
SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 担当職員はSCP-XXX-JPに民間人が侵入しないように常に監視を行う必要があります。SCP-XXX-JPの被害を拡大させないために現在SCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JP-1の清掃及びそれに準ずる行為は禁止されています。また、内部調査を行う場合はセキュリティレベル3以上の職員一人の許可を受け、Dクラス職員を使って行ってください。
説明:SCP-XXX-JPは████県████市の駅公衆トイレに存在する1.7×1.7×2.0mの多機能トイレで、ボタン開閉式の扉と紙の無いトイレットペーパーホルダー、及び洗面台が備え付けられています。一般的な材質で構成されたタイル張りの床と壁に囲まれており、トイレットペーパーホルダーには「トイレをきれいにご使用頂き有難うございます」と書かれた貼り紙が貼ってあります。現在この貼り紙を剥がす試みは全て失敗しています。
SCP-XXX-JPは詰まった下水管から不良集団の腐乱死体が見つかるという事件が起こった際に財団の目に止まりました。この集団は████社製の油性スプレーでSCP-XXX-JPの壁に「████████」という内容の落書きをしたため、約7時間の間下水管に閉じ込められた様です。遺体の手に彼らがSCP-XXX-JPへの落書きに使用したスプレーと思われるスプレーが握られていたため、事件とSCP-XXX-JPの関係が発見されました。
SCP-XXX-JPが異常性を表す対象は限定されており、SCP-XXX-JPおよびSCP-XXX-1を掃除した対象と何らかの方法で汚染した対象の二種類にのみに限られていることが確認されています。SCP-XXX-JPを掃除した対象は基底意識レベルで便意を抱くと、その対象が開ける扉は全てSCP-XXX-JPと非常に酷似した部屋(この部屋をSCP-XXX-1と定義します)に繋がることが確認されています。にも関わらずSCP-XXX-JPとSCP-XXX-JP-1は同一な空間ではないことが確認されています。詳しくは実験記録XXX-JP-001を参照してください。ですが何らかの形で便意を失えばこの異常性は消え、SCP-XXX-JP-1内部に対象が居る場合、元々ドアの先にあった部屋に戻ります。繋がっている状態でのSCP-XXX-JP-1内部の気温、湿度は████県████市の環境に関わらず、使用する対象が快適と感じられるように変化してます。この原理は全く不明で、SCP-XXX-JP-1が何らかの形で対象の意思を読み取っていると推測されています。SCP-XXX-JP-1内部にSCP-XXX-JPを清掃したことがないものが存在することはできません。SCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JP-1を何らかの形で汚染した場合(排泄などを除く)、ホルダーの貼り紙の文は「やめろ」と読み取れるかすれた文に変化し、備え付けられている水道設備は全て使用が不可能になります。この時点で対象はSCP-XXX-JP付近1km以内の人が一人入れる程度の大きさのランダムな下水管に転移する事が確認されており、大抵の場合下水管の小ささにより対象は脱出する事が出来ず、下水により溺死します。また対象の身に着けていたものには激しい風化が見られます。詳しくは実験記録XXX-JP-002を参照してください。
実験記録XXX-JP-001 - 日付 ████/██/██
対象: GPSを持たせたD-11784
実施方法: SCP-XXX-JPにエージェントを一人配置し、D-11784をSCP-XXX-JP-1内に入れ、エージェントとD-11784が接触するかどうか調べる
結果: D11784がSCP-XXX-JP-1内に侵入し、ドアを閉めた直後、GPSはSCP-XXX-JPのある場所を示しましたが、エージェントとD-11784が接触することはありませんでした。
分析:SCP-XXX-JPとSCP-XXX-JP-1は同一な空間ではないことが判明しました。
実験記録XXX-JP-002 - 日付 ████/██/██
対象: D-12003
実施方法: 不良集団死亡事件と同じ状況を作り、GPSや各種計測器を使い経過を観察する
結果: 対象がSCP-XXX-JPの汚染を始めた2分後に貼り紙が「やめろ」に変わり、D-12003に取り付けたすべての機器の反応がロストしました。このあと36分後にSCP-XXX-JPから約█km離れたところにある排水管が詰まったとの報告が入り、駆け付けたところ激しく風化の進んだ衣服を着用し、同じく風化した機器を握っているD-12003を発見しました。検査の結果、死亡は発見から約20分前ということが判明しています。
分析: 不良集団死亡事件の詳細な解析が進んだとともに、汚染を行ってから転移が発生するまでタイムラグがあることが判明しました。
補遺1:
████/██/█の実験で、D-████が偶然にサイト 81██の検査中の下水道に転移したため、救出に成功しました。以下がD-████へのインタビュー記録です。
対象: 生還したD-████
インタビュアー: ████博士
<録音開始>
█████博士: こんにちはD-████。気分はいかがですか?
D-████: ああ、だいぶ調子が戻ってきたような気がするよ。
█████博士: それは結構ですね。では早速インタビューに移りましょう。あなたが先日参加した実験について、もちろんお覚えでしょう?
D-████: やっぱりその話か・・・ああ!思い出したくもない!
<録音終了>
この直後D-████は舌を噛み切って自殺しました
終了報告書: このインタビューの後、インタビュールームの調査を行いましたが、異常は発見されませんでした。念のため今後この部屋をSCP-XXX-JP-3と指定し使用を禁止しています。