姿は酷く無機質だが、後ろの奴から見れば、私もこんな風に見えているのだろう。新顔も私も、ここで同じように苦しんでいる誰かも同じ。ただ重要なのは、先に進む行動一つである。

もし私に傷がなくて「君もか、私と同じだな」と伝えられていたら何か救われただろうか。冷たい体の内に渦巻く何かが和らいだだろうかと、叶うはずもないことを無意識のうちに考えていた。

あの新入りも私と同じように惑うのだろうか。それともこの行進を受け入れた誰かを観察するのだろうか。意味もない想像が思考をジャックする。この時、私の内には確かに「心配」と呼べるものがあった。この苦しみを後進に味わわせたくない、この行進に先がなくても苦しみを感じないでほしいと思っていた。だが同時に、私は醜いことに、自分がこの集団から救われる未来を渇望していた。

やっぱり私は助けを求めている。どこからかやって来る助けで未知だらけの現状を壊し、苦しみのない「道」を見つける。そんな奇跡を求めている。無数の「分からない」に埋もれて見失ってしまった何かを取り戻したがっているのだ。

しかし、そんなに都合のいいものが手に入るのか、手に入るとしたらそれはどのような形でか。目的地が分からないこの旅路の果てか、それともこの集団を抜け出したまだ見ぬ地にあるのか。はたまた人間にも優れた機械にも予測できない展開を伴ってやってくるのか。いや、結局は自分の力で手に入れるしかないのかもしれない。

思考は止まらなかったが、今はまだ、ここから抜け出す決断は出来なかった。


そろそろ雨にも飽きてきた。幸か不幸か、今日の状況はいつもと少し違っているようだ。道は普通なのに、どうにも前の進みが遅い。原因は恐らく、ずっと前の方から聞こえる音だ。位置のせいでほんの少ししか聞こえなかったが、しばらくして、私はこの音が人の声だと気付いた。もう何年も聞いていなかったが、紛れもなく人間の声だった。

……何年も?

聞き覚えなんて当然なかったが、ひどく懐かしく、悲しい気持ちだった。

しばらく後に声がした辺りを通ったが、そこには人も疑問を解消する鍵も残っていなかった。


今日は

抵抗は出来た。だがしなかった。これこそが救いであると信じる確かな思いがあったのだ。

これこそがずっと求めていた助けにして迎えで、進むべき道なのだ。そう信じ、は身を委ねることにした。

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境界線

SCP-XXX-JPの境界線

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス:

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPが存在する███山はカバーストーリー「土砂災害」を適用し、警備員を巡回させることで一般人の侵入を防止します。SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPの異常性によって収容されています。SCP-XXX-JP-1の停止後は内部の物品を調査し、

説明: SCP-XXX-JPは██県██市███山に存在する半径10mの円形の領域と、その境界線を示す危険表示テープです。SCP-XXX-JPの中心部には不定期に、既存の民間企業が製造・販売している車両(以下、SCP-XXX-JP-1)が出現します。SCP-XXX-JP-1実例はその異常な耐久性から破壊は不可能ですが、傷や凹みなどが多数見られます。SCP-XXX-JP-1の内部やトランクからは衣服やフローリング材などの物品(以下、SCP-XXX-JP-2)が多数発見されています。SCP-XXX-JP-2はいずれもSCP-XXX-JP-1と同様に破壊は不可能です。

SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPから脱出を試みていると推測されており、出現から間もなく外部に向けて発進します。この時、SCP-XXX-JP-1が境界線に到達する直前に衝突音が発生し、SCP-XXX-JP-1は即座に停止します。


追加予定タグ: scp-jp 場所 乗り物 破壊不能

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Eric&Dylan

エリック・デヴィッド・ハリス(左)
ディラン・ベネット・クレボルド(右)

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1の出現を把握するため、アメリカ合衆国の全高等学校の生徒名簿が1ヶ月毎に調査されます。出現が確認された場合、認識災害防護装備を着用した機動部隊り-8("懸念を抱いた住民")が派遣され、SCP-XXX-JP-1の監視が行われます。SCP-XXX-JP-1の大まかな行動については"監視手順:SCP-XXX-JP-1"を参照し、SCP-XXX-JP-1が対象校以外で一般人と共謀して犯罪行為を行った場合、現場周辺の住民にAクラス記憶処理を行い、通報や逮捕を防止してください。SCP-XXX-JP-1を確保する試みは、NBKイベント発生サイクルを著しく改変する可能性から禁止されています。SCP-XXX-JP-1がNBKイベント発生前に瀕死状態となった場合、財団管理下の医療施設で治療や蘇生措置が行われます。生存が確認された場合はSCP-XXX-JP-1に記憶処理が行われ、死亡した場合はNBKイベント発生から355日経過後にプロトコル・緑地会議が実行されます。

プロトコル・緑地会議が実行された場合、イベントで死亡した一般人の遺族はサイト-67に10日間拘束されます。解放する際は記憶処理が行われ、カバーストーリー「他の遺族との協議」「提訴断念」が適用されます(詳しくは補遺1を参照してください)。

説明: SCP-XXX-JPは不定期にアメリカ合衆国の高等学校(以下、対象校)を中心に発生する一連の現象です。発生から終了までの期間は約2年で、主に対象校の生徒とその関係者の行動と思考に影響を及ぼします。対象校に規則性はないと考えられていますが、後述するSCP-XXX-1及びNBKイベントの特徴から、男女別学校女子校では発生しない可能性が高いと考えられています。

SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JP発生と同時に出現する2体の人型実体の総称です。外見・指紋・声紋などの身体的特徴は、コロンバイン高校銃乱射事件12の犯人である、エリック・デヴィッド・ハリス(Eric David Harris)、ディラン・ベネット・クレボルド(Dylan Bennet Klebold)と同一です (以下、前者をSCP-XXX-JP-A、後者をSCP-XXX-JP-Bとします)。SCP-XXX-JP-1を認識した人物はSCP-XXX-JP-1の外見や出現前の記憶について、「似てはいるが別人である」「以前からいた」と主張します。SCP-XXX-JP-1の出現時、対象校に在籍する2年生の男子生徒2名が消失し、SCP-XXX-JP-1がそれぞれ「Eric David Harris」、「Dylan Bennet Klebold」の名前で対象校の2年生として登録されます。SCP-XXX-JP-1はNBKイベント発生まで対象校の生徒として行動します。これらの行動は実際のエリック・ハリスとディラン・クレボルドのものと酷似しています13が、事件に使用された銃やパイプ爆弾の購入や作成に関する行動は確認されていません。

NBKイベントはSCP-XXX-JP-1出現の約2年後に発生する、コロンバイン高校銃乱射事件と類似した特徴を持つ銃乱射事件とそれに伴う現実改変です。現在財団が確認できた限りで4件が、いずれも4月20日に発生しています。イベントは約45分間続き、13人が死亡、24人が負傷します。死亡者の内訳は生徒12人、教師1人で、死亡者と負傷者の性別に規則性は見られません。

事案記録XXX-1: 2023/04/17、SCP-XXX-JP-Bが対象校である███████高校の駐車場で死亡しました。死因は自身の口内に向けて拳銃を発砲したことによるショック死で、死体がSCP-XXX-JP-Bが所有していた自動車の内部で発見されたこと、

補遺: 第4回NBKイベント発生前、


予定タグ: euclid scp-jp 人間型 ループ 自我 精神影響 歴史 現実改変