草案
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SCP-XXX-JPの頭部と同型の頭蓋骨標本

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-811█の標準人型収容室に収容されます。対象の活性化条件が予測不可能のため入室禁止とします。

説明: SCP-XXX-JPは頭蓋骨標本1 つを含む人骨の一群です。頭蓋骨標本を頭部に持つ、様々な部位をちぐはぐに繋ぎ合わせた人間に似た形をとります。総重量は27 kgであること、複数の人間の骨が混在していること、人骨は嬰児を含む子供のものであること、以上が検査により判明しています。頭蓋骨標本背面には『██院』と彫り込みがありました。██院は19██ 年に貰い子殺人の容疑で関係者が全て逮捕され、廃業処分を下されています。対象は外的要因による変化を受け付けません。対象は人間と同じ動きを行えます。後述の活性化状態にない場合、対象はその場に座り込んで何かを積み上げるような行動を繰り返します。

SCP-XXX-JPは不定期に活性化します。何日かの後、何の兆候もなく即座に活性化は終了します。活性化の発生条件、終了条件については調査中です。活性化終了毎に頭蓋骨標本の重量がわずかに増加しています。活性化中の対象の行動を以下に記載します。

・ドアを叩く
・頭を下げる、礼をする、拍手をする、
・その場で無秩序に転げまわる
・手当たり次第に壁を殴りつける
・泣き真似をする
・逆立ちや宙返りをする
・飛び跳ねながら部屋の中を回る
・腕を振り回す

対象に対する交信の試みは、音声、文章共に失敗に終わりました。対象からの交信の確認のためペンと紙を収容室に置いたところ、活性化時に下記の文章が書き込まれました。対象はこれ以外の文章を現在記述していません。

ここからだして おねがい ぼくたちを もう ころさせないで

SCP-XXX-JPは194█ 年に東京都█████の路地裏で発見されました。対象は田代氏を鈍器で殴りつけて殺害し、近隣住民の通報によって駆けつけた警官に包囲されていました。対象が周囲の人間を襲うことはありませんでした。警察の無線を傍受したエージェントが現場に向かい、対象を回収しました。関係者にはカバーストーリー『通り魔殺人』が適応されました。

補遺1:殺害された田代氏は近くに住む少女██(当時6 歳)を拘束していました。少女は「知らないおじさんに刃物で脅された」と証言しています。田代氏の所持品には麻袋や縄、テープが含まれており、少女が誘拐の末に暴行あるいは殺害の対象となった可能性が高いと考えられています。

補遺2:対象の活性化終了日と同日に、6 歳以下の人間が肉親以外により殺害される事件が常に発生していることが確認されました。上記の内容と補遺1より、対象は何らかの方法で殺害事件を予知し、それを未然に防ぐ為に犯人の殺害を行おうとしていると考えられます。同様の理由から、活性化は事件の被害者の死亡をもって終了すると考えられます。