下書き 奇怪なパンジャンドラム
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは10×10×10mの爆発耐性のある収容室に収容されます。SCP-XXXX-JPを物資等の運搬、兵器としての利用は禁止されています。

説明: SCP-XXXX-JPは車輪の直径が2メートル、重量1tの パンジャンドラム です。構造はイギリスで開発されていた通常のパンジャンドラムと同様ですが、車輪をつなぐ軸部分にモニターが取り付けられており、AIが搭載されています。非破壊検査により材質は通常のパンジャンドラムと同様であることが確認されましたが、走行時や自爆した際には一切の傷が確認されず、その原理は不明です。また、燃料及び爆薬を補充していないにも関わらず走行及び自爆が可能です。SCP-XXXX-JPに搭載されたAIとは会話をすることが可能です。その際、SCP-XXXX-JPはモニターに文字を表示することで意思表示をします。周囲の様子、音声の認識が可能でおおよそモニターの正面のみ認識出来ます。

SCP-XXXX-JPに住所および建造物名を伝えると、SCP-XXXX-JPは指定された場所に向かい、建造物に寄せて駐車した後自爆します。爆発の規模は通常のパンジャンドラムで想定されるものと同程度です。その後、場所を伝えた人物の元へと帰還します。この際、SCP-XXXX-JPは道中の交通規則に則り、車道を走行します。また、SCP-XXXX-JPは命令を出した人物以外に「SCP-XXXX-JPが一般的な自動車および運転手」と認識させます。人物ごとに見える自動車及び運転手は異なります。高速道路等の有料の道路を通行する際は、未知の方法により命令を出した人物の口座等から支払われます。指定する場所は一般に使用されている住所が必要で、秘匿されている場所への使用は不可能です。住所のみを指定した場合、その住所が示す範囲の中心で自爆します。車両進入禁止の範囲内に指定された場所がある場合は行動しません。一部の車両のみ進入が許可されている場合、進入が許可された車両として認識されるため進入及び自爆を行うことが出来ます。

SCP-XXXX-JPは19██年█月██日にサイト-XXXXに自ら訪れ、収容するよう求めてきました。厳戒体制のもと、SCP-XXXX-JPの収容を行いました。SCP-XXXX-JPは製作者(SCP-XXXX-JPはマスターと呼称)はSCP-XXXX-JPにサイト-████を来訪し、収容されることを命令したと主張しています。詳細はインタビュー記録19██/██/██を参照して下さい。

インタビュー記録19██/██/██

対象: SCP-XXXX-JP

インタビュアー: 根打博士

付記: インタビューは安全のため収容室内のSCP-XXXX-JPに対し、別室から行われた。

根内博士: はじめまして、SCP-XXXX-JP。いくつか質問をしたいのですが、よろしいですか?

SCP-XXXX-JP: はじめまして。この度は私を収容していただき感謝いたします。マスターより財団の方々の指示に従うよう命令されておりますので私の知る範囲でお答えします。

根内博士: ありがとうございます。ではまず、そのマスターとは誰のことですか?

SCP-XXXX-JP: 私を制作した方です。申し訳ございませんがマスターに関する情報は発言が制限されております。

根内博士: そうですか。あなたは自ら収容されに来ましたが、なぜこの場所にSCP財団の施設があると知っているのですか?

SCP-XXXX-JP: マスターの指示によるものです。私の本来の使用方法とは異なりますから爆発することはありませんのでご安心ください。

根内博士: なぜあなたの製作者はこの施設を知っているのですか?

SCP-XXXX-JP: 申し訳ありませんがお答えできません。

根内博士: では、あなたは何を目的に製作されましたか?

SCP-XXXX-JP: 私は軍用兵器として開発されました。

根内博士: でしょうね。もう少し詳しくお願いします。

SCP-XXXX-JP: パンジャンドラムはご存じですか。私は自律行動型パンジャンドラムとして売り出される予定でした。しかし、マスターの意向に沿わなかったため開発は中止されました。処分のためマスターはこちらに向かうよう指示されました。

根内博士: 我々は廃棄物処理業者ではないのですがね。開発が中止とのことですが、あなたのようなものが何台かいるのですか?

SCP-XXXX-JP: 私のみです。使用回数は完成後の一度のみとなっています。

根内博士: 1台だけで使用も1度のみですか。ではなぜ開発中止になったのですか?

SCP-XXXX-JP: マスターが「なんか違う」と仰りましたので中止となりました。

根内博士: ……ああ、まあ、そうですか。

<記録終了>

追記: この製作者はSCP財団及びサイトの存在を知っており、SCP-XXXX-JPのような異常性を付与したものを開発できる技術を有しているため、早急な対応が求められます。