RF7のゴミ箱
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは低危険度物品収容ロッカーに保管してください。フィールドエージェントはSCP-XXX-JPが販売されていないか常に全国の書店を監視してください。SCP-XXX-JPの曝露者が出現した場合はSCP-XXX-JPを回収し、曝露者には記憶処理を行ってください。

説明: SCP-XXX-JPは███社から出版されている中学・高校生向けのものとほぼ同じ外見の英単語帳です。相違点として、表紙カバーに記載されているキャッチコピーが"読むだけで100%定着!" "1語たりとも忘れない"など誇大な表現に置き換わっています。

SCP-XXX-JP内に記載されている英単語を視認した人物は、無意識下でその単語に対応した意味を持つ日本語が英単語に置換されます。この置換は発話、記述のどちらでも発生します。また、実験により対象が視力を失っている場合や対応した意味を持つ日本語を認知していない場合この置換は失敗することが判明しています。

SCP-XXX-JPは██県の本屋で異常性のない英単語帳と並んで店頭に並んでいるのを発見され収容に至りました。当時この地域では「突然友人が会話の中に外国語を織り交ぜてくるようになった」などの報告が相次いで上がっており、このことから未収容のSCP-XXX-JPが残存していると考えられておりフィールドエージェントによる調査が続けられています。現在6█冊のSCP-XXX-JPが収容されています。

以下は日本人であるDクラスを対象とした実験記録の抜粋です。

実験記録XXX-1 - 日付2018/█/██

対象: D-257866

実施方法: D-257866にSCP-XXX-JP内に記載されている英単語"apple"(リンゴ)を視認させた後にリンゴの写真を見せる。

結果: 流暢な発音で「apple」と答えた。

考察: 対象が違和感がある様子を見せなかったことから認識災害の類だろうと推測される。-██博士

実験記録XXX-2 - 日付2018/█/██

対象: D-257866

実施方法: D-257866にSCP-XXX-JP内に記載されている英単語"monkey"(猿)を視認させた後に猿の写真を見せ、答えを紙に書かせる。

結果: 紙には「monkey」と書かれていた。

考察: 記述でも異常性は発現するらしい。-██博士

実験記録XXX-4 - 日付2018/█/██

対象: D-727280

実施方法: D-727280にSCP-XXX-JP内に記載された英単語"irrigation"(灌漑)を視認させ、その後灌漑についての説明を行った上で紙に「灌漑」と書くように指示する。なおD-727280が「灌漑」を知らないことは事前実験で確認済みである。

結果: 置換は発生しなかった。

考察: 知らない単語に関しては置換されないようだ。-██博士

実験記録XXX-8 - 日付2018/█/██

対象: D-452391

実施方法: D-452391にSCP-XXX-JPに一通り目を通させた上で軽い会話を交わす。

会話ログ:
██博士: こんにちは、D-452391。

D-452391: こんにちは。

██博士: 君には単語帳を読んでもらったんだが、何か異変はないかな?

D-452391: うーん、especiallyないです。

██博士: 違和感などを感じることは?

D-452391: 違和感?全くfeelないですけど…なぜword bookを私にreadさせたんですか?later何かstrangeなこと起きたりしませんよね?

██博士: いや…大丈夫だ。安心してくれ。…ありがとう。実験を終了する。

考察: 当人は本当に何も感じていないらしい。完全に日本語が英語に置換されていると見て間違いないだろう。-██博士

補遺: SCP-XXX-JPと類似した異常性を持つオブジェクトが複数発見されており、SCP-XXX-JP-Bとして低危険度物品収容ロッカーに保管されています。