朝夕検査員の寮
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-Aは標準的な人型収容セルに収容します。SCP-XXX-JP-Bには布をかぶせ、外部から視認ができないようにしてください。SCP-XXX-JP-Aが収容されたセルに隣接した室内には手足を拘束したDクラス職員を常勤させてください。SCP-XXX-JP-Aの手足とDクラス職員の手足の拘束具には緊急時の無力化のために、遠隔操作可能な爆弾を内蔵してください。SCP-XXX-JP-Aの無力化には胴体を激しく損傷させる銃器などの手段は用いず、内蔵された手足の爆弾の起爆や行動を制限する捕縛具などを使用してください。SCP-XXX-JP-Aには検閲がなされた本の読書、音楽鑑賞、映画鑑賞の娯楽が許可されています。SCP-XXX-JP-Aへのインタビューは液晶画面の文字の表示でのみ行われます。SCP-XXX-JPへの実験は許可されません。

説明: SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-AとSCP-XXX-JP-Bの2種のオブジェクトの総称です。
SCP-XXX-JP-Aは首から上の頭部が損壊した人型オブジェクトです。身体的特徴はコーカソイドに類するもので、身体的には40歳男性と予想されています。SCP-XXX-JP-Aの首の断面には垂直に両刃の剣(後述のSCP-XXX-JP-B)が突き刺さっています。このような状態にもかかわらず、SCP-XXX-JP-Aは通常の人間と同じように活動を行うことができ、頭部がないにもかかわらず、視覚や聴覚を有しています。身体に布などをかぶせても視界を遮ることは出来ません。発話は不可能ですが、多言語1の筆談による意思疎通が可能です。SCP-XXX-JPには腐敗や老化の傾向はなく、いかなる身体的損傷も最短10分から最長1時間ほどで再生します。現時点では頭部の再生は確認されていません。SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP-Bに対する実験を行わないという条件で、収容へ協力的な態度を示しています。

SCP-XXX-JP-Bは刃渡り60cm、刃幅6cmの金属製の両刃の剣です。SCP-XXX-JP-Bに対する実験は収容初期に起こったGOCによる襲撃インシデントを鑑みて行われていません。特異性の記述はインシデントの際、記録されていた映像を分析した予測とSCP-XXX-JP-Aの証言を基にしたものです。SCP-XXX-JP-Bの材質は不明ですが、破壊に対する耐性を有しています。2殺傷能力や威力についても、GOCの防刃防弾の装備やサイト内の隔壁を切り裂いたことから非常に高いものと予想されています。SCP-XXX-JP-Bは刀身の半ばから切っ先にかけてを視認した人物(以下対象)に対して、SCP-XXX-JP-Bに対する強い所有欲と破壊衝動を植え付けるようです。対象が複数人いた場合、SCP-XXX-JP-Bの奪い合いに発展します。SCP-XXX-JP-Bを所持した対象は対象自身の優先順位が高い順に、SCP-XXX-JP-Bを用いた攻撃を行うようです。映像内ではGOCエージェントが対象だった場合は、応戦する財団の機動部隊よりもGOCの構成員への攻撃を優先し、財団所属の職員が対象だった場合は同僚や施設への攻撃を優先して行っていました。SCP-XXX-JP-Bにより植え付けられた症状は記憶処理や各種対抗ミームで取り除くことは不可能でした。また、SCP-XXX-JP-Bは周囲に対象がいない場合に、最も近い人物3の元へ転移することが確認されています。転移はSCP-XXX-JP-Aに突き刺さっている間は発生しません。

収容経緯: SCP-XXX-JPはノルウェー中部████地方の████教会の地下室に安置されていた棺の中から発見されました。4発見されたSCP-XXX-JPはドイツ支部管轄のサイト-DE██5を経由し、サイト-DE17の生物セクターに移送される予定でした。SCP-XXX-JPがサイト-DE██へ搬入された際、GOCエージェントによる襲撃が行われ、SCP-XXX-JP-AはGOCエージェントの攻撃により一時的に破壊されました。露出したSCP-XXX-JP-Bは特異性を発現し、GOCエージェントは全滅、サイト-DE██も70%が機能を失うという壊滅的な被害を受けました。SCP-XXX-JP-Bは再生したSCP-XXX-JP-Aによって、鎮静化されました。機動部隊によって再収容が行われたSCP-XXX-JPはGOCの報復、再襲撃やドイツ支部内での反感を鑑みて日本支部へ移送されました。

財団職員の中にはSCP-XXX-JPの収容に不満を持っている方がいるでしょう。
SCP-XXX-JP-Bの収容にはSCP-XXX-JP-Aの特異性に頼り、私たちが行っているのは補助程度のものです。
財団独自でSCP-XXX-JPを研究し、最善の収容プロトコルを組み上げるのが、確かに最善です。
オブジェクトの力に頼りきるのは、あまりにも不可解な面が多いですからです。
ですが、SCP-XXX-JP-Bの特異性を鑑みるに、その過程では間違いなく多くの犠牲を伴います。
ミスをしなくても、死へと直結する可能性があります。
Dクラスだけではなく、優秀な財団職員が理不尽な死にさらされることでしょう。
ですが、我々はその死を回避することができました。
SCP-XXX-JP-Bの危険性を、サイト-DE██の悲劇で思い知っているからです。
ドイツ支部の財団職員だけではなく、GOCの犠牲の上に現在のプロトコルが制定されています。
監視カメラの記録越しの検証は不確かだ、と思われるかもしれませんが、彼らの死は確かなものです。
加えて、SCP-XXX-JP-Aは我々よりも長い年月、SCP-XXX-JP-Bを収容し続けています。
我々がSCP-XXX-JPが収容するまで、その被害がないのが証拠です。
SCP-XXX-JP-Aがすべての元凶という可能性も大いにあります。
信用してはなりませんが、全て虚言でないと断定もできません。
我々に出来ることは、余計な手を加えず、SCP-XXX-JPの現状を維持し続けるというだけです。
-SCP-XXX-JP担当官 吹田智弥

●廃墟サイトハブ草案

  • オブジェクトの影響によって数百年以上の時間が経過してしまったサイト-81██でのTale、サイト内にあったオブジェクトなどを描く企画。
  • サイト-81██は孤島で、様々なオブジェクトを保管したり、日本本島に輸送する際に事前確認するための施設。
  • オブジェクトはサイトの外で活性化し、サイト-81██の周囲だけ数百年のときを経たせた。

  →収集させるのに外では数分と時間がかからなかったが、被害地点であるサイトでは数百年経っている

  • サイト内から脱出を試みてもいたが、境界線を通ろうとすると時間偏差で体が圧縮されて死んでしまう。
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの状態を常に観察するために、出現する区域内の該当する監視カメラを管理し、記録を行ってください。記録した映像はコピーし、公開用として加工、その後ダミーとして保存してください。オリジナルの映像はサイト-81██で保管され、検証に回されます。

該当する監視カメラが破損した場合には修繕、補修を行ってください。SCP-XXX-JPが写りこんだ状態でSCP-XXX-JPの破損が確認された場合、周辺のSCP-XXX-JP出現候補の監視カメラを調査し、新たなSCP-XXX-JPの出現場所を割り出してください。

SCP-XXX-JPが該当カメラに写った人物に反応を示した場合、即座に保護を行い、必要な場合は記憶処理を行ってください。

説明: SCP-XXX-JPは██府███市の[編集済み]商店街周辺に設置された監視カメラでのみ確認できる非実体の存在です。SCP-XXX-JPは黒装束に黒頭巾を着用した黒子のような人型実体として観測されます。常に右手に[削除済]社製のものと酷似した黒いハンディカメラ6を持っています。基本的にハンディカメラは監視カメラのほうに向け、自身も監視カメラに向かって体の正面を向けて直立する通常行動を行っています。SCP-XXX-JPに対して物理的な干渉は出来ず、意思疎通を成功させた例はありませんが、人間の一部行動に反応する姿を観測されており、外界の様子を観測することが可能であると考えられます。

SCP-XXX-JPが反応を示す行動のリスト
傷害
器物破損
万引き
引ったくり
商店街での自転車通行
20歳未満の人間の深夜徘徊

以上の行動を行った対象がSCP-XXX-JP周辺で確認された場合、即座に対象にハンディカメラを向けます。加えて対象を指差したり、対象の傍に接近し監視カメラに向けて手を振ったり、頭部を左手で平手打ちするなどのアピールを繰り返します。対象はこの動作に気づくことはなく、物理的な影響もありません。この動作は対象が監視カメラの画面外に出ることで中断され、その後は通常の動作に戻ります。

SCP-XXX-JPは[編集済]商店街に監視カメラが導入された19██年から確認されています。監視カメラに写る不審な人物として通報、調査の過程で警察に潜入していた財団のエージェントに捕捉され、収容プロトコルが制定されました。

SCP-XXX-JPの存在を確認できる監視カメラは合計5台であり、SCP-XXX-JPは一定の時刻になると各々の映像内を瞬間的に移動します7。SCP-XXX-JPが写っている状態で監視カメラを取り外す実験を行ったところ、SCP-XXX-JPはそれまで異常性を見せていなかった近辺の監視カメラ映像に移動し、以降は取り外された監視カメラに写らなくなりました。それぞれのカメラにはナンバーが割り振られています。

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは低危険度ロッカーに収容され、定点カメラでの24時間監視を行っています。SCP-XXX-JPの実験には担当者の許可を取ってください。
SCP-XXX-JP-Aは標準的人型収容セルに収容し、症状に見合った食事もしくは点滴を行ってください。さらに2週間に1度、インタビューを兼ねたメンタルケアを行います。
追記事項:20██/12/3に発生した事案を鑑み、SCP-XXX-JP-Aは常に目隠しを付けた状態で収容を行ってください。加えてインタビューは別室から通信機越しに行なわれます。

説明: SCP-XXX-JPは███社製のアイマスクです。形状や材質は市販されている商品と同様のものが使用されていますが、従来の商品よりも遮光性が非常に高く至近距離からの強力な光源も遮断します。SCP-XXX-JPを着用した人間は総じて「安心する」という発言をしています。
SCP-XXX-JPの異常性は人間が着用し、就寝した状態でレム睡眠に移行した際に発生します。レム睡眠に見られる急速な眼球の動きが観測され、同時に眼球の液化が発生します。眼球の液化10~20分の時間を有します。この間、着用者は外的刺激に反応せず、痛みを感じません。液化した眼球は黒い流動体(SCP-XXX-JP-1と指定)に変化します。SCP-XXX-JP-1は眼孔内から溢れることはなく、外的にも取り出すことも出来ません。着用者が死亡したと同時に消失するため、サンプルの回収には失敗しています。
眼球が液状へ変化した着用者は光を感じることが出来なくなり、視界が真っ黒で何も見えない、と述べています(変化した着用者をSCP-XXX-JP-Aと指定)。SCP-XXX-JP-Aは“暗闇をみつめていると過去の記憶を思い出せる”と証言しています。彼らの語る過去の記憶は、視覚情報だけではなく聴覚、嗅覚、味覚、触覚などを鮮明に感じ取れるようです。多くのSCP-XXX-JP-Aは過去の記憶に固執するようになり、現在の欲求や願望を記憶を思い出すことで満たそうとします。この症状には個人差があり、Dクラスの中には苦痛に感じ、過去の記憶について積極的に思い出さずに通常の生活をするSCP-XXX-JP-Aもいます。
20██/12/3の事案にて、感染性も確認されました。実験中、SCP-XXX-JP-1を直視したDクラスがSCP-XXX-JP-Aに変化した事例もあります。詳しいSCP-XXX-JP-1を直視するということ以外、感染原因は明らかにされておらず、同じ期間、同じ条件化で同じ実験を行っても変化しなかった例もあります。

SCP-XXX-JPは20██/3/12にて██県██病院に搬入された盲目患者の男性の自宅から発見されました。患者はSCP-XXX-JPを「店頭に並んでいたものを購入した」と証言しており、同商品の調査を行いましたが同じ特異性を持ったアイマスクは発見されませんでした。関係者には記憶処理を施し、患者をSCP-XXX-JP-A-1と指定した後、保護を行いました。

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