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思案の日々
[[div class="scp-image-caption" style="width:300px;"]]
[[size xx-large]] 山椒[[/size
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在サイト8192調理室内にあるクリアランス認証機能の付いた強化ガラスケースに保管されています。
後述の危険性の低さから、セキュリティクリアランス1以上の職員であればいつでも利用することができるようになっています。実験記録XXX-16の結果から、Dクラス職員へのSCP-XXX-JP-Aの供与は無期限に禁止されます。
説明: SCP-XXX-JPは1500×800×1,800程の大きさの人工気象機で、█████████によって製造されたと思われる物です。潜入先の地域で話題になっていた「極旨干し肉」をプライベートで購入しようとしたエージェント・██によって偶然発見されました。「極旨干し肉」の製造関係者にはAクラス記憶処理が施され、全ての購入者にも記憶処理が行われました。
扉上面にはマジックで書かれた「QBの三分クッキング」「speed! 干物は高速へ」、装置裏面下部には「QB」という文字が刻印されています。扉を開けると底面以外の壁面にLEDユニットが敷き詰めてありますが、SCP-XXX-JPの持つ特異な能力への関与は不明です。内部には木製の棚が二つ存在し、そこに物を置くことができます。この棚はいつでも取り出せるようになっていますが、棚を取り出した状態で装置を稼働させると庫外にある棚は物理的に消失し、SCP-XXX-JP内に戻るという結果になりました。又、内部は金属部分が錆に覆われています。後述の特性による物と思われ、劣化による破損の恐れがあるため定期的な錆取りなどのメンテナンス作業が必要です。外装には継ぎ目が存在せず、破壊以外に装置内部を直接調査する事が困難なためX線検査によって観察されましたが、内部構造はおそらく木製と思われる箱が存在する以外は、一般的な人工気象機と同様の構造をしていました。
SCP-XXX-JPの異常性は、どんな物を入れても三分間で”干物”にすることです。内部に物を設置して扉を閉め、扉に取り付けられたタッチパネルに表示される「干物」の文字をタッチすると装置が稼働します。すると軽妙な音楽1と共に装置が稼働します。SCP-XXX-JPの運転中に扉を開ける試みは何れも成功していません。又、同じく庫内を観察する試みも全て失敗に終わっています。鉄製のトレイを庫内に置いて運転したところ小規模ながら錆が発生したため、内部の時間が加速している可能性があります。
SCP-XXX-JPの運転から三分が経過する2と同時に扉は開くようになり、投入した物が乾燥した状態で現れます。SCP-XXX-JPの生成物(以下SCP-XXX-JP-Aと呼称)は、成分分析の結果三分という短時間で作られたにも関わらず、素材に最適な乾燥時間、塩分、旨み成分を付加された状態で現れます。特筆すべきはその旨味成分(イノシン酸、グルタミン酸)の量で、一般的な加工をされた干物からは考えられない量が検出されています。SCP-XXX-JPは生の魚類、牛肉、豚肉、鶏肉など多種多様な生物、植物から無機物までほとんどの物を”干す”ことができます。金品に関してのみ、装置稼働三分後に消失します。また、始めて金品を置いたに際はこの様な手書きの紙のメモが出現しました。
資金援助アリガトウ!
錆に負けずに大切にしてくれよな!有限会社QB調理器具製作所 代表取締役社長 QB
調査の結果、そのような会社は存在しないことが分かりました。
発信機を使った追跡実験は、装置の稼働と共に発信機が破損してしまう為に成功していません。
SCP-XXX-JP-Aは一般的な干物と同じように調理・摂食できます。生成物の元になった肉に毒性があった場合、毒性は除去されません。
追記1:SCP-XXX-JP-Aには元になった物体を「好物である」と強力に認識させる記憶を改変する能力があるようです。
これは摂食的ミームのようで、記憶処理では変化を起こせませんでした。
詳細はインタビュー記録201█/██/02、実験記録XXX-7を参照して下さい。
追記2:人肉嗜好者が人肉から出来たSCP-XXX-JP-Aを摂取すると、[削除済]が発生する事が分かりました。
以後Dクラス職員へのSCP-XXX-JP-Aの供与は無期限に禁止されます。
実験記録XXX-1 - 日付201█/██/24
対象:アジ
実施方法:対象物をSCP-XXX-JPに配置
結果:三分で一夜干しが完成する。
摂食に関しての問題は無し、味も良好です。―██博士
実験記録XXX-2 - 日付201█/██/24
対象:キャベツ(一玉)
実施方法:対象物をSCP-XXX-JPに配置
結果:三分でキャベツチップスが完成する。水分はほぼ抜けきっていて、ごま油と塩で味付けされている。
これは驚きました。ダイエットとかに使えそうですね―██博士
実験記録XXX-3 - 日付201█/██/24
対象:湯呑に入った一杯のインスタント日本茶
実施方法:対象物をSCP-XXX-JPに配置
結果:三分で顆粒の梅昆布茶が完成する。湯呑は色が深くなり、常に梅昆布茶の香りを発生させるようになる。
”乾燥”と”塩味”と”旨み”を生み出す装置かもしれませんね。湯吞を使いにくくした件は許しませんが。―██博士
実験記録XXX-5 - 日付201█/██/29
被験者: マウス
実施方法: SCP-XXX-JP-A(ツムギハゼ)3を食べる
結果: 問題なく摂食したが、10時間後にアナフィラキシーショックと見られる症状で終了。
毒までは取ってくれないようですね、使用の際の注意としましょう。―██博士
インタビュー記録201█/██/02
対象: D-3589
インタビュアー: ██博士
付記: 実験記録XXX-6インタビュー記録 SCP-XXX-JP-Aは鯖を使用
<録音開始, 201█/██/02>D-3589:じゃあ俺はこの鯖の干物を食えば良いんだな?
██博士:ええ 。
D-3589:すまないが鯖は大嫌いでな、これは嫌がらせか何かか?
██博士:ああごめんなさい、好みなどの確認をしていませんでしたね。
D-3589:まぁいいがよ。10秒程の空白
██博士:どうですか?
D-3589:ん、こりゃいい鯖だな、塩加減が絶妙だ。ビールが飲みたくなる。
██博士:鯖嫌いでも食べれる物なんですね。
D-3589:ん?何言ってんだ。俺は根っからの鯖好きだぞ?
██博士:え?
D-3589:あ?
<録音終了,201█/██/02>
終了報告書:被験者の嗜好に改善が見られました。記憶処理での記憶の変化を調査する追実験を行います。
実験記録XXX-7 - 日付201█/██/04
被験者: D-3589
実施方法:Aクラス記憶処理
結果: 被験者に嗜好の変化は無し。
次はBクラスで行きましょう―██博士
この後も実験を継続しCクラス処理も行いましたが、SCP-XXX-JP-A摂食後から嗜好は変化しませんでした。
実験記録XXX-10 - 日付201█/██/24
対象:湿らせたティッシュペーパー
実施方法:対象物をSCP-XXX-JPに配置
結果:装置は三分間稼働。若干茶色がかり、乾燥しきったティッシュペーパー。D-3589に与えたところ、彼はティッシュペーパーを食べるようになった。
D-3589が不憫すぎやしないか。軽く炙るとうまいって何なんだよ。ーエージェント・██
実験記録XXX-12 - 日付201█/██/24
対象:[削除済]
実施方法:対象物をSCP-XXX-JPに配置
結果:装置は三分間稼働。[削除済]は乾燥加工されているように見える。D-3589に与えたところ、D-3589は[削除済]は食べ物だと主張した。
おい!D-3589が食堂で出た[削除済]を手掴みした後食い始めたぞ!食事中に[削除済]を見るだけでも不快なのに真横でそんな物見せないでくれ!この[罵倒]!ーエージェント・██
実験記録XXX-14 - 日付201█/██/24
対象:エージェント・██の護身用拳銃
実施方法:対象物をSCP-XXX-JPに配置。
結果:装置は三分間稼働。見た目に変化は見られなかったが、発砲後の硝煙の匂いが香ばしい香りに置き換わる事が後に分かった。
乾燥という機能が使われない例もあるのですね。ー██博士
実験記録XXX-15 - 日付201█/██/24
対象:エージェント・██
実施方法:対象をSCP-XXX-JPに配置。
結果:装置は三分間稼働。エージェント・██の性格が若干”ドライ”になる。本人は「波乱万丈な半年だった」と語り、自身から海辺の様な匂いがすると指摘した。
エージェント・██はいぶし銀な海の男になって帰って来ました。物理的にです。ー██博士
これまでの実験記録が安全だったとはいえ、貴重なフィールドエージェントを失う可能性がある実験を独断で行わないように。厳重注意とする。ーサイト8192管理者
発案者は俺なんだがね。まぁドンマイ██博士。ーエージェント・██
次はエージェント・██の飼育しているワンちゃんをここにぶち込んで宜しいでしょうか。ー██博士
却下。ーサイト8192管理者
_実験記録XXX-18 - 日付201█/██/28__
対象:D-3589
実施方法:対象に五千円札を持たせSCP-XXX-JPに配置
結果:装置は三分間稼働。D-3589と五千円札は消失した。
やはり通信機器は機能しませんか。D-3589の捜索を行います。ー██博士
実験記録XXX-20 - 日付201█/██/30
被験者: D-12589
実施方法:SCP-XXX-JP-A(ヒトの肉)
結果:[削除済]。D-12589は██博士を含む3名を負傷させた後に脱走を試みたため、エージェント・██によって終了された。
被験者は人肉嗜好者とは聞いていましたが、やはり危険でしたね
特別収容プロトコルを改定、実験以外でのDクラス職員へのSCP-XXX-JP-Aの供与は禁止とします。ー██博士
補遺2:201█/██/31に「QB」を名乗るアカウントから、一通のメールが送られてきました。
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件名:弊社見学ツアーに参加されたお客様について本文:貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
大変お世話になっております。
QB調理器具製作所代表取締役社長のQBと申します。この度は、弊社製品見学会へお越し頂き誠にありがとうございます。
お一人様での唐突な参加では御座いましたが、最終的には参加されたお客様からご満足した様子での感想を頂く事ができました。
お土産が移動手段の関係上用意出来ない事が心残りとなるばかりで御座います。つきましてはお客様のお出迎えをお願いしたく、ここに連絡をさせて頂きました。
御社でお持ちになられている、「速乾式多機能型風味調整機」を、201█/██/01(█)██:██に 内部には何も入れない状態で運転して頂くだけで結構です。
なお、お客様が移動できなかった場合は、弊社にて従業員として雇用させて頂きます。
何処ご了承くださいませ。これからも末永いお付き合いの程、宜しくお願い致します。
QB
時刻通りにSCP-XXX-JPを動かした所、三分後に装置内にD-3589が現れました。
健康診断、精神鑑定の後D-3589はインタビューに答え、「見学ツアー」で見てきた物について次のように述べました。
・気が付いたら倉庫のような場所に立っていて、丁度見学ツアーが行われていた。
補遺2: その後サイト管理者に使用の申請が出され、承認されています。