Pidgeyのメモ帳
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: SafeEuclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト81██の収容室に底面が床に固定された耐熱ガラスの容器に入れられた状態で保管されます。収容室の壁と床は火の燃え移らない素材で覆うようにしてください。収容室の内部にはスプリンクラーと消火器を必ず備え付け、SCP-XXX-JPの炎が燃え広がったことによる収容違反を防ぐためにいつでも使用できる状態に保ってください。また、収容室の内部及び入り口は常にカメラで監視し、許可なく収容室に入ろうとする人物がいた場合は即座に確保してください。実験以外ではいかなる人間にも活性状態のSCP-XXX-JPを肉眼で視認させないようにしてください。実験を除き、SCP-XXX-JPに曝露した人間にはできるだけ早くBクラス記憶処理を受けさせてください。記憶処理が間に合わず認識災害が不可逆となってしまった場合には、その人物を財団で保護し、経過を観察してください。その際必要なら、適切なカバーストーリーを流布してください。

説明: SCP-XXX-JPは、大豆油に似た成分を持つ無色透明の液体です。どれだけ長い間SCP-XXX-JPを燃焼させても、それ自体の量は減少しないことが分かっています。

SCP-XXX-JPが何らかの要因によって燃焼し始めた時、このオブジェクトは活性状態に入ります。このときのSCP-XXX-JPから放たれる炎を1人以上の人間が肉眼で視認した時、その人間は認識災害に曝露し、「目の前の炎から声が聞こえる」「誰かに話しかけられた」などと証言します(カメラ等を用いて視認した人間にはSCP-XXX-JPの異常性の影響が見られません)。この認識災害は、曝露後24時間以内にBクラス記憶処理を施すことで除去することができます。
この段階の曝露者から得られた証言によれば、「声」はあらゆるケースにおいて曝露者に対し「友好的な」態度で接しており、多くの場合曝露者は「声」に対し好意的な反応を示します。

しばらくすると曝露者は沈黙し、SCP-XXX-JPの炎をじっと見つめ続けるようになります。この間、曝露者はSCP-XXX-JPの炎から聞こえてくる「声」と会話しているのだと考えられます。その後5分ほどで、曝露者は「声」との会話の内容を証言することを拒否し始めます。この段階に至った曝露者は、SCP-XXX-JPから引き離しても「声」が聞こえているようなそぶりを見せますが、証言が得られないため詳細は不明です。この段階の被験者はときおり軽度の対人恐怖症のような挙動をするようになり、また、近くにいた人間を過失と称して傷つけることが多くなります(本当に過失なのか、または故意の行動なのかは不明)。

曝露から2~3日が経過すると症状は次の段階へ進みます。曝露者はあらゆる人間(いままで「友人」、「親友」であると証言していた人物や、曝露者の家族、親戚なども例外ではない)に対し過剰な不信感や被害妄想を抱くようになり、他人と会話、交流することを極度に嫌います。また、「信頼できる人間はいない」「自分に味方などいない」といった考え方をするようになり、同様の内容の独り言を頻繁に言うようになります。また、前述の過失と称して他人を傷つける行為の頻度も初期段階より高くなります。

さらに症状が進行すると、曝露者はあらゆる人間に対する憎しみをあらわにし始め、近くにある人を殺傷しうる道具を使って、目に入る全ての人間を傷つけようと試みます。このときに曝露者が抱く憎しみは、曝露する以前により親しく交わっていた人間に対してであるほど顕著になります。

曝露から3ヶ月ほどが経過すると症状は最終段階に至ります。この段階に至った曝露者は前述の症状がさらに激しくなり、誰かを攻撃したいという欲求を感じ、あらゆる手段を用いて他の人間を傷つけようとします。それが24時間の間不可能だった場合、不明な方法で自身の体を発火させ、焼身自殺を図ります。また、この状態の曝露者がなんらかの原因で死亡した場合にも、曝露者の死体から不明な方法で炎が発生します。これらの場合に曝露者から発生した炎は、SCP-XXX-JPの炎と同じ効果を持ちます。全てのケースで曝露者が死亡しているため、この状態の曝露者からの証言は得られていません。

SCP-XXX-JPは、19██/██/██に███県にある私立████大学の実験室で発見されました。発見の前日、同大学では寮として生徒に提供されていた建物のうち一つが全焼する火災が発生していたにも関わらず、その目撃者が1人もおらず、また、消防車や救急車の出動要請もされなかったことから財団の注意を惹きました。当時そこで生活していた生徒は█人中█人が焼け跡から遺体で発見されていますが、いずれも死因は焼死ではなく、刃物で刺された、または鈍器で殴られたことによる失血死で、いずれの凶器にも他の生徒の指紋が付着していました。生徒のうち1名はいまだ発見されておらず、財団が捜索を続けています。

補遺: 現在の特別収容プロトコルが確立される前の20██/██/██、誰も収容室に入っていないことが確認されているにも関わらず、SCP-XXX-JPが発火し、活性状態になりました。この炎は収容室の床に燃え移り、炎がさらに燃え広がることによる他のオブジェクトを含めた大規模な収容違反を防ぐために収容室に突入した財団職員3名によって消火されました。
この時、突入した職員が頻繁に消火器を的外れな方に向けていたり、他の職員に向けて噴射していたことが確認されました。これはSCP-XXX-JPの異常性の影響に酷似していますが、これまでに確認されたケースよりも圧倒的に速く症状が進行していたため、SCP-XXX-JPの異常性にはさらなる未解明の部分がある可能性があります。
この事件の後、 ███研究員の提言の提言によりSCP-XXX-JPのオブジェクトクラスはEuclidに格上げされました。