Shiki0011収容室
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熱視カメラで撮影したSCP-XXX-JPの死骸

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはその異常性から、現在まで完全なる収容手段は確立されていません。SCP-XXX-JPを完全に隔離する手段を考案した職員は速やかに担当主任まで連絡してください。SCP-XXX-JPの出現域はエリア-XXXとして指定され、入場にはセキリュティクリアランスレベル3以上の職員3名以上の許可が必要です。表面温度3℃以下の物体はSCP-XXX-JP群を刺激するため、エリア内部および周辺200m500m2kmへの該当物品の持ち込み、該当実体の侵入を防いでください。エリア-XXXは1m3m以上の厚さを持った保冷素材の壁で隔てられています。これらはSCP-XXX-JPの進行を抑制することは可能ですが、阻止することは不可能です。しかしSCP-XXX-JPは現在までエリアーXXXの外へと自発的に進行する様子を見せていません。そのため、収容スペシャリストチームより現状の収容手順をもって収容済と判断されました。

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建設途中のエリア-XXX隔離壁

説明: SCP-XXX-JPは3つの異常性を有する蝶または蛾の近似種1です。通常の蝶や蛾が陸上に生息するのに対し、SCP-XXX-JPは主に温暖な水面上で観測されます。現在SCP-XXX-JPのコロニーと考えられているのはイスラエル中央部から西部にかけての█~██km²です。これらの地域にはカバーストーリー『永い紛争地帯』が散布され、収容エリア-XXXに指定されました。

SCP-XXX-JPは通常の方法で目視することはできません。特殊なサーモグラフィーによってのみ視認することができます。しかし暗所または夜間であれば、乳白色の光源として目視することが可能です。また、SCP-XXX-JPに通常の手段で接触することは不可能です。SCP-XXX-JPはあらゆる物質を貫通して移動することが可能と考えられます。透過阻止実験に使用した████種のサンプルは全てSCP-XXX-JPの透過を阻止することができませんでした。特筆事項として、表面温度3℃以下の物体はSCP-XXX-JPの接近を抑制することができますが、条件を満たした氷、鉄、花崗岩、バナジウムの容器を用いてSCP-XXX-JPを捕獲した際には全ての容器を透過して脱出しました。その際にSCP-XXX-JPはおそらく恐慌状態により活動が活発化し、後述の異常性を積極的に行おうとします。そのため、実験以外での冷却措置は推奨されません。

SCP-XXX-JPが物体を貫通する際、SCP-XXX-JPは対象の保持する熱を吸収します。奪取される熱量は接触時間によって変動しますが、鉄への1秒間の通過で約███.██℃の温度低下が記録されています。人体に接触した場合、瞬間的な接触であっても体温の低下による著しい機能障害を起こし、一定時間以上の接触で死に至る可能性が極めて高いと推測されます2。1個体が保持することのできる最大熱量はおよそ████~████℃と考えられており、3。観測可能な範囲ではこれらの吸収した熱をSCP-XXX-JPは一切放出しません。SCP-XXX-JPの食糧が判明していないため、現段階では吸熱行為がSCP-XXX-JPの「食事」と考えられていますが、排泄などのメカニズムは不明です。

SCP-XXX-JPの活動は太陽と月の光に密接に関係しています。太陽光が多くなる11:00~15:004がSCP-XXX-JPの最も活発な行動時間です。また、日没後から日の出まではSCP-XXX-JPは水上を常に飛び交っています。天候が曇天または雨天の場合は観測可能なSCP-XXX-JPの個体数は減少または消失したように見え、新月の日の夜間にもSCP-XXX-JPは完全に収容エリア内から消失したように見えます。このときSCP-XXX-JPが観測不可能な状態で存在しているのか、または別所へと移動しているのか、移動している場合の移動先については現在判明していません。

発見経緯:[データ削除済]