テストだよわなざわスペシャルサンクスだよわなざわ
お手数をおかけしてるよわなざわ
構文のテストですやんかコンパクトにするためのタブ・SCP記事
- SCP-467-JP:玄孫の顔が見てみたい
- SCP-593-JP:n番表記
- SCP-525-JP:緋扇の一期一会チャンネル
- SCP-618-JP:ステレオタイプ・ジパング
- SCP-757-JP:特殊警備免許第13種
- SCP-594-JP:部屋と私と繋ぐモノ
- SCP-830-JP:凋落一夜城
- SCP-1001-JP:蒐集物加護及天罰之術式
- SCP-846-JP:それもまた一つの愛
- SCP-1475-JP:標的はノースカロライナ
- SCP-951-JP:幻幻肢痛茸
- SCP-895-JP:苔生す
- SCP-36.6-JP-J:不可視の悪魔
- SCP-1753-JP:虚狼闘難
- SCP-741-JP:思ってたのと違う
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe Euclid Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPが存在する私立████高等学校は現在財団の管理下にあります。生徒が誤ってSCP-XXXX-JPに転落しないよう、本校舎の屋上は立ち入り禁止にし、施錠に加えてCCTVを使用した監視を行ってください。屋上に侵入した生徒に対しては屋上から離れるよう誘導した後、通常の校則に則った処分を下します。
説明: SCP-XXXX-JPは、静岡県の私立████高等学校の敷地内に存在する、およそ半径1.5m程度と推測される不可視のポータルです。SCP-XXXX-JPは東経███度██分██秒、北緯██度██分██秒、地表から約10mの地点に位置しており、現時点でSCP-XXXX-JPに侵入する方法は████高等学校の本校舎の屋上から落下する以外には存在しません1。
SCP-XXXX-JPは、広さが測定不可能な異空間(以下SCP-XXXX-JP-A)に接続しています。遠隔操作ドローンによって撮影した映像を確認した人物は一様に、異空間の特徴を「全方位が空に囲まれており、地面が存在しない」と表現します。GPSが侵入した場合には、内部での動きに関わらずSCP-XXXX-JPの所在点を常に表示していました。また、SCP-XXXX-JP-Aにはいくつかの物品が存在していますが、現時点で異常性が確認されたものは存在せず、全てがSCP-XXXX-JPから侵入したものであると推測されています。
SCP-XXXX-JPは、私立████高等学校で発生した不審な失踪事件を警察が調査している最中に、警察に潜入中であったエージェント・成子およびエージェント・福島によって偶然発見されました。その後、高等学校の封鎖中に行なわれた遠隔操作ドローンを用いたSCP-XXXX-JP-A探索により、詳細が判明しています。
補遺1: 以下は、発見直後のSCP-XXXX-JP-Aの探索により発見された物品のリストです。
- メモ用紙1枚(エージェント・成子が落とした物)
- 割り箸1本
- 破られた便箋1枚(内容は恋文と推測される)
- 無造作に裁断された『こころ』(夏目漱石著)の文庫本1冊
- 画鋲(血の付着したものと何も付着していないものが1つずつ)
- 穴の開いたローファー1対
- 使用済みの包帯
- 大勢の筆跡により落書きされたノート6冊
- 一輪挿し1本
- 菊の花1本
- 執拗に顔面部に穴の開けられた女性の顔写真1枚(個人の特定不可)
- 縄1本
- 女性の遺体(腐敗。服装から行方不明であった岸部██と断定)
これにより、エージェント・福島は岸部が何らかの方法によってSCP-XXXX-JPの存在を察知し、常日頃から使用していた可能性を指摘しました。SCP-XXXX-JPには低脅威度物品収容プロトコルが実施されます。また、警察内部において████高等学校で発生していた失踪事件は自殺として処理される予定です。
補遺2: 20██/8/7、SCP-XXXX-JP-Aの継続調査中に新たな遺体が血液の付着したコンクリートブロックと共に発見されました。発見された遺体は████高等学校に所属する高峰██であることが判明しており、高峰は20██/8/4から警察に捜索願が両親によって届けられていました。SCP-XXXX-JPが何らかの異常性を発現させた可能性があるため、SCP-XXXX-JPはEuclidに再分類され、20██/8/8現在、監視が強化されています。
補遺3: 20██/8/13、小山内██が不自然な黒色のビニール袋を持ってSCP-XXXX-JPに接近している姿が確認されたため、エージェント・成子によって捕らえられました。エージェント・福島が所持品を改めたところ、中から鞘師██(████高等学校生徒、20██/8/12に家族より捜索願が届けられていた)の遺体が発見されました。

異常性発現前のSCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在、低脅威度物品収容ロッカーに保管されています。SCP-XXX-JPの活性化が再度確認された場合には、十分な防音対策を行った収容チームで対応し、特別収容プロトコルをEuclid時のものに差し戻してください。SCP-XXX-JP-1が録音された記録媒体はEuclid時と同様に保管します。
SCP-XXX-JPは、サイト-81██の防音処理が施され、録音機材の備えられた収容室にて保管されています。SCP-XXX-JPの収容室へのアクセスは実験時を除いて禁止されています。実験を行う際には、レベル3以上の職員2名の許可を得、SCP-XXX-JP-1が録音された記録媒体を用いてください。
録音機器は音声感知で自動的に録音し、SCP-XXX-JP-1を記録した媒体を標準的収容ロッカーにて保管してください。また、認識災害やミーム汚染により死亡した職員を対象とするSCP-XXX-JP-1記録媒体は実験に対しての使用が禁止されます。
説明: SCP-XXX-JPは、以前サイト-81██において使用されていた財団フロント企業製の天井スピーカーです。同型の機器と比較して外見に目立った差異は存在しません。非活性化時には通常のスピーカーと同様に使用することが可能です。しかし、活性化時には如何なる信号も受け付けなくなり、電力の供給を必要としなくなります。
SCP-XXX-JPは、財団名簿において、サイト-81██に所属している職員、もしくはサイト-81██に3ヶ月以上所属していた職員(対象職員と指定)が死亡しておよそ3~5日後に活性化します。活性化時には、SCP-XXX-JPは「[活性化対象職員の死亡日時]没、[活性化対象職員の氏名]に捧ぐ」という男性による音声の後に、モーリス・ラヴェル作曲のピアノ組曲、"Le Tombeau de Couperin(邦題: クープランの墓)"の内1曲2を放送します。この一連の放送をSCP-XXX-JP-1と指定します。
SCP-XXX-JP-1の楽曲部を耳にした人物は、演奏時間内において限定的な幻視を体験します。その内容はSCP-XXX-JP-1の冒頭で触れられた対象職員に関するものであり、通常の場合は財団における貢献などに関する内容を対象職員の主観視点で複数体験することになります。この際、0916事件(通称"嘆きの水曜日"事件)に関連する功績についての幻視が特に報告されることは特筆すべき点です。多くの場合はこの時点で、被験者は対象職員に対して好意的な反応を示します。
演奏が終盤に近付いてくると、幻視は対象職員の死亡直前のものに変化します。この際、被験者は著しいストレスを感じ、場合によってはストレス性障害を発症する事例も存在します。また、対象職員が死亡時に認識災害やミーム汚染に感染していた場合には、被験者もそれらに感染する可能性が生じます。
SCP-XXX-JP-1が終了すると、被験者は他者による思考の想起を体験します。これは対象職員との思考の同調現象が発生しているものと考えられています。実験により対象職員との思考の同調現象である説は疑問視されています。この思考が何故想起されるのかに関しては、現時点では判明していません。また、被験者がストレス性障害の発症やミーム汚染等への感染を引き起こしていない場合、被験者は対象職員に対して自身の文化圏における様式で哀悼の意を捧げます。この行動に関しては、実験により強制力は弱いことが判明しています。
また、SCP-XXX-JP-1の異常性は、録音したものにも発生することが明らかとなっています。記録されたSCP-XXX-JP-1については以下を参照してください。
対象職員: 門川博士(SCL3)
死亡日時: 20██/10/12
死因: 胃癌
楽曲: "Rigaudon"
詳細: 録音媒体の異常性を確かめる実験に用いられた例。被験者となったD-XXX-03は幻視した内容として、門川博士が収容に貢献したSCP-███-JPの収容計画の立案時の光景や、他の研究員を気遣う姿、0916事件後のサイト復興及び事件時の状況を踏まえた更に効果的な収容環境の確立などに言及した。死亡時の幻視は病室の天井を見ていただけとしたが、被験者は進行していたプロジェクトが達成させられないことに対する無念を想起したと証言し、対象職員との思考の同調現象が発生するものと考えられた。
対象職員: エージェント・宇佐美(SCL2)
死亡日時: 20██/10/27
死因: 不明 溺死
楽曲: "Fugue"
詳細: 行方不明となっていた対象職員を対象とする例。被験者となったD-XXX-03は幻視した内容として、対象職員によるSCP-███-JPに関する情報の発見や、新人エージェントへの大型収容違反時の対応に関する効果的な教育の考案、0916事件時に同僚と協力してSCP-███-JPの再収容に取り組み、同僚を失いながらもそれを成功させたこと等に言及した。死亡時の幻視は休暇中に1人赴いた池において船から転落して落水し沈んでいったという内容で、被験者は「財団エージェントとしてこのような死に様は余りにも酷い」という思考の想起を証言した。また、幻視の内容から推測される現場を調査したところエージェント・宇佐美の死体が発見された。
特筆事項: この例により、対象職員が財団によって死亡が確認されていない場合でもSCP-XXX-JP-1が発生することが判明。同時期にSCP-XXX-JPを有効活用する案が提出されたものの、却下。
対象職員: D-████(本名: 岩本 ██)
死亡日時: 20██/11/19
死因: 実験███-05におけるSCP-███-JPへの曝露
楽曲: "Toccata"
詳細: Dクラス職員がSCP-XXX-JP-1の対象となった初の例。この例までサイト-81██所属のDクラス職員の死亡ではSCP-XXX-JPは活性化していなかった。SCP-XXX-JP-1冒頭の発言は「20██/09/26没、D-████、本名岩本██に捧ぐ」であった。被験者となったD-XXX-03は幻視した内容として、逮捕前の親孝行やDクラス職員同士の争いの仲裁、0916事件時にパニック状態に陥ったDクラス職員の集団を律したこと、それによる効率的なDクラス職員管理法の作成への間接的な貢献などに言及した。死亡時の幻視が開始するとD-XXX-03は悲鳴の後に嘔吐。幻視の内容は実験███-05と変わらないことが確認されたが、被験者は「Dクラスとしては模範的な人物であったのに少しばかり残念だ」という思考を想起したと証言した。これにより被験者の想起した思考は、対象職員との思考の同調現象の結果ではない可能性が浮上した。
対象職員: 金町研究員(SCL2)
死亡日時: 20██/11/25
死因: 収容違反によるSCP-███-JPへの曝露
楽曲: "Prelude"
詳細: SCP-XXX-JPの異常性発現後、初の小規模収容違反による死亡者を対象とする例。被験者となったD-XXX-04は幻視した内容として、SCP-███-JPの特別収容プロトコル改善への貢献や、0916事件時にSCP-███-JPの異常な活性化にいち早く気付き対処した点、事件時には収容違反していなかった多くの異常存在の収容手順を改めて見直した点などに言及した。死亡時の幻視は収容違反時のものと相違点はなく、被験者は「極めて優秀な人材だったが、それを抜きにしたとしても死ぬには余りにも惜しい人物であった」という思考を想起したと証言した。
特筆事項: 担当研究員の1人である樽木博士が想起された思考が感傷的なものになりつつあると指摘した。
SCP-XXX-JPは、0916事件の後、復興作業中のサイト-81██において突如として異常性を発現させました。この事案(後に事案XXX-01と指定)により職員██名が異常性に曝露し、██名がストレス性障害を発症、██名がSCP-███-JPのものと考えられるミーム汚染に感染しました。緊急対策チームにより一時的に防音設備の備わった部屋に隔離され、幾度かの実験の後に現在の特別収容プロトコルが構築されました。この事案においてSCP-XXX-JPの██時間に渡る連続的な活性化が確認されており、これによりSCP-XXX-JPの活性化時間の上限は存在しないものと推測されています。
補遺1: 20██/06/08、サイト-81██に所属していたエージェント・原城の死亡が確認されましたが、10日以上経過してもSCP-XXX-JPは活性化しませんでした。SCP-XXX-JPの無力化が疑われましたが、その後槇下研究員の死亡時にSCP-XXX-JPの活性化が確認されています。調査の結果、エージェント・原城が0916事件以降に財団エージェントとして採用されたことが原因ではないかと推測3されており、現在SCP-XXX-JPの活性化条件の再定義が検討中です。
補遺2: SCP-XXX-JP-1の冒頭部の音声の声紋鑑定を行ったところ、およそ98%の確率で元サイト-81██管理官である近衛 ██のものであることが判明したため、SCP-XXX-JPと近衛 ██の間に何らかの関連性があると結論付けられました。しかし、事件以前にサイト-81██に所属していたエージェント・七尾の他多数の職員により、この結論に対し異議が申し立てられました。以下の記録は提出された異議の一部及びそれらに対する反論です。
エージェント・七尾による異議
私、エージェント・七尾はこの度のSCP-XXX-JPの音声鑑定を理由とする結論に対し異議を申し立てます。異議の根拠となるのは、近衛元管理官の勤務態度です。彼は生前、財団の業務に対し冷徹に取り組んでいました。財団を第一に考えている、といいますか、ともかく無用に心を動かすことのない人物でした。
まず、例の事件以前の話になりますが、SCP-███-JPの収容違反時、研究員が3名にエージェントが2名、そして収容チームのメンバーが2名、死亡しました。私は近衛元管理官にその旨を報告する任務を担当したのですが、彼の反応は「死者が少なく抑えられて大変によろしい」というものでした。
次に、近衛元管理官の担当していたオブジェクトについてです。彼はSCP-███-JP、SCP-███-JPそしてSCP-███-JPの担当をしていました。これらのアノマリーは全て収容プロトコルに人間の犠牲が必要となるものです。そしてその収容プロトコルは近衛元管理官が策定していました。
また、大隅博士の件もです。彼は近衛元管理官が管理官になる前の同僚で、親しい仲であったと博士本人から聞いたことがあります。ただ、大隅博士は担当オブジェクトが発現した未確認の異常性に曝露したことで自身も異常存在となり、現在は収容対象です。私はこの件について近衛元管理官本人に尋ねる機会があったのですが、その際の反応も実に冷淡で、「収容以外に何がある。下らないことを訊くものではない」とおっしゃられました。他にも具体例はありますが、冗長になるため割愛させていただきます。
ともかく、前述したように近衛元管理官は、人の死や不幸に対しても極めて冷静に、冷淡に対応できる人物です。何らかの異常存在が彼の声を真似ているのではないでしょうか?
三潴博士による反論
私、三潴██はエージェント・七尾他多数の職員による異議申し立てに対し反論を行います。反論の根拠となるのは、0916事件前及び当時における近衛元管理官の行動です。私は研究職を兼ねていた近衛元管理官の下で、研究補佐として5年ほど務めていました。結論から述べますが、彼は財団を第一に考えていた人物ではありません。彼は、財団を第一に考えようとしていた人物です。
まず、エージェント・七尾他数名の職員が指摘した収容違反における死者への反応です。近衛元管理官は報告者の退出後、すぐに上層部に対し"追悼式の開催"に関する許可願の書類を作成していました。私が記憶している限りではその許可が出たことはありませんでしたが、返答を受け取った近衛元管理官が深い嘆息と共に黙祷をしていた姿は強く印象に残っています。
近衛元管理官が担当していたオブジェクト、そしてその収容プロトコルについても、彼は日々そのプロトコルの改善について取り組んでいました。実験によって判明する事実を元に、なるべく人間の犠牲が出ないようなプロトコルにできないかと努力をしていました。彼はよくメモ書きを残していましたので、遺品を調べればそのことは分かるはずです。
次に大隅博士の件ですが、彼は当初「自分が研究を請け負いたい」旨を一度だけ語ったことがあります。また、それと同時に「自分は不適切である」とも。その理由を尋ねたところ、「研究対象に必要以上に入れ込むことは財団職員としてあってはならないことだ」と小さく口にしました。それ以降近衛元管理官は大隅博士について語ることはありませんでした。
また、0916事件に際しても、近衛元管理官は最期までサイトに残り、結果SCP-███-JPへの曝露により命を落としています。複数のオブジェクトの収容違反が発覚した時点で、近衛元管理官は他サイトへの連絡、即応部隊の要請、危険区画の封鎖を済ませていました。間違いなく管理官としての義務は果たしており、その時点で彼はサイト-81██より脱するべきだったのです。私は脱出を提案しましたが、彼は拒否しました。曰く、「まだ職員の完全な避難が完了していない。人的被害は少なく抑えなければならない。君も早く逃げることだ」と。私の覚えている最後の姿は、逃げ遅れている研究員に館内スピーカーを通じて的確な避難経路を指示する姿でした。
少なくとも、SCP-XXX-JPに関係していない理由としては、エージェント・七尾らの根拠は不十分です。彼は冷静でしたが、決して彼らの考えているほどに冷淡ではありませんでした。以上を異議に対する反論と致します。
サイト-81██に配備されていた監視カメラの映像記録の調査の結果、三潴博士の言及した0916事件における近衛 ██の行動は事実であることが確認されました。加えて、サイト-81██から上層部宛の"追悼式開催"に関する許可願やプロトコルの改訂案を綴った手帳の存在も確認されています。
また、異議やそれに対する反論を考慮した再調査により、事案XXX-01において近衛 ██を対象とするSCP-XXX-JP-1の発生は確認されていなかったことが判明しました。これにより20██/██/██現在、近衛 ██がSCP-XXX-JPに関係しているとして、詳しい調査が行われています。
補遺3: 20██/12/21、三潴博士4の死亡によるSCP-XXX-JP-1の発生後、SCP-XXX-JPより近衛 ██のものと見られる音声で、その時点までにSCP-XXX-JP-1の発生が確認された計███名分の対象職員の名前が言い連ねられました。その後近衛 ██のものと見られる音声は「以上███名、束の間の時を重ねながらも、不朽にして連綿たる礎となったもの達へ。これにてサイト-81██追悼式を終了する。皆、今まで本当にご苦労だった」と発言し、10秒後に近衛 ██を対象とするSCP-XXX-JP-1と見られる放送が発生しました。
通常のSCP-XXX-JP-1との相違点として、冒頭の発言の音声が不明な大人数の人間の音声に変化しており、その内容は「20██/12/21、長きに亘る務めを終えた元サイト-81██管理官近衛 ██に捧ぐ」となっていました。また、楽曲部においても"Le Tombeau de Couperin"を構成する全6曲が流された他、幻視も発生しませんでした。
この事案(事案XXX-02と指定)の発生後、現在まで10年に亘ってSCP-XXX-JPの活性化は確認されていません。この結果に鑑みてSCP-XXX-JPは無力化されたものと判定され、特別収容プロトコルの改訂とオブジェクトクラスの再分類5が行われました。
画像: CC-BY 2.0 撮影者: Chris Baranski
リンク

容器に移されたSCP-XXX-JP-1
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト-81██の低脅威度物品ロッカーにおいて厳重に保管してください。移動させる必要がある場合、持ち手に触れないように移動させてください。実験を行う場合は、level3以上の職員2名の許可を取り、Dクラス職員を用いて行ってください。現在SCP-XXX-JPに関する実験は保留されています。
説明: SCP-XXX-JPは、████社製の容量2.8Lの片手鍋です。SCP-XXX-JPを構成する素材は主にステンレス鋼であり、一般に流通している同型の片手鍋と大きな素材の差異はありません。また、同型の片手鍋および製造工場を調査したところ、SCP-XXX-JPに関連する異常性は発見されませんでした。
SCP-XXX-JPの持ち手に人間が触れると、SCP-XXX-JP内部に、中心から外側に向かって湧き出すようにジャム状の内容物(以下SCP-XXX-JP-1と表記)が出現します。SCP-XXX-JP-1は分析の結果、アミノ酸やアデノシン三リン酸、細胞らしき構造が見つかった為何らかの生物の組織の一部であると予測されていますが、損壊の度合が大きいために種の特定には至っていません。一度触れた人間が再度SCP-XXX-JPの持ち手に触れた場合は、SCP-XXX-JP-1は出現しません。
SCP-XXX-JP-1を摂食した被験者は、一様に「甘いイチゴのような味」「懐かしい味」だと評価し、「心の安らぎ」を主張します。SCP-XXX-JP-1を摂食した直後の被験者にEEGモニタリングを行った結果、覚醒状態にあるにも関わらずノンレム睡眠時と同様の脳波が観測されました。
SCP-XXX-JPは20██/08/06、孤独死した██氏(享年87)の自宅にて、清掃業者として活動していた財団職員の手によって偶然発見されました。発見当時に出現したSCP-XXX-JP-1の量は0.2Lと報告されています。
補遺1: 実験XXX-10以降、SCP-XXX-JPの底部に従来のSCP-XXX-JP-1とは異なる沈澱物が出現するようになりました。成分を分析した結果、炭酸カルシウムや変質したナイロンが含まれていることが判明しています。
補遺2: 実験XXX-14以降、沈澱物に指輪やピアスなどの金属製品が時折混ざるようになりました。このことより、SCP-XXX-JPは何処からか物質を転移させていると考えられていますが、一部存在しない企業名の刻まれた製品なども確認されているため、その由来については不明です。さらに詳しい情報を得るために、実験を継続して行う予定です。
補遺3: 実験XXX-17において、沈澱物として新たに鉄製の識別タグが出現しました。以下は出現した識別タグの内容を写したものです。
SCP-███-JP対策担当責任者
棚橋Tanahashi ██████
ID: ████████ CLASS: B SCL: 3
発見されたタグに刻まれた名称は、実験XXX-15に用いられたDクラス職員の本名と一致していましたが、該当するDクラス職員が研究員もしくは博士として雇用されていた事実は存在しません。また、タグは財団が用いているものと同質でしたが、記入されていたIDと一致する職員は存在していません。これを受け、現在SCP-XXX-JPに関する実験は保留されています。
画像: 自作
この記事はsemiShigUreと
amamielの共著作品です。

現在のSCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPを含む森林地帯はサイト-81██に指定され、自然保護区であることを理由に一般人の立ち入り制限を行います。定期的に自然管理局員に偽装した警備員2名でサイト内を巡回し、侵入者を発見した場合には拘束と尋問を行ってください。また、上空には飛行禁止区域が設けられ、衛星写真の差し替えが行われます。SCP-XXX-JP内部の様子は定点カメラによって、監視が常時行われます。異常が観測された場合、即座に機動部隊に-28("枝切り鋏")"へと通達され、事態に対応します。
説明: SCP-XXX-JPは、██県の森林地帯内部に存在する、およそ10m×12m×9mの空間です。その内部にはヨーロッパ風の庭園が広がっており、漆喰とレンガで造られているように見える建築物、木製のベンチやテーブルなどの野外用家具、現生植物とは異なる複数の外来種などが確認されています。しかし、後述する理由から、正確な調査は行われていません。
SCP-XXX-JPと外部との境界は、敷石によって視覚的にも明確な形で区別されています。その境界に沿う形で、不可視の障壁がSCP-XXX-JPを取り囲むように存在しています。簡易的な工具を用いた障壁に対する物理的干渉は、多くの場合、工具の破損という結果に終わっています。また、それに加え、後述するSCP-XXX-JP-1による内部からの破壊行動に対しても耐性を持つことから、この障壁は破壊が不可能であると考えられています。
「「「「「玩具を悲しませる者は俺たちが許さない!超合金ジャスティスロボ三号!ここに推参!」」」」」
「大事なものがつまらないものに成り代わっていく、今大切なものは本当に大事にしていたものなのか?」