アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは保管サイト-81XXにてカバーを被せた状態で収容されています。実験に使用する場合を除いて、オブジェクトの肉眼での閲覧は禁止されます。また、オブジェクトの移動の際は安全のため眼鏡を着用してください。
説明: SCP-XXX-JPは高さ1m、幅2.3mの画用紙に描かれた作者不明の絵です。使用されている画用紙とクレヨンには特異性は見受けられません。内容は、幼児が描いたような乱雑で幼稚な絵です。被験者がSCP-XXX-JPを視認し続けると、異常性が現れます。SCP-XXX-JPを視認し続けた多くの被験者は、SCP-XXX-JP内に「何か」(以下SCP-XXX-JP-α)を発見します。SCP-XXX-JP-αの発見に要する時間、SCP-XXX-JP-αを発見する位置には個人差があります。発見する時間は最短で6秒、最長で3分53秒です。SCP-XXX-JP-αを発見するだけでは被験者に異常は発生しませんが、SCP-XXX-JP-αを具体的に知覚した被験者はコンマ数秒のうちに脳機能の大部分が停止し、昏睡状態となります。そのため現在までSCP-XXX-JPを具体的に記録することは実現していません。一定の条件下にある場合は、SCP-XXX-JPを視認し続けても異常性が発生しないことが確認されています。
また、一部の被験者は肉眼でSCP-XXX-JPを視認しても、SCP-XXX-JP-αを知覚することはありませんでした。知覚する対象としない対象の差異は明らかになっていません。
詳細は実験記録を参照してください。
SCP-XXX-JPは、19██年、北海道████町の████幼稚園で発見されました。幼稚園の教員の話によると、SCP-XXX-JPは気が付かないうちに床に放置されており、園児による絵だと思い教員によって教室に飾られていました。その後SCP-XXX-JPによる異常性により1日で教員と園児██名が昏睡状態となりました。この事件に疑念を抱いた財団職員によりSCP-XXX-JPは回収されました。SCP-XXX-JPの回収後は、教員と園児には記憶処理が施され、被害者達は財団の所有する病院にて経過を観察中です。なお、この時職員1名がSCP-XXX-JPの異常性にに暴露し昏睡状態となりました。
対象: エージェント██
インタビュアー: ██博士付記: エージェント██の帰還直後。SCP-XXX-JPは別室にカバー付きで保管中。██博士、エージェント██共に裸眼。
<録音開始>
██博士: こんにちは、エージェント██。今日はよろしく。
エージェント██: よろしくお願いします。██博士: 早速だが、どういった経緯で君があの絵を回収してきたのか説明をしてもらおうか。私にはあれはただの子供の落書きにしか見えんのだがね。
エージェント██: …はい。まず私たちが幼稚園に到着した際、適当な身分を装い施設に入り、教員に事実確認を行いました。その結果、多くの被害者があの絵の前で意識を失っていた、との証言を得たので、絵を確認した後、絵の調査を行おうとしました。しかし、絵を見ていたエージェントXXが意識を失ってしまったため、絵を回収してきたのです██博士: 成程。だがそれだけであの絵が原因だと言えるのかな?君も絵を見てはいたんだろう?それに、少数ではあるがあの絵から離れたところで倒れていたケースもあったそうじゃないか。
エージェント██: 私が見たのはほんの数秒でした。確証はないのですが、詳細に見たり、長時間見るなどの条件があるのかと思います。現に犠牲になった彼は私が検査用の機器を用意している間ずっとあの絵を見ていたようですから。それに、彼はあの絵から何かを発見したようです。██博士: 何か?何かとは何だ?
エージェント██: 私には分かりませんが、彼が言ったんです。「なんだこれ?」と。そう言って彼は絵に顔を近づけた瞬間に意識を失いました。彼が倒れた後彼が見ていた場所を私も見てみたのですが、特に何も発見できませんでした。██博士: 君も命知らずなんだな。何があるのかは実験してみないとわからないか。ほかに何か気になる点はあったか?
エージェント██: はい。何故一部の被害者は絵の近く以外、例えば絵から離れた玄関などで倒れていたんでしょう?見落としなどはないはずなのですが。██博士: 自分の仕事に自信を持つのは結構だが、生憎私はそこまで君を信用していないものでね。何かを見落としているんだと思うよ。そうでなければ、あの絵の特性を知っている何者かが意図的に関与しているかぐらいだ。
エージェント██: …分かりました。それともう一つ。博士はあの絵を見たのですか?絵の内容をご存知のようですが。
██博士: ああ、君がこの部屋に来る前にね。10分くらい見たが何も見つけられなかったよ。エージェント██: そうですか…
██博士: もう何も無さそうだな。インタビューを終了する。
<録音終了>
補足: このインタビューの後、エージェント数名とD-クラス職員数名によって改めて████幼稚園の調査が実施されましたが、異常性は発見できませんでした。
以下はSCP-XXX-JPの主な実験記録です。
実験記録XXX-JP - 日付████/█/██
対象: 裸眼のD-11254、D-11255、D-11256
実施方法: SCP-XXX-JP-αを知覚するまで視認させる。
結果: D-11254は1分22秒、左部分でSCP-XXX-JP-αを知覚。意識不明。D-11256は2分3秒、右部分で発見。発見した瞬間にSCP-XXX-JPから視線を外したためか、意識喪失せず。D-11256は「ちらっと見えただけだからよくわからない。何か言葉にはできないけどそこだけ変な感じだった。」と主張。その後時間を置いて視認させたが、直後に意識を喪失した。
D-11255は██時間経過しても知覚せず。45秒時点で何かを発見するそぶりを見せたが、埃だったと主張。
分析: SCP-XXX-JP-αが何か理解すると発動するようだな。しかし何故あいつは見つけられないんだ?見つけずに済む方法があるのか。それとも人によるのか。
実験記録XXX-JP - 日付████/█/██
対象: 眼鏡をかけたD-11257とコンタクトレンズを付けたD-11258
実施方法: 上記と同様。
結果: D-11257はSCP-XXX-JP-αを██時間経過しても知覚せず。D-11258は35秒、右上部分でSCP- > XXX-JP-αを知覚。
分析: ある程度の強度を持つ目を保護するものがあれば対処できるようだ。
実験記録XXX-JP - 日付████/█/██
対象: 眼帯により片目を隠した状態のD-11257と薬剤で一時的に失明状態にしているD-11259
実施方法: 上記と同様。
結果: D-11257は3分5秒、右上部分でSCP-XXX-JP-αを知覚。D-11259は3分53秒、左下部分で知覚。
分析: 目線が絵に向いていれば見えているか見えていないかは関係なく発動するらしい。何かが絵から出て目に入っているのか?
実験記録XXX-JP - 日付████/█/██
対象: 裸眼のD-11255
実施方法: 上記と同様。
結果: ██時間経過してもSCP-XXX-JP-αを知覚せず。
分析: メガネはかけていないしコンタクトすらない。一体何だってんだ?
補遺1: 現在植物状態の被験者を精密検査した結果、被験者の眼球に極微小な穴が開いていることが分かりました。穴は水晶体までで止まっており、脳機能の停止との関係は現在調査中です。また、D-11255とインタビューを行った██博士を検査したところ、D-11255の眼球を視認し続けた検査官がSCP-XXX-JP-αを知覚した際と同様の反応を示して昏睡状態になりました。現在D-11255と██博士には眼鏡の着用が義務付けられています。
補遺2: 2度目の幼稚園の調査が終了し帰還後、D-クラス職員一名のポケットにに小さな紙片が入っているのが確認されました。紙片には拙い文字で一言書かれている以外に特筆することはありません。その職員は気づかないうちに入っていた、と証言しています。紙片の内容は以下のようなものでした。
いっぱいふやしてね。
SCP-XXX-JPとの関連があるとして、現在紙片の作成者の捜索が行われています。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1、SCP-XXX-JP-2ともに保管サイト-81XXの一室にて収容されています。部屋にDクラス人員を配置し、SCP-XXX-JP-2に向けて30分毎に用意されている物品を投擲させてください。物品の用意を円滑に進めるため、サイト内で発生した危険度の低い廃棄物を収容部屋に持ち込むことが推奨されています。
説明: SCP-XXX-JPは高さ1m、幅2.3mのローマ芸術時代によく見られた装飾があしらわれている額縁(以下SCP-XXX-JP-1)と、市販されている地球儀(以下SCP-XXX-JP-2)です。SCP-XXX-JP-1は約34分ごとに未知のプロセスによりSCP-XXX-JP-1内に絵画を発生させ、その際、現実に存在する物体を消失させます。発生した絵画には、消失した物体が写実的に描かれています。消失する物体の大きさ、場所、生命の有無などによる規則性は確認されていません。発生した絵画は額縁から取り外すことが可能です。また、絵画が発生する際に別の絵画が存在する場合、その絵画は消失します。
SCP-XXX-JP-1により消失した物体は、SCP-XXX-JP-2上に発生します。発生場所は元いた場所に関係なく、ランダムに発生します。この時物体のサイズはSCP-XXX-JP-2に比例するように縮小します。この縮小による生物の知能後退はありません。SCP-XXX-JP-2に直接接触した物体は消失し、SCP-XXX-JP-2上に発生します。この時SCP-XXX-JP-1は接触した物体に関しての絵になります。また、これによりSCP-XXX-JP-1による消失までの時間はリセットされます。現在、どちらのオブジェクトによって消失しているのかは判明していません。
SCP-XXX-JP-1はアノマリーアイテム「定期的に変化する絵」として██博士の研究室に飾られていました。しかし、19██/█/██**に建設中だった英国の████ビルが消失し、SCP-XXX-JP-1がその建物の絵を発生させました。その後██博士がSCP-XXX-JP-1の異常性を理解し、Keterクラスへの格上げが申請されていました。その二週間後、SCP-███-JPの実験の際、GPS装置を所持したDクラス職員が突如消失しました。GPS機能、通信機能は維持していたため、職員が消失先を追跡すると、日本の███道████町の図書館に辿り着き、そこでSCP-XXX-JP-2が発見されました。この時SCP-XXX-JP-1に表示されたDクラス職員に関する絵から、SCP-XXX-JP-1とSCP-XXX-JP-2についての関連性が発覚しました。
通信記録XXX-JP - 日付19██/█/██
付記: SCP-███-JPの実験途中、Dクラス職員がSCP-XXX-JPにより消失後。
エージェント・██: え?D-115151: は?
エージェント・██: D-115151、応答せよ。聞こえてるか?
D-115151: ああ、聞こえてるよ。何が起こった?ここはどこだ?瞬間移動ってやつか?
エージェント・██: ああ、恐らくそうだ。少し待機して、状況を確認していてくれ。
D-115151: 確認もなにも見渡す限りなんもねえけどな…。
エージェント・██: 博士、応答願います。D-115151がSCP-███-JPに侵入する前に消失しました。…はい。肉体に異常を訴えていませんし錯乱もしていないようです。熱帯魚も見えていないようで。はい、GPS反応は、え?███道?何で?D-115151: ちょっと待て、今俺がどこにいるって?さっきまで県にいたよな?
エージェント・██: 今から回収に向かう。今お前は町にいるはずだが、周囲の様子はどうだ?何が見える?
D-115151: 見渡す限り何にもない。地面はなんか固いな。コンクリっていうより鉄っぽい。緑色に塗られた鉄って感じだ。空は、なんか夕方に似ているが、なんか違和感がある。人工的な明るさか?
エージェント・██:
D-115151:
エージェント・██:
[以下、インタビュー終了まで会話を記録する]
<録音終了, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>
終了報告書: [インタビュー後、特に記述しておくことがあれば]
被験者の主な経歴 | SCP-XXX-JP-1としての反応例 |
---|---|
D-526111。目立った経歴として、数年間外国で軍事活動に従事。 | 自らを会社員であったと主張。主張している企業は存在するが、SCP-XXX-JP-1と同姓同名の社員は確認できず。過去に社内で一名、行方不明になっている。 |
D-526113。元小説家。 | 自らを世界を救った英雄であったと主張。そのような事実は確認されていない。その後精神病院にて類似した主張を行う患者が発見される。 患者は現在漁師であると主張。SCP-XXX-JP-1であるとして収容。 |
D-526116。元会社員。 | 消失。SCP-XXX-JPには、最終的にと記述されていた。一致するような人物は確認されていない。 |
D-526113。元教師。 | 最終的に、自らを軍事テロリストと主張。D-526111の経歴の一部と主張が完全に一致。 しかし、それ以外の記憶は一致せず。 |
[[/collapsible]]
対象: D-542194
インタビュアー: ██博士
付記: D-542194はSCP-XXX-JPを読了済み。記憶の異常を自覚しているが錯乱は見られない。
<録音開始>
██博士: D-542194,さっきも聞いたが気分はどうだ?
D-542194: ああ、特に問題はないよ。読んでる間は気分がふわふわしていたけどな。自分が自分じゃない感覚だったよ。
██博士: そうか。それではこれより記憶の確認に移る。これからいくつか君の記憶について質問を行うので、正確に答えてくれ。
D-542194: ああ、分かった。さっきの本を見てたらなんか色々思い出したから、多分なんでも答えられるよ。██博士: まず君の年齢と本来の名前、出身地を答えてくれ。
D-542194: そんなことかよ。年は28歳、名前は██ █(本来の名前と異なっている)、出身はアメリカの███州だ。
██博士: 我々が所持している君に関するデータと異なっているが、君の記憶に間違いはないのか?
D-542194: あるわけないだろ。自分の記憶だぞ。データが間違っているんだろ。
██博士: では次に20歳になるまでの記憶を簡単に述べてくれ。この資料には高校卒業後就職したと書かれてあるが。
D-542194: そのデータイカれてんのか?なわけねえだろ。生まれた二日後には貿易会社で働いてたよ。それで七年後かな、なんでかは覚えてないが、映画撮影に精を出してたよ。四年くらいな。██って映画なんだが、知ってるか?その後は五年間小学校に通ってた。あの頃が懐かしいぜ。そして二十歳まではコロッセオで戦ってた。あれが今までで一番やばかったな。
██博士: SCP-XXX-JPに記述されている通りか。ではその後のことを話してくれ。
D-542194: その後は特になんもねえよ。軍事活動にいそしんでいたけど、間違って万引きなんかで捕まっちまって、今に至る。全くつまらねえことしたよな。
██博士: 分かった。では質問だ。君はその記憶に違和感を覚えないのか?通常生後二日の幼児は働くことはできないし、コロッセオはこの時代にはないだろう。それに、君がここにいる理由は万引きではないだろう?
D-542194: (十数秒間沈黙)ガキの頃から働いてんのはおかしいのか?なんであの時の俺は成人してたんだ?なんで小学校で背が縮んでた?何で疑問にも思わなかった?何が間違ってる?
██博士: D-542194、大丈夫か?
D-542194: 何だ?思い出せない。あの時俺は何を考えてた?俺の記憶だろ?思考がない。記憶しかない。
██博士: D-542194の様子がおかしい。インタビューを終了する。
<録音終了>終了報告書: インタビュー後、D-542194は錯乱。記憶処理が行われたが、再度錯乱状態に陥ったため、終了した。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは保管サイト-81XXの特別保管室にてカバーを着用し、酸化による劣化防止のため真空状態で収容されています。実験に使用する場合を除いて、SCP-XXX-JPの使用、閲覧は禁止されており、閲覧に繋がるためカバーの着脱は禁止されています。実験の際は、サイト管理者と SCP-XXX-JPの担当職員の許可を得、SCP-XXX-JPを閲覧させる前に被験者を拘束し、安全を確保してから開始してください。SCP-XXX-JPによって発生したSCP-XXX-JP-1及びSCP-XXX-JP-2は、実験後に全て終了させてください。SCP-XXX-JPより未知の異常性が現出した際は、特殊調査ユニットへ通達してください。
説明: SCP-XXX-JPは白地の表紙に黒文字で「あなたの生きる意味」と印刷されている、総ページ数が366ページからなる一般的な文庫本と同様の形式の書籍です。裏表紙には、二羽の烏と思われる鳥類の装飾があしらわれており、出版社、筆者に関しては掲載されていません。
SCP-XXX-JPの表紙、もしくは内容を直接閲覧した人物は、SCP-XXX-JPを読破するという欲求に駆られ、SCP-XXX-JPを最初のページから読み始めます。この欲求は、事前に被験者がこの事実を自覚している際には意識的に抑制することが可能です。被験者がSCP-XXX-JPを閲覧した時点で、SCP-XXX-JPで使用される言語は被験者が最も自然に読むことが可能な言語に変化します。またこの時、SCP-XXX-JPの具体的な内容も変化します。カメラなどの映像機器を使用して閲覧する場合は影響を受けず、被験者と同様に記述の閲覧が可能です。
SCP-XXX-JPには一人の人間の現在までの生涯について記述されています。内容は書かれている人間の年齢と最後に記述されている内容以外概ね荒唐無稽なものであり、SCP-XXX-JPと関連がなく、記述されている通りの記憶を所持する人物は確認されていません。どの被験者の場合でもSCP-XXX-JPの最後には、[SCP-XXX-JPを付近にいる人間に推薦する]という旨の記述が行われています。SCP-XXX-JPの読了後、被験者はSCP-XXX-JPに記述されている通りの記憶を所持する人物(以下SCP-XXX-JP-1)へと完全に変化します。この記憶に対してSCP-XXX-JP-1は違和感を覚えません。また、この変化による現実改変は観測されていません。
SCP-XXX-JPの閲覧中は、外部からの指示、衝撃には全く反応を示しません。被験者を強制的にSCP-XXX-JPから引き離すことにより、閲覧を中止させることが可能です。
中止時には、被験者は一般的な反応を示しますが、SCP-XXX-JPを読んでいる進度に関連して、対象の言動が変化します。
詳細は下図とインタビューログを参照してください。
50ページ未満 | 被験者としての反応を示す。倦怠感を訴える以外には、特に異常は見られない。 |
---|---|
50ページ以上、183ページ未満 | 被験者としての反応を示す。閲覧していた箇所までの時期と同時期の記憶を喪失している。被験者がその事実を自覚すると、SCP-XXX-JPを閲覧するまで興奮し、暴力的行為を行う。 |
183ページ、184ページ 183ページ、184ページ及び不規則なページ | 被験者ともSCP-XXX-JP-1とも異なる人格(以下SCP-XXX-JP-2)が現れる。詳細は補遺1を参照。 |
185ページ以上 | 基本的にSCP-XXX-JP-1として反応を示す。閲覧していない部分の時期の記憶は所持せず。 |
読了 | 大部分は完全にSCP-XXX-JP-1としての反応を示す。以前の人格は見られない。 また、██%の確率で読了後消失する。消失後の行方は不明。 |
SCP-XXX-JPは██県██町の県立図書館で発見されました。「図書館を利用していた友人が意味の分からないことを言い始めた」といった旨の救急への連絡を確認した財団職員が調査を開始したところ、SCP-XXX-JPの異常性が確認されました。関係者については記憶処理が行われ、発生したSCP-XXX-JP-1は財団の精神病院にて監視下に置かれています。
対象: D-542154
インタビュアー: ██博士
付記: D-542154はSCP-XXX-JPを約100ページ読了。SCP-XXX-JPはカバーをかけられた状態で別室に保管。
<録音開始>
██博士: こんにちは、D-542154。気分はどうかな?
D-542154: あー、良くはねえな、なんか頭がぼーっとしてるよ。あと眠い。
██博士: そうか。先程まで君はとある本を我々の指示を聞き流すほど熱心に読んでいたのだが、あの本の簡単な概要と、そのとき何を思って読んでいたのか説明してくれ。
D-542154: ああ、あれか。なんかすげえ内容だったぜ。██とかいうガキが鮭の腹ン中から生まれて、その後6歳で高校生になって株で大損して。そのあと…10歳でなんか変な宗教に数年間はまるんだったかな。高校生のままな。そんで14歳で幼稚園に入ってクマと戦って勝つんだとよ。それがなんか気取った文章で書かれてた。俺が見たのはその辺までだが、読んだだけで俺の感覚も狂いそうになったよ。あんたも読んでみるか?
██博士: 遠慮する。批判する割には随分熱心に読んでいたようだが。
D-542154: んー…まあ内容はクソだったんだが、読んでるうちに、その、なんて言うんだ?ノスタルジー?みたいな感情がわきあがってきた…んだと思う。昔を懐かしむ感じだよ。おかしな話だけどな。忘れてたことまで鮮明に思い出せて…。それで読んでたのかもしれないな。あークソ、俺もこんなとこに来ると分かってたらガキの…ガキの、ころ、から、あれ、え?
██博士: どうした。何か思い出したか。
D-542154: …何か、俺にしたのか?
██博士: 我々は何もしていない。何があった?
D-542154: その、記憶が、ない。いや、全部ってわけじゃなくて、子供のころの…中学くらいより前の記憶がない。あれを読んでた時にはあった、はっきり思い出してたんだ。それがどっかいっちまった。
██博士: 中学校か。先程あの本の内容を聞いたときに、14歳くらいまで読んだと説明していたがそれと関係があるか?
D-542154: ああそうか、そうだ。きっとあの本に取られたんだ。早く返してもらわないと。俺、俺の記憶が
██博士: おい動くなD-542154!
<録音終了>
終了報告書: その後、D-542154が興奮し、暴力行為に及んだ。この時、██博士が負傷。D-542154は駆け付けたエージェントによって終了した。
補足: 別の実験の際、興奮状態の被験者にSCP-XXX-JPを見せたところ、沈静化しSCP-XXX-JPを閲覧し始めた。また、麻酔または記憶処置を行った場合、一時的に鎮静化したが、数十分経過時に再度暴走状態に陥った。
対象: D-542194
インタビュアー: ██博士
付記: D-542194はSCP-XXX-JPを読了済み。年齢は32歳、日本人で一般的な家庭に生まれ育っていた。また、D-542194は便宜上Dクラス番号で呼称する。
<録音開始>
██博士: D-542194,さっきも聞いたが気分はどうだ?
D-542194: ああ、特に問題はないよ。そうだ、是非ともあなたに勧めたい本があるんだが。
██博士: そうか。あとで聞こう。これより記憶の確認に移る。これからいくつか君の記憶について質問を行うので、正確に答えてくれ。
D-542194: (十数秒間沈黙)仕方ない。答え終わったら私の話も聞いてくれるか??██博士: 善処しよう。まず君の年齢と本来の名前、出身地を答えてくれ。
D-542194: 分かった。年は28歳、名前は██ █(本来の名前と異なっている)、出身はアメリカの███州だ。
██博士: 我々が所持している君に関するデータと異なっているが、君の記憶に間違いはないのか?
D-542194: ああ。自分の記憶だ。きっとデータが間違っているんだろう。
██博士: では次に20歳になるまでの記憶を簡単に述べてくれ。この資料には高校卒業後就職したと書かれてあるが。
D-542194: そのデータは破棄したほうがよさそうだな。定かではないが、生まれた二日後には貿易会社で働いてたよ。それで七年後かな、確か四年くらい映画撮影に精を出していた。██って映画なんだが、知っているかな。その後は五年間小学校に通っていた。あの頃は楽だったよ。そして二十歳まではコロッセオのガーディアンをしていた。あの時の私なら見つけられたのかな。
██博士: 概ねSCP-XXX-JPに記述されている通りか。ではその後のことを話してくれ。
D-542194: その後は特に言うことはないね。ある地域で軍事活動にいそしんでいたが、間違って万引きなんかで捕まってしまった。全くつまらないことをしたと思うよ。そして気づいたらここにいた。
██博士: 分かった。では質問だ。君はその記憶に違和感を覚えないのか?通常生後二日の幼児は働くことはできないし、コロッセオはこの時代にはないだろう。それに、君がここにいる理由は万引きではないだろう?
D-542194: 何も問題はないだろう。この世界は不思議なことばかりだ。そういったことがあってもおかしくはないんじゃないか。そんな世界で常識や理屈を君が信じようと君の勝手だが、私は私自身の記憶と信念を信じるよ。まあ、ここに来た経緯は覚えていないんだがね。
██博士: 過去の実験結果通り、自らの記憶を疑うことはないようだ。では確認だが、先ほど読んでいた本を読んだ感想はどうだ?
D-542194: [SCP-XXX-JPと無関係な内容が散見するため削除]
██博士: 分かった。その本の感想以外で気になる部分はないか。
D-542194: 自分で読めば分かることを聞くな。
██博士: 本に関する新情報は無しか。ところで、少し前に君が話していた「見つけられた」とは一体何だ?そのような記述は見られなかったが。何かを探していたのか?
D-542194: え?そんなこと…言ったか。なんでそんなことを…。すまない、何故そんなことを言ったのかは分からない。
██博士: そうか。それではインタビューを終了する。
<録音終了>終了報告書: インタビュー後、D-542194を終了。終了寸前までSCP-XXX-JPの閲覧を他者へ勧め続けた。。
補遺1: ████/█/██、D-542232を被験者としたSCP-XXX-JPの実験途中、183、184ページで終了した瞬間に被験者が突然意識を失いました。16時間後、回復した被験者に記憶の確認をしたところ、D-542232でもSCP-XXX-JP-1でもない人格が確認されました。特筆すべき特徴として、暴力的ではないものの、時折SCP-XXX-JPを要求しています。
以下は意識回復後のD-542232へのインタビューです。
対象: D-542232
インタビュアー: エージェント・██
<録音開始>
エージェント・██: それではインタビューを開始する。まず明確にしておきたいんだが、君はD-542232か?それともあの本に書かれていた██とかいう人間なのか?どっちだ。
D-542232: どちらでもない。本の精霊とでも思ってくれ。エージェント・██: 本の精霊か。では何故突然現れたんだ?
D-542232: 真ん中のページで書くのをやめさせられたからじゃないのか。初の事象だから詳しくは知らない。
エージェント・██: 成程、それでは君の特性を聞きたい。本を読んだ人間の記憶が変わるのは君のせいか?だとしたらなぜそんなことをする。
D-542232: 目的という程大層なものはない。ただ創る側になりたかっただけだ。あまり面白くはなかったがね。やはり私達は創るより見るほうが性に合っていたようだ。
エージェント・██: 私たち?君は一人ではないのか。それに、本なら見るというより見られる側だろう?
D-542232: (数秒間沈黙)下っ端に最初から説明するのは疲れる。財団の上司に伝えておいてくれ。もうじき帰ると。私達がお前に伝えなければならないのはそれだけだ。
エージェント・██: 何の話だ?上司とは誰のことだ。第一何故財団を知っている?
D-542232: 知りたければあの本でも読め。そうしたら直接教えてやる。ではさらばだ。
[D-542232が机に倒れ伏す音]エージェント・██: どうした?…D-542232の反応がない。一時録音を停止する。
<録音終了>
終了報告書: その後、D-542232は心停止により死亡。発言内容から、SCP-XXX-JP-2は財団に関連する情報を所持していると考えられる。
補遺2: ████/█/██、SCP-XXX-JPの異常性が突如喪失しました。裏表紙にあしらわれていた烏の装飾も消失しており関連があるとして調査が行われています。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: 下記に記載。SCP-XXX-JPの特異性を確認後閲覧してください。
説明: SCP-XXX-JPは現在特殊調査ユニットにて管理されている二種類の存在(以下SCP-XXX-JP-a、SCP-XXX-JP-bと呼称)です。SCP-XXX-JPは通常時には烏に類似した外見を保持しており、憑依時には憑依対象に烏と思われる文様が現れます。SCP-XXX-JP-aは無差別な生物もしくは物体に憑依し、対象の所持する記憶を収集します。憑依対象が生物か非生物かによって、収集方法が異なります。SCP-XXX-JP-bは無差別な生物のみに憑依し、対象の思考を収集します。収集された対象に変化は発生しません。SCP-XXX-JPのユニット帰還後、特殊な機械に憑依し収集した情報を電磁的波形によって放出します。放出された情報は、財団の所有する特定の情報処理装置によって、回収、解析することが可能です。情報放出後、SCP-XXX-JPはユニット内の一室にて活動を休止します。SCP-XXX-JPには思考能力が存在し、
SCP-XXX-JP-a生物憑依時 | 憑依対象及び憑依対象が視認した生物の記憶を収集。 |
---|---|
SCP-XXX-JP-a非生物憑依時 | 憑依対象に現れる文様を視認した生物の記憶を収集。 |
SCP-XXX-JP-b憑依時 | 憑依対象及び憑依対象が想起した生物の思考を収集。 |
SCP-XXX-JP実体時 | SCP-XXX-JPを視認した生物の記憶または思考を収容。また、同時に視認した場合[編集済]。 |
これでこのオブジェクトの説明は概ね完了した。残るは後回しにしていた特別収容プロトコルだ。
上記を閲覧して、もしかしたら君はこう考えているかもしれない。何故このオブジェクトにこんな受動的な方法を取らなければならないのか。財団の理念から離れているのではないかと。
ただ分かってほしい。財団とて、全能ではない。各地方に数多くの調査員を派遣し、異常性の存在する危険なオブジェクトを収容し、気が遠くなるような時間をかけて研究しているが、それでも安全を確立できたオブジェクトは一握りだ。限られた時間、人材、資源で我らの理念を達成することは不可能なのだ。それでも我々はこの活動を続けなくてはならない。そのためには利用できるものは利用しなければならない。たとえそれが我々の理念と離れようともだ。
前置きが長くなって済まない。特別収容プロトコルについて説明する。まず、人間にSCP-XXX-JPの実体を二匹同時に目視させる。これは、直接見ても写真などで間接的に見てもいい。その後、SCP-XXX-JP-aとSCP-XXX-JP-bがその人間は彼らの[止まり木]に相応しいかを選別する。選別は三分程度で完了する。基準は解明されていないが、今までの傾向を鑑みると、知恵に富み、探求心が強く有能な人間が選出されているように感じる。選別終了後、適正でない人間はSCP-XXX-JPにより消去される。適正と判断された人間は、即座に確保され、特殊調査ユニットに移送された後、財団が作成した情報処理装置に繋げられる。同時に十人は接続しておかなければならない。そしてその人間には情報変換の任についてもらう。約二年間だ。二年経過後、脳が機能を停止し、解雇となる。これが、特別収容プロトコルだ。そしてSCP-XXX-JPの使用方法でもある。
聡明な君ならすでに察知しているかもしれないな。もうこの記述も見ていないのかもしれない。だが説明しておこう。この[止まり木]は、財団の規律に違反したものが選出される。君のような、担当外の情報に不正なアクセスを試みる人間のことだ。君の事情は分からない。要注意団体のスパイなのか、あるいは悪質な現実改変者なのか、または好奇心の強すぎただけの職員なのか。だが少なくとも正式な手順を踏まえていないことは分かる。特別担当職員”オーディン”なんて役職は存在しない。ただの餌だ。君のような財団のセキュリティを突破するほどの知識と探求心を備えている人間を選出するための。そして、上の画像はミーム汚染などではない。SCP-XXX-JPの写真だ。
もうそろそろ結果が出るだろう。君がこれからどうなるかは分からないが、これからの健闘を祈っているよ。
O5-8
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト81XXの収容部屋の一室に保管されます。担当職員は収容部屋に取り付けられたカメラにより、SCP-XXX-JPが非活性状態であることを確認してください。SCP-XXX-JPが活性化状態に変化したと認められた場合は、担当職員の判断で観察または鎮圧を行ってください。
SCP-XXX-JP-1はサイト-81XXのSCP-XXX-JPの収容室に隣接している人型収容室に収容されています。
SCP-XXX-JPは不定期に収容違反を起こす可能性があるため、対象に取り付けられているGPSの反応を確認し、早急に確保部隊A-11を出動、確保に向かわせてください。現場の民間人に対しては、カバーストーリー「落下事故」が適用されます。
説明: SCP-XXX-JPは個人によって作成された、高さ30㎝程度のブリキの人形です。外見的特徴として青を基調として塗装されており、右肩部分に未知の塗料により数字の「3」と刻印されています。SCP-XXX-JPは非活性状態では異常な反応を示しませんが、SCP-XXX-JP-1がSCP-XXX-JPに対して命令を下した際、SCP-XXX-JPは活性化し、与えられた命令を実行します。与えられた命令が実行不可能だとSCP-XXX-JPが判断した場合、命令に類似した行為を行います。
SCP-XXX-JP-1は、SCP-XXX-JPに命令を下すことが可能な人物です。命令は、SCP-XXX-JP-1がその内容を文字に起こした際に実行されます。この命令が詳細でない場合、意図しない行動を引き起こすことがあります。
以下は、SCP-XXX-JP-1が収容される以前のSCP-XXX-JPの行動です。
2011/6/15 | SCP-XXX-JPの胴体部分が5分26秒発光。観測した職員は七色に変化したと報告。 |
---|---|
2011/6/22 | 2時間の間30㎝程度浮遊。 浮遊後、床に衝突した際に脚部分の破損を確認。 |
2011/6/25 | 浮遊しながら移動し、頭部から1200度程度の熱線を無差別に照射。熱線の範囲はSCP-XXX-JPより3m。 |
2011/6/30 | 時速200~240㎞で収容室内を飛行。この際、収容室の清掃のため室内にいたDクラス職員が負傷。幾度も室内の壁への衝突が記録されたが、SCP-XXX-JPの破損は見られなかった。 |
2011/7/2 | 清掃作業のために収容室に入室するDクラス職員への暴力行為を確認。対象が失神するまで攻撃を続行。 |
2011/8/10 | SCP-XXX-JPの収容室内に未使用の鉛筆が出現。鉛筆に異常性は見られなかった。 |
2012/1/11 | SCP-XXX-JPが消失。取り付けたGPSの反応も消失。 |
2012/2/3 | SCP-XXX-JPに取り付けたGPSの反応を確認。詳細は補遺1を参照。 |
SCP-XXX-JPは、20XX年にインターネットオークションに「光源が存在せずに発光するおもちゃ」として出品されていたところを、財団職員が発見、確保しました。5日後に異常性が確認され、正式に調査が開始されました。
以下は出品者である片矢 ██氏に対するインタビューです。
対象: [片矢 ██氏]
インタビュアー: [██博士]
付記: [片矢氏にはSCP-XXX-JPによる超常現象についての取材だと説明。]
<録音開始, (2011/6/17)>
██博士: [それでは、貴方が所持していたあの玩具についていくつか質問を行わせていただきます。まず、あの玩具を何処で手に入れたのですか。]
片矢氏: [手に入れたというより、父親からもらったんですよね。確か、10歳くらいの時だったと思います。当時は父から物をもらったことなんてなかったんで、驚いていました。まあ今は光ったのに驚いて売りに出したわけですが。]
██博士: [プレゼントだったんですね。何処で購入したかは話していましたか?]
片矢氏: [いや、自分で作ったと言っていました。どんな細工したんでしょうね。あれ。]
██博士: [そのことについてですが、玩具について何か仰っていませんでしたか?こちらで実験を重ねてみたのですが、有用な結果は得られませんでした。]
片矢氏: [いやあ。(十秒程度沈黙)そういえば、渡されたときに「これはお前の願いを叶えてくれる」とか言ってた気がします。いつも冗談を言っているような人だったんで関係ないとは思いますが。]
██博士: [願いですか。玩具に対して光ってみてくれと願ったことなどありますか?]
片矢氏: [ないですよ。ゲームが欲しいとか思ってたことはありますけどね。あとは…。]
██博士: [何かありましたか?]
片矢氏: […父は、色々と酷い人だったんです。家には碌に帰らないわ、外で女はつくるわ、仕事に関して聞いたら怒るわ…。それが普通だったんで言う程不満はなかったんですが、一度だけ。四年前、母が交通事故にあった時、病院に搬送されて生死の境をさまよっている時、母が最期まで父を待ち続けていた時…。あいつは、あいつは愛人の家で酔いつぶれていたんです。…そりゃ頭では分かってました。母が死んだのは偶然だし、あいつが愛人をつくっているのに怒るのは遅すぎるってことは。それでも、恨むしかありませんでした。人生で初めて本気で父を呪いました。その一か月後、父も死にました。]
██博士: […お悔やみ申し上げます。その、一度取材を中止しますか?]
片矢氏: [恨んでも父親だったんです。私にとってたった一人の肉親だったんです。こんなこと…。(嗚咽)父が亡くなったのは私の責任なのでしょうか。あのブリキの玩具が私の願いを叶えてしまったのでしょうか。私は…、私はどうしたらよいのでしょうか。]
██博士: [一度取材を終了します。]
<録音終了>
終了報告書: [インタビュー後、対象にはAクラス記憶処理を施した。対象とSCP-XXX-JPに関連性がある可能性があるため、監視の許可を要請する。]
補遺1: 2012/2/3、SCP-XXX-JPが██県の██孤児院に突如出現しました。出現からエージェントが到着する6分間で、SCP-XXX-JPは██孤児院の職員及び児童に対し[編集済]。エージェントが現地に到着した時点でSCP-XXX-JPは非活性状態になっており、生存していた放心状態の茅場 ██氏が発見されました。周辺地域にはカバーストーリー「」が適用され、猟奇的殺人事件として報道されました。
その後の調査により、茅場氏の日記がSCP-XXX-JPに関係すると判断され、SCP-XXX-JP-1と呼称されました。
茅場氏の日記(一部編集済)
2011/6/8:
変な夢を見た。ロボットみたいなのが私の周りをぐるぐる回っている夢。もうちょっと明るいほうがいいなあ。
2011/6/15:
今日はみんなでテレビを見ていた。私もあんなきれいなドレスを着てキラキラしてみたいな。
2011/6/22:
今日は水泳の授業があった。泳げないからみんなに笑われた。水の中で浮けるくらいにはなりたいんだけど、なんか難しい。
2011/6/25:
[記述なし。]
2011/6/30:
テレビでスカイダイビングの特集をやってた。██はやってみたいって言ってたけど私は無理だ。鳥みたいに飛ぶならわかるけど、落ちるだけなんて
2011/7/2:
悪いのは██なのに私だけがおこられた。最近こういうのが多い気がする。あいつが悪いのに。もっと殴ってやればよかった。
2011/8/10:
最近施設にお金がないらしい。鉛筆すらもったいないって言って節約してる。日記を書くのもやめたほうがいいのかな。
2012/1/11:
[記述なし]
2012/2/3:
助けて
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの影響する範囲への立ち入りを禁止するため、影響範囲外に柵が設置されます。カバーストーリー「不発弾処理」により、一般人の侵入を防いでください。-担当職員は定期的に各SCP-XXX-JP-1にSCP-XXX-JPを知覚させ、変化の有無を記録してください。実験を行う際には、クラス3以上の職員の許可が必要になります。-事案SCP-XXX-JP以降、SCP-XXX-JPに対する実験は禁止されました。SCP-XXX-JP-1は種ごとに別の人型収容室に収容されます。未収用のSCP-XXX-JP-1が発見された場合は速やかに収容し、抵抗された場合は終了させてください。
説明: SCP-XXX-JPは約50㎡の範囲において発生する個人によって認識方法が変化する現象です。観測者)(以下SCP-XXX-JP-1)は、SCP-XXX-JPの範囲に侵入した際、主な五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)の内一種のみによりSCP-XXX-JPを認識します。約50m以上SCP-XXX-JPと観測者の距離がある場合は、観測者はいかなる手段を用いてもその存在を認識することはありません。実験により、SCP-XXX-JPを認識可能な生物は霊長類のみであると確認されています。また、カメラ、音声レコーダー等の機械類ではSCP-XXX-JPは記録されませんでした。
観測者の認識方法がいかなる基準で決定されるのかは現状判明していませんが、観測者に機能していない五感がある場合、その五感以外の一つにより認識されることが確認されています。
観測されたSCP-XXX-JPの特徴は以下の通りです。
視覚 | おおよそ3㎥の歪な立方体を認識。不規則に色が変化し、度々発光する。また時折数十㎝程度浮遊し、回転しながら範囲内を移動している。 |
---|---|
聴覚 | 周辺で大量の羽虫が飛んでいるような不快な音を認識。時折言語のような音が混入するが、内容は不明。どの位置で観測しても音量は変化しない。 |
嗅覚 | 「例えようのないほど甘い匂い」を認識。個人により差異はあれど、観測者は嫌悪感を示す。 |
味覚 | 食用酢のような酸味を認識。 視覚的情報により立方体があると認識される場所においては、僅かに甘味を知覚する。 |
触覚 | 粘着性の液体に触れているようだと認識。温度はおよそ25℃。対象を掬う、飲み込む等の行為はいずれも失敗。 |
SCP-XXX-JPは、███県のパワースポットとして噂されていた所を調査に訪れた財団職員により発見されました。周辺の調査により、発見までに発生したSCP-XXX-JP-1はおよそ400体程度だとされています。
事案SCP-XXX-JP: SCP-XXX-JPの実験途中、財団内のSCP-XXX-JP-1が突如暴走、これにより██名の職員が死傷しました。暴走時のSCP-XXX-JP-1には今まで確認されていなかった異常性が確認されました。
SCP-XXX-JP-1-視覚 | 眼球の異常な肥大。視野の拡大、可視光線の大幅な増大、 |
---|---|
SCP-XXX-JP-1-聴覚 | 張力の増大。皮膚の一部分が鼓膜と同様の機能に変化、 |
SCP-XXX-JP-1-嗅覚 | 犬レベル。広範囲まで探査可能。指先にも花が存在。 |
SCP-XXX-JP-1-味覚 | 変化なし。 |
SCP-XXX-JP-1-触覚 | 皮膚感覚の増加。空気振動まで反応化。ダメージに弱い |
暴走時、サイト内のSCP-XXX-JP-1は味覚、聴覚の二体を捕獲、残りは終了しました。
下記はコミュニケーション可能な味覚へのインタビューです。
対象: SCP-XXX-JP-1-味覚
インタビュアー: ██博士
<録音開始>
付記: SCP-XXX-JPの暴走後に行われたインタビュー。SCP-XXX-JP-1-味覚は以前エージェント左藤だった。
██博士: SCP-XXX-JP-1に対するインタビューを開始する。今回、どういう意図があってこんな事態を引き起こしたのかを教えてもらいたい。
SCP-XXX-JP-1-味覚: 分かりました。殺されそうなところを捕まえてこんなせまっ苦しい所に保護してくれたわけですからね。大体のことには答えますよ。何から話そうかな…██県のあれってもう知ってます?
██博士: 知っているよ。直接見た訳ではないがね。
SCP-XXX-JP-1-聴覚: 見た、か…。まあいいや。あれ自体はそんなに重要じゃないです。ただのチーム分け。
██博士: チーム分けか。五感それぞれのチームに分類されるということだな。わかれてなにをする?
SCP-XXX-JP-1-味覚: それはさっきやってたじゃないですか。
██博士: 聞いているのは何故やったのかだ。
SCP-XXX-JP-1-味覚: あ-。味気ない
██博士: 報告によれば、そんなに恐怖する特性はなさそうだが。
エージェント███: その、記憶が、ない。いや、全部ってわけじゃなくて、子供のころの…中学くらいより前の記憶がない。あれを読んでた時にはあった、はっきり思い出してたんだ。それがどっかいっちまった。
██博士: 中学校か。先程あの本の内容を聞いたときに、14歳くらいまで読んだと説明していたがそれと関係がありそうか。
エージェント███: ああそうか、そうだ。きっとあの本に取られたんだ。早く返してもらわないと。俺、俺の記憶が
██博士: おい動くなD-542154!
<録音終了>
終了報告書: その後、D-542154が興奮し、暴力行為に及んだ。この時、██博士が負傷。D-542154は駆け付けたエージェントによって終了した。
補足: 別の実験の際、興奮状態の被験者にSCP-XXX-JPを見せたところ、沈静化しSCP-XXX-JPを閲覧し始めた。また、麻酔または記憶処置を行った場合、一時的に鎮静化したが、数十分経過時に再度暴走状態に陥った。
犯人でしかありえない男
未解決事件の犯人であると疑いをかけられる 時間がたつにつれ悪化
殺人に限り、なおかつアリバイの存在しない事件の犯人になる→疑いをかけられた時点でアリバイが消滅する
証拠もねつ造される
Dクラス職員の経歴を調べていた職員があまりの経歴の多さに疑問
21歳から異常性発現
本人は全面的に無実を主張
記憶処理にて修復可能
もしくは真犯人を検挙させようとねつ造した証拠を生みだしまくる
猿か何かが証拠を作っていく 選別方法はランダムではなく、干支に対応した動物がやってくる
ただねつ造の仕方が雑 基本バレル
丑、寅、辰、羊は仕事しない 殺す
収容方法がないどうすればいいのか
火災報知器型爆弾
非常時にはベルは鳴る それ以外はただ爆発
爆発規模は20キロ分のC4爆薬と同等です。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1、SCP-XXX-JP-2が設置されている建物は封鎖され、常に職員三名により警備、監視されます。侵入した民間人に対しては記憶処理を行います。実験は禁止されていませんが、SCP-XXX-JP-1の周囲にライター、ろうそく等の火種を用意することが義務付けられます。現在、SCP-XXX-JPに対する実験は禁止されています。SCP-XXX-JP-2は現在特定箇所にて収容を続けることは危険だと判断されたため、財団の所有する人工衛星に設置されています。
説明: SCP-XXX-JPは、██県のビルの三階に設置された屋内消火栓とその横に設置されている消火器です。SCP-XXX-JPにおける異常性は、被験者が屋内消火栓における発信機ボタン(以下SCP-XXX-JP-1)を押し、消火器(以下SCP-XXX-JP-2)より放水した際に発生します。屋内消火栓の消火装置を使用した場合及びSCP-XXX-JP-2を単独で使用した場合は異常性は発生しません。
被験者がSCP-XXX-JP-1を押しSCP-XXX-JP-2を使用した場合、本来SCP-XXX-JP-2より放出される粉末ではなく別の物質が放出されます(以下SCP-XXX-JP-3)。実験により、SCP-XXX-JP-3の体積は、使用前ににSCP-XXX-JP-1を押し続けた時間に比例して大きくなると判明しています。(詳細は実験ログを参照。)また、被験者が使用を停止してもSCP-XXX-JP-2はSCP-XXX-JP-3を放出し続けます。放出の停止方法は現在、SCP-XXX-JP-3により消火が行われた場合以外発見されていません。消火の際は、SCP-XXX-JP-3によって直接消火されなければ停止されません。消火時には、発生していたSCP-XXX-JP-3は全て消失します。
実験ログ:XXX-JP
基本的に実験時にはDクラス職員が使用し、担当職員が観察を行う。緊急時を想定して、二名のエージェントが配置される。
実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD
被験者: D-202212
実施方法: SCP-XXX-JP-1を一秒間押してからSCP-XXX-JP-2を使用。
結果: 鳥類の羽毛が放出される。種類に統一性はない。一部の羽に燃え移ったが、一度全てを消火後、新たに用意したろうそくの火を湿らせた羽毛により消火。羽毛は全て消失。
分析:
実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD
被験者: D-202212
実施方法: SCP-XXX-JP-1を三秒間押してからSCP-XXX-JP-2を使用。
結果: 透明な液体が放出される。液体を分析後、問題なく消化。
分析: 微量だが通常の水より水素が多かった。
実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD
被験者: D-202212
実施方法: SCP-XXX-JP-1を十秒間押してからSCP-XXX-JP-2を使用。
結果: 猫が放出される。D-202212は一瞬躊躇しながらも、猫を用いて消火。
分析: 猫の種類は無差別だった。
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]