SCP-1313-JP(慣用句兄弟) 下書き
評価: 0+x

アイテム番号: SCP-1313-JP

オブジェクトクラス: safe neutralized

特別収容プロトコル: SCP-1313-JPは、それぞれサイト-██の人型生物収容所の隣り合った収容室に収容してください。両収容室間の壁は、厚さ1センチメートルの強化ガラスに変更してください。
担当職員には、収容室を常時カメラによって監視し続けることが義務付けられています。
SCP-1313-JPの口には、言葉を発することができないよう適切な拘束具を装着してください。また、字を書くことができないよう四肢およびその指も拘束してください。

SCP-1313-JPは「死亡」が確認されたためneutralizedに再分類されました。今現在特別収容プロトコルは必要とされていません。

説明:SCP-1313-JPは、██県██町で発見された、それぞれ10代前半とみられる双子の兄弟です。それぞれの見た目は酷似しており、身長はおよそ147センチメートル、体重はおよそ40キログラムで、黒髪に黒色の瞳、白っぽい肌を持ちます。兄を名乗る個体(区別のため赤い服を着せています)をSCP-1313-JP-1、弟を名乗る個体(こちらは青い服を着せています)をSCP-1313-JP-2としています。
これらの異常性は、「慣用句」を読む(黙読も含む)か、聞くかしたときに発生します。SCP-1313-JPに曝された慣用句の言葉の通りに、SCP-1313-JPの身体、およびその周辺に変化が現れます。実験記録が著しく少ないため変化の適用範囲などは特定されていません。

実験記録1313-A - 日付20██/3/27

対象: SCP-1313-JP-1

実施方法: 「狐につままれたよう」と書かれた紙を見せる

結果: SCP-1313-JP-1は何かに反応し周りをきょろきょろと見回す素振りを見せた。狐が現れた様子は観察できなかった。

分析:文字通りの現象が起こるわけではないのか?それとも本人は狐につままれたと確信しているのだろうか。

実験記録1313-B - 日付20██/3/29

対象: SCP-1313-JP-2

実施方法: 「猫の手も借りたい」と書かれた紙を見せる

結果: 実験室の床に猫の右前脚が出現。SCP-1313-JP-2は恐怖したような反応を見せた。

分析:物体が出現する基準がよくわからない。本人の感性に左右されるのだろう。

実験記録1313-C - 日付20██/4/1

対象: SCP-1313-JP-2

実施方法: 「It's smoking gun」と書かれた紙を見せる

結果: 何も起こらなかった。

分析:本人が理解できる慣用句でないと異常性は発揮されないようだ。

実験記録1313-D - 日付20██/4/7

対象: SCP-1313-1

実施方法: 「喉から手が出る」と書かれた紙を見せる。

結果: [データ削除済]SCP-1313-1の死亡が確認された。

分析:なんてことだ。このような結果になることは誰でも予想がついたはずだ。私は取り返しのつかないことを…

SCP-1313-1の死亡を聞かされたSCP-1313-2は多大なショックを受け、それ以来職員との一切のコミュニケーションを拒否していました。20██/6/5の定期点検の際に、口の拘束具が外された瞬間暴れ始め、新たな拘束具をつけようとする職員を跳ね除け[データ削除済]と叫び[データ削除済]。その後死亡が確認されました。

補遺: SCP-1313-JPに関する実験の責任者であった田辺博士はAクラス記憶処理を受けたのち解雇されました。