SCβ-XXX保管室(担当:紅煒)

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1及びSCP-XXX-JP-2はサイト-81██の低脅威オブジェクト保管庫内に収容してください。また、SCP-XXX-JPを用いた実験をおこなう際には、Level3以上の職員による実験許可を得ることが義務付けられています。

説明: SCP-XXX-JPは8月中旬の日本で散見される精霊馬に酷似した全長1.6m、全幅0.6m、全高1mのオブジェクトです。SCP-XXX-JPは一般的な精霊馬と異なり、ヘチマで作られた馬を模したもの(SCP-XXX-JP-1と指定)と薩摩芋で作られた牛を模したもの(SCP-XXX-JP-2と指定)によって構成されています。
非破壊の方法を用いた成分分析では胴体部分が未知の植物とみられる素材からなり、足部分が杉木材から加工されていると判明しています。また、オブジェクトに腐敗の兆候は見られません。

SCP-XXX-JPの異常性はSCP-XXX-JP-1の背に人間が跨り瞬きを行った際に発露します。SCP-XXX-JP-1に跨った人間(以下、被験者と表記)はその場から消失し、数秒後にSCP-XXX-JP-2上に出現します。発信器を用いた実験により、被験者の消失から再度出現するまでの間信号が途絶え被験者の居場所を補足することが困難であることが判明しました。また、被験者は一様に「瞬きをしたらSCP-XXX-JPー2の上にいた。」と証言するため、消失から再度出現に至るまでの過程を聞き出すことはできませんでした。

撮影機器を被験者に取り付けた追跡実験の結果、観測されていた消失時間が3秒間であるにも関わらず12分の録画記録が残されていました。

録画記録443 - 日付████/08/0█

00:00: 録画が開始され███研究委員の顔が映し出される。

00:20: ███研究員が撮影機器を取り付けながら再度D-15646に実験内容についての注意事項を確認する。

00:40: D-15646がSCP-XXX-JPー1に向かっていきそのままSCP-XXX-JPー1の背に跨る。

00:42: 録画映像が乱れスノーノイズが入る。

約5分間スノーノイズの画面が継続される

05:36: スノーノイズの画面が途切れ水中を映しだす映像が再開される。画面内に多数の気泡が入り撮影機器が外水中で大きく上下しているように見える。

05:37: 水中を映していた画面が乱れ再度スノーノイズを映し出す画面となる。

以降D-15464の再度出現までノイズの画面が継続されていた

補遺: 録画記録443をD-15646に視聴させたところスノーノイズが途切れ水中が映る場面でD-15646が画面に向かって「[編集済]」と叫び、視聴に同行していた███研究員に「[編集済]はどこだ、この映像はどうしたんだ。」と詰め寄ったため、機動部隊によって沈静化されました。