Shigu ネタ置き場

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは10m×10mの部屋に収容してください。 10m×10mの四方を鏡で囲まれた部屋に収容してください。安全のため部屋に入る際は3人以上で入室し最低でも2人は鏡を注視し続け、異変が見られた場合は速やかに部屋を退出してください。SCP-XXX-JPには十分な量の玩具、絵本などの書籍を与えることが許可されていますが、与える書籍は事前にチェックをして父母もしくはそのどちらかが主題であるものや、重い軽いに関わらず虐待表現があるものは除外してください。もし該当書籍をSCP-XXX-JPが閲覧してしまった場合、SCP-XXX-JPは極度の混乱状態に陥り距離に関係なくSCP-XXX-JPに一番近い2人に後述の現象が起こるため注意してください。

説明: SCP-XXX-JPは人種不明の8歳ほどのやや痩せた少女に見える人型の存在です。黒髪に青の瞳を持ち、身長は127.3㎝、体重は136.7kgです。体重について5回測り直しをしましたが変化はありませんでした。しかしSCP-XXX-JPの要求により肩車をした研究員は普通の子供の重さだと証言した為、再度体重測定をしましたが結果に変化は見られませんでした。
基本的な会話は可能ですが、父母に関する話題をするとそれに対し完全に無知である様に振る舞います。それは自身の父母だけでなくその存在そのものに対して起こり、父母がどのようなものか説明しようとすると発言者は何の前触れもなく死亡します。この時死体には背中に刃物で刺された様な刺し傷が残ります。この間SCP-XXX-JPは一歩も移動していません。さらにSCP-XXX-JPの半径5m以内に、対象に敵意を持ったり危害を加える可能性のある物体を持って入る、又は暴行を加えようとする生物が存在すると前述の現象と全く同じことが起こります。この現象が発生するとSCP-XXX-JPは喜んでいる様子を見せ、この現象の正体が何であるかについて質問すると〝おにいちゃん〟だと回答しますが、いかなる方法をもってしてもその現象を引き起こす原因を特定することはできません
20██/██/██、鏡の前にSCP-XXX-JPが立つとその背後に褐色の肌をした黒髪の身長2m超の男性(以下SCP-XXX-JP-a)が映ることが判明しました。そこでSCP-XXX-JPを四方を鏡で囲んだ部屋に収容したところ、SCP-XXX-JP-aがこれらの現象を引き起こしていることがわかりました。しかしながらSCP-XXX-JP-aは非常に攻撃的な性格でその上財団に非協力的なため、不明な点も多く意思疎通も現段階では不可能です。

補遺: SCP-XXX-JPは20██/██/██に███市で発生した殺人事件の被害者の娘でしたが、彼女に事情聴取をしようとした警官ら数人が不審死をしたことによりその存在が財団の目に止まりました。SCP-XXX-JPは発見当初、前述の能力を持っているにも関わらず身体に複数殴られた様な痕があり、傷には何週間も前に受けたものから新しいものまで存在していたため日常的に暴力を何者かに振るわれていたと考えられています。さらに事件現場にはSCP-XXX-JPの他に半壊した一軒家と、そこに住んでいたと思われる夫婦の遺体があり、遺体はどちらも背中に刃物で刺された様な刺し傷がありました。地元メディアはこの事件について事件発生時より行方不明の夫婦の息子が容疑者であると報じており、その息子の特徴はSCP-XXX-JP-aとほぼ一致するとのことです。なお、そのニュースを見た地元の住民に対してはAクラスの記憶処理が施されています。

インタビューログ-XXX-JP

対象: SCP-XXX-JP

インタビュアー: ████博士

付記: この記録はSCP-XXX-JP-aが鏡に映ると判明する以前のもので、SCP-XXX-JPの収容室にて行われました。

〈録音開始〉

████博士:やぁ、SCP-XXX-JP。調子はどうだい?

SCP-XXX-JP :とっても元気だよ!今日は何のご用事?

████博士:いやなに、ちょっとした質問をしに来たのさ。

SCP-XXX-JP :ふーん、わかったわ。それでどんな質問なの?

████博士:では単刀直入に聞こう。〝おにいちゃん〟とは?

SCP-XXX-JP :おにいちゃんはおにいちゃんよ?それ以外に何があるの?

████博士:[3秒間の沈黙] つまりそれは実の兄ということかな?

SCP-XXX-JP :うん、そうだよ!おにいちゃんはわたしを守ってくれるの!

████博士:守る?何から?

SCP-XXX-JP :わたしを攻撃するすべてからって言ってた!とくに███(Dクラス職員の名前)はクソだからそのうち殺しちゃうんだーって。

████博士:[ため息] そうか、では彼は君の担当から外しておくよ。それで、我々には見えないが〝おにいちゃん〟は君には見えるのか?

SCP-XXX-JP:[首を傾げる] 何を言ってるの?さっきからずっとおにいちゃんはあなたの後ろでこわーい顔をしているじゃない!

████博士:[部屋から退避]

〈録音終了〉