紅縞瑪瑙のノート

アイテム番号:SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト81██に指定される江ノ島水族館内に展示物として設置します。展示のエリアには人間以外の動物を侵入させないよう細心の注意を払ってください。謝礼イベント発生の周期ごとに展示エリアを封鎖してください。1
日中の発生が確認された場合はカバーストーリー「改装工事」を流布してください。SCP-XXX-JPはその特性上移動は推奨されません。実験を行う際は謝礼イベント外の期間であれば担当職員の許可を得て閉館から開館までの間に行うことができます。
SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPへと戻るまで、展示室から出ることがないようにしてください。
SCP-XXX-JP-2は財団が保護し、危険性や凶暴性がないと確認された上でサイト81██内で放されます。
SCP-XXX-JP-3は消滅までの間、サイト81██内部の生物収容房に収容してください。その間、SCP-XXX-JP-3-Aへの遭遇は謝礼イベント時を除き、避けるよう注意してください。

説明:SCP-XXX-JPは一般的に「しんかい2000」として認知されている潜水艦です。SCP-XXX-JPの5m圏内へ人間を除いた陸生動物を近づけた場合、SCP-XXX-JPのドアを開けSCP-XXX-JP-1が出現、近づいた陸生動物をSCP-XXX-JP内部へと連れ去ります。5分後、SCP-XXX-JPのドアを開けてSCP-XXX-JP-1がSCP-XXX-JP-2を持って出現します。また、四ヶ月周期で謝礼イベントが発生します。SCP-XXX-JPは破壊が可能であり、ドアが破壊もしくは分解された場合その異常性を発揮しなくなります。また、サイト81██の展示室を離れた場合も同様に異常性を喪失します。
SCP-XXX-JP-1は潜水服を着た人型実態です。人間と同様の知能、反応を示し、手などによるコミニュケーションに成功しています。潜水服はどの国のものでもなく、その古さから、最新鋭のものではないと思われます。潜水服は脱がせることができ、内部は[削除済み]
SCP-XXX-JP-2はSCP-XXX-JP-1がSCP-XXX-JP内部から再出現した際に持っている生物です。SCP-XXX-JP-2は地球上の海洋に存在する水生生物の外見をしています。SCP-XXX-JP-2は泳ぐような動作で空中を移動しますが、原理は不明です。SCP-XXX-JP-2は連れ去られた生物と同じような生活ルーティンを示します。
謝礼イベントは、SCP-XXX-JP-1が近くの人物(SCP-XXX-JP-3-Aに指定)に対してSCP-XXX-JP-3を渡すイベントです。
SCP-XXX-JP-3はオンデンザメ2の姿をしており、基本的にSCP-XXX-JP-2と同じ反応を示します。また、一週間でSCP-XXX-JP-3は消滅します。

補遺1:SCP-XXX-JPは二年間財団の施設内で分解されて保存されていましたが、実験のためにSCP-XXXX-JP-Aに移動した際の謝礼イベントの間隔が大きくなっており、四年間を掛けて元の周期に戻りました。異常性の喪失が予想されるため、SCP-XXXX-JP-4をサイト81██に指定し、常時サイト81██に保管するようプロトコルが改められました。

補遺4:内部調査の際に、非実態存在によって記録されたと思われる円盤が発見され、実体化装置による翻訳が行われました。以下がその内容です。

ちょうどよく彼らが調査機を送ってくれた。内部にポータルを設置する実験を行った。予定通り窒素に反応してくれれば、いつか実験を行うこともできそうだ。実態存在の正体を暴くチャンスなのだ。きっとこれはこんろん計画への第一歩となるだろう。

紅博士の人事ファイル
名前: 紅 瑪瑙(クレナイ メノウ)
セキュリティクリアランス: 4、Bクラス
所在: サイト-8123
通称: 赤目、Zガンダム
職務: 小型anomalousアイテムの全体管理。低脅威度物品保管倉庫の管理
経緯: 大学にて論文を作成。論文の内容にSCPオブジェクトに関する記述があり、当初は記憶処理の予定でしたが異常物品の発見に関する能力を評価され、雇用されました。
人物: 32歳の女性で、身長162cm、体重187kgです。基本的に黒のロングスカートとグレーのセーター以外着ることはありません。
そんなことないです!-紅博士
白衣着ていることもあるけどどっちにせよ彩度0だよね-██博士
常に白目が充血していますが、乾燥し荒れたの肌以外健康診断において問題はなく本人はSCP-███-KOの影響と発言しています。
君韓国行ったことないでしょ:-██博士
いや、ほら。韓国の外でも影響受けるオブジェクトなんですよ。ね。-紅博士
彼女には4歳の息子が居ましたが、二年前に事故で死亡しています。

彼女は変形機構を持ち、紅博士飛行形態へ変化することができます。最大速では時速6000mでの移動が可能であり、また、止まる際には一瞬での飛行停止が可能です。破壊および分解は可能であり、本人に一切痛みは伴いません。変形を解除しようとすると装甲が紅博士の元へ移動し、また欠損箇所は修復されて人間の姿へ戻ります。一般的な航空機や戦闘機ではなく、アニメなどの映像作品や漫画に登場する架空の戦闘機に近いデザインです。装甲の重量は140kgです。
以下が変形のプロセスです。中断も可能で、装甲だけ出現した状態へ変異することも可能です。人間型に戻る際は逆のプロセスで変形します。

1.内臓が消失し、内部が機械に置き換わる。痛みや傷は伴わない。(GPSを飲み込ませてこのプロセスを実行させたところ、胃は紅博士の内部にある反応を示した事実、さらに下記の分解の報告により、内臓は質量はそのままに小型化し収納していると予測できます。)

2.肩から伸びる形で腕にチタン合金の装甲が出現。腕が肩ごと背中に90度回転。腹部を上にして倒れ、ホバー状態に変化。

3.腰から伸びる形で下半身に腕と同素材の装甲が出現。膝関節が逆に180度回転。膝裏から飛び出る形でブースターが展開。

4.胴体に首から伸びる形で装甲出現。胴体の側面が展開し、赤い三角形の翼が飛び出る。

5.首が上を向いたのち、180度回転。首から頭に装甲が伸びることで皮膚の露出がなくなる。

6.肩から頭に被さるように鋭角の装甲が飛び出す。

上記のプロセスを12秒から0.02秒で完了。(本人の意思で変形時間を操作可能)
紅博士の財団内での扱いは複数回変更されています。以下はそれをまとめた表です

日付 内容 コメント
20██2/16 異常性を発現。前日までに一切の兆候を見せなかった。 朝起きたら出来たんです。いやマジで。
20██2/18 SCPオブジェクトの影響の可能性を考慮してEクラス職員にクラス変更。 最悪ですよ。研究にもう関われないのか…ってね。
20██2/22 異常性の内容に該当するオブジェクトに紅博士が接触していないことを確認。異常性は紅博士自身のものである可能性が極めて高いと判断され、SCPオブジェクトへの登録申請が出される。 ふざけんなって話ですよ。まあ、私が何言っても無駄だと思ったので何も言いはしなかったですが。でもやっぱり足掻きますよね。
20██2/23 紅博士の要請により、飛行形態の分解が行われる。 SCiPじゃない!って、証明したかったんです。
20██2/25 研究の結果、オブジェクト登録申請は削除され、Eクラス指定は解除された。(詳細は下記) SCPなんとかJPのEXにならずに済んでよかったですよ。言ってみるもんだなと。まあSCiPになっても職員生活は出来たと思いますけどね。

研究により現在の一般化されていない財団の技術があればSCPオブジェクトを使わずとも実現出来る機構であることが判明しました。[削除済み]によって物質の縮小を行なっているようです。修復に関しては形状完全記憶[削除済み]を使用しているようです。但し財団のデータベースにこの実験報告は存在しません。そのため、寝ている紅博士を誘拐して改造を施した存在が居ることが考えられ、現在要注意団体との関連性を調査中です。
ここの技術名はあんまり公開されるべきではないと思いますよ-紅博士
削除しました-██研究員

紅の実験部屋

職員コード
パスワード

リサイクルしようと思うもののどうすれば良いかわからない子。いつか蘇ると良いねカメラちゃん。

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス:Euclid Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの収容は不可能です。
現在は基本的にサイト81██内を自由に行動しており、職員が接触する際には一切のクリアランスを必要としません。
財団に協力的ではありますが、SCP-XXXX-JP-1が何かしら財団の不利益となり得る行動を意図して行おうとした場合は即座に「これ以上の行動を行えばポラロイドカメラを破壊する」という内容で脅してください。

説明:SCP-XXXX-JPはSCP-XXXX-JP-1内部に存在するとされる、カメラに対しての特異性を見せる(SCP-XXXX-JPはこれを憑依と呼称)意思を持った存在です。質量は持たない、浮遊している、確認できないほど軽量のどれかであると予想されていますがその正体は不明です。
SCP-XXXX-JPがカメラに憑依する事でカメラは流体に変化したのち人型に変化します。人型に変化したカメラをSCP-XXXX-JP-1と呼びます。現在は二十代後半の女性に近い姿ですが、SCP-XXXX-JP-1は収容当初十代前半の少女に見える姿であった事実を鑑みると、姿を自由に変えられる可能性があります。
SCP-XXXX-JPはSCP-XXXX-JP-1を通しての会話のみ可能であると考えられます。
SCP-XXXX-JPは人間と同様の知能を有しており、会話が可能です。その性格は一貫して軽薄な女性です。使用する言語は日本語で、少なくとも英語とフランス語は使用できるようです。また、サイト81██内ではドイツ語の学習をする様子も確認されています。
SCP-XXXX-JPは自身の憑依するカメラから1m以内に地球上に存在するカメラへの移動が可能であり、憑依を解除されたSCP-XXXX-JP-1は元のカメラへと戻り、一切の特異性を示しません。移動先のカメラは上記の変形プロセスによってSCP-XXXX-JP-1へと変化します。移動前の記憶は引き継がれます。また、SCP-XXXX-JP-1は損傷を負っ他場合も人型を保ち、SCP-XXXX-JPの意思以外の要素ではSCP-XXXX-JP-1を通常のカメラへと戻すことは不可能と思われます。
SCP-XXXX-JP-1は憑依された状態であったとしてもSCP-XXXX-JPの任意で憑依したままカメラの形に戻ることが可能です。SCP-XXXX-JPは発見時に憑依していたポラロイドカメラへの憑依を好みます。SCP-XXXX-JPは加藤映子として戸籍を有しており、これはSCP-XXXX-JPが憑依したポラロイドカメラの修理を依頼した加藤██氏の娘としてのものです。

補遺1: SCP-XXXX-JPは20██/4/23にアメリカのニューメキシコ州で発見されました。その時点では回収は失敗しますが、二ヶ月後に日本の宮城県で発見され、エージェント██の説得により回収に成功します。SCP-XXXX-JPはこれについて「職員がハンサムだった」と発言しています。

補遺2: SCP-XXXX-JPは収容直後のインタビューにおいて、自身の憑依の移動能力について虚偽の報告をしており、実験においても行動の限界を偽っていました。これにより収容は不可能と判断され、Keterに再分類されました。現在の報告も虚偽の可能性があるため、SCP-XXXX-JPの発言を参考にした報告書の追記は推奨されません。重要と見られる発言があれば、SCP-XXXX-JPによる発言であることを添えるかインタビューとして書き記しておいてください。

補遺3: SCP-XXXX-JP-1に対しては異常性の発言のきっかけについて複数回インタビューが行われています。

対象: SCP-XXXX-JP-1

インタビュアー: ██研究員

付記: scp-XXXX-jp-1への8回目のインタビュー記録です。

<録音開始,>

██研究員: やあ。

SCP-XXXX-JP-1:よう。

██研究員: 調子はどうだい?

SCP-XXXX-JP-1:バリバリ元気だよ!で、それを聞くのがあんたらの仕事ってわけじゃないだろ?

██研究員: ああ、今日は君の生まれた経緯を聞きたい。

SCP-XXXX-JP-1:なるほどね。あんたらにはどこまで話したっけ。

██研究員: もともとポラロイドカメラだったという事は聞いてるよ。

SCP-XXXX-JP-1:オーケー。そこまでか。あたしが意思を持ったのは、そう、13年前のことだった。

██研究員: 修理されたときかい?

SCP-XXXX-JP-1:その通り!何でかはわからないけどね。あの時の修理工で発送のバイトしてるおじいちゃんの言葉が嬉しかったなあ。

██研究員: なんて言われたんだい?

SCP-XXXX-JP-1:それ必要な情報?まいいや。えっとね、「またいろんなところを旅して色々な場所を撮るんだよ」って。多分カメラとして、ってこと何だろうけど、今のあたしを考えるとマジでいろんなところ旅しちゃってるよね。

██研究員: (近くの博士に現実改変者の存在の可能性を伝える)どんな人?

SCP-XXXX-JP-1:白髪とメガネのおじいちゃん。もともと飯屋だったか寿司屋だったかの店主をやってたけど息子に任せたってさ。

██研究員: 名前は覚えてるかい?

SCP-XXXX-JP-1:苗字は覚えてるよ!
██研究員: なんて苗字だい?

SCP-XXXX-JP-1:西行さん。

██研究員: 西行さんか。西行?(休憩時間を知らせる通知が届く)

SCP-XXXX-JP-1:お、休憩時間か!食堂で続きは話すよ。寿司でも食うか!

<録音終了>

終了報告書: この後の食堂での会話とインタビュー記録の続きには特筆する点はありませんでした。