アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: サイトXXX-JPは████国の開発プラントを装って、海上に人工島として設立されています。
SCP-XXX-JPを中心とした半径400mは、高さ20m、厚さ3mのコンクリートの隔壁で囲まれ、内側は海水が常に満たされています。
財団職員はSCP-XXX-JPの100km圏内、及び周辺国の航空機、空港との連絡を維持し、航空管制官に大規模な電気開発の影響により、電磁波干渉の可能性があることを勧告してください。20km圏内へ侵入した艦載機には即座に連絡を取り、進路を変更するか脱出するよう勧告してください。勧告を無視、および連絡不通だった場合は、民間ヘリコプターにより400m圏内上空を飛行しないように誘導してください。誘導に従わない場合は攻撃が許可されています。
SCP-XXX-JPから半径300m以内への多細胞生物の侵入はXXX-Wクリアランスを持った職員1名以外はどのような場合でも阻止してください。
1ヶ月おきにXXX-Wクリアランス職員によってSCP-XXX-JPの体積を観測してください。前回の観測と比較し、何らかの変化があった場合はすぐにサイト-8100に報告してください。また、300m圏内に居るXXX-Wクリアランス職員とは常に通信を続け、通信が遮断された場合、XXX-W職員はすぐに300m圏内から脱出してください。通信を受ける待機側の職員は、ドローンを操作し、隔壁内から出る物がないか観察してください。また、通信遮断から1時間が経過し、XXX-Wクリアランス職員がSCP-XXX-JP300m圏内から戻らない場合は、障壁内に無人機で致死毒を散布してください。
説明: SCP-XXX-JPは、水面上に露出した部分の高さが8m、直径100mの氷塊です。周辺の温度が氷の融点を超えた場合でも溶けることがなく、いかなる手段を用いても欠損させることができませんでした。SCP-XXX-JPの特性上、大規模な調査が不可能なため、水面下の大きさは不明です。SCP-XXX-JPの中央をを中心とした半径約300mへと接近すると、個人で侵入した場合は例外を除いて、大きな記憶の変動と、性格の変化が発生しました。過去に記憶処理を受けていた人間が侵入した場合には、記憶処理の効果が失われました。また、個人で侵入した場合に一切の異常が現れない例外が発生する場合があります。例外の発生には規則性は無く、実際に侵入する以外での確認ができませんでした。現在はエージェント███のみが例外として認定され、XXX-Wクリアランスとして登録されています。
複数の多細胞生物が300m圏内に侵入した場合、その全てが生物学的には異常性のない未知の生物SCP-XXX-JP-Aへと変化します。また、変化したSCP-XXX-JP-Aが同じ形状になった例は確認されていませんが、多くの場合繁殖の準備が整った状態に変化します。
補遺: インシデント████████発生後、SCP-XXX-JPの体積が大きく減少しているのが確認されました。関連オブジェクトとの関係性および、それによって発生した現象は不明です。
補遺2、及び補遺3を閲覧するには復号化キーを入力してください
[補遺2: SCP-XXX-JPは18██発見当時、周辺の温度が氷の融点を超えた場合でも溶けることがない事と欠損させることが出来ない事以外の異常性が確認されませんでした。また、体積は記録されている限り、現在の30倍程でした。
1890年の観測では体積は現在の20倍程にまで減少しています。
19██年の観測では体積は現在の8倍程にまで減少しています。
2000年の観測で現在の体積になり、現在の異常性を得たと考えられています。
また、体積と反比例して、現実改変を行う以上存在の収容数が増加しています。
このオブジェクトはただの氷だった。
番号を与える必要も無かった。本来このオブジェクトが持つべき称号はAnomalousアイテムだったんだ。ただの溶けない氷だったわけだからな。
しかし、こうしてオブジェクトクラスを与えられ、収容されている。
では我々は何をした?
もうあの氷は本来の役割を果たしていないんだろうよ。原因は我々だ。
何故、今まで疑問に思わなかったのか。異常存在は我々が人間が誕生してから生まれたのか?その可能性もあるだろう。しかし、財団が生まれる前から異常存在は存在していたはずだ。現実性の水準の変化は行われていたはずだ。それをどうやって今のような現実性を保ち続ける事が出来たのか。知っての通り、1つの異常存在だけでも現実性を大きく崩し、変化を起こすと言うのに。
何故、我々の大部分は物理法則がしっかりと働いた場所に立てるのか。
さて、このオブジェクトの暗号キーはO5評議会のみに通知されている。
この氷塊がなんだったかなんて誰もが知る必要はない。
ただ、我々は知らなくてはならないはずだ。
選択が正しかったかはわからない。
ただ、我々に償いをさせてくれ。
-O5-1
補遺3: SCP-XXX-JPから半径300mのヒューム値は1Hmから変動した事はありません。
アイテム番号:SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe Euclid
特別収容プロトコル:対象は、温度27度、湿度50%程度に管理された、8mx8mx3mの部屋で確保されています。対象には数冊の本が与えられるべきです。高温の物、及び炎は対象の損失に繋がる可能性があるため、近づけることが禁止されています。また、対象の付近にいたスタッフに、読書をしているの人間に近い精神の安定化の反応が見られました。このことから、全ての職員は他に仕事が無い場合は対象の保管されるエリアに入ることが許可されています。その時も含め飲食物の持ち込みは禁止されています。対象を白紙ではない本が必ず1つ以上存在する温度27度・湿度50%程度に管理された10mx10mx3mのアクリルガラスの檻に入れ、24時間Dクラス職員に監視させてください。
説明:SCP-XXX-JPは、先天性白皮症の9歳ほどのラテン系の少女のように見えます。比重は50gほどです。対象に発声器官は存在せず、会話は不可能のようですが、頷くなどの対象の行動により、言葉を理解しコミニュケーションを取れることが確認されています。足は歩行に障害が出るほどに退化しています。人間の口に似た器官は存在していますが、飲食は必要としません。対象は紙と全く同じ成分で構成されています。手で強く触れるなどで容易に破れますが、一秒以下の時間で元通りに修復されます。また、人間の組織のように稼働することが確認されています。人間の関節に似た器官を動かした場合には紙のこすれるような音がなります。対象からは古書の香りがします。
SCP-XXX-JPが文字が刻まれている本を開いているときに目と思われる器官で見る、読書に近い行動を取ります。その行動をした時に秒間25個程のSCP-XXX-JP-Aが本から空中に浮かび上がります。また、それと同時に本からは文字が消えます。完全に白紙になった本のタイトルは財団が記録した物と一致しますが、同名の本は発見できなかったことから白紙になった本は性質上未知の本へと変化したと推測されます。
SCP-XXX-JP-Aは文字の形をしています。それらは必ずSCP-xxx-JPがSCP-XXX-JP-Aを浮かび上がらせた文字に対応した形になります。SCP-xxx-JP-AはSCP-XXX-JPの周りを平均14秒漂ったあと、必ず消滅します。また、SCP-XXX-JP-Aの成分は、インクに限りなく近い未知の成分で構成されています。SCP-XXX-JP-Aが何処に消えているのかは現在特定できていません。
補遺XXX1:SCP-XXX-JPはアメリカ█████州█████の打ち捨てられた██████図書館の取り壊しを行おうとした業者が発見、財団の目に止まりました。発見時SCP-XXX-JPは破ったページが材料と思われる、白い紙でできたワンピースに似た衣服を身に着け、SCP-XXX-JP-Aを複数漂わせ、本を開いて座っていました。ワンピースに似た服は液体のりで接着され、ハサミで加工された跡があります。SCP-XXX-JPの周囲には、全てのページに文字が無い白い本がいくつも散らかっていました。財団のエージェントには全くの抵抗を見せず、確保されました。
財団が解体前に調べた所、約30000冊の全てのページが白紙の本が見つかっています。
インタビュー記録 XXX-1
対象:SCP-XXX-JP
付記:[SCP-xxx-JPは会話が不可能なため、反応を記録する。また、SCP-xxx-JPはインタビュー中も読書に近い行動続けており、SCP-XXX-JP-Aは生成され続けている。]
<録音開始, [2008/06/01]>
█████博士: SCP-XXX-JP、私の質問に頷くか首を振るかで答えてくれ。
SCP-XXX-JP: [頷く](紙の擦れる音)
█████博士: まず本は常に持っている必要があるのか?
SCP-XXX-JP: [頷く](紙の擦れる音)
█████博士: [█████博士がSCP-XXX-JP-Aを指差す]SCP-XXX-JP-Aについて知っていることはあるか?
SCP-XXX-JP: [首を振る](紙の擦れる音)
█████博士: 我々以外に人間を見たことはあるか?
SCP-XXX-JP: [頷く](紙の擦れる音)
█████博士: それは複数だったか?
SCP-XXX-JP: [頷く](紙の擦れる音 )
█████博士: それは君のようなものをまだ持っているのか?
SCP-XXX-JP: [無反応]
█████博士: 答えてくれ!
SCP-XXX-JP: [無反応][SCP-XXX-JP-Aの発生速度がわずかに上昇した]
█████博士: わからないのか…?
SCP-XXX-JP: [頷く](紙の擦れる音 )
█████博士: 君は作られたのか?
SCP-XXX-JP: [無反応]
[SCP-XXX-JP-Aの発生速度が少しずつ加速を初めたため、10分ほどでインタビューは中止されました。]
<録音終了, >
終了報告書: SCP-XXX-JPはインタビュー中も終始読書に似た行動を続けていました。読書に似た行動においてはページをめくるごとに表情の変化を見せましたが、会話によって変化することは無く、インタビュアーに対して返答以外の一切の行動を行いませんでした。また、█████博士はストレス面の解消のために休暇が与えられました。
実験記録XXX-1 日付2008/06/07
対象:SCP-XXX-JP
実施方法:芸術家の画集をSCP-XXX-JPへ
結果:文字のみがSCP-XXX-JP-Aとして浮かび上がった。
分析:文字以外がSCP-XXX-JP-Aとなることはないと推測されます。例外の発生により新たなオブジェクトの発生も考えられるため、文字のみの本以外を与えるのは禁止します。
実験記録XXX-2 日付2008/07/██
対象:SCP-XXX-JP
実施方法:SCP-XXX-JPのいるエリアの湿度を80%にあげる。
結果:SCP-XXX-JP-Aの発生速度が2%ほど上昇した。
分析:紙の痛む原因となる事を対象に行う事によりSCP-XXX-JP-Aの発生を促進させることが可能。現在SCP-XXX-JP-Aの発生速度上昇による影響は無いと考えられます。
実験記録XXX-4 日付200█/██/██
対象:SCP-XXX-JP
実施方法:SCP-XXX-JPから本から本を離す。
結果:SCP-XXX-JPは本を回収する事に非常に強く抵抗を見せました。本の回収後、実験開始以前より存在していたSCP- XXX-JP-Aが時間経過により消滅しました。
全てのSCP-XXX-JP-Aが消失してから30秒ほどで、SCP-XXX-JPの髪に似た器官が1mm程SCP-XXX-JP Aの消失にた反応を見せました。その現象と同時にSCP-XXX-JPの付近にいた█████博士よりSCP-xxx-JP-Aが急速に発生し、 博士から、██%の████████が███されました。発生したSCP-XXX-JP-Aは英語で、発生した順番に文章になっていました。実験はすぐに中止されましたが、█████博士は記憶の一部に欠損が見られました。
信じられるか?こんなにも近くに災厄があったってさ! ████博士
SCP-xxx-JPは実験XXX-4により、生物も含む物体をSCP-xxx-JP Aに変換することが確認されました。また、実験を行ったサイト███の床が現象発生後、SCP-xxx-JPがあった場所のみ、わずかに削れていました。
█████博士より発生したSCP-xxx-JP Aの文章と、█████博士に起きた記憶欠損は記録上、一致していることが確認されています。
この実験で起きた現象より、オブジェクトクラスをEuclidへ引き上げることがO5で検討され、受理されました。
それによりSCP-xxx-JPのこれまで確認されていた特異性だけを記した文書全ては、修正されることが求められています。
以下修正、追記されたSCP-XXX-JPの特異性
SCP-XXX-JPは読書に似た行動をすることによって、SCP-XXX-JP-Aを本から発生させます。SCP-XXX-JP-Aが発生すると、SCP-XXX-JPは自身を修復します。
SCP-XXX-JPは常に消滅を続けているため、常にSCP-XXX-JP-Aを発生させ続けます。
SCP-XXX-JPの周辺に本が無くなり、SCP-XXX-JP-Aの生産ができなくなると、生物を含む全ての物体より、急速にSCP-XXX-JP-Aを生産します。SCP-XXX-JP-Aを取り出された生物及び物体は、先端から[編集済]
その際に発生したSCP-XXX-JP-Aは発生した順番に英文として読むことが可能であり、その英文は発生した生物及び物体に関わりがあることが確認されています。
また、同様の内容の本をSCP-XXX-JPに与える実験 XXX-7の実行が計画されています。
実験XXX-7を何故一度も実行しない? █████博士
補遺XXX2:20██年現在SCP-XXX-JP-Aの生成速度は秒間40個程です。