QTSQ

アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル:現在SCP-XXX-JP-Aはサイト17の独房に収容されています。SCP-XXX-JP-Aには2時間毎に記憶改変処理を、6時間毎に精神安定剤の投与を行わなければなりません。これはSCPXXXーJPーBの危険性、及びその発生率を下げるために行われます。

説明:SCP-XXX-JP-Aは身長1.69メートル、体重48kg アジア系の痩せ型な女性です。記録によるとSCP-XXX-JP-Aは████で生まれ、████で捕縛された時点では24歳でした。SCP-XXX-JP-Aは一定の近接格闘術と防御戦術を習得しており、SCP-XXX-JP-Aと接触する際は武装した警備員二名の引率が義務付けられています。

SCPXXX-JP-Bは身長1.70メートル、体重52kg 外見は十代後半のアジア系、痩せ型な女性に見えます。SCPXXX-JP-BはSCPXXXーJPが見る幻覚が実体化したものです。これはSCP-XXX-JP-Aの姉の幻覚であり、SCP-JPXXX-Bもこれを理解しています。

SCP-XXX-JP-Bは身体にどのような損傷を受けても、即座に再生し、意識を失うことはありません。SCP-XXX-JP-Bは高い運動能力を持ちますが、全てにおいて人間の域を超えることはなく、痛覚も有しています。
SCP-XXX-JP-Bの最も目立った特徴として自動拳銃を何処からともなく実体化させることができます。(実体化の瞬間を観測する試みは全て失敗に終わっています)これは標準的なデザートイーグルであるように観察されますが、弾倉を交換することなく無尽蔵に銃弾を発射することができます。
SCP-XXX-JP-BはSCP-XXX-JP-Aをあらゆる物理的脅威から死守しようとします。この行動はSCPXXX-JP-BがSCP-XXX-JP-Aの付随的な存在であるために、やむを得ず行われるようです。

補遺1:SCPXXX-JP-Bの断片的な発言からSCP-XXX-JPの特異な異常性の起源について予想することができます。SCP-XXX-JP-Aは両親を実姉に殺害されている。(記録では両親の死因は自宅火災による焼死となっている)殺害の際、実姉はデザートイーグルを使用したと思われ、SCP-XXX-JPはその場を目撃し、実姉から逃走。錯乱状態による二次的な問題で死地に追い込まれるが、異常性の発現により一命を取り留めた。

収容経緯:SCP-XXX-JPは財団職員にコンタクトを図り、自身が秘蔵する複数のオブジェクトと引き換えに SCP-XXXJP-Aの実姉の身柄を要求してきました。しかし財団職員、また財団が所有するオブジェクトの中にSCP-XXX-JPの実姉は存在しませんでした。財団職員は財団がSCP-XXX-JPの実姉について関知していないと伝えますが、連絡以降SCP-XXX-JP-Aは財団が確保しようとするオブジェクトの争奪を始めました。計4回の争奪戦の末に財団エージェントがSCP-XXX-JP-Aを捕縛し、収容に至ります。

実験記録

日付█

対象:SCP-XXX-JP-A

実施方法:SCP-XXX-JP-Aに対するSCPXXX-JP-Bの記憶処理

結果:SCP-XXX-JP-AはSCPXXX-JP-Bに関する記憶を全く失わなかった。

日付█

対象:SCPXXX-JP

実施方法:SCPXXXX-JPに対するSCPXXXX-Bの記憶改変

結果:SCPXXX-JPはSCPXXX-JPーBに関する記憶改変を受け付けたが、一定時間が経過すると本来の記憶が復元された。これは記憶改変の内容が本来の記憶から乖離するほど復元までの時間が短く、SCPXXXーJPーBに関連のない、細かな記憶については復元まで5日を要した。

日付█

対象:SCPXXXーJP

実施方法:SCPXXXーJPに対するSCPXXXーJPーBの記憶改変 実姉が両親の殺害に使用した凶器の記憶を改変

結果:SCPXXXーJPーBが実体化できる凶器がデザートイーグルからスミス&ウェッソンM500に変更された。この変更は記憶の改変から六時間で終了し、その後実体化できる凶器はデザートイーグルに戻った。

日付█

対象:
SCPXXXーJP

実施方法:
SCP-XXX-JP-Aに対するSCPXXX-JP-Bの記憶改変 実姉が両親の殺害に使用した凶器の記憶を改変

結果:SCPXXX-JP-Bが実体化できる凶器が刃渡り十センチの果物ナイフに変更された。この変更は記憶の改変から2時間で終了し、その後実体化できる凶器はデザートイーグルに戻った。

分析:SCP-XXX-JP-BはSCP-XXX-JPが位置する場所からの距離や認知に関係なく実体化できるため脅威が大きかったが、この実験によってSCP-XXX-JP-Bの実体化させる凶器の危険性を下げることに成功した。依然としてSCP-XXX-Bに対する収容は難しいが、幸いにもSCP-XXX-JP-Bに敵対心はなく、現状を好ましく思っており、SCP-XXX-JPが収容されている限り、SCPXXX-JP-Bが無謀な行動を起こすことはないと考えられる。私を含め幾人かの研究員が、SCP-XXX-JPに精神的外傷を与えることによって、新たに別の幻覚(精神的外傷をもたらした当のもの)を実体化できるのではないかと予測したが、SCP-XXX-JP-Aの精神不安定は、SCP-XXX-JP-Bの発生を多発化し、新たに実体化した幻覚を収容する方法も確立できないため、実験には至っていない。

インタビュー:

対象:
SCP-XXX-JP-B

博士:これは形式的なインタビューですので、過去に質問した内容と同じ質問もあります。また、はい、か、いいえ、で答えることもできるようにしましたので、なるべく質問に答えていただけると助かります。よろしいですか?SCPXXXーJPーB

SCPXXX-JP-B:はい

博士:あなたはSCPXXXーJPの生物上の実姉だと自覚していますか?

SCPXXX-JP-B:はい

博士:あなたはSCPXXXーJPの見る幻覚の実姉が実体化したものだと自覚していますか?

SCPXXX-JP-B:はい

博士:SCPXXX-JP-Aが死亡した場合、あなたは消滅すると思いますか?

SCPXXX-JP-B:はい

博士:SCPXXXーJPの実姉が死亡した場合、あなたは消滅すると思いますか?

SCPXXX-JP-B:いいえ

博士: SCPXXX-JPが実姉を殺害し、復讐を成就させた場合あなたは消滅すると思いますか?

SCPXXX-JP-B:(回答なし)

博士:あなたはSCPXXX-JPのことをどう思いますか? 好意的に捉えているなら はい、と好意的に捉えていないのなら いいえ と答えてください。

SCPXXX-JP-B:あなたはあれを惨めだとは思いませんか?