アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8123内の低危険性物体保管ユニットに収容されます。酸素濃度5%以下、湿度20%以下、温度20 ℃に保った1×1×3 mの収容ロッカー内にSCP-XXX-JPの形状に合わせたポリウレタン製緩衝材に詰めて保管してください。実験のための持ち出しの際はレベル3以上の職員の許可を受けたうえで、看板部分を一般的な不織布で覆い図案が視認できないようにしてください。
説明: SCP-XXX-JPは、部分的に劣化した道路標識『学校、幼稚園、保育所などあり』です。図案部分の2つの子供のシルエットのうち身長の高いシルエットは大部分が失われていますが、もう一方のシルエットは砂塵が堆積しているだけで全く破損していません。
SCP-XXX-JPの異常性は、60 cm以内の距離にある2名の人間がSCP-XXX-JPを直接視認することで発現し、2名のうち身長の高い人間は可視光線波長の電磁波を完全に透過します。この状態の人間をSCP-XXX-JP-A、もう一方の人間をSCP-XXX-JP-Bとします。SCP-XXX-JP-Aはその光学的特性により視覚が機能していない以外に身体的な異常は確認されておらず、音声を用いた意思疎通が可能です。SCP-XXX-JP-Aは聴覚および不明な方法でSCP-XXX-JP-Bを追跡し、SCP-XXX-JP-Bの周囲30 m以内の車両のいずれかを強制的に徐行1させます。この試みが1~5台に成功した場合、SCP-XXX-JP-Aは異常性を失います。
SCP-XXX-JPは、20██年██月に██県で発生した複数の交通事故の特異性に注目した財団が調査、回収しました。それらの事故では車両の故障、運転手の傷病又は異常な現象による車両の減速により、あるいはその後に停止が不能となったことにより事故に発展した他、減速の原因そのものによる器物の損壊および死傷者が事故の被害として記録されています。
補遺:
表SCP-XXX-JP-1. 徐行の強制に伴う異常な現象現象 | 備考 |
---|---|
車両の改造 | 最高15 km/hしか出せないようにデチューンされた |
アクセルペダルの消失 | アクセルペダルは現在行方不明 |
路面表層の液状化 | いわゆる液状化現象ではなく文字通りの液状化 |
ホイール-路面間の摩擦係数の上昇 | 一時的に1以上に上昇 |
車両周囲の空気の粘性係数の上昇 | 一時的に約50倍に上昇 |