アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは有毒生物保管サイト-81XXの大型耐圧冷凍室に休眠状態で20匹保存されています。耐圧冷凍室は‐20℃に設定されています。収容されているSCP-XXX-JPが覚醒した場合、休眠状態に入るまで液体窒素を室内に散布します。
野生のSCP-XXX-JPが発見された場合、GM15ガスマスクを装備し、牛痘ワクチンを摂取した経験、若しくは天然痘罹患経験のある職員10名、DDT噴霧器を装備したDクラス職員2名で構成されたチームを派遣することになっています。この間、SCP-XXX-JPの群体状態と交戦した職員は必ず帰還後、報告してください。SCP-XXX-JPが出現した集落の民間人は、基本的に終了された後、死体は焼却することとなっています。派遣された部隊は必ずサイト帰還時に必ず別室でシャワーを浴びた後、財団指定医師の健康診断を受ける義務があります。職員のウィルス感染が確認された場合、直ちに終了措置が行われます。
野生のSCP-XXX-JPが発見された場合、S10ガスマスクを装備した毒ガス訓練を受け、天然痘ワクチンを摂取した経験のある職員五名が鎮圧に派遣されます。この間、SCP-XXX-JPの群体発生状況を伝える為、従軍経験のある無線を扱えるエージェント一人を必ず含めてください。
194█現在、群体状態のSCP-XXX-JPに対する物理的な無力化には火炎放射器による滅却が一番効果的であることが判明しており、SCP-XXX-JPによる天然痘罹患者は重篤な民間人は終了措置が許可されています。この時、死体、及び罹患者には手を触れずに火炎放射による滅却を行ってください。軽度なものは最寄の国立の病院へジープを使い搬送されます。
「巣穴」は必要であれば火炎放射戦車による内部滅却措置が取られています。
派遣された部隊は必ずサイト帰還時に必ず滅菌室でシャワーを浴びた後、財団指定医師の健康診断を受ける義務があります。職員のウィルス感染が確認された場合、直ちに終了措置が行われます。
現在、SCP-XXX-JPに対するプランδプロトコル"ジャネット・パーカーの使用人"が大量の予算を投下して開始されており、WHOを通して二十年の間に全世界の人間に対して天然痘ワクチンを摂取させることを決定しました。
1958年改定
現在、野生の野生のSCP-XXX-JPはほぼ全てウイルスを保持していないと考えられています。SCP-XXX-JPが発見された場合、レベルC化学防護服を着用し、窒素ガス噴霧器を装備した最低2名の研究職員が無力化及び確保に派遣されます。SCP-XXX-JPが群体状態で確認された場合、レベルB化学防護服を着用し、大型の窒素ガス噴霧器を装備した10名のDクラス職員で構成された決死隊が編成されます。野生のSCP-XXX-JPが保有するウィルスの変化が確認された場合、レベル3クリアランス以上の研究員に直ちに報告する義務があります。SCP-XXX-JPを目撃した民間人はBクラス記憶処理の後、必要ならば治療後に解放される手順になっています。
もし仮に大規模な「巣穴」が発見された場合、周辺3kmの封鎖の後、カバーストーリー「不発弾処理」を発令した後に地中貫通爆弾の使用がレベル4職員二名の承認によって許可されます。
説明: SCP-XXX-JPは全長平均20cmほどの大きさのヒトを主食とする節足動物です。オニグモ目の特徴を保持してしており、解剖の結果、腹部の通常のクモでは卵巣部分に当たる部分に汚染されたヒトの血液を大量に溜め込んでおり、必要に応じて生殖門から噴霧します。又、生殖門にヒトの細胞を器用に足で押し込む姿が「巣穴」に送り込んだ決死隊の報告で確認されています。SCP-XXX-JPは気温-10℃を下回ると仮死状態に入ります。
SCP-XXX-JPは狩りを行うさいに、従来のオニグモ目とは違い、生殖門から高濃度に汚染された血液を辺りに散布します。汚染物質の主成分は前述の方法でヒトの細胞で培養、もしくは保管されたウィルスであり、天然痘ウイルス(Variola virus)が96%を占めています。現在、野生のSCP-XXX-JPは1958年から急速に減少傾向にあり、ピーク時期には31██████体以上存在したと思われ、この数は1958年までに天然痘に罹患し、死亡したヒトとほぼ同じ総数に上りました。現在、SCP-XXX-JPは1990体ほど自然界に存在すると考えられており、20██年には全てのSCP-XXX-JPは絶滅する見通しです。
SCP-XXX-JPは時に大量の獲物(主にヒトの集落)を襲うときに群体行動を取ることがあり、このときのSCP-XXX-JPは、まず何匹かが必ず斥候として村に侵り、集入し、ヒトが集まる空間で汚染された血液を撒き散らしアウトブレイクを発生させます。ある程度集落に発症者が行き渡ったことが確認され次第、SCP-XXX-JPはおよそ██匹が折り重なった巨大なクモに見える集合体になります。
この状態のSCP-XXX-JPは重なった個体の数にもよりますが、平均で全長約6mになります。SCP-XXX-JPの集合体は発症者の上に寄りかかり、発症者の体中に群がり鋏角で皮膚を引き裂き、体液を吸い取ります。従来のクモと同じく体液を吸引する食事方法を取りますが、卵巣部分が消化管を圧迫しているため、この食事には2時間ほどかかるようです。この方法で集落全体を壊滅させるには約一週間ほどかかり、集落の一定数のヒトを食事した後に「巣穴」に軽度感染者、又は感染から回復傾向にある人間を基本的に男女二名ずつをおよそ20匹ほどで引きずり、輸送します。この時、SCP-XXX-JPは捕食した人間の数と同じ数増加していることが確認されています。SCP-XXX-JPはこの食事は頻繁に行う必要はありませんが、飢餓状態になると共食いをする性質もあることが確認されています。
SCP-XXX-JPは複雑な巣穴を形成することが確認されており、巣穴の規模は最大で300平方M、地下10Mまで成長することが知られており、調査の結果、内部には最盛期で[削除済]ほどのSCP-XXX-JPが巣穴の最下層で確認されました。内部は人間一人が入れる程度の大きさの場所もあれば(主に通路通路であり、這って入らなければならないでしょう。)高さ5M、幅10Mを越す"養殖場"や"人体培養室"も確認されています。SCP-XXX-JPの巣穴にヒトを使った調査は1940年に起きた巣穴付近へのアウトブレイクからO-5によって禁止されています。
SCP-XXX-JPは日本の九州の山間部に古くから存在が文献などで確認されています。一番古い文献で7██年の書物にはそれらしきものが確認されており、14██年にはすでに風土病の原因であるとして戯画的に誇張されたSCP-XXX-JPの群体の姿が記録で確認されています。財団の目に留まったのは1920年のことで、当時の大日本帝国から生糸を輸送する商船の中にまぎれていたSCP-XXX-JPが船の中で引き起こした天然痘の流行が原因です。
発見当時、天然痘ワクチンは未だ世界にほぼ普及しておらず、殖民地や不衛生な土地への外来種としてSCP-XXX-JPが世界各国へ広まることを恐れた財団はKeterクラスへと格付けを行い、当時財団は現在収容されている個体のSCP-XXX-JP以外の自然個体の根絶を目指しましたが、当時の医療技術と装備では困難を極め、輸送船の発達の影響や、1945年の終戦の混乱に乗じて東アジア全域、インド、アフリカ、ソマリア等発展途上国への広がりを見せたSCP-XXX-JPに対して世界的な天然痘のパンデミックを懸念した財団はSCP-XXX-JPに対してプランδプロトコル"ジャネット・パーカーの使用人"を発令しました。
これは世界中の人間に対して天然痘ワクチンを投与するというもので、現在知られている天然痘撲滅への流れと同じものです。
1958年、プランδプロトコル"ジャネット・パーカーの使用人"は成功し、人類は天然痘の撲滅に成功しました。それに伴いSCP-XXX-JPの危険性は大幅に減少し、又、コンクリートの地面では「巣」を形成できないことや財団の巣の除去活動、SCP-XXX-JPの共食い習性の影響による個体数の激減、「巣」や感染者がなくなった事によるほぼ全ての個体からの天然痘ウイルスの消失などから2000年にEuclidクラスへ格下げが決定しました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在、収容することは不可能です。SCP-XXX-JP-1のインターネット上へのミーム発信は絶えず機動部隊く-3”豊作”が監視し、発見し次第発信者の特定、及び拡散防止のための記事の削除、ホームページの通報などを行っています。SCP-XXX-JP-1に対する殺傷武器の使用は基本的に禁止されており、非殺傷武器を使用した鎮圧の後、Bクラス記憶処理の後に3週間の経過観察が義務付けられています。SCP-XXX-JP-1が回復の兆候を見せない場合、SCP-XXX-JP-1への終了措置が行われます。
SCP-XXX-JPと思われる生物が確認された場合、担当しているフィールドエージェントの判断で射殺することが許可されています。SCP-XXX-JPと思われる生物が家畜の中から発見された場合、即時にエージェントが派遣され、SCP-XXX-JPを鎮圧します。SCP-XXX-JPが災害を決定した場合、その県や地域に存在するサイトに収容されているオブジェクトは全て移動され、未曾有のキョウジイベントのダメージコントロールのために日本政府に応援を要請する場合はサイト責任者とセキュリティクリアランス4以上の職員二名の許可が必要です。
説明:SCP-XXX-JPはある程度一定の形を持つ”蘇る”ことの出来る限定的現実改変能力を保持した感染性ミームです。SCP-XXX-JPは自身を知覚していない人間、つまりミームに汚染されていない人間に対してはSCP-XXX-JP本体にはミーム効果が無い、および災害決定時に発する声が聞こえないことが判明しています。SCP-XXX-JPの姿は一般的に奇形のウシ目のような風貌をしており、さらに人語を解します。どの程度でSCP-XXX-JPの存在を知覚したことになるのかはある程度判明しており、SCP-XXX-JPの姿形、SCP-XXX-JPが予知に近しいことを行えること、SCP-XXX-JPの衰弱死の特異性などを口頭、もしくは文章や絵画などで伝えられたのみSCP-XXX-JPの災害起動因子を保持します。この状態を陽性と表します。
SCP-XXX-JPの顕現状態での災害決定を現実に知覚した陽性因子を保持する人間はSCP-XXX-JP-1となり、SCP-XXX-JPが予知能力があるかのように周囲の人間に伝えようとします。この少数の人間のみSCP-XXX-JP-1に変化しうる因子を保持する状態を財団はなんとしてもこの状態でとどめなくてはなりません現在、インターネットの普及や戯画的なSCP-XXX-JPの普及により陽性の人間の数は深刻な速度で増加しています。現在のところ、SCP-XXX-JPの情報がこれ以上広まることを防ぐのは不可能であると考えられます。SCP-XXX-JP-1がインターネット上で災害決定内容を拡散した場合、災害起動因子を持つ人間は日本国内で約3割は存在すると考えられており、XKクラスシナリオに直結するキョウジイベントが危惧されています。
SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JPが実体として顕現し、陽性因子を持つ人間に対して災害決定を行いますが、実体として顕現するためには条件が必要なようですが、下記の特性上、顕現の予測は不可能であり、さらに実体を収容、終了してもあまり効果は期待できないことが判明しています。
SCP-XXX-JPは自身の災害決定プロセスを自身に対する認識に対して変更できるようで、自身に対する情報が陽性因子を持つ人間の中で変化し、さらに全体数の陽性因子を保持する人間の中で過半数の人間がその変化した情報を保持した場合、自身のプロセスを複雑化、若しくは単純化や項目削除などを行うようです。現在のところ、SCP-XXX-JPは災害決定を行う際に、以下の行動を取る場合があります。
・災害決定後の衰弱死。
・人間の酪農家の飼育する家畜から産まれ、その場で災害決定を行い衰弱死。
・顕現後、██日ほど生存した後災害決定を行い衰弱死。196█年にこの特性は失効。
・人間から生まれ、形は[削除済]195█年にこの特性は失効。
・[削除済]
・[削除済]
SCP-XXX-JPが決定する災害は情報が十分に陽性因子を保持する人間に拡散した場合のみ必ず発生し、これをキョウジイベントと呼称します。これには人災も含まれ、現在までの例を上げるとすれば戦時中における絨毯爆撃や直下型地震など多種多様な事例から考えるに、SCP-XXX-JPの発生させる内容は非常に幅が広く、かつ大規模災害な災害が発生すると思われます。SCP-XXX-JPはある程度自分の噂が陽性因子を保持する人間に広まらなければ災害決定からキョウジイベントに移行出来ず、これは災害の大きさと自分の噂の拡散具合にほぼ比例します。そしてこの情報は常に正確である必要性は無く、必ずしもSCP-XXX-JPが予言したということでなくても問題なく起動するようですが、災害決定内容が明らかに変わった状態で陽性因子の過半数に伝わった場合はキョウジイベントに移行できないようです。
SCP-XXX-JPは古くから日本で確認されており、SCP-XXX-JPが予言した情報は神聖なものであるとして一部の集落でその予言は古くから記録されてきました。SCP-XXX-JPが財団の目に留まったのは1947年のことで、GHQが日本の[削除済]の村の古文献を調査しているときに偶然発見したものです。この村の村社はSCP-XXX-JPの蹄を御神体として奉っており、161█年に集落一帯は土砂災害より壊滅しました。そのときに村の人間はほぼ全滅したと考えられており、集落の生き残った僧侶たちがSCP-XXX-JPのことを周囲に伝えたことから、少しずつ広まっていったものと考えられています。
以下の記録は財団が唯一確保したSCP-XXX-JPの実体に対するインタビュー記録です。
対象: [SCP-XXX-JP]
インタビュアー: [███研究員]
付記: [███研究員はすでにSCP-XXX-JPの陽性因子を保持している。]
<録音開始, >
███研究員: こんにちは、SCP-XXX-JP。
SCP-XXX-JP:[唸り声]
███研究員:SCP-XXX-JP?
SCP-XXX-JP:[唸り声]あやか しに なってしもうた もう われを しんこう するにんげんは おらぬ
███研究員:[削除済]の村の事ですか?
SCP-XXX-JP:よげん は つづけ よう よそもの を はいじょ せねばな らぬ
███研究員:よそものとは?
SCP-XXX-JP:やばん なやつらよ われ の からだの いちぶは いまだ みつからず いつぞや か むらに われいがい を しんこ う する ふとどき ものが あらわれ たのは
<録音終了>
終了報告書: [インタビュー後、SCP-XXX-JPは衰弱死し、[削除済]の村に調査隊を派遣したところ、廃村社の境内の下に人骨が埋まっていることが確認されました。人骨は信仰者と思われる村人のものと思われるものや、切創痕などが見つかるものもあり、神職者と思われる人間の人骨の頭蓋骨には槍の穂先が突き刺さっており、抗争の後が見受けられました。さらに村社と同じ集落の土砂崩れが起きた地域に土砂に埋まり破壊された寺跡が見つかっており、そこから大量の、おそらく僧兵くずれと思われる武装した僧侶や落ち武者のものと考えられるいくつかの人骨が発見されました。廃村社に対する調査では御神体が発見されており、御神体は左足の部分が破壊されたSCP-XXX-JPの剥製でした。、御神体の有無を報告した後、調査隊の報告は途絶えており、捜索隊の努力むなしく発見されませんでした。この後、SCP-XXX-JPが収容施設内の実験用乳牛から顕現し、 SCP-███、、SCP-███の収容違反を災害決定し、███研究員のSCP-XXX-JP-1への変化が確認されたため、御神体調査への因果関係を考えてこれ以上の調査はクラス4セキュリティクリアランス2人以上の決定が必要です。]
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の低レベル危険物保管庫に収容されています。SCP-XXX-JPを実験に使用する場合、レベル3セキュリティクリアランスの研究員3名の許可の下、実験を行ってください。SCP-XXX-JPの特性上、長時間の実験の続行及び一度実験に使用した人員の再配置は推奨されません。現在、野生動物を使用した実験は局地的な高濃度の放射能汚染の原因になりうる可能性があるとしてから禁止されています。
説明: SCP-XXX-JPは成人男性用の藍色に着色された冬用の掛け布団です。SCP-XXX-JPの内容物は真綿と木綿を50%ずつの比率で混合されている中綿で、着色に使用されている色素は経年劣化で色が滲んでいるものの、99%がヤマアイ(Mercurialis leiocarpa)であることが判明しています。SCP-XXX-JPの表面の布地にも特に異常性は見受けられませんでした。
SCP-XXX-JPは普段異常性を発揮しませんが、SCP-XXX-JPを使用し睡眠した場合、睡眠時間に応じて使用した人間が目覚める瞬間に法則的な異常性を示します。この効果は蓄積するようで、SCP-XXX-JPを過去に使用した人間がもう一度このSCP-XXX-JPを使用すると、過去の睡眠時間から二度目の使用分を足した値に該当する異常性が発現します。SCP-XXX-JPの異常性は一貫しており、現在、SCP-XXX-JPが発現する異常性はある程度の予測がついています。
SCP-XXX-JPは簡単に外的要因によって傷つけることが出来ますが、自身の異常性にはまったく左右されません。この自身の異常性に対する破壊耐性は強力で、インシデント24で起こった[削除済み]でもまったく変化がありませんでした。
SCP-XXX-JPは付近に住む住民が「山の奥の方から地鳴りに似た大きな爆発音を聞いた」との警察への多数の通報を傍受した財団の調査チームが、██県の山岳地域の破壊された山小屋跡地から発見しました。この時点で山小屋及び半径35mの木々は完全に吹き飛んでおり、██平方キロメートルに及ぶ山火事が発生していました。中央から3km離れた地域で1.0mSvほどの放射線が観測されたことから、カバーストーリー[土砂災害]を使用し、付近の住民の避難を行いました。又、効果を発現させたであろう人間の姿は回収時には見当たりませんでした。
実験記録001 - 日付2012/11/19
対象
D-5679
実施方法
SCP-XXX-JPを使用し、1時間睡眠をとるように指示。
結果
SCP-XXX-JPの裏側におよそ10000匹ほどのオウシマダニ(Rhipicephalus microplus)が発生。D-5679は全身の痒みを訴えた。
メモ
D-5679が裏側に張り付いたオウシマダニを見た際、SCP-XXX-JPを実験室の壁に叩きつけたが、物理的な行動に脆弱なはずのSCP-XXX-JPにまったく変化が見られず、オウシマダニの体液も布地にまったく付着しなかった。このことからSCP-XXX-JPは自身が起こした異常性が原因で引き起こされた物理的な行動からも強度があることが判明した。
実験記録003 - 日付2012/12/3
対象
D-6320
実施方法
SCP-XXX-JPを使用し、3時間睡眠をとるように指示。
結果
SCP-XXX-JPの裏側に3██匹の日本脳炎ウィルス(Japanese encephalitis)を保有するコダカアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)が実験室内に蔓延したため、3分後に部屋にピレスロイド系殺虫剤を散布、2分後には全ての個体を無力化した。これによりD-6320は日本脳炎の兆候を見せたため、終了措置が取られた。
メモ
発生したコダカアカイエカには異常性は見られず、全てメスの個体であった。又、発生したコダカアカイエカの体液をSCP-XXX-JPの表面に塗ったところ、コダカアカイエカの体液はSCP-XXX-JPの布地にまったく吸収されなかった。
実験記録007 - 日付2012/12/9
対象:
D-3540
実施方法:
SCP-XXX-JPを使用し、7時間睡眠をとるように指示。
結果:
SCP-XXX-JPはひとりでにD-3540を包み込んだ。7秒後、実験室内に約70秒間瞬間最大風速███mの突風が発生し、7秒後にD-3540を内包したSCP-XXX-JPは実験室内の耐圧天井を突き破り、高度約7000mまで飛翔し、その後落下した。D-3540は軽いショック症状を見せていたものの、肉体的な外傷は見受けられなかった。
メモ
ふっとんでいったな。 -Y研究員
実験記録010 - 日付2012/12/10
対象
D-3540
実施方法
SCP-XXX-JPを使用し、睡眠薬を使用し10時間睡眠させる。先の実験を踏まえ、中レベル耐圧実験室内で実験を行った。
結果
SCP-XXX-JPは10時間後にD-3540にひとりでに包まり、内部が発火した。内部は1分でおよそ17██℃まで上昇し、170秒後には部屋全体が1███℃を越え、10分ほどその状態を保ち続けていた。又、実験室の扉が融解し、前を警備していた警備員2名が全身にⅢ度熱傷を負った。
メモ
これが本当の布団蒸しってか ―Y研究員
インシデント24 - 日付2012/12/12
対象
ニホンザル
実施方法
SCP-XXX-JPを使用し、点滴と睡眠薬を使用し24時間睡眠させる。
結果:
[削除済み]。この直接的な爆発、誘爆での死傷者は[削除済み]に上り、甚大な被害を受けたサイト-81██を移設。実験責任者のセキュリティクリアランス3の研究員3名を減給措置とする。
メモ
野生動物を使用したSCP-XXX-JPの実験は禁止とする。 -N上級研究員
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在、低脅威ミーム汚染物保管サイト-81XXの一室に保管されています。SCP-XXX-JP-1の外部への持ち出しは禁止されており、厳重な処罰の対象となります。SCP-XXX-JPの保管室へ入る際には必ず金属探知機による検査を受けてください。
SCP-XXX-JP、SCP-XXX-JP-1の研究は、セキュリティクリアランス2以上の職員2名と、第二次世界大戦中の各国の暗号解読(特にパープル暗号)に精通している研究者一名で行ってください。SCP-XXX-JP-1の翻訳は推奨されるべき行為ではありません。SCP-XXX-JPは一ヶ月に一度塗装エンジニア一名による錆止めのメンテナンスを行ってください。SCP-XXX-JP-1をDクラス職員に暴露させる実験はサイト管理者の許可を得てから行ってください。SCP-XXX-JP-1に暴露した職員は終了措置が取られ、万が一SCP-XXX-JP-2が発生した場合は鎮圧部隊を派遣してください。
説明: SCP-XXX-JPは大日本帝国陸軍特別医療部隊(通称“負号部隊”)の“タタラ”部隊の旧研究施設から押収された九七式印字機に酷似した黒色の電動機械式暗号機です。SCP-XXX-JPを施設から発見した際、SCP-XXX-JPは一室を埋め尽くすほどの大量のSCP-XXX-JPについて書かれた紙束、及び膨大な量のSCP-XXX-JP-1と一緒に発見され、発見時、即座にSCP-XXX-JP-1が視認した職員に対して異常性を発現させたことから暫くの間SCP-XXX-JPの異常性は誤認され、旧研究施設の一室ごと隔離されEuclidクラスに認定されていました。SCP-XXX-JPは現在、Safeクラスへの格下げが行われ、ミーム汚染物保管サイトへの輸送が完了しています。SCP-XXX-JP-1は輸送の際に研究用の十枚を残し、全て焼却処分しました。
SCP-XXX-JPはSCP-███-JPのものと思われる付着物と、██、█████を構成物に含むことや、SCP-XXX-JP-1を印字すること以外の異常性は、インクに含まれる鉄分の含有量が金属探知機に引っかかるほど飛躍的に増える異常性は見られるものの、それ以外には従来の九七式印字機とほぼ同じであり、特筆すべき異常性は発見されませんでした。上記の鉄分の異常性の影響で、SCP-XXX-JPの打鍵盤やインク挿入部分にかなりの錆が生じている為定期的にメンテナンスする必要があります。
SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPの印刷物で、不規則なカナ文字で構成された暗号と思われる文書です。その特異性から現在、解読作業は進んでいませんが、おそらくSCP-XXX-JPの形状から旧日本陸軍で使用されたパープル暗号とほぼ一致すると思われます。SCP-XXX-JP-1に目を通す(視界に入れるだけで効果を表すと思われる)と異常性を発現します。SCP-XXX-JP-1に目を通した人物は目を通してから二時間ほどで軽い頭痛を訴え始めます。この時点ではSCP-XXX-JP-1をきちんと読み込まずに、軽く視界に入れた程度の人物はすぐさまBランクの記憶処理を行うとこの後の異常性を発揮しないことが分かっています。又、日本人(大和民族)のみしかこの異常性は発現しません。SCP-XXX-JP-1に目を通して五時間ほどが経過すると脳内麻薬の分泌量が大幅に上がり、口数が少なくなります。この時はまだ自我を保っており、ある程度の形式ばった受け答えには応答します。この状態の人物へのインタビューは心理学者のエージェントが担当してください。
SCP-XXX-JP-1に目を通して十二時間ほどが経過すると影響を受けた人物は影響下にある人物以外との会話を極力避け、外国人(主に第二次世界大戦における連合国)に対し非常に攻撃的になります。又、SCP-XXX-JP-1の内容を実践しようとあらゆる手を尽くします。この状態の被験者はSCP-XXX-JP-2となり、以下の異常性を発現します。
・極度の興奮状態の為か、睡眠をほぼとらずに行動する。
・夜目が利くようになる。0.2ルクス化で銃撃戦を昼間と同じ精度で行う。(SCP-XXX-JPとともに回収された文書から)
・鉄分の血中濃度が爆発的に上がり、血小板の数が急増する。
・食事を取らずに行動できる。
・上官の命令に必ず従う(SCP-XXX-JPとともに回収された文書から)
・血液に対しての催吐性が低くなる。
又、SCP-XXX-JP-2の寿命は短く、最終的には上記の影響からか衰弱死します。
SCP-XXX-JPは他の“負号部隊”関連のオブジェクトと併用し、運用することを前提に作られたオブジェクトであることがSCP-XXX-JPとともに回収された文書に記されていましたが、大戦後期にはSCP-XXX-JP単体としての運用計画も完成しており、一部█████作戦、██████の戦いにおいては実際に使用された例が認められました。SCP-XXX-JP単体としての基本運用としては厭戦状態での作戦行動を行う場合の一時的な士気向上や、懲罰部隊や反抗的な士官で構成された部隊に使用し、挺身攻撃を含む特殊工作任務を行わせる等の用途が勘案されていました。
以下はSCP-XXX-JPに関するインタビュー記録です。
対象: エージェント・沢村
インタビュアー: ███研究員
付記: この時点で財団はSCP-XXX-JPの特異性について把握していない。
<録音開始, >
███研究員: こんにちは、エージェント・沢村。早速ですが、あの区画にあったSCP-XXX-JPが起こした異常性について詳しく話していただけますか?
エージェント・沢村:我々が“負号部隊”の旧研究施設の調査を終え、本部に帰投して終了報告書を書いているときに、エージェント・水木とエージェント・川谷が急にエージェント・トーマスとチャールズに発砲したんだ。俺はあわてて二人に掴みかかったんだが、大の大人を弾き飛ばすくらい暴れるから、その場にあったイスで仕方なくぶっ叩いたんだが、まさかイスが壊れるとは思わなかったよ。様子を見に来た他のエージェントと五人がかりでやっと二人を押さえ込むことが出来たんだ。
███研究員:二人が暴れたこととSCP-XXX-JPがなぜ関係があると思ったのですか?
エージェント・沢村:あの一室に入ってから二人ともしきりに頭が痛いだの言ってて、研究施設を出る前とかいつもおしゃべりな水木まで借りてきた猫みたいに静かだったからもしかしたら、って。まあ施設内で色々えぐいもん見たからかと思ってたんだけど。
███研究員:二人が暴れる前になにか発現していたことで期になったことはありますか?
エージェント・沢村:うーん、特には無いかな……あ、(手を叩く)そうだ、インタビュー報告の件で愚痴ってたら暴れるちょっと前に凄い剣幕で水木が突っかかってきたんだよ。
███研究員:といいますと?
エージェント・沢村『敵国語を使うな』ってな。
<録音終了>
終了報告書: 記憶処理の甲斐なく、日本人エージェント二人には終了措置が行われました。負傷した両エージェントは現在治療中です。
対象: D-19941
インタビュアー: ███研究員
付記: D-19941は非常に素行が悪い。又、SCP-XXX-JP-1の異常性にさらされてから五時間が経過している。
<録音開始, >
███研究員: こんにちは、D-19941。気分は如何でしょうか。
D-19941:大変良好であります。
███研究員:よろしい。D-19941、SCP-XXX-JP-1の内容は把握していますか?
D-19941:把握しております。
███研究員:内容について説明できますか?
D-19941:了解であります。『至急、我々███は████████との共同作戦を展開、██作戦を成功させ、目下███に前進し、敵█軍を██せよ』とのことであります。
███研究員:(少し考え込み)宜しい。インタビューはこれで終了とする。
<録音終了>
終了報告書:SCP-XXX-JP-1はある程度の人格変更能力も備わっているようです。実験に使用したSCP-XXX-JP-1は焼却処分しました。
付記: SCP-XXX-JP-2-A(D-19941)、SCP-XXX-JP-2-B(D-19942)同士の会話ログで、会話は個室で行われました。個室前には武装した守衛を二人配備し、個室内には武器になるものは一切配備していません。
<録音開始,>
SCP-XXX-JP-2-A:おい、私は軍人だぞ。ここから出せ、(扉を蹴る音)くそ……
SCP-XXX-JP-2-B:如何なさいましたか███軍曹殿。
SCP-XXX-JP-2-A:██君もここに閉じ込められたのかね。先ほど武装した男二名が私をここに引っ張ってきたのだ。まあいい。我々の任務については把握しているとは思うが、先ずはここが何処であるかを把握しなければなるまい。
SCP-XXX-JP-2-B:先ほどの武装した男の顔つきから見て東洋人であると思われます。おそらく我々は抗日パルチザン共に捕らえられたのではないでしょうか。
SCP-XXX-JP-2-A:(その場で少し考え込む)そのようだな。██君、我々の任務の遂行の為、まずはこのアカ共の巣穴から脱出せねばならない。そのために先ず我々は――なんだ、これは。(SCP-XXX-JP-2-Aが監視カメラに気づき、手を伸ばす。)
<録音終了>
終了報告書: SCP-XXX-JP-2-Aが監視カメラを破壊した直後、守衛二人が制圧に入りましたがSCP-XXX-JP-2-A、Bは激しく抵抗し、守衛二人に視力を失うなどの重症を負わせ逃走しました。SCP-XXX-JP-2-A、Bは守衛が所持していた拳銃二丁で駆けつけてきたエージェントと銃撃戦を行い、その場で終了しました。銃撃戦でエージェント一名が死亡、二名が重症を負ったことから、SCP-XXX-JP-2同士を接触させる試みは現在、SCP-XXX-JP-1に記入されているテクストの読み取り手順が完成されるまで無期限に停止されています。
SCP-XXX-JP-2-A、Bが発した███軍曹、██君と言う人物名はSCP-XXX-JP-2-Aの実名ではないため一種のコードネームと思われます。
補遺:SCP-XXX-JPは“タタラ部隊”内部ではSCP-XXX-JPを“荒脛巾”SCP-XXX-JP-1を“夜刀神”SCP-XXX-JP-2を“黄泉醜女”と呼称しており、又、SCP-XXX-JPは決号作戦での使用を考え、量産も視野に入れていたと思われており、SCP-XXX-JPは財団が保持しているものの他に4つ存在し、SCP-XXX-JPの設計資料は未だに見つかっていません。SCP-XXX-JP単独での危険度は低い為、回収、及び捜索は現在精力的に行われていません幾つかの要注意団体、確認されただけで“壊れた神の教会(歯車仕掛正教)”、“日本生類創研”がSCP-XXX-JPを保持していることが判明しました。SCP-XXX-JPの他のオブジェクトとの併用性を鑑みると非常に危険であり、又、残り二つのSCP-XXX-JPも敵対的な要注意団体が保持している可能性が高いとして、優先回収目標に指定されています。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
①SCP-XXX-JPはコメに感染する植物ウイルスであり、現在は温暖化・気温変化により絶滅寸前(故にeuclid/safe)
②SCP-XXX-JPに感染したコメは冷害等の気温変化に強くなり、少量の水でも育つようになる。
③SCP-XXX-JPに感染したコメは非常に味が落ち、「本当に我慢すればなんとか食えないわけでもない」ほどの味になり、あらゆる料理にも適さない。又、色味も非常に悪くなる。
④SCP-XXX-JPの精米、玄米問わず食べ残す、若しくは廃棄した場合周囲に非常に宜しくないことが起こる
⑤「よろしくないこと」は主食が老廃物に変化する(できればこれが垢嘗めとかのもとにしたいなぁ)、もしくは削除済にする
[[/collapsible]]