- 祖母の爪切り(下書き)
- 徘徊するバス停(下書き)
- Keter数列 下書き
- Keter数列 別バージョン
- クロスコンテスト
- 利点消失
- マクスウェルの悪魔
- 抜け殻
- *不思議な洞窟*
- 擬似相関
- warukon
- 新規タブを作成
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の標準低危険度隔離用ロッカーの中に常に保管してください。SCP-XXX-JPが不正に使用されることのないよう、3人の警備員を配置し、20分間隔で監視してください。ロッカーには施錠し、警備員の一人に所持します。SCP-XXX-JPを用いての実験はセキュリティクリアランス3以上の職員の許可が必要です。長期実験を行う場合Dクラスのみを対象とし、実験後即座に終了することを義務付けます。
説明: SCP-XXX-JPは「KOREA」と刻印された爪切りです。SCP-XXX-JPの材質調査により、鉄等の一般的な爪切りと同等の物質で構成されていることが分かっています。SCP-XXX-JPの異常性は大まかに分けて二つです。一つは深夜と認識される時間帯にSCP-XXX-JPを使用することで発現します。切られた爪はまっすぐに使用者の眼へと飛んでいき、使用者の眼球に爪が突き刺さります。これによって眼球の損傷を招き、最悪の場合、失明します。瞼を咄嗟に閉じる、眼鏡、ゴーグルを掛ける等の行為は爪から眼を守ることに寄与しません。それもSCP-XXX-JPの作用だと見られています。
もう一つはSCP-XXX-JPを使用すると発生する幻覚症状です。この症状は直近の使用者にしか見ることができません。また、二度目に使用した場合も同様です。この幻覚(以降SCP-XXX-JP-aとする)は等しく70歳前後の女性であると表現されます。こちらからの干渉はできず、声掛けにも応じません。SCP-XXX-JP-aは対象者の周りに常に見え、"深夜に爪を切る" "朝の蜘蛛を殺そうとする" "お椀によそられたご飯に箸を立てる" などの民衆的、迷信的に縁起が悪いと表現される行動をするときにだけ、使用者にSCP-XXX-JP-aが話しているかのような幻聴が聞こえます。幻聴の内容は前述の行為を厳しく咎めるといったものです。この幻覚症状により、対象者はしばしばそれらの迷信に関して気に掛けるようになります。D-8788を用いた長期実験では、実験が終わるころにはD-8788は縁起を中心とした生活を送るようになりました。幻覚は記憶処理を施すことで見えなくなります。このとき次の使用者が出るまで、他の使用者が幻覚を見る事例は報告されていません。
対象: D-8788
インタビュアー: 元部研究員
付記: 長期実験が終わった後に行われた。
<録音開始, 20██/██/█>
元部研究員: D-8788、あなたはこの実験を通して変わったと思うことはありますか?
D-8788: もちろん。あの変なばあさんにガミガミ言われねえよう、必死にマナーについて考えたさ。畳のヘリ踏むななんて言われたときには、もうブチ切れそうになったね。
元部研究員: 実験前は風水なんて考えず、物を置いていたように見えたけれども。
D-8788: それは特に大したことじゃない。どうせ縁起縁起言われるなら、縁起のいいことしてやろうと思ってしているだけだ。別にばあさんが関係してるわけじゃなくてだな。
元部研究員: わかりました。ところで、今も幻覚は見えていますか。
D-8788: …あんた、今踵踏んでるだろ。ばあさんが怒ってるぜ、踵を踏むと貧乏になるぞってな。
元部研究員: …(そっと踵を直す)<録音終了, 20██/██/█>
終了報告書: この幻覚は影響を受けていない人物に対しても怒るのか?幻覚にしては、やけに意思が明確だな。 - 元部研究員
D-8788はクラスA記憶処理を受けて通常の業務に戻った。 インシデント・レポートXXX-JPを参照。
SCP-XXX-JPはエージェント・██の祖母の自宅から遺品整理をしているときに発見されました。ある時SCP-XXX-JPを使用し、怪我をしたこと、それから██の祖母のような幽霊が見えるという話から調査が始まり、異常性が発覚しました。██の祖母について、「厳格な人だった。自分にだけじゃなく周りにも厳しくて、いつも怒っているように見えた。あんなボロ屋敷に一人で住んでいたのも、自業自得といえばそうかもしれないが、少し寂しそうだった。」と、エージェント・██は話しています。
以下はSCP-XXX-JPに関する実験のレポートです。
実験記録のテンプレート
実験記録XXX-JP-N - 日付 / /
実施方法:
結果:
メモ:
実験記録XXX-JP-1 - 日付 20██/█/█
実施方法: SCP-XXX-JPの効果の発現時間を特定するため、D-4873に爪を切らせる。このときの時刻はちょうど10:00である。実験室の外には医療スタッフが待機している。
結果: 異常性は発現しなかった。
メモ: まだ深夜ではない、と。- 元部研究員
実験記録XXX-JP-2 - 日付 20██/█/█
実施方法: SCP-XXX-JPの効果の発現時間を特定するため、D-4873に爪を切らせる。このときの時刻はちょうど11:00である。
結果: 異常性は発現。D-4873は適切な処置を受けた。
メモ: 11時から深夜なのか、私には早すぎるように思えるけど。今度は深夜が終わる時刻について調べよう。2時ぐらいでいいかな - 元部研究員
実験記録XXX-JP-3 - 日付 20██/█/█
実施方法: SCP-XXX-JPの効果の発現時間を特定するため、D-4874に爪を切らせる。このときの時刻はちょうど2:00である。
結果: 異常性は発現した。D-4874は適切な処置を受けた。
実験記録XXX-JP-4 - 日付 20██/█/█
実施方法: SCP-XXX-JPの効果の発現時間を特定するため、D-4875に爪を切らせる。このときの時刻はちょうど3:00である。
結果: 異常性は発現した。D-4875は適切な処置を受けた。
実験記録XXX-JP-5 - 日付 20██/██/█
実施方法: SCP-XXX-JPの効果の発現時間を特定するため、D-4877に爪を切らせる。このときの時刻はちょうど4:00である。
結果: 異常性は発現した。D-4877は適切な処置を受けた。
メモ: もう明朝じゃないの? -元部研究員
実験記録XXX-JP-6 - 日付 20██/██/█
実施方法: SCP-XXX-JPの効果の発現時間を特定するため、D-4878に爪を切らせる。このときの時刻はちょうど5:00である。
結果: 異常性は発現しなかった。
メモ: ようやく確定した。異常性が発現するのはおおよそ午後10時から午前までの間だ。 -元部研究員
インシデント・レポートXXX-JP: 記憶処理より15日後、D-8788が宿舎より脱走。SCP-XXX-JPを使用し、右眼の視力が恒久的に失われました。D-8788の最初のSCP-XXX-JPの使用時はであり、深夜に爪を切るときの異常性に対しての説明はされておらず、不幸にも脱走した時点で午後1時を回っていました。D-8788は記憶処理後もSCP-XXX-JPに関する記憶を残していました。D-8788は「あのばあさんに、もう一度会いたかったんだ」と語りました。その後の月例解雇で、D-8788は無事に終了されました。この件を受け、特別収容プロトコルを今の形に変更しました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの性質上、完全な封じ込めは不可能です。SCP-XXX-JPは███m以上離れた場所から3名監視をつけてください。監視を行う際、規定の個数のアマミルリン抗認識障害薬1を服用してください。財団の保有するバス三台をその近隣区域のバスに偽装し自動で1kmの間隔を持って走行させてください。運転手として大型二種免許を取得しているDクラス、乗客として一般人に偽装しDクラス人員を可能な限り乗車させてください。乗車させるDクラスは例外なく拘束してください。SCP-XXX-JPの周り5km以内にいるすべてのバスには監視を2名以上つけてください。また、影響を受けたバスが確認された場合、代替のバスを直ちに向かせてください。
説明: SCP-XXX-JPは地域名が██であるバス停留所スタンドです。SCP-XXX-JPは未知の方法によって移動します。また、見た人物に対して「そこに固定されている」、「元々そこに設置されていた」という認識を植えつけます。見た人物は視覚と認識の差を解決するために、しばしばオブジェクトがその地域に走行している運行会社のスタンドであるかのように見えていることがわかっています。SCP-XXX-JPが移動しているということを事実とともに示すと、見た人物は認識の混濁によって不安や混乱をきたします。この症状はクラスA記憶処理によって改善されますが、処理以降再度の視認は更なる認識混濁を招くため、推奨されません。
SCP-XXX-JPの移動速度はおよそ5.0km/hです。SCP-XXX-JPの移動経路はある程度の特徴を持っており、現在[SCP-XXX-JP担当者にのみ開示]地点を北上しています。オブジェクトはバス運行会社が路線を設定している範囲の約500mを外れないよう動いています。また、SCP-XXX-JPが海を渡るため一度港に立ち寄り、船に乗って移動するといった方法をとることが判明しています。このとき船の乗組員は「あのバス停スタンドは元々積載される予定だった」と一様に説明しました。しかし積載される荷のリストには一切書かれていません。このように、SCP-XXX-JPは行き止まりを迂回するような通路を通ります。
SCP-XXX-JPは自身が破壊される危険のあるときに高度な認識災害を発生させます。今まで数十回の破壊実験が試みられましたが、いずれの場合も失敗しています。
以下は試みられた実験の一例です。
実験記録XXX-JP-1 - 日付20██/██/█
実施方法: D-10032に金属バットを持たせ、対象を攻撃。D-10032は抗認識障害薬を規定量服用している。
結果: 失敗。D-10032は見当違いの方向にバットを振り回した。D-10032曰く「そこにあるはずなのに、当たらなかった」。
実験記録XXX-JP-2 - 日付20██/██/██
実施方法: D-10032にSCP-XXX-JPを溶鉱炉に投げ込ませる。D-10032は抗認識障害薬を規定量より2粒多く服用している。
結果: 失敗。SCP-XXX-JPは少し離れた位置にあった。近くにいた██研究助手が行方不明になる。
実験記録XXX-JP-3 - 日付20██/██/██
実施方法: 設置した倉庫にSCP-XXX-JPを入れ、██tの爆薬で爆破する。設置する人員は全員抗認識障害薬を規定量の倍服用している。
結果: 失敗。副作用により人格破綻を起こし、[削除済]。そこから███m離れた位置にあったサイト-81██が倒壊し、███名の死傷者をだした。
今後の破壊実験は無意味であると判断。一切を禁止する。 - ██研究主任
SCP-XXX-JPは半径5km以内にいる乗客の一番多いバスを"ハイジャック"します。これは前回の発生から24時間以内に不規則に実行されます。範囲内にバスが存在しなかった場合、1時間ごとに1km範囲を拡大します。干渉されたバスは行き先表示案内に「██」と表示されます。それと合わせ、音声案内により「次は██、次は██」と告げられます。行き先表示を見る、または音声案内を聞くと認識が改変され、次の行き先が██であることに疑いを持たなくなります。乗客はどれだけ長い時間がかかろうとも違和感を持ちません。そしてその影響下にあるバス(SCP-XXX-JP-1に指定)はすべてSCP-XXX-JPに向かいます。
SCP-XXX-JP-1はできるだけ最短でSCP-XXX-JPまで向かおうとしますが、行き止まりや工事中などの要因によりたびたび迂回します。SCP-XXX-JP-1は異様な耐久性を得ているため、爆破や衝突、放火や銃撃などでは破壊できません。妨害の試みはすべて失敗に終わりました。SCP-XXX-JP-1がSCP-XXX-JPの半径約100m近づくとSCP-XXX-JPは動きを止めます。SCP-XXX-JPの最寄の道路の脇に停車した後、数人の乗客が昇降し、SCP-XXX-JP-1は一般の路線に戻ります。SCP-XXX-JPの進行方向によっては、SCP-XXX-JP-1はものの数分で到着します。ですが事案XXX-JP-26では様々な要因により到着まで██日かかりました。内部の調査により、乗員は到着直前まで全員生存していたことが判明しています。死因は脱水症状、餓死、[編集済]など様々でした。
SCP-XXX-JPは福岡県██市██村が起源であると見られています。記載されている██という地名について調査したところ、SCP-XXX-JPは1年前に廃棄される予定でした。しかし役所の廃棄担当者に聞いたところ、「突如行方がわからなくなった。廃棄の手間が省けたと思い何も言ってなかった」と証言しました。この担当者の勤務態度は至って真面目と評価されており、なぜこのような考えに至ったのかはうまく説明されませんでした。
事案XXX-JP-1: 19██/█/█,SCP-XXX-JPは当初サイト-81██に収容されていました。しかし収容から17時間を過ぎた頃、サイト-81██に██社の運営しているバスが侵入しました。バスは防火壁に衝突して突破し、研究員や警備員を轢き██人の死傷者を出しました。その後SCP-XXX-JPの収容室を破壊し、SCP-XXX-JPは収容違反しました。後のインタビューからそのバスの乗客は衝突の振動に対する疑念を一切持っていませんでした。乗客は怪我に対する正しい処置とクラスA記憶処理を施され、バスに乗せられたまま元の路線へ戻されました。この事案から、一点にとどめた収容は不可能であると見なされ、隠蔽を主とする特別収容プロトコルに変更されました。
事案XXX-JP-17: 19██/██/█,SCP-XXX-JPから3.5kmはなれた位置を走行していたバスがSCP-XXX-JP-1-163に変化しました。SCP-XXX-JP-163の乗車率は財団が周りに配備していたバスの乗車人数を超える2██%を記録しました。最終的に乗客██人の死傷者を出すという形で事態は収束しました。
アイテム名: "Keter数列"
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: "Keter数列"による改変事象の影響は財団全体に及んでいます。改変の収容策として今後、オブジェクトの割り振りには数字は使用されません。報告書には代替として報告書を簡潔に言い表すタイトルがつけられることになります。情報技術部はSCiP NETサーバー内の全てのドキュメントの「SCP-XXX」及びそれに類する記述をタイトルに書き換える自動プログラムを適用しました。タイトルはそれぞれのオブジェクトの研究チームにより決定され、プログラムにより適切な形に置き換えられました。
オブジェクトの性質変化による財団の所有する資産や雇用人員への被害は膨大です。これらの変化をなかったことにするために過去にタイムスリップし、オブジェクトの作成者である元部博士をオブジェクトが周知される、及び作成される前に殺害することがもっとも効果的な案だとされており、倫理委員会及びO5評議会に提案されています。
説明: "Keter数列"はSCPのナンバリングを形式概念上のポインタと認識し、"Keter数列-1"として定義される数列より算出された番号に対応するオブジェクトの性質を収容困難及び収容不可能なものに改変する概念性の異常です。対応するSCiPは本来持つ性質に順じた、人間に敵性のある性質を付与されるか、またはそれらが増強されます。
"Keter数列-1"はいくつかの係数を含む数列であると推測されています。"Keter数列-1"の数列の情報は付録に記述される事案により失われています。このオブジェクトは「算出された数字に対応するオブジェクトを全てKeterクラスのオブジェクトに改変する」という関連異常を保持しています。どのように関連異常の性質が付与されたのかは不明です。
付録: 当該オブジェクトは「Keterオブジェクトの番号に一致する数値を算出する自然数列」だとして、元部博士により19██/██/█ 12:59:59にSCP-████-JPにSafeクラスとして登録されました。この登録は不正なプロセスであり、また目立った異常性も見られないことから[情報技術部のよりよい名前]より博士に対する注意が行われる予定でしたが、再三のメールに対する返信はありませんでした。不審に思った████ ███課長が様子を見に行ったところ、博士は自室で頭部を大きく損壊し死亡した状態で発見されました。
元部 智継博士はセキュリティクラス4の上級職員であり、財団への忠誠も高く評価されていました。聞き取りや監視カメラの映像の照会による調査によればオブジェクトが登録される前日までは一切不審な行動は見受けられません。しかしオブジェクトの報告書が作成された当日は有給を取っており、動きについて一切の情報がないことは何らかの関連性があると見られています。
"Keter数列" 記録-1
付記: ████ ████████博士による覚え書き。████ ████████博士はSafeオブジェクトを主に担当しており、当該オブジェクトが作用し始めたと思われる19██/██/█の1週間後に書かれました。███ █████博士はその後担当していたオブジェクトを番号に割り当てた後、担当オブジェクトの性質改変により発生したレベルⅣクラス相当の情報災害により死亡しました。
自分の記憶が正しいかどうかは不明だが、ここに改変を受けたと思われるオブジェクトを記す。
[削除済]はSafeオブジェクトだと見られていた、いや、だったはずだが、もっととんでもないオブジェクトになっていた。[削除済]はインターネットサイト上に時々発生する意味不明の文字列でそれを言語と認識させる異常だった。割り当て後、認識した者の言語認識能力を失わせ新たな言語として自分を刷り込み発声、筆記などで伝染するオブジェクトになった。
[削除済]は突如発生した時空間異常程度にしか捉えられていなかったが、割り当て後過去を改変する能力があると判明した。
[削除済]は元々Thaumiel級になると言われていたオブジェクトだった。しかしこの番号に割り当てられたせいで、不具合と、自らを使わせようとする性質が加わっていた。[中略]
こんなのは序の口だ。Keterオブジェクトなんて支部本部合わせて両手で数えられる程度だったはずだ。それが今では各支部、各サイトで収容違反が多く確認されている。大規模な現実改変でも発生したに違いない。既にサイト管理官に伝えた。出来ればO5にまで話を通すよう伝えた。嫌な予感がする。
████ ████████
RAISAより警告: ファイルの閲覧には制限が設けられています
閲覧にはセキュリティクリアランス5、及びO5-8に認可された職員に与えられるセキュリティクリアランス5/XXXX-JPが必要です。閲覧権限を持たない職員がアクセスを試みた場合、財団への背信行為と見做され即時の処分対象となります。
本当に閲覧しますか?
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの性質上、収容は不可能です。オブジェクトの収容には財団の保有する関連異常の知識が不足しています。新設された関連異常部門はSCP-XXXX-JP、SCP-███、SCP-CH-███、SCP-███-JP、SCP-████-JP、その他に新規に収容された関連異常の性質を持つであろうオブジェクトを研究します。
説明:
SCP-XXXX-JPはいくつかの係数を含む数列であると推測されています。SCP-XXXX-JPの数列の情報は付録に記述される事案により失われています。このオブジェクトは「算出された数字に対応するオブジェクトを全てKeterクラスのオブジェクトに改変する」という関連異常を保持しています。どのように関連異常の性質が付与されたのかは不明です。
SCP-XXXX-JP-1はSCPのナンバリングを形式概念上のポインタと認識し、SCP-XXXX-JPとして定義される数列より算出された番号に対応するオブジェクトの性質を収容困難及び収容不可能なものに改変する概念性の異常です。対応するSCiPは本来持つ性質に順じた、人間に敵性のある性質を付与されるか、またはそれらが増強されます。
付録: 当該オブジェクトは「Keterオブジェクトの番号に一致する数値を算出する自然数列」だとして、元部博士により19██/██/█ 12:59:59にSCP-XXXX-JPにSafeクラスとして登録されました。この登録は不正なプロセスであり、また目立った異常性も見られないことから[情報技術部のよりよい名前]より博士に対する注意が行われる予定でしたが、再三のメールに対する返信はありませんでした。不審に思った████ ███課長が様子を見に行ったところ、博士は自室で頭部を大きく損壊し死亡した状態で発見されました。
元部 智継博士はセキュリティクラス4の上級職員であり、財団への忠誠も高く評価されていました。聞き取りや監視カメラの映像の照会による調査によればオブジェクトが登録される前日までは一切不審な行動は見受けられません。しかしオブジェクトの報告書が作成された当日は有給を取っており、動向について一切の情報がないことは何らかの関連性があると見られています。
"Keter数列" 記録-1
付記: ████ ████████博士による覚え書き。████ ████████博士はSafeオブジェクトを主に担当しており、当該オブジェクトが作用し始めたと思われる19██/██/█の1週間後に書かれました。███ █████博士はその後担当していたオブジェクトを番号に割り当てた後、担当オブジェクトの性質改変により発生したレベルⅣクラス相当の情報災害により死亡しました。
自分の記憶が正しいかどうかは不明だが、ここに改変を受けたと思われるオブジェクトを記す。
[削除済]はSafeオブジェクトだと見られていた、いや、だったはずだが、もっととんでもないオブジェクトになっていた。[削除済]はインターネットサイト上に時々発生する意味不明の文字列でそれを言語と認識させる異常だった。割り当て後、認識した者の言語認識能力を失わせ新たな言語として自分を刷り込み発声、筆記などで伝染するオブジェクトになった。
[削除済]は突如発生した時空間異常程度にしか捉えられていなかったが、割り当て後過去を改変する能力があると判明した。
[削除済]は元々Thaumiel級になると言われていたオブジェクトだった。しかしこの番号に割り当てられたせいで、不具合と、自らを使わせようとする性質が加わっていた。[中略]
こんなのは序の口だ。Keterオブジェクトなんて支部本部合わせて両手で数えられる程度だったはずだ。それが今では各支部、各サイトで収容違反が多く確認されている。大規模な現実改変でも発生したに違いない。既にサイト管理官に伝えた。出来ればO5にまで話を通すよう伝えた。嫌な予感がする。
████ ████████
SCP-3999敗北した。
それで私が書いたやつはこれで終わり。
「SCP-001-████への致死性ミームの挿入はうまくいきました。彼の性格…いや性質上、どんどん物語がかけなくなる感覚は堪えたでしょう」
そう話す中年の男の面持ちは暗かった。おそらく、これでよかったのかという決断への不安と、恐怖。それらは強く、笑っていれば優しい雰囲気を醸し出しそうな彼を蝕んでいた。
「SCP-001-████の最後の抵抗はSCP-3000…SCP-3999として、除去不可能な形で残されてしまいましたが、あれを理解できる者は作戦について知る人間以外、誰もいないでしょう」
途中で喉に詰まった何かを取ろうと喉を鳴らすが、詰まりは改善せず、喋りにくそうに続けた。粗雑に放置された髭と髪はその作戦で忙しく、手入れをする暇もなかったことを示している。おおよそ体調にも気を配っていないだろう。彼から渡された資料には「収容プロトコルZK-001-ガンマ 第三計画の報告書」と書かれていて、O-5などの重役のサインがあちこちに見受けられる。その資料を乱雑に机の上に投げ、簡単な相槌を打った。
「ふむ」
「今後は第四計画に向けて、外世界の解析、及び対象の選定を行う予定です」
「わかった」
報告は終わったようで、「失礼します」と一言入れて、頭を少し下げてから男は部屋から出て行った。報告を受けていた白髪が多く、顔にしわが多い高齢の男性はそのしわを寄せている。秘書を呼び出して、今回の作戦の前、第二作戦の資料を片付けておくよう言いつける。
反ミームに関しての研究が進んだことにより、空間を隠蔽することで外宇宙からの監視を遮断するサイト-001-ガンマが建造された。そこでの観察の結果、SCP-001が「一つの実体のみで構成されてる」わけではないらしいことが判明したのである。データの改変は無数のパターンに分離している。この事実に気づいたのは奇跡といっていいぐらいだ。そしてパターンを個別に解析した結果、「人類に多大な影響を持つオブジェクトを生み出す可能性のある個体」、とりわけ可能性が高い個体というのが分かってきた。財団は迷わず決定を下した。そうした個体を排除していくことで、改変を少なくしていく。SCP-001、ひいてはSCiPそのものへの対抗手段。研究にはより多額の予算が投入されるようになった。
第一作戦。実験的に、SCP-001の末尾の"構成員"を魅了ミームで分離し、即効性殺害ミームに曝露させた。ZK実存崩壊事象が発生するかどうかの確認であり、何度もシミュレーションした上での最終確認だった。結果は成功。作戦は次へと移行した。
第二作戦。SCP-001-███の無力化の際SCiP NETに残され、その後欠番とされたSCP-2442ドキュメントがその一部分を残している。このときに使用されたミームは「財団などなく、自分が精神異常者であることによりできる妄想の産物である。」という認識を改変者に植えつけた。どのように反応するかを見たかった、と研究者は言っていた。まるで人間かのように苦しんでいた…そんな思考をかき消す。
そして第三作戦…今度は機能を停止したのを確認した。このときも不気味なドキュメントを残した。博士曰く断末魔のようなものだという。
そんなことを考えながら、老人はぼんやりとしていた。一抹の不安を感じていた。このまま進めていいのだろうか。彼もまた、言うなれば創造主に対する叛逆をしているときのような、気分になっていた。##585858|ドキュメントに記されていた「財団コミュニティ」とは?精神科医を思わせるSCP-2442に対応するオブジェクトの正体は? この気持ちは?##
サイト-001-ガンマでは、髭を剃った先ほどの中年男が、自分の担当する研究班のメンバーにこう伝える。
「先ほどO5評議会の許可が出た!第四計画が始められる!配られた資料には休暇中にでも目を通しておくように!」
第四計画。SCP-001組織の中でも重役であると見られるSCP-001-█。これを殺す。
その男は慌しく蠢く人々の中、"こちら"を見てこう言う。
「お前を見ているぞ。」
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:
説明: SCP-XXXX-JPは全長2.7mのシラカバと推定される木製の棒(-Aに指定)、その頂点に灯る火のような実体(-Bに指定)により構成されます。
SCP-XXXX-JP-Bはいかなる物質も透過します。オブジェクトは度々"火の粉"(-Cに指定)を散らしたり、風に揺られるような動きを見せます。しかしSCP-XXXX-JP-Bは空気も透過するため、そのような動きを意図的に取っているものだと見られています。
SCP-XXXX-JPへの接近の試みは後述の性質により全て失敗しています。SCP-XXXX-JP-B及び-Cに触れた物体は可燃、不燃を問わずオブジェクトに起因する"炎"が広がります。これは異常性のない炎を消火する方法をとることにより消火できます。オブジェクトの影響を受けた物体は[利点が消失します]。SCP-XXXX-JP-Bは人間や人工物が近づくとSCP-XXXX-JP-Cを"振りまき"ます。
[[tab 今日も人を殺した]]
今日、初めて人を殺した。実験内での俺の誤操作が原因だった。幾ばくかの謹慎を受けているがこの程度で人一人の命の代償になるわけがない。今まではどこか他人事のように思っていたが、あの時のDクラスの、恐怖で歪んだ顔、その後に見せたガラス越しの視線が頭から離れない。
今日も人を殺した。実験中故意に。死ぬのをわかっていながら。周りはDクラスは本来死ぬべき死刑囚だからそんな気に病むことはないと言っていたが、そういう問題じゃない。
今日も人を殺した。上司にDクラスの雇用をやめるよう言ったが却下された。「必要な経費だ」なんていわれた。人殺しは残酷なことじゃないか。そのまま実験を続けなくちゃならなくなった。
今日も人を殺した。最近の俺の様子を見かねてか上司がカウンセラーをつけてきた。毎日カウンセリングを受けなくちゃならないらしい。そんなことをしても俺の責任は軽くならない。
今日も人を殺した。死んでいった人の顔が忘れられない。脳裏に焼きついている。自殺も何度も考えた。腕の切り傷についてカウンセラーに問い詰められて、そのことについて話したら抗うつ剤をくれて慰めてくれた。今日はこれを飲んで早く寝ることにする。
夢の中でもお前は人殺しだとなじられる。
今日は人を殺さなかった。カウンセラーが俺の容態を見て上司に休暇を申請してくれたらしい。俺は人殺しで、その責任から逃れてのうのうと生きている。
今日、財団をやめると決意した。カウンセラーに相談したら悲しそうな顔をしながら、後日記憶処理を受けるように言ってきた。上司にも退職すると伝えた。荷物もまとめてある。明日記憶処理を受けたら俺は財団とは無関係になる。記憶と共に、責任も消し去ってくれればいいのに。
今日から財団の研究員として働くことになった。幸運にも博士の補佐をさせてもらえることになった。エージェントとかじゃなくてほんとによかった。せっかくなので日記でもつけようと思う。
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 旧サイト-8159は初期収容により封鎖され、その周りにSCP-XXXX-JP収容のためのサイト-8159が建設されました。サイト-8159は計三層で構成されています。第一層は突破されました。第二層では特設の通液口から溶かしたタングステンを予定された量を使い切るまで流し込みます。第二層内にいる職員は基本的に死亡したものと見なされ放棄されます。第三層は最終防衛線です。サーモグラフィーによりSCP-XXXX-JP領域の拡大がないかが常に監視されます。第四層の建築は現在も進められており、それまでは持ちこたえてください。
説明: SCP-XXXX-JPはサイト-8159のXXXX番高危険度オブジェクト収容室内及びそれに隣接した空間です。SCP-XXXX-JPはSCP-2719を用いた以下の実験により生成されました。詳しい事件詳細はインシデントレポート2719-XXXXを参照してください。
ポインタ | 結果 |
収容室 | 内側だった。 |
収容室 | 内側になった。(この時点で違和感を持つべきでした) |
D-XXXX | 内側に入った。サイト-8159にいた全ての職員が死亡した。 |
SCP-XXXX-JPは領域内の気体分子の運動状態を自在に変更できます。オブジェクトは気体を激しく運動させることにより領域内の固体・液体を気体にし取り込みます。またそれらを冷やし固体・液体にすることで化学反応を起こし、人体に有害な物質を生成します。人間に対し極めて強い敵対性を持ち、今まで蒸し焼きにする、周囲の酸素濃度を低下させる、周囲の二酸化炭素濃度を上昇させる、などの方法で職員を殺害しています。
XXXX番収容室に隣接する空間はSCP-XXXX-JPの領域とみなされ、急激に支配域を拡大していきます。SCP-XXXX-JPは領域を拡大することに積極的で、壁面に熱を集めて溶かそうとします。
SCP-XXXX-JPが収容違反した場合、AK-クラス 世界終末空気中浸透シナリオが発生すると見込まれています。
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:
説明: SCP-XXXX-JPは東弊重工によって開発された、クローン製造装置です。太平洋戦争時の企業整備に伴い、大日本帝国陸軍は秘密裏に東弊重工にこのような特異な兵器を作らせていましたが、SCP-XXXX-JPはそれの一環で製作されたと分かっています。SCP-XXXX-JPは開発途上でしたが当時の陸軍上層部に十分に利用可能であると判断されたため、すでに百数余件の人間がクローン素体として登録されています。
(おおまかなまとめ)
日本政府が太平洋戦争初期ぐらいになんかの機関で東弊重工に作らせたいわゆる"クローン"製造装置の初期試験機
初期試験機ではあるもの運用された。しかし材料が足りなかったため、脳の記憶を保管するハードディスクがなく、クローンといっても意識だけが保存できる形 さらに異常が起こりまともに体の情報も保管されず、出力時にまったく別の個人になる 出てきたときに意識の混濁や吐き気、頭痛などの冷凍睡眠病に悩まされることになる
最近のENっぽい事の経緯を書きたいね
最近のENっぽいインタヴーを書きたいね
アイテム番号: SCP-XXXX-JP-J
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JP-J内への許可のない動物の侵入は防がれるべきですどのような動く物でも侵入しないようにされるべきです。SCP-XXXX-JP-Jに繋がる入口を塞ぐようにサイト-8199が建設されました。入口前の部屋は無人タレットが十分に設置されており、SCP-XXXX-JP-J-1個体が内部から出てきた際に終了が可能な状態でなくてはなりません。SCP-XXXX-JP-Jがある山岳地帯は財団によって買収され私有地として取り扱われています。万が一SCP-XXXX-JP-Jに繋がる洞窟を見つけた場合、即座にその入口は天井を崩落させるなどの手段で封鎖されます。SCP-XXXX-JP-J内部構造の超音波による解析は何らかのノイズ源により、十分に信頼性のあるデータが取れていません。
SCP-XXXX-JP-J内の探査はセキュリティクリアランス3以上の認可が必要です。その上で、内部に入る人員には特別な訓練を行います。探査班は多くとも3人で構成されます。それぞれに防音仕様無線相互連絡装置、冷凍保存装置、SCP-XXXX-JP-J-2-31を持たせる必要があります。有事の際はJP-J-2-31を使用することが義務付けられています。現在財団がJP-J-2-31を保持している枚数は██枚です。
説明: SCP-XXXX-JP-Jは██県の山岳地帯にある洞窟です。SCP-XXXX-JP-J内部は何層
洞窟内にはSCP-XXXX-JP-J-1が点在しています。SCP-XXXX-JP-J-1はいずれも既存の生物に一致しないDNAを持っており、その中で種類分けが構築されています。以下はその大まかな種類図をまとめた表です。
分類 | 概要 |
SCP-XXXX-JP-J-1-1 | この個体種は粘液状で、移動する際は |
内容 | 内容 |
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-8150に留め置かれています。現在SCP-XXXX-JPの活動は制御下にありません。SCP-XXXX-JPのアクセス権は即時に回復されなくてはなりません。オブジェクトの影響を受けた事柄は常に監視され、致命的な影響が世間に露呈することを回避するために機動部隊り-1 "暇人の統計学者"が常に配備されており、カバーストーリーを流布する準備を行います。
カバーストーリー "疑似相関"は相関関係は因果関係と同一でないことの流布に焦点を当てつつ、SCP-XXXX-JPの非現実性を利用しジョークに昇華させることにより、想定以上の成果を見せています。非異常性の擬似相関も混ぜられることで効能はより高まっています。SCP-XXXX-JPの影響を受けた事柄のリストはこちらで確認することができます。
説明: SCP-XXXX-JPは統計上相関性更新クエリです。SCP-XXXX-JPは2つの無関係、及び関係性の薄い数値に影響し、それらに強い相関を発生させます。互いの数値は強く影響し合い、また現実に反映されることで致命的な現象を引き起こします。
SCP-XXXX-JPは複雑で巨大な電子機器の形を模していますが、本体は中の概念であり、外枠の機械類はそれらへのアクセスを補助するためのものであることが明らかになっています。
SCP-XXXX-JPはGoI-019によって事柄の異常な操作のために作成されました。19██/█/██にオブジェクトはGoI-019施設の捜索の際に回収されました。また、このオブジェクトは少なくとも2基以上存在し、アクセス権はSCP-XXXX-JPのマスター機によって剥奪されています。マスター機はGoI-019が依然として保持していると思われます。
以下はSCP-XXXX-JP影響下の主な相関の一例です。参考値として相関係数が-1~1までの値で与えられています。-1に近づくほど互いの値は反比例し、1に近づくほど比例します。
(画像)
補遺: GoI-019 "関連団体"は低レベルの現実改変能力のコミュニティです。PoI-019はGoI-019の中心人物であり、レベルⅡ相当の現実改変能力者であると推定されます。彼は限定的な現実改変能力をより広い範囲に影響を与えるための手法に開発しました。物事の関係性に影響を与える ―いわゆる"関連異常"を持つオブジェクトとしてこのオブジェクトや、SCP-████-JP、SCP-████-JPといったオブジェクトが分類されており、これらはGoI-019によって作成されたと見られています。
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPが出現したことのある全てのメディア媒体に対抗ミームエージェントを適切に挿入してください。
PoI-8456の行方は機動部隊ら-9 "目あり耳あり"によって捜索されています。PoI-8456はできるだけ非殺傷の方法によって捕獲することを研究チームから要請されています。
機動部隊え-8 "'反位相"はSCP-XXXX-JP影響下の行動収束に干渉し、収束を別のベクトルに移す、もしくは影響を消し去ることに従事します。研究チームの因果律予測モデルとその試算結果は配布されている端末、およびSCiP-NETの該当ページから閲覧できます。
説明: SCP-XXXX-JPは集団認知2に影響を及ぼすミームを含んだ、異常なCMです。SCP-XXXX-JPは個々人の認識からは意識的に非異常性のCMと変わりありません。しかしミームの効果は無意識下に残留し、集団認知にのみ影響を引き起こしています。
オブジェクトはテレビ放映、映像ストリーミングサービス、動画配信サイトのコマーシャルに出現します。CMのナレーションは日本語で語られていて、決まって30秒分の広告枠で出現します。SCP-XXXX-JPの内容は認知科学、因果論についての説明に始まり、啓発的なメッセージで締めくくられます。CMのナレーターはPoI-8456と指定され、現在行方を追っています。
<再生開始>
PoI-8456: あなたの行動が世界を変えることがあります。おおっと、これは冗談ではありません。興味があるならもう少し、見てみてください。
PoI-8456の背後の画面が推移し、幾何学的な模様を映し出す。
PoI-8456: あなたは意外と周りの人に見られています。あなたがみんなに意識されてないと思うのは、みんなに見られていることを意識していないからなんです。」
背景が推移し、一人の人間のシルエットに周りの人間のシルエットから矢印が引かれるモデルが映される。
PoI-8456: そして認識というのは行動に密接に関わっています。ふと、視界にシュークリームを買っている人を見て、自分も衝動的にそれを買ってしまう…なんてことよくありますよね。
PoI-8456: 周りの人の行動というのは、他人の行動にも影響しています。その行動を認識することによってさらに自分の行動にも、そのまた他人の行動にも影響していきます…
ここでPoI-8456は単純化された因果論モデルの一例を示す。一つの人間のシルエットが行った行動が多くの人間に影響していき、最初の人間と同一の行動を取る様子が線によって繋げられることにより視覚的に示されている。
PoI-8456: さらにこれは、最初に行動を取る人間が多ければ多いほど…影響は強くなるわけです。
最初の人間のシルエットの数を増やしたモデルが映される。
PoI-8456: しかも、これらは科学的に証明された事実なんです。嘘だと思ったら今日から行動を変えてみましょう。周りの人もそれにつられて何かが変わっちゃうかもしれません…
最後に画面には██████大学の認識科学科のある研究室への募金を促すメッセージと、大学のサイトへのリンクが表示され締めくくられる。
<再生終了>
影響された集団認知により発生した因果婉曲は何らかの要因によって露見しづらい犯罪、法律では規定されていないが集団認知にとって悪行とみなされる行為に対して強い効果を及ぼします。予測される行動モデルは当事者の無力化を行うことでこれを予防、もしくは解決すると示しています。これらの効果はSCP-XXXX-JPに曝露した人数が増加すればするほどより強大なものになります。これによって、すでに数百件以上の犯罪の検挙、もしくは関与した人物の社会的無力化がなされています。
また、影響された集団認知は多数派の集団に対して優位に、少数派の集団に対して常に不利に働きます。因果論的な推測は、SCP-XXXX-JPによって少数は多数によって常に迫害されるような状況が作り出され、多数の行為はほとんど正当化されるような状態になる、もしくはすでになっていると示しています。
付記: 20██/█/██、PoI-8456が██████大学の寮にて確保されましたが、その後のインタビュー中に脱走する事案が発生しました。この後PoI-8456は██████大学にも戻っておらず、行方がわからなくなりました。
<再生開始>
元部博士: これからインタビューを始めます。まず、SCP-XXXX-JPと我々が呼んでいるCMについていくつか…
PoI-8456: 待って。タバコ吸っていい?
元部博士 …どうぞ。
PoI-8456が元部博士から渡されたタバコに火をつけ、深く吸い込む。タバコの味にいくつか文句をつけ、吸い終わるとインタビューに復帰する。
元部博士: 単刀直入に言いますが、あのCMを作った理由は?
PoI-8456: 理由?CMの通りだよ。募金の呼びかけ。
元部博士: …惚けないでいただきたい。あなたが認識学から派生して因果論に精通しているのは知っています。ミームをどうやって付与したかは分かりませんが、少なくとも異常性に何らかの関与をしている。それを知らないはずがない。
PoI-8456: そうだね…確かに、ちょっとしたマジックを仕込んだね。でもあれは僕の理想を体現するための一番確実な方法だった。
元部博士: あなたの理想とは?
PoI-8456: 理不尽な悪への断罪。正義っていうのは、多くの人間が共感したことによって定まると思っている。道徳とか、マナーとか、”みんなが嫌だ”と思ったことが悪になる。正義はそれこそ集団認知によって規定される。だから、それを強めてやるだけで法律では裁けない理不尽なことを解決することができる。
元部博士: …なるほど。見たヤツの頭の中をクソミームでグッチャグチャに弄って、多くの人間を巻き込んでやりたかったことなのか、これが。」
PoI-8456: そんなグチャグチャにしたわけじゃない。ちょっと弄っただけだ。それに法律で裁けない悪を排除してるんだ。君だって見てて胸がスカッとしたはずだ。
元部博士: …お前のクソミームは弱い立場の人間の権利を著しく奪っている。そういう人間を迫害して、強い人間をさらに強くする。立場の弱い人間は全員犯罪者なのか?
PoI-8456: 悪いことしてないんだったら迫害されないし、多くの人間に理解されるはずだ。迫害されてる人間は、なんかしらグレーなことやってるんだ。ポルノ書いたりとか。いくら権利が許してくれると言っても、最終的な判断は大衆がする。
元部博士: だとしても、法律で決められている以上、国民は守られるべきだ。お前によって歪められていいものじゃない。
PoI-8456: この国は民主主義国家で、多数がルールを決める。多数が正義だ。…もうこの辺にさせてもらう。
元部博士: どうする気だ?まだインタビューを終わらせる気はない。聞きたいことの半分も聞けてな…
PoI-8456: こうやるのさ。
PoI-8456が素早く2回手を叩くと、突如対象の背後の壁に穴が空き、何者かによって連れ出された。再度収容を試みたが施設に突如押し寄せた一般人によって妨害された。SCP-XXXX-JPに類似したミームの影響を受けたとされており、影響を受けた人々は10分後に全て無力化された。PoI-8456の行動の痕跡は因果婉曲の可能性を示している。
<再生終了>
投稿したものを置いてく(削除・未削除問わず)
恥ずかしいのでできれば削除済みの奴は見ないで欲しい
アイテム番号: SCP-832-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-832-JPは5m×5m×5mの任意の金属の収容室に収容されます。収容室の内部は常に0.2lx以下の照度に保たれます。また、収容室の内部に入る際は必ず収容室付近の部屋および廊下を消灯し、暗視ゴーグルを着用して入室してください。実験の際はセキュリティクリアランス3以上を持った職員に許可を得てください。(更新)入室する際は耐電ラバースーツを必ず着用してください。
説明: SCP-832-JPは意志を持った発光する実体です。SCP-832-JPは電気によって光を放っていることが判明していますが、SCP-832-JPはこの原理について尋ねると自身も理解できていないという回答を行います。SCP-832-JPの放つ光の発色はSCP-832-JPの意志により自在に変化します。SCP-832-JPは約0.2lx3以下の暗闇の中でしか活動できず、それ以上の照度だと動きが鈍くなります。SCP-832-JPは██lx以上の光と接触することにより自身の消滅を招くおそれがあると主張しています。SCP-832-JPの光は特別な特徴を持ち、壁などの光を透過しない物質に当てても反射しません。そのため、SCP-832-JPは自身の光では消滅しません。SCP-832-JPは0.2lx以下の暗闇の中であれば直径1mほどまで膨張することができ、自由に動き回ることができます。なお、SCP-832-JPの移動速度は最大10km/hです。SCP-832-JPは自身の形を複雑に変化させることで文字を表記して意思疎通を行うことができます。SCP-832-JPは未知の手段により空気の振動を知覚する能力を持ちます。SCP-832-JPはこの能力を疑似的な聴覚、触覚として活用していることがわかっています。しかし、人間がSCP-832-JPに接触すると激しく発光し、人体に電気を流し込みます。それによって接触した人間は失明、また感電します。当初、SCP-832-JPは財団に対して好意的でしたが、発見された後の度重なる実験により、現在は財団の人間に対して敵対的です。こちらの問いかけに対し一切反応せず、常に財団に対しての罵倒や開放を求める言葉を表示しています。また、財団の人間に対して積極的に接触を試みます。後述の事案832-JP-01の発生を受け、調査は凍結されました。
SCP-832-JPは20██/██/█、神奈川県の██山の山中の小屋にて発見されました。██山に休暇で訪れていたエージェント・██は、地元住民から██山には狐火が出るという噂を聞き、調査を行ったところ、SCP-832-JPを発見、回収しました。
実験記録832-JP
実験記録832-JP-1 - 日付20██/██/█
対象: SCP-832-JP
実施方法:
D-79342をSCP-832-JPに接触させる。結果:
SCP-832-JPは激しく発光。D-79342は失明し、感電で8ヶ月の怪我を負った。D-79342は終了された。
分析:
SCP-823-JPに接触することは推奨されない。- ██博士。
実験記録832-JP-2 - 日付20██/██/█
対象: SCP-832-JP
実施方法:
██研究員がSCP-832-JPに所持していた小型のライトを██lxまで抑えた物で青色の光を当てる。SCP-832-JPの消滅に関わるので慎重にとりおこなわれる。このときSCP-832-JPは赤色だった。結果:
SCP-832-JPは光に吸収されなかった。分析:
これはどういうことだ?SCP-832-JPは光を当てられると消滅するのではなかったのか? - ██博士
実験記録832-JP-3 - 日付20██/██/█
対象: SCP-832-JP
実施方法:
██研究員がSCP-832-JPに照度を██lxに抑えた懐中電灯の光を当てる。結果:
SCP-832-JPが光に吸収されかかったため、██研究員は懐中電灯を消灯した。分析:
色が関係しているのかもしれない。今度はSCP-832-JPと同じ色の光で試そう。 - ██博士
実験記録832-JP-4 - 日付20██/██/█
対象: SCP-832-JP
実施方法:
██研究員がSCP-832-JPに照度を██lxに抑えた赤色の光を当てる。このときSCP-832-JPは赤色である。結果:
SCP-832-JPが光に吸収されかかったため、██研究員は光を消した。分析:
ビンゴだ。しかし、なぜ自分が放つ光で消滅しないのか? - ██博士
実験記録832-JP-5 - 日付20██/██/█
対象: SCP-832-JP
実施方法:
██研究員が鏡でSCP-832-JPの放つ光を反射し、SCP-832-JPが消滅するかを実験。結果:
SCP-832-JPが光に吸収されなかった。また、鏡の角度を傾けても、収容室の壁が反射された光で照らされることはなかった。分析:
なるほど、反射しないことで自らの身を守ってるわけか。 - ██博士
インタビューログ832-JP-1(一部) - 日付20██/██/██
対象: SCP-832-JP
インタビュアー: エージェント・██
付記: エージェント・██がSCP-832-JP収容直後に行われたインタビューのメモの一部。カタカナで書かれていたがある程度読みやすくするため変換している。
<メモ開始, 20██/██/█>
エージェント・██:SCP-832-JP、インタビューを開始します。なぜ、あのような場所にいたのですか?
SCP-832-JP:あそこは小屋があって隠れやすかったからさ 僕達は影の中でしか生きられないから 日が出ているうちは影の中に隠れてなきゃならない
エージェント・██:僕”達”というのは。(10秒間ほどの沈黙)
SCP-832-JP:僕には昔仲間がいた 家族で暮らしていたのだけれど ある日消えてしまった それ以来いろんなところを探したけれど 見つからなかった 僕だけでは探しきれないと思う 良ければ君たちが探してくれないか
エージェント・██:わかりました。捜索を検討します。
<メモ終了, 20██/██/█>
終了報告書:
このインタビューから、まだ見ぬSCP-832-JPの実体が存在する可能性があります。
私はSCP-832-JPの捜索部隊を編成することを進言します。 - エージェント・██
却下。インタビューの内容を見る限り、その他のSCP-832-JPの個体は消滅している可能性が高い。存在しているかどうかもわからない。その代わり、エージェント・██にSCP-832-JP捜索任務を割り当てる。 - ██博士
現在も、エージェント・██による捜索が続けられています。
補遺: 事案832-JP-01
201█/██/█、収容室に入った██研究員がSCP-832-JPが見えなくなっていることに気づいた。収容室内をくまなく探しているところにSCP-832-JPが接触し、事案832-JP-01が発生しました。SCP-832-JPは脱走、再収容されるまでに██研究員、収容室周りにいた財団職員█名を殺害しました。SCP-832-JPは黒色の光に変化していました。これにより特別収容プロトコルは改定され、今の形になりました。
アイテム番号: SCP-1217-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 大規模対策チームa-は("狩猟会")は偶数月の17日に全国のスーパー、レストランに保健所の職員として監査に入ってください。監査でSCP-1217-JPが発見された際は回収用ポリ袋に詰めて財団の保有する5tトラックで保管サイト-8165に運搬してください。回収されたSCP-1217-JPは一部を残し廃棄します。また、保安部隊a-に("悪徳医者")は流出イベントによって発生した被害者の搬送先の医療機関でSCP-1217-JPによって死亡したと推定される人物の死因の情報隠蔽を行ってください。a-はに付属する情報操作部隊はSCP-1217-JPが市場で提供されないよう、カバーストーリー「違法に販売されている鶏肉」を流布してください。流布される情報の詳細は実働部隊用文書1217-JP-3を参照してください。
説明: SCP-1217-JPはイエスズメ(学名:Passer domesticus)の肉です。オブジェクトはDNA検査をしないかぎり一般に販売されている鶏肉と判別がつきません。SCP-1217-JPを微量でも摂食すると、SCP-1217-JPに含まれる既存の化学成分一致しない組成の物質が10分以内に胃壁から血管に侵入し、脳幹の橋に作用し、感覚に異常をきたします。成分はどのような加工を施してもSCP-1217-JP上から除去できません。摂食者(以下対象とする)は成分の効果により自身の舌を噛み切りたいという衝動に駆られます。対象は舌を噛むことにより解消を図り、最終的に舌を噛み続けるうちに舌を噛み切ります。舌を噛み切った対象は数分のうち舌からの出血多量、もしくは舌を気道に詰まらせ呼吸困難により死亡します。これらの行為による出血量は通常の生体反応から逸脱しています。
SCP-1217-JPは20█4年に最初に発生してから1年に1度、偶数月の17日に市場に流出します(以降流出イベントと呼称)。SCP-1217-JPは未知の方法で出荷され、あらゆる場所に紛れ込みます。その性質から幅広く拡散し、スーパーやレストランと言った施設から、小学校や一般家庭での発生まで想定されます。
以下は今まで発生したSCP-1217-JP流出イベントの例です。
年月日 | 流出イベントの内容 | 死者数 | 補遺 |
20█4/6/17 | 東京都██区のチェーンレストラン店「██」でSCP-1217-JPが提供された。 | 13名 | 財団によって認知された初めての事例。 卸売店を調査したが異常性は見受けられなかった。 |
20█5/4/17 | 新潟県にある個人経営の店「████」でSCP-1217-JPが親子丼として提供された。 | 2名 | 関係者には記憶処理を施した。 |
20█6/8/17 | 山形県で開催された██祭りにて屋台でSCP-1217-JPが焼き鳥として提供された。 | 51名 | 大規模の記憶処理を必要とした。 |
20█7/10/17 | 神奈川県の███小学校で給食の「鶏肉入りのトマトスープ」にSCP-1217-JPが使用されていた。 | 217名 | カバーストーリー「集団食中毒死」として処理。証拠となる代わりの鶏肉を用意した。 |
20█8/2/17 | 千葉県のスーパーマーケット「███」でSCP-1217-JPが梱包され「鳥もも肉」として販売された。 | 231名 | カバーストーリー「重度の放射能汚染」を適用。残りのオブジェクト実体は財団職員によって回収された。 |
補遺1: 当該オブジェクトは出自の不明な企業によって提供されています。SCP-1217-JPの梱包容器には既存の企業名を組み替えて作ったと思われる意味のない文字列が記載されています。その文字列には「雀」の文字が必ず含まれています。SCP-1217-JPを提供する動機、生成方法、企業の形態、会社の所在地に至るまでほぼ全ての情報が解明されていません。
事案1217-JP-45: 20██/8/30、フィールドエージェント・██によって報告されたSCP-1217-JPの流通元と見られる企業の精肉工場への襲撃が実行されました。
音声記録1217-JP-45
付記: 事案1217-JP-45の通信ログ。機動部隊はアルファ、ブラボー、チャーリーにそれぞれ4人ずつで分けられている。
<再生開始>
アルファ-1: こちらアルファ。働いていた従業員の30人ほどを拘束しました。
コマンド: よくやった。アルファはその場で従業員の監視。ブラボー、チャーリーは工場の探索を行え。
アルファ・ブラボー・チャーリー: 了解。
[150秒後]ブラボー-2: こちらブラボー、木…で出来ている壁、部屋を発見。
ブラボー-1: 内部には大量の雀が…うえ、こりゃひでぇな。
コマンド: どうした。
ブラボー-1: 発見した雀は舌を切って死んでいる。それと、ありえないくらいの血が流れている。
ブラボー-1: 施工済と書かれた箱の中に入ってる雀は全部そうだ。あと、体の中に何か詰め込まれてるな…歯?か、それとネジ、藁、それと血…すごい匂いがしている。
ブラボー-2: 隣の部屋にはそれらの材料が置いてあった。サンプルを採取する。
チャーリー-2: こちらチャーリー、生産ラインを発見。
チャーリー-2: コンベアの上に載っているのはSCP-1217-JPだと思われる。奥にはデカイコンテナがあって、なんだか文字が書いてある。
チャーリー-1: …ん?誰だ!止まれ![発砲音]
チャーリー-1: クソッ!従業員の一人が油をまいて、在庫のSCP-1217-JPに火をつけた!すげぇ煙だ!ゲホッ…[叫び声]
コマンド: チャーリー-1!応答しろ!チャーリー-1!
チャーリー-1: が…ひたは…[ろれつの回らない声]
チャーリー-2: 何がどうなってやがる!
チャーリー-4: 煙の周りが早すぎる!うっ、ゴホッゲホッ…[叫び声]
チャーリー-3: 3!? 3が口から血を吹き出している!
チャーリー-2: 煙を吸うな!口を押さえろ!ゲホッ…
[チャーリーとの通信が途絶える]
自動放送: 火災が発生しました。出入り口を閉鎖します。施設内にいる従業員は放棄されます。
アルファ-4: なんだと!?クソッ!
ブラボー-2: こちら材料室!こちらでも火がついた!
コマンド: 今すぐに脱出するんだ!
ブラボー-4: 火の手が大きい!
アルファ-1: こちらアルファ、従業員が拘束を解き暴れ始めた!オイ、やめろ、それを食わせるな!
コマンド: 落ち着け!落ち着いて脱出するんだ!クソ、緊急事態だ!外に待機させている部隊を向かわせろ!早く!
<再生終了>
終了報告書: 建物は火事によって全焼。この事案によって調査により製造方法や僅かな資料が得られましたが、派遣された機動部隊12名全員が死亡しました。
アーカイブ1219-JP-45:
付記: 事案1217-JP-45の工場から回収された書類(断片的に復元されたもの)
化合物C9[データ破損]による大量殺[データ破損]に関する報告書
食[データ破損]への混入 成功
[データ破損]直接交渉 失敗
海に散布し海産物を汚[データ破損]
投稿記事
http://ja.scp-wiki.net/scp-1217-jp
仕事を終えて自分の部屋に戻ってきた。夜も遅くシャワーを浴びる時間も気力もない。台所には片付けられていない食器、散らかった部屋。服を着替えることなくベッドに倒れこむ。これでは家に帰ってくる必要があるか、どうか。生活リズムは崩れきっていて、疲れているのに眠気が来ない。焦る。ふと、幼少期のおまじないを思い出す。
目を閉じて、呼気が一定のリズムを刻む。
黒くモザイクがかった蠢きが視界を支配していく。
湖の底に落ちていく想像をする。
「眠れない」と考えないようにする。
毛布の暖かさが感じられなくなっていく。
深い湖の底に落ちていく。沈んでいく。潰れていく。
…
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眠りに落ちる瞬間は認識できない。
時々聞こえる気泡の浮かび上がる音。徐々に陰っていく日。揺らめく水面。薄れ行く瞼。こちらを呼びかける声。声。声。今、行くよと答えながら、体の力を抜いて、溺れていく。湖底には無数の死体。「待っていた」と全ての死体がぎこちなく口にする。でも、一人だけは「君じゃない。」と呻いていた。僕は、「僕じゃだめなのか?」と返した。その人が、「他の人が許してくれない」と、泣きそうな声と顔で答えた。どうしようもなくて、そのまま俯いていると、死体たちが手を伸ばしてきた。はっと気づいて、海面に浮かび上がろうとしたけれど、もう遅くて、その中に取り込まれてしまった。不快さから目を背けるために視界を瞼の裏に移した。
次に目を開けると霧の中にいる。霧の中を進むと、水中に廃れた街。ボロボロの家、そして死体。その先に進むと、誰かが何かを、おそらく「夢物語」を語っている。自分は本来こうであったのだと、お前たちのほうが間違っているのだと。でも、それらは幻である。男は話終わったらしく、その後は、苦しそうな、怒ったような、悲しそうな顔をして、そのまま体を欠けさせて、消えていった。霧の中を進む。視界が暗くなる。
体にまとわりつくような甘ったるい霧を抜けると、中年の男と、3999が何かを言い争っている。3999とは、何者でもない男であり、猫であり、現実からものを消し去っていくことであり、また、苦悩そのものだった。男は勝っているということに疑念を抱いている。この考えは間違っていると常に思っている。完璧な物以外を出すことに、恐怖を抱いている。僕も同じだ。そう思い、その前にいる何かに対して、取り留めもないことを言う。完璧じゃなくてもいい。そんな嘘のような、でも本当でもあることをつぶやく。それらは顔を見合わせ、なんだか満足そうに消えていった。彼らが消えた後には何かの報告書らしき。それらを踏まないよう壊れてる空間を進んでいく。
進んでいくと夕焼け空が見える。何かが落ちていって、視界を失うほどの強い光を発したかと思うと、巨大なきのこ雲が見えた。しかしその衝撃はこちらまでは来ないようだった。それらと同じくらい、恐ろしい男性が椅子に腰掛けている。
「どうだったかね」
老人は恐ろしく芯の通った声だった。
「どうだったって…あの悪趣味な見世物になんの意味が」
「あれは死の瞬間だと言ったらどうだ」
そんな理不尽な死に方があるものかと思った。
「どんなに理不尽だろうと死ぬときは死ぬ。こんな死に方じゃなくても、交通事故とか、落雷とか、ふとしたことで人間は簡単に死ぬ」
説得力があった。でもどこかで、それは自分のことではないだろうと思っていた。
「お前はもうすぐ死ぬ。それは眠っている内に、かもしれない」
激しい恐怖が身を襲った。もしかしたら、この目の前の老人はそれをいとも簡単にやってのけてしまうような、そんな気がした。
「人生が楽しくないだろう。死にたいと思ったことがあるだろう」
言い逃れができない。眠る間に死んでいたら。いつか、どこかでそう思ってしまった。
だとしても。
「死にたいか?」
少し考えて、
「死にたくない。」
そう言えた。そのあと会社をやめようと決意した。老人はニッコリと笑って、それまでの怖さはどこかに消えてしまったようだった。
「名前はジョンでいいかね?」
唐突に言われたので、すぐに返せなかった。何もいえないまま老人はこういった。
「ジョン、先ほどはああいったが、大抵の人間はいきなり死ぬことはない。何かしら予兆があって、原因があって死んでいく。あまり気にしないでいるといい。」
そう言い終わると、老人は立ち上がってどこかへ行ってしまった。
すぐにまぶたが重たくなって、意識を失ってしまった。
人は起きたとき、死んでいないことを確認する。
.
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ベットから起き上がる。目覚ましは意味を成していなかった。低血圧のせいで視界が歪む。その時、夢の中の老人がいたような気がした。目眩が収まると、シャワーを浴びて服を着替えた。会社なんて行かなくていい。気持ちはとても晴れやかだった。財布などの貴重品を持ち、会社の電話は着信拒否設定をして、意気揚々と出かけようとしたとき、いきなり眩暈がして、そのまま階段から飛び出していった。階段の踊場に頭を打ちつけ、血を垂れ流して、何も考えられなくなった。
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Item #: SCP-234
Object Class: Euclid
Special Containment Procedures: REVISED MAY 25 20██
SCP-234 is contained at Site-██, Chamber ███. Artifact is anchored to its pedestal with nylon rope within a cylindrical viewing booth that is 3 meters in diameter. Booth is constructed out of transparent ballistic acrylic plastic. Four lightning rods direct the artifact's occasional electric discharge into the insulated chamber floor. When SCP-234 is not being tested, blast shields are to remain in place around the booth to both block visual contact and secure the artifact's position.
Per revised containment procedures, female personnel are no longer allowed access to SCP-234 outside of approved testing. On-site security must be exclusively male and be stationed outside the twenty meter perimeter outside the viewing booth. Revised containment procedures have thus far prevented any further damage associated with the artifact's abnormal behavior.
Description: SCP-234 is a statue of a woman wearing flowing robes carved from a single lapis lazuli stone. It was recovered from ███████████ on the 8th of March 19██. Locals had secretly maintained an all female cult devoted to the care of the statue as a goddess figure. Records recovered from the cult's hidden place of worship suggest that the cult had been maintained for at least ████████████████████████████████████ ██████████████████████████████ ████████████████████████ ███████████████████████████ ██████████████████████████████ ███████████████████████████, noting that lapis lazuli is not commonly found in this area.
The artifact has an influence upon the attitude of its viewers, particularly female viewers. Tests conducted from [DATA EXPUNGED, LEVEL 4 PERSONNEL REFER TO DOCUMENT 234-89] indicate that this effect is not memetic in nature but due to an observed energy eminating from the artifact itself. The energy ███████████████ █████████████████████ ████████████████████████ █████████████████████ ███████████████████████████ █████████████████████ █████████████████████ ███████████████
When agitated by certain stimuli the artifact has been recorded to levitate, spontaneously generate high amounts of electricity and act in an apparently aggressive manner towards male observers. However, repeated testing has failed to demonstrate any measurable degree of sapience or sentience in the artifact. It remains unknown what exact circumstances cause the artifact to react in this manner, testing has been suspended since Incident 234-92 and the resulting damage to the previous containment chamber.
Addendum: Females exposed to SCP-234 report increased feelings of well-being, contentment and confidence provided they are alone or in the company of other females.
Males exposed to SCP-234 report increased feelings of hostility and defensiveness. The feelings of hostility are extended to any females also exposed to the artifact when males are present. Females report strong urges to drive male viewers away by any means necessary, including violence.
Female viewers who are alone when exposed to SCP-234 experience a desire to make physical contact with the artifact. See attached document re: Incident 234-92.
[DATA EXPUNGED]
Unless further testing is approved, SCP-234 is to remain sealed and blocked from view.
翻訳
アイテム番号 #: SCP-234
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 20██/5/25 改訂
SCP-234 is contained at Site-██, Chamber ███. Artifact is anchored to its pedestal with nylon rope within a cylindrical viewing booth that is 3 meters in diameter. Booth is constructed out of transparent ballistic acrylic plastic. Four lightning rods direct the artifact's occasional electric discharge into the insulated chamber floor. When SCP-234 is not being tested, blast shields are to remain in place around the booth to both block visual contact and secure the artifact's position.
SCP-234はサイト-██にある、収容チャンバー███番に収容されます。アーティファクトは円筒状の直径3mの監視室の中にナイロン製のロープで脚を固定されます。部屋は透明なballisticアクリルで建設されます。
Per revised containment procedures, female personnel are no longer allowed access to SCP-234 outside of approved testing. On-site security must be exclusively male and be stationed outside the twenty meter perimeter outside the viewing booth. Revised containment procedures have thus far prevented any further damage associated with the artifact's abnormal behavior.
Description: SCP-234 is a statue of a woman wearing flowing robes carved from a single lapis lazuli stone. It was recovered from ███████████ on the 8th of March 19██. Locals had secretly maintained an all female cult devoted to the care of the statue as a goddess figure. Records recovered from the cult's hidden place of worship suggest that the cult had been maintained for at least ████████████████████████████████████ ██████████████████████████████ ████████████████████████ ███████████████████████████ ██████████████████████████████ ███████████████████████████, noting that lapis lazuli is not commonly found in this area.
**説明: ** SCP-234は単一のラピスラズリから彫り上げられた、流れるようなローブを着た女性の像です。それは███████████から19██/5/8に復元されました。地元の人間は、女神の象徴として、その像の管理に愛情を注ぐ全ての女性カルトを秘密裏に維持してきました。記録は参拝のためのカルトの隠れ家から復元され、カルトが少なくとも存続していたのは████████████████████████████████████、██████████████████████████████、████████████████████████、
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The artifact has an influence upon the attitude of its viewers, particularly female viewers. Tests conducted from [DATA EXPUNGED, LEVEL 4 PERSONNEL REFER TO DOCUMENT 234-89] indicate that this effect is not memetic in nature but due to an observed energy eminating from the artifact itself. The energy ███████████████ █████████████████████ ████████████████████████ █████████████████████ ███████████████████████████ █████████████████████ █████████████████████ ███████████████
アーティファクトは自分を見た人物、特に女性の観察者に対し影響力を持ちます。テストは[データ削除済、文書234-89の参照には要セキュリティクリアランス4]から実施され、この影響は自然発生したミームではなく、アーティファクト自身から排出された観察のエネルギーのためであると指し示しました。そのエネルギーは███████████████ █████████████████████、████████████████████████、█████████████████████ ███████████████████████████、█████████████████████、█████████████████████ ███████████████。
When agitated by certain stimuli the artifact has been recorded to levitate, spontaneously generate high amounts of electricity and act in an apparently aggressive manner towards male observers. However, repeated testing has failed to demonstrate any measurable degree of sapience or sentience in the artifact. It remains unknown what exact circumstances cause the artifact to react in this manner, testing has been suspended since Incident 234-92 and the resulting damage to the previous containment chamber.
Addendum: Females exposed to SCP-234 report increased feelings of well-being, contentment and confidence provided they are alone or in the company of other females.
Males exposed to SCP-234 report increased feelings of hostility and defensiveness. The feelings of hostility are extended to any females also exposed to the artifact when males are present. Females report strong urges to drive male viewers away by any means necessary, including violence.
Female viewers who are alone when exposed to SCP-234 experience a desire to make physical contact with the artifact. See attached document re: Incident 234-92.
[DATA EXPUNGED]
Unless further testing is approved, SCP-234 is to remain sealed and blocked from view.
原文: http://www.scp-wiki.net/scp-234-arc
翻訳後: まだ