アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPがサンプルとして現在サイト-81██の収容ロッカーに保管されています。サンプルの数が3個を上回った場合、余剰分をサイト-81██のペットボトルの廃棄手順に則って処分してください。未収容のSCP-XXX-JPの存在が疑われる建築物は機動部隊も-2("掃除代行業者")によって捜索され、SCP-XXX-JPの回収後、住民に記憶処理が施されます。回収されたSCP-XXX-JPは全て当該建築物の存在する地域の規則に則って処分してください。
説明: SCP-XXX-JPは500 mlの規格を有したペットボトルです。現在まで発見された実例は全てラベルと蓋がありません。SCP-XXX-JPは破壊に対する耐性を持ちませんが、ペットボトルとして利用不可能な形状に変形されると未知の原理によって発生時の形状に戻ります。SCP-XXX-JPを発生した地域のペットボトルの処分規則に則らずに処分した場合、SCP-XXX-JPは1~2日後に発生した部屋へ転移します。
SCP-XXX-JPは██県██市に所在する建築物の、大量のごみとペットボトルがある、生活している人物がいる部屋に自発的に発生します。詳細な発生条件については現在明らかになっていません。SCP-XXX-JPの発生の瞬間を捉える試みは現在成功していません。SCP-XXX-JPは現在、1日に1個程の頻度で新たに発生していると考えられています。
SCP-XXX-JPは22時から4時までの間、未知の手段による発話能力を持ちます。この声はSCP-XXX-JPが発生した部屋に住んでいる人物にのみ聞こえます。発話が可能な間、SCP-XXX-JPは中年の女性のような声で近くに居る人物に対して部屋を掃除するよう促します。この勧告にはしばしば不合理な内容が含まれ、部屋にごみが存在しない場合でも行われます。また、SCP-XXX-JPが存在する部屋には不定期にごみ捨てを促す内容の掲示物が現れ、増えていきます。SCP-XXX-JPの勧告に逆らい続けた場合、同室内の細かな物品が消失する、部屋の扉が自動的に開く、ペットボトルの蓋が開かなくなる、部屋の照明が勝手に点灯/消灯する等の現象が発生します。現在Dクラス職員を使用して逆らい続けた場合に発生する異常性の詳しい内容を調査しています。
SCP-XXX-JPは2~5日に1度、自身の複製として新たなSCP-XXX-JP個体を1個生み出します。この複製はSCP-XXX-JPの数が、同じ部屋に存在する通常のペットボトルの数の30%に達するまで発生します。
補遺1: SCP-XXX-JPは警察に「息子がペットボトルと話している」という通報が入ったことで発見されました。
補遺2: SCP-XXX-JPと同じ部屋で過ごしていたD-XXX-1が新たな異常性の発生を訴えました。以下はD-XXX-JP-1に対するインタビューですです。
対象: D-XXX-JP-1
インタビュアー: ███研究員
<録音開始>
███研究員: それでは異常が発生した時の状況を教えて下さい。
D-XXX-JP-1: ああ、俺はいつも通りあのペットボトルの言う事を聞き流して横になってた。たしか、2時過ぎくらいだったと思う。突然、辺りがぼやーと明るくなったんだ。で、しばらくすると、30秒ぐらいで視界が完全に白くなった。白くなったというか、気が付くと真っ白な部屋の中に居たんだ。正面には、いつの間にか俺のお袋が座ってて、俺にこう話しかけてきた。「███(D-XXX-JPの本名)、あんたは昔から根はまじめな子なんだから、そんな事してないで頑張って働きなさい。私はいつでも見守ってるからね。」ってな。お袋に話しかけようとしたんだけど、すぐに消えて部屋もどっかいっちまった。時計を見たら4時くらいだった。
███研究員: 他に何か変ったことはありませんか。
D-XXX-JP-1: 特には無いな。お袋は20年くらいあってなかったけど、間違いなく俺のお袋だった。強いて言うなら、今すげえまじめに働きたいって思ってることとお袋が7人いたことぐらいだな。
<録音終了>
終了報告書: 異常発生時に部屋に存在したSCP-XXX-JPの数とD-XXX-JP-1が報告した母親の数は一致していますが、この2つの相関性は不明です。D-XXX-JP-1の母親は異常が発生した時刻に何も変化は無かったと述べています。D-XXX-JP-1の態度は以前に比べて明らかに改善しました。これが異常性に依るものなのかは不明です。また、翌日、D-XXX-JP-1からSCP-XXX-JPが喋らなくなったという報告がありました。以降、D-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPの声が聞こえなくなったようです。現在、この異常性を再現する実験が行われています。
補遺3: SCP-XXX-JPが発生した部屋の住民の8割以上が2か月以上に渡って部屋のごみを捨てていなかったこと、6割以上が1年以上部屋を掃除していないこと、9割以上が職についていないことが判明しています。これらはSCP-XXX-JPの発生条件の1つになっている可能性があります。██県██市ではSCP-XXX-JPが発生し始める2か月前からひきこもりになった人物に対する社会復帰支援活動を開始しており、その数は他地域と比べて非常に早い速度で減少しています。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト81██の生物収容室に中島研究員と共に収容されます。担当者中島研究員及びSCP-XXX-JPに1日に3回適切な食事を与えて下さい。収容室内には部屋の壁との隙間を作るような器具を設置しないでください。 収容室の四隅は角ができないように埋め立てられます。また、SCP-XXX-JPを直接視認しないでください。 収容室の壁は全てが曲面になるように設計させます。現在SCP-XXX-JPの完全な収容方法は確立されていません。収容違反に備え、SCP-XXX-JPにはGPSが取り付けられます。
説明: SCP-XXX-JPは成長するにつれてその性質を変化させています。以下に収容初期から現在までの説明を記します。
SCP-XXX-JPは推定生後3か月の白いメスのイエネコ(Felis catus)です。SCP-XXX-JPは「中島モモ」と書かれた桃色の首輪をしていて、体型は日本雑種の標準体形です。
SCP-XXX-JPは15 cm程の少なくとも三方が壁に囲まれた空間(以下隙間)に入り込むと、同様の他の隙間に転移します。SCP-XXX-JPが屋外に転移した事例は確認されていません。転移先は近くにある他の部屋になる傾向がありますが、同室内に転移することもあります。転移先はSCP-XXX-JPの意思で決定されているようです。転移距離の限界は不明です。
SCP-XXX-JPが収容される以前にSCP-XXX-JPが通過したとみられる民家の住民が消失した事例が何件か報告されていることから、SCP-XXX-JPは何かしらの物体を消失させる能力を有していると考えられています。消失した住民は発見されていません。
20██/6/██に異常性が変化し、収容違反を引き起こしました。その際に新たな異常性が発見されました。特別収容プロトコルと説明が改定されます。
SCP-XXX-JPは推定生後4か月の白または黒のメスのイエネコ(Felis catus)です。SCP-XXX-JPは「中島モモ」と書かれた桃色の首輪をしていて、体型は日本雑種の標準体形で、老化や成長の兆候を見せていません。SCP-XXX-JPの毛の色は観察する度に不規則に白または黒に変化します。
SCP-XXX-JPは少なくとも二方が壁に囲まれた部屋の隅などの空間(以下角)において、同様の他の角に転移します。SCP-XXX-JPが屋外に転移した事例は確認されていません。転移先は近くにある他の部屋になる傾向がありますが、同室内に転移することもあります。転移先はSCP-XXX-JPの意思で決定されているようです。転移距離の限界は不明です。
20██/6/██の収容違反の際に別の異常性の詳細が判明しました。SCP-XXX-JPを直接視認した人物は、以後SCP-XXX-JPを再び視認するたびに50%の確率で消失します。この性質により、職員██名が消失しました。現在消失した人物を追跡する試みは全て失敗しています。
20██/7/██に異常性が変化し、収容違反を引き起こしました。特別収容プロトコルと説明が改定されます。
SCP-XXX-JPは推定生後5か月のメスのイエネコ(Felis catus)です。SCP-XXX-JPは「中島モモ」と書かれた桃色の首輪をしていて、体型は日本雑種の標準体形で、老化や成長の兆候を見せていません。SCP-XXX-JPの毛柄は一定しておらず、観察するたびに変化します。
SCP-XXX-JPは平面に接触すると、同様の他の平面に転移します。SCP-XXX-JPが屋外に転移した事例は確認されていません。転移先は近くにある他の部屋になる傾向がありますが、同室内に転移することもあります。転移先はSCP-XXX-JPの意思で決定されているようです。転移距離の限界は不明です。
SCP-XXX-JPが視認した人物は、以後SCP-XXX-JPが再び視認するたびに50%の確率で消失します。20██/7/██の収容違反の際に、この性質により職員██名が消失しました。現在消失した人物を追跡する試みは全て失敗しています。
20██/8/██に異常性が変化し、収容違反を引き起こしました。特別収容プロトコルと説明が改定されます。
SCP-XXX-JPは推定生後6か月のメスのイエネコ(Felis catus)です。SCP-XXX-JPは「中島モモ」と書かれた桃色の首輪をしています。CP-XXX-JPの毛柄と体型は一定しておらず、観察するたびに変化します。
SCP-XXX-JPは面に接触すると、同様の他の面に転移します。転移は曲面・平面問わずに行われます。SCP-XXX-JPが屋外に転移した事例は確認されていません。転移先は近くにある他の部屋になる傾向がありますが、同室内に転移することもあります。転移先はSCP-XXX-JPの意思で決定されているようです。転移距離の限界は不明です。
SCP-XXX-JPが視認した人物は、以後SCP-XXX-JPが再び視認するたびに50%の確率で消失します。現在消失した人物を追跡する試みは全て失敗しています。
20██/8/██の収容違反の際、SCP-XXX-JPは職員██名を消失させた後、中島研究員と遭遇しました。直後に中島研究員に対して喉を鳴らし始め、警戒した様子を見せなくなりました。後に中島研究員と共にいるときはSCP-XXX-JPの他者を焼失させる異常性が無力化されることとSCP-XXX-JPが中島研究員に懐いている様子を見せていることが確認されました。このことから中島研究員はSCP-XXX-JPの担当に割り当てられます。中島研究員がSCP-XXX-JPの異常性を無力化する原因は判明していません。補遺2を参照してください。
補遺1: SCP-XXX-JPは、██県において「家の中に勝手に入ってくる野良猫」の噂を聞きつけたエージェントによって確保されました。
補遺2: 中島研究員の実家から初期のSCP-XXX-JPと特徴が一致した猫が失踪していることが明らかになりました。中島研究員の母にインタビューしたところ「モモは見ていないうちに閉め切った部屋に入ってくることがあった。」と述べており、SCP-XXX-JPは生まれた時点で異常性を有しており、成長に伴って異常性の影響範囲が増加したために迷子になっていたものと思われます。
黒歴史プリンター
超寝坊
古い空間
汚部屋のペットボトル
理由なき同調
四次元ねこ
有刺鉄線虫
超徘徊老人
ようだ
考えられる
様子
模様
予想される
思われる
みられる
のか
ではないか
可能性がある
だろう
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の低脅威物品保管ロッカーに収容されています。実験以外でSCP-XXX-JPを取り扱う際は手とSCP-XXX-JPが接触することの無いような手袋を着用し、SCP-XXX-JPが体に直接体に接触しないようにしてください。実験を行う際はレベル3以上の職員2名から許可が必要です。実験は必ず屋外で行って下さい。
説明: SCP-XXX-JPは長さ85 cmの木製の野球用バットです。現在7本収容されています。バットにはブランドやメーカーを表すロゴ等は印字されておらず、生産元は特定されていません。材質調査から材料に異常な物質は発見されませんでした。SCP-XXX-JPは警察に「海水浴場で男がスイカを割りながら暴れている」という通報が入ったことで、現場に急行したエージェントにより発見・収容されました。元々は海水浴場の海の家で貸し出されていたもので、海の家の店主はインタビューに「昔から家にあったもので去年はこんなことはなかった」と述べました。その後関係性が薄いと判断され、店主と観光客はAクラス記憶処理の後解放されました。SCP-XXX-JPが店主に所有される以前の経緯は判明していません。
SCP-XXX-JPを手にした状態で砂浜に立った被験者は全能感とスイカを割らなければならない強い使命感を得ます。また、被験者の身体能力が大幅に強化されます。この能力の強化と全能感は被験者が砂浜に居てSCP-XXX-JPを持っている間のみ持続しますが、使命感はAクラス以上の記憶処理を行うまで消失しません。
実験記録XXX-JP-01 - 日付20██/██/██
対象: D-XXX-01(男性、33歳)
実施方法: SCP-XXX-JPを用いてスイカを割らないように指示する。
結果: D-XXX-01がスイカに駆け寄りSCP-XXX-JPを叩きつけて割った。
分析: 衝動はかなり強いようだ。
実験記録XXX-JP-02 - 日付20██/██/██
対象: D-XXX-02(男性、47歳)
実施方法: 手袋を着けてSCP-XXX-JPに触らせ、スイカを見せる。
結果: 変化なし。
分析: 直接触れなければ影響されないと思われる。
実験記録XXX-JP-04 - 日付20██/██/██
対象: D-XXX-01
実施方法: SCP-XXX-JPを持たせたD-XXX-01から50 m離れた地点にスイカを置く。
結果: D-XXX-JPはSCP-XXX-JPを投擲、スイカに命中させた。
分析: 単純な肉体の強化だけではなく、技術的にも向上しているとみられる。
実験記録XXX-JP-05 - 日付20██/██/██
対象: D-XXX-01
実施方法: SCP-XXX-JPを持たせたD-XXX-01の正面に5個のスイカを並べて配置する。
結果: D-XXX-01がスイカの横を駆け抜けた直後、スイカが全て破裂した。
分析: 早すぎてよく見えなかったが、これが職員に向けられた場合の危険を考慮し、武装した警備員を要請しておく。
実験記録XXX-JP-07 - 日付20██/██/██
対象: D-XXX-01
実施方法: SCP-XXXを持たないD-XXX-01の目の前にスイカを置いた状態で、D-XXX-01を拘束する。
結果: D-XXX-01は10分経過時点で不安感や頭痛、30分経過時点で嘔吐や意識障害などの症状を露わした。
分析: 使命感というよりは禁断症状に近いのではないだろうか。
実験記録XXX-JP-10 - 日付20██/██/██
対象: D-XXX-02
実施方法: 厚さ6 mmの鉄製の板からなる箱の中にスイカを入れ、D-XXX-02に見せる。
結果: D-XXX-02は箱の中にスイカがあることを察知。SCP-XXX-JPによりスイカを箱ごと叩き割った。
分析: 箱の中のスイカを察知した手段とSCP-XXX-JPが破壊されなかった理由は不明。SCP-XXX-JPに鉄製の箱を破れるだけの耐久性は無かったはずだが、スイカを割るための行為では壊れないのかもしれない。
実験XXX-JP-11において事案XXX-JP-01が発生しました。以下はその記録です。
事案記録XXX-JP-01 - 日付20██/██/██
事案内容: D-XXX-02が実験用のスイカの保管場所を察知し、向かってきたD-XXX-02と警備員の交戦中にD-XXX-01がSCP-XXX-JPを入手、戦闘に乱入した。警備員が負傷した後、D-XXX-01とD-XXX-02のスイカを巡る争いとなり、十分後に到着した機動部隊により鎮圧された。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe/Euclid/Keter (適切なクラスを選んでください)
特別収容プロトコル: [SCPオブジェクトの管理方法に関する記述]
説明: [SCPオブジェクトの性質に関する記述]
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]