Tamamo

アイテム番号:SCP-xxx-jp
オブジェクトクラス: Seaf

特別収容プロトコル
F4サイト群内のパスワード施錠式ロッカー813941-a番にて保管してください。
セキュリティクリアランスレベル2以上の職員は自由に観察、使用(遊戯)できますが、30分以上の使用は
避けてください。
個人差がありますが、脳内麻薬の異常分泌、大量出血により死亡する可能性があります。
30分以上の使用は実験とみなされ、サイト管理者の許可を得てください。
説明と事件:SCP-xxx-jpは、███県███市のパチンコ店において発見されました。
このパチンコ機(以後遊技台と呼称)は、19███年にパチンコ店グループ█████████の█████店に設置された、█████████社製造の██████████と言う遊技台で、凄まじい大当たりの連続(俗に連チャンと呼ばる)が評判で、瞬く間に全国のパチンコ店に広がっていきました。
それと同時に子供の自動車内置き去りによる痛ましい死亡事故や、ギャンブルへの病的なまでの依存、サラ金、闇金融への借金を苦にした自殺等が社会問題化しました。

しかし、我々の仕事は、ギャンブル依存症患者の救済ではありません。
オブジェクトの回収です。
この遊技台の社会的評判は、「なかなか当たらないが、当たると球が出続ける。」というもので、大当たりしなければ非常に退屈でありながら、一度の「連チャン」がギャンブラーの心を鷲づかみにしました。
しかし、前述の███県███市のパチンコ店に設置された██████████は、他店のものとは明らかに違いました。
呪いの111番台:通常パチンコ店は、並列の遊技台からなる「シマ」によって構成されており、1列20台弱の遊技台が並んでいます。
事件:119███/██/██に、その中の111番台を遊戯していた████市の会社員、███████(53)歳男性が遊戯中に突如吐血。
████市総合病院に搬送されましたが、病院で死亡が確認されました。
胃潰瘍による吐血が死因とされましたが、当時の担当医████████はどうしても納得できない点がありました。
「潰瘍というにはあまりにも大きな穴で、銃弾で打ち抜いたようだった。だが、腹部に銃で撃たれたような形跡は
全くなかった。」
また、「以前に拳銃で撃たれた暴力団員を診たことがるが、あの穿孔はそれに類似していた。だが、体内からは銃弾のかけらもなければ、弾が体を貫通した形跡もなかった。胃に穴が開いたという点では胃潰瘍だが、胃潰瘍で片づけるにはおかしな点が多すぎる。」と証言しています。
事件:219███/██/██に同じく111番台にて遊技していた████市主婦███████(33)女性が突如顔面蒼白になったかと思うと、卒倒。
そのまま昏睡状態に陥り、翌日になくなりました。
その時看護にあたった看護師によると、「彼女の吐しゃ物の匂いを嗅いだところ気分が悪くなりました。患者さんの倒れた場所が場所だけに、私は███による借金を苦にした服毒自殺であるとおもいましたが、どうにも合点がいきませんでした。████を飲んだ状態で、パチンコなどできません。また、彼女には縮瞳、痙攣の症状がみられ、
これは、███████中毒の典型的な症状です。当てつけにパチンコ店で自殺する人もいますが、パチンコを打ちながら████を飲んで自殺など、心理的にも考え難いです。」この証言を裏付けるように、彼女の飲んでいた清涼飲料水には、毒物となりうる化学物質は検出されず、彼女の運転していた軽自動車、住んでいた一戸建て住宅からもいかなる毒物も発見できませんでしたが、警察は、服毒自殺として処理しました。
借金も自動車ローンが10万円弱があるのみで、これは、だれもがある借金の範疇であり、苦にして自殺するほどとは思えません。

その後、その111番台を皆気味悪がり、遊技することを敬遠したために「呪いの111番台」のうわさが広まり、
我々の知るところとなりました。

これが我々の収容対象であるか否か
事件例が2件と少なく、偶然の産物か、はたまたオブジェクトかは当初議論が分かれましたが、上記の通り医療関係者から違和感と疑問の声が上がっていることを鑑みて、収容を決定しました。
19███/███/██に、上記のパチンコ店から手順に則って回収し、オブジェクトであるか否かを実験によって判断することになりました。