アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは、幅15cm✕高さ12cm✕奥行き20~26cmの厚紙製の、SCP-XXXX-JPが出現した箱に入れた状態で、サイト-8104の第184収容室に重ね置きした状態で保管してください。収容室の内部は箱の変性・変形を防ぐために、室温26℃（299.15K）、湿度40~50％を保つようにしてください。職員は収容室に自由に出入りし、SCP-XXXX-JPに接触することが可能ですが、SCP-XXXX-JPを収容室外に持ち出すことは禁止されています。SCP-XXXX-JPが新たに発見された場合は、血縁のある子供を持たない・里子を持たない成人で構成される回収部隊し-8（"韋駄天"）によって即座に回収してください。
SCP-XXXX-JPの特性上、更なる実験は██博士により凍結されています。
説明: SCP-XXXX-JPは████株式会社が製造・販売する「██」に酷似した児童用靴です。SCP-XXXX-JPはたいてい「██」と同じ箱に入った状態で出現しますが、その場合箱に若干の変化が見られます。現在確認されているSCP-XXXX-JPの足長は19.0cm~25.0cmで、20██/██/██現在までに████個のSCP-XXXX-JPが回収・収容されています。箱の側面には、内部に収められているSCP-XXXX-JPの足長が記載されています。箱の側面に記載されている足長とは異なるSCP-XXXX-JPを収めても異常性は発現されませんが、混乱を避けるため、箱に記載されている足長とSCP-XXXX-JPの足長が一致するように収容してください。
以下、大幅に改定されています。
SCP-XXXX-JPは日本国内の子供靴を販売する量販店に出現するSCPで、通常箱にSCP-XXXX-JPが入った状態で不定期に出現します。SCP-XXXX-JPを満5歳以上満13歳以下の子供が視認した際に異常性を発現します。子供はSCP-XXXX-JPをしきりに欲しがるようになり、親がいる場合は「周りの子たちも履いてる」、「これを履けば速く走れる」、「あの子にかっこいいところを見せたい」などといった発言をし、購入を促します。大抵の場合は子供の説得により親がSCP-XXXX-JPを購入しますが、購入しない事例も確認されたため、子供の発言に強い強制力は見られないようです。この異常性はAクラス記憶処理で解消が可能です。
SCP-XXXX-JPを満5歳以上満13歳以下の子供が着用した場合（以下、SCP-XXXX-JP-a）、SCP-XXXX-JP-aの走る速度が著しく向上します。この速度の上昇は、着用時間が長くなるほど向上することが実験記録XXXX-Eにより判明しています。実験では最高で███m/sを記録しています。SCP-XXXX-JPを男児が着用した場合にのみ、不特定多数の同年代の女児から好意を持たれるようになります。同時に不特定多数の男児からは羨望の念、若しくは敵視を向けられるようになります。インタビューの結果から、上記の感情は「SCP-XXXX-JPを着用した男児の足が速いから」ということに起因していることが判明しています。SCP-XXXX-JPを女児が着用した場合、SCP-XXXX-JP-aに対する特別な感情の誘発は確認されていません。
SCP-XXXX-JP-aはその着用時間に応じて脚部の筋肉が著しく発達します。さらに一定の着用時間が経過した場合、SCP-XXXX-JP-aの足とSCP-XXXX-JPが癒着し、いかなる方法でもSCP-XXXX-JPを脱がすことは不可能になります。SCP-XXXX-JP-aとSCP-XXXX-JPが癒着する段階まで進んだ場合、SCP-XXXX-JP-aの走行によって衝撃波が発生し、周囲の物や人物に対し多大な被害を与えます。以上のような異常性を、血縁の如何に関わらず子供を持つ人物・同年代の子供達・子供と接する機会が多くある職業（教職、小児科医等）に就く人物は、それを異常と認識することができません。このミーム汚染は記憶処理によって取り除くことは不可能です。
全国の児童用病棟から報告が挙がったのと同時期に、全国の小学校から多数の校舎・グラウンド・人的被害が挙がっていたものの、SCP-XXXX-JPの持つミーム汚染により、潜入していたエージェントからは報告がなされていませんでした。
実験記録XXXX-JP-5 20██/██/██
実験内容: 健常な男子児童に対し、効果の有無を確認。
実験方法: 足長22.5cmのSCP-XXXX-JPを、児童（コーカソイド 男児 12歳）に24時間着用させる。これを変化が見られるまで継続する。
結果: 着用して126時間経過後、走行速度の飛躍的な向上が見られた。速度は██m/sを記録し、更に██時間経過後には███m/sを記録。
分析メモ: これなら多くの子供達の夢が叶うだろう。
米獅子博士による実験XXXX-JP-5により、実験サイト-████が半壊。駆けつけた独身のエージェントらによりSCP-XXXX-JP-aの異常性が発覚し、現在の収容プロトコルに改定されました。
以下、実験を強行した米獅子研究員と██博士によるインタビュー記録です。
対象: 米獅子研究員
インタビュアー: ██博士
付記: このインタビューは実験XXXX-JP-5の沈静化が終了した直後に行われました。また、米獅子研究員には今年で9歳になる息子がいることが確認されています。
<録音開始>
██博士: さて、米獅子研究員。なぜ実験を強行したのか話してもらえますか？
米獅子研究員: ・・・。
██博士: 米獅子研究員？
米獅子研究員: 私は・・・。
米獅子研究員: 私はただ、子どもたちの希望・夢を叶えてあげたかっただけでした。██博士も、幼少の頃『誰よりも速く走りたい』と思ったことはありませんでしたか？
██博士: まぁ、確かにありましたね。
米獅子研究員: でしたら分かってくれるはずです！あのオブジェクトは健常者が履けばすごいスピードで走れますし、歩けない子供が履くことで自力での歩行が可能になる。素晴らしいオブジェクトではないですか！
██博士: 米獅子研究員。あなたは実験XXXX-JP-5の被験者がどのようになっていたのか覚えていないのですか？
米獅子研究員: ・・・はい？
██博士: もっと具体的な質問をしましょうか。実験XXXX-JP-5の被験者の外見に、大きな変化は見られましたか？
米獅子研究員: いえ、特に気になる点はありませんでしたが・・・。
██博士: （嘆息）インタビューを終了します。
<録音終了>
補遺: 実験XXXX-JP-5により米獅子研究員はセキュリティクリアランスを剥奪、Dクラス職員として雇用されました。
Finally it works
… in iPhone!
UPDATE 1.08: 2018/11/21
UPDATE 1.07: 2018/11/03
UPDATE 1.06: 2018/10/30
UPDATE 1.05: 2018/9/29
UPDATE 1.04: 2018/9/16
UPDATE 1.03: 2018/9/06
UPDATE 1.02: 2018/9/05
UPDATE 1.01: 2018/8/25