保管庫

「波戸崎研究員の入団挨拶回り」短編

「クラバウターマン」

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SCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの捜索はサイト-8111の捜索部隊を中心として行うべき最重要任務の1つです。あらゆる船舶には財団の捜査がなされることが望ましく、また可能な限り迅速な再収容が求められます。

SCP-XXX-JPを発見した場合、発見者は直ちにSCP-XXX-JPをサイト-8111の地下収容倉庫に移送してください。SCP-XXX-JPの収容、管理は全て遠隔操作型の機器のみで行われます。

全ての船舶の事故には財団の監視が介入した捜査が行われます。

説明: SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-1が土着しているチーク材です。SCP-XXX-JPは非異常なチークと比較して異常に高い耐火性、耐水性、耐腐食性、耐衝撃性を有します。それらの異常な耐性がSCP-XXX-JP-1由来であるのか、元からSCP-XXX-JPに備わっていたのかは判明していません。

SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPに土着している人型非実体です。SCP-XXX-JP-1をセンサで感知する試みは成功しておらず、現在までのところ目視以外でSCP-XXX-JP-1の姿を捉えることは出来ていません。SCP-XXX-JPはあらゆる障壁を通過して移動することが可能であるため、従来の標準人型オブジェクト収容手順が通用しません。このような実体を持たない可視存在に対抗可能な収容設備の研究は現在も行われていますが、完成の目途は立っていません。

SCP‐XXX‐JP‐1は移動の際、必ずSCP‐XXX‐JPを持ち歩きます。この習性のため、SCP-XXX-JP-1はあらゆる障壁を突破することが可能であるにもかかわらず、SCP-XXX-JPによってある程度の行動が制限されます。SCP‐XXX‐JP‐1は明確な目的をもって船舶への侵入を試みることがあります。侵入は主に船内に持ち込まれる積み荷にSCP‐XXX‐JPを紛れ込ませる形で行い、その殆どを成功裡に成し遂げていたことが判明しています。侵入に成功したSCP‐XXX‐JP‐1は人目を盗み、甲板や船内の木造部分を探します。木造部分を見つけると、SCP‐XXX‐JP‐1はそこにSCP‐XXX‐JPを不明な方法で埋め込みます。SCP‐XXX‐JPは組織レベルで木造部分に融合し、一度埋め込まれたSCP‐XXX‐JPを発見することは困難になります。

SCP‐XXX‐JPの発見は財団の船舶でなされました。船舶内に設置されていた監視カメラは、SCP‐XXX‐JP‐1がSCP‐XXX‐JPをもって艦内を動き回っている様子を捉えました。SCP‐XXX‐JP‐1は職員の寝室に忍び込もうと試み、その部屋の出入り口のセキュリティチェックを通過することに難儀している最中に、臨時の収容班により取り押さえられました。SCP‐XXX‐JP‐1は瞬時にSCP‐XXX‐JP内に入ることで収容班の束縛を逃れましたが、この行為はSCP‐XXX‐JPをSCPオブジェクトと認定するに十分な証拠であることが即座に断定され、収容が決定しました。

補遺1-初期収容時のインタビュー記録:

XXX: こんにちは、私の名はXXX。早速ですが、この船に乗り込んで何をしようとしていたか話してもらいましょうか。

[SCP-XXX-JP-1は無言でXXXの顔を見る]

XXX: 貴女が何者かは知りませんが、ともかく何か話してくれないと。

SCP-XXX-JP-1: 守る為です。

xxx: なんと?

scp-xxx-jp-1: 私はこの船を守る為に来たのです、XXX。

xxx: なぜ君が私の名を知っているのかは後で尋ねることにして、その意味をもう少し話してもらおうか。

scp-xxx-jp-1: この船は近いうちに沈むことになります。私にはわかるのです。なぜなら私はすでにこの船と一心同体だから。生物が自身の死期を悟り死に場所を求めて彷徨うように、船にも海の底で眠るときが迫っていることを感覚的に理解する能力が潜在的に備わっているモノなのです。特にこのような大勢の船員を運ぶ大型船は。だから私にはこの船がもうすぐこの海の上から永久に消えようとしているのがわかるのです。理解できますか?

XXX: いや、まったく。船は生物じゃなくて人工物だ。人工物にそのような、感覚は宿らない。

scp-xxx-jp-1: そう考えるのも無理はないでしょうね。私を理解してくれる方とは今までに巡り合ったことがないのです。あなたも私の理解者にはなれないようですね。

SCP-XXX-JP-1: そのようだな。それで、どうしてこの船に乗り込んだのか、まだ納得のいく答えが出ていないようだが?

XXX: この船を守る為だといったでしょう。

SCP-XXX-JP-1: あー、その証言を変えるつもりは?

scp-xxx-jp-1: ありません。

xxx: ならば仕方ない。ここでは君に真実を吐かせるにはいろいろと設備が不足していてね。もうすぐ私たちの拠点の一つに到着するから、君にはそこで改めて取り調べを受けてもらうことにするよ。それまで、君はここで軟禁される。いいね?

scp-xxx-jp-1: 私はこの船から引き離そうというのですか!ああ、なんて愚かなことを。

[SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JP内に入り、これ以降応答しなくなる。]

追記: SCP-XXX-JPを乗せた船は近傍の臨海収容サイトでSCP-XXX-JPの受け渡しを済ませた後、燃料を補給しドック型サイトへ帰港中、沈没を遂げています。乗組員は全員死亡、または行方不明となりました。沈没の原因は不明であり、SCP-XXX-JPとの関与が疑われましたが、SCP-XXX-JP-1はこれを強く否定しました。最終的に、回収された船舶部品や職員の遺体の検査でも沈没原因を特定することはできず、10年にわたる調査の結果、当該事案は超常的で不幸な事故として処理されることになりました。

補遺2-SCP-XXX-JPの動向: SCP‐XXX‐JPがこれまで埋め込まれた船舶のうち複数は、運用中に沈没しています。このことについてSCP‐XXX‐JP‐1は関与を否定しています。また、SCP‐XXX‐JPが埋め込まれた船舶のリストは、SCP‐XXX‐JP‐1の証言に全面的に基づいているため、その信頼性に疑問が呈されています。しかし、SCP‐XXX‐JP‐1の証言とSCP‐XXX‐JPの埋め込まれた船舶の完全な照合は事実上不可能であると見做されており、当該リストはSCP‐XXX‐JP‐1の過去の動向を示す重要な資料として扱われています。

SCP-XXX-JP‐1の証言に基づく、船舶のリスト(沈没した船舶のみを抜粋)

戦艦「三笠」: 1900年に侵入(詳細な日時は不明)。進水式の時の甲板上の様子を部分的に証言した。日本海海戦時には、砲火が艦のすぐ横で爆発し、大きな水柱が林立していたことを記憶していた。同年9月11日に佐世保軍港で「三笠」は爆沈し、SCP-XXX-JP-1からの脱出を余儀なくされた。

練習艦(元二等巡洋艦)「松島」: 侵入日時は不明。1906年より行われた遠征航海時にはすでに艦内に侵入していた記憶があると証言している。1908年4月30日の馬公で発生した「松島」爆沈に巻き込まれることになり、しばらく海上を漂流していた。どれほどの期間を経たかは定かではないが、少なくとも1936年には日本への帰還に成功している。

戦艦「河内」: 1917年に侵入(詳細な日時は不明)。1918年7月12日の爆沈事件発生時まで船内に潜伏。「河内」爆沈後、侵入した艦艇の相次ぐ沈没事故の発生に心を病んだSCP-XXX-JP-1はしばらくの間、船舶から距離を置くことを決める。

戦艦「陸奥」: 1936年に侵入(詳細な日時は不明)。1943年6月8日の爆沈事件が発生し、その爆発に巻き込まれ周辺海域を漂流した後、沈没地点の付近のいずれかの島に辿り着く。その後、「陸奥」沈没事件の調査員を乗せた木造船(船種などの詳細は不明)が当該島に接近していることを見つけ、その船まで泳ぎ船底から侵入を果たす。呉軍港へ帰還した後は、第二次世界大戦が終了するまでの間、僻地の小村で過ごす。

補遺3-リスト作成後に行われたインタビュー記録: 上記のリストが完成すると、SCP-XXX-JPは通常のインタビューにも応じる姿勢を示しました。そのため、XXXはSCP-XXX-JP-1に対するインタビューを実施することに決めました。

XXX: お疲れ様、SCP-XXX-JP-1。今日もリスト作成の協力をしてくれて助かったよ。

SCP-XXX-JP-1: いや、別段隠すようなことではありませんし、気にすることはありませんよ。それより、私の証言が役に立つならうれしいです。

XXX: あとどれくらいあるんだい?

SCP-XXX-JP-1: 今日お話ししたもので全てです。もうこの件に関して、私からお話しできることはなにもありません。

XXX: そうかい。なら私から、一つ君に質問させてほしいんだが、いいかい?

SCP-XXX-JP-1: はい、どうぞ。

XXX: 君がいたという船のうち幾つかが沈没、しかも原因が定かでない爆発によるもの、が含まれることに、君の研究チームは、やはり君が船を沈ませているのではないかと疑っている。……もうこれは以前に一度尋ねられたことであるはずだが、もう一度聞く。君は本当に船の沈没には関与していないのかい?

SCP-XXX-JP-1: ええ。私ができるのは船を守ることだけです。航海が無事になされ、乗組員がみな健全でいられることが私の願いであり、力の源でもあります。……しかし、私にも防げない厄災があるのです。それは乗組員によるものです。私が守ろうとしている乗組員は当然、みな平等に守られています。それ故に、乗組員のうち何人かは、通常では考えられないような災厄を船に齎したのです。守っている二つのモノのうち、片方がもう片方が傷つけようとしたとき、私にはどうすることもできませんでした。いえ、どうするべきかまるで分らなかったといっていいでしょう。

XXX: 君は止めることができなかったのかい?

SCP-XXX-JP-1: 無理ではありませんが、私の言葉や願いすら意に介さない、人の業というものがあるのです。それに、私の身なりは船内では常に異様に映るのです。船の中に女はいませんから。たいていの場合、乗組員の暴走を止めようとすれば、それはさらなる騒ぎとなり、人々は混乱し、乗組員の企みを遂行することを容易にするのです。人伝えに聞いた話では、私を目撃して、それを後世まで船の霊という都市伝説という形で伝わり続けているともいいます。それだけ、私は船内では目立つ異様な存在なのでしょう。だから止めることはできません。ただ、なりゆくに任せ、その乗組員の暴走を誰かが止めてくれるのを祈ることしか、私にはできなかったのです。

補遺4-収容違反: SCP-XXX-JPが収容されていた低危険度収容房が、管理担当チームの研究員がサイト内に持ち込んだん爆薬により破壊され、混乱に乗じてSCP-XXX-JPが脱走しました。当初、調査本部では管理チームの職務怠慢が結果的に今回の事件につながったのではないかとしました。しかし、調査の結果は、サイト内に収容施設を破壊できるほどの爆薬は存在せず、それを外部から調達した形跡も存在しなかったことなどにより、この事案がSCP-XXX-JPの異常性により引き起こされた可能性が高いことを証明しました。

事件発生直後の収容房の映像記録

SCP-XXX-JPからSCP-XXX-JP-1が現出している。SCP-XXX-JP-1はひどく取り乱したように頭を抱え叫んでいる。

SCP-XXX-JP-1: ああ、どうしてそんなことを! 貴方はどうして……どうして。これではまた。

映像が大きく乱れる。SCP-XXX-JPに炎が引火する。SCP-XXX-JP-1は下級研究員の残骸を抱いて泣く。

SCP-XXX-JP-1: こんなことをどうして? 分からない、私には理解できない! なぜこんなことを。

SCP-XXX-JP-1は下級研究員の残骸を投げ出す。収容房内の炎がさらに勢いを増す。映像の殆どは煙で覆い隠される。

SCP-XXX-JP-1: これも私のせいだというのですか? ああ、私はどうすれば。

SCP-XXX-JP-1は収容房の出入り口まで移動する。SCP-XXX-JPに点いた炎はオブジェクト全体を包んでいるように見える。SCP-XXX-JP-1はその状態のSCP-XXX-JPを胸元に両手で抱えながら収容房を脱する。

SCP-XXX-JP-1: 私は認めない。私は船を護る者……船を、船を護らねば……行かなければ。

収容房を破壊するまでに下級研究員が辿った道筋や、収容房を完全に破壊するほどの火薬の入手方法の特定などは依然として未解決です。

補遺5-サイト-8111から送信された意見具申書 事件現場の調査から、爆破事件を引き起こしたのが██下級研究員であることは明らかでしたが、サイト-8111はそれに疑問を呈し、以下の文書を事件捜査の中心人物であった深田博士の元に送信しました。この文書が送られた翌日には、特別収容プロトコルが現在の形に改定され、大規模な捜索が行われることになりました。

日付:
FROM: 三吉照彦博士、サイト-8111管理者
TO: 深田博士、サイト-8181管理者


お久しぶりです。毎日のように私たちのサイトに訪れて、事故原因究明に向けた事細かい調査を行ってくれたこと、そしてSCP-XXX-JPの最終用に向けた協力に感謝します。

さて、今回は私たちのサイトに向けられた一部の痛々しい目線を少しでも逸らせるよう、当サイトの管理者として、当該事件についての意見を述べさせていただきます。

最初に断言させていただきますが、私たちの仕事ぶりは完璧です。完璧、というのは機械的という意味ではありません。一人一人の職員が、人間として可能な最大限の努力を毎日のように続けている、ということです。

それは彼も同じです。

私はこの文書で彼を擁護するつもりはありません。しかし、現実的にみて、彼が今回の事件を引き起こすのは不可能であったということははっきりさせなければなりません。サイト-8111には各部屋に監視カメラと盗聴器が設置されており、年中無休ですべての職員がオブジェクトと同じくらい厳重に監視されています。それは職員の誰か一人が変な気を起こしてオブジェクトを収容違反したときに及ぶ被害を鑑みた結果です。また、サイト内外への出入りにも厳しい監視の目が光っていて、サイト内の職員は外の天候すらも知ることができません。そのような体制下で今回のような事件を引き起こすことは、たとえ私であっても不可能であると断言します。

では、誰が犯人なのか?

私たちは一つの結論を出しました。それは、SCP-XXX-JP(又はSCP-XXX-JP-1、はたまたその両方)が現実改変の類の能力を彼に対して発動させ、彼を重大事件の犯人に仕立て上げた、というものです。

短絡的だと、より詳細な調査が必要だと、あなたは仰るかもしれませんね、██管理員。しかし、これが私たちの辿り着いた結論です。

SCP-XXX-JPはもはや我々の監視下には存在しません。もうすでにどこかの船舶に紛れ込んだか、それとも人里離れた僻地で息を潜めているのか。どちらにしろ、再びどこかで爆発事件が起きて、その現場周辺からSCP-XXX-JPが見つかれば、私たちの推測がより説得力のあるものになるでしょう。

しかし、事故が起きてからでは遅すぎます。私たちはオブジェクトの脅威から人々を守り、隠す義務があります。幸いにして、我々は非異常なチーク材とSCP-XXX-JPを見分ける手段を有しています。しかし、私たちだけでは、SCP-XXX-JPを再び見つけ出すのに時間がかかりすぎます。

私たちのサイトの捜索部隊はすでに行動を開始しています。先ほど完成した当該報告書は、既に担当研究チームだけでなく、全てのクリアランスを持つ職員に閲覧可能な状態になっているはずです。その報告書の先頭に、SCP-XXX-JPの画像を添付しておきました。それこそが我々がSCP-XXX-JPを見つけ出す強力な武器になってくれるはずです。

可能な限り、この捜索任務を支援してください。私たちにはそれが必要です。

下書き此処まで↑↑↑↑
タグ(暫定)
scp-jp safe 木製 船舶 変形 強制力


使用画像クレジット

一枚目 自前


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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81XXの、気温が常に23~25度に保たれる自然環境再現区画-04に収容されます。区画内環境整備以外の目的で収容区画へ入ることは禁止されています。整備を行う人員は収容区画へ入る前に身体検査を受けなければなりません。収容区画内の整備で使用する物品以外を持ち込むことは禁止されています。

未収用状態のSCP-XXX-JPの収容のため、渉外部門、諜報部門、物流部門、保安部門の共同捜索活動が行われています。収容施設外でSCP-XXX-JP-Aが出現する事態になった場合は航空機動部隊が出動し、SCP-XXX-JP-Aによる被害の拡大防止に努めます。

説明: SCP-XXX-JPは外見的、及び遺伝子的に二ホンミツバチ(Apis cerana japonica)と一致する異常生物群であり、一般的な二ホンミツバチと比べ耐熱温度が高く、気温60度の環境下でも1週間は生存可能であることが判明してます。特筆する異常性を発現するSCP-XXX-JPは全て成体の働きバチ(報告書内ではSCP-XXX-JP-1と呼称)であり、雄個体、女王バチ、幼虫はその異常性の発現を確認されていません。

SCP-XXX-JP-1の異常性は、SCP-XXX-JPの巣へスズメバチ亜科(Vespinae)に属する昆虫(報告書内では総括して“スズメバチ“と表記)が侵入したとき、または外部からの物理的接触により巣が破損したときに発現します。スズメバチが巣へ侵入した場合、SCP-XXX-JP-1の1個体がスズメバチへ接近し、肉体を瞬間的に球状に変容させ対象を包み込みます。変容したSCP-XXX-JP-1の外見は灰色で金属光沢を帯びており、硬度は鋼鉄と同程度です。変容したSCP-XXX-JP-1は明らかに飛行することが不可能な形状であるにも関わらず、約90分間にわたりその場を飛び続けます。変容したSCP-XXX-JP-1の体温は50度一定であるため、内部に閉じ込められたスズメバチは暑さに耐えきれず熱死します。変容から約90分が経過するとSCP-XXX-JP-2は死亡します。

巣が外部からの物理的接触により破損すると、数百匹のSCP-XXX-JP-2が巣から飛び出し、瞬時に巣の周囲を取り囲み、一斉に活性化します。変容した肉体はそれぞれ密着し、およそ5分で1つの軍事兵器と酷似した外見の巨大構造物(SCP-XXX-JP-Aに指定)を形成すると、周囲の動物に対して敵対的な行動をとります。SCP-XXX-JP-Aが移動する際は、その形状に関わらず空中を浮遊し、約24km/hで飛行します。SCP-XXX-JP-Aは出現から約90分で複数の死亡したSCP-XXX-JP-2に分裂します。

死亡したSCP-XXX-JP-2を解剖した結果、硬質化し厚くなった甲殻が臓器を圧迫し、部分的に壊死していることが判明しました。これがSCP-XXX-JP-1の直接的死因であると推測されています。

SCP-XXX-JPは2017年6月27日に養蜂を営む民間人からの「飼っていたミツバチが鉄塊になった」という通報を受け、不審に思ったエージェントが現場に出向き、発見されました。収容作業中にSCP-XXX-JPの巣が一部欠損したことによりSCP-XXX-JP-Aが出現し█人の職員が負傷しましたが、ごく小規模な民間人への記憶処理とカバーストーリーの流布により問題なく収容が完了しました。その後の8月31日、Twitter上で「空飛ぶ船を見た」という内容の文章と画像が発見され、事実確認のために画像が撮影された場所まで派遣されたエージェントは日本生類総研の破壊された施設を発見しました。当該施設の存在は直ちに財団に報告され、施設内の捜索が行われました。その結果、未収用状態のSCP-XXX-JPが存在することが明らかになりました。周辺地域に在住する民間人への聞き取り調査の結果、████人がSCP-XXX-JP-Aを目撃していたことが判明しましたが、カバーストーリーの策定が困難であったため、周辺一帯への記憶処理剤の散布が行われました。

施設内の捜索の結果として、財団は複数の重要な未確認以上生物の情報を入手しました。しかし、大半の資料は削除されており、現在はそのバックアップデータの発見が情報部門により行われています。財団が回収したデータの中から、SCP‐XXX‐JPをめぐって日本生類総研と詳細不明の武装集団との間に抗争が発生していたことが明らかになっています。施設内にはSCP‐XXX‐JPの活性化以外の要因によってできたと思われる弾痕が複数発見されています。
 
施設に置かれていたSCP‐XXX‐JPの現在の居場所は判明していません。民間人の証言を基にした周辺区域の捜索は、複数の非異常なミツバチの巣を発見に留まりました。現在の最大の懸念材料として、詳細不明な武装集団がSCP‐XXX‐JPを獲得している可能性が指摘されています。回収されたデータ内では、日本生類総研がSCP‐XXX‐JPを軍事的に利用する案が提出されたのち、何者かに却下された痕跡が存在します。

監視カメラ映像の書き起こし

文書作成者注: 以下の書き起こし内容は施設内の複数の監視カメラ映像の継ぎ合わせたものです。映像内には、膨大な人数の日本生類総研構成員と、複数の未確認異常生物が認められました。しかし、今回はそれらすべてを文章化することはせず、SCP-XXX-JPと関連性のある部分のみを切り抜いています。完全な映像記録の閲覧を希望する方はサイト-8176の重要保管室を訪れてみてください。


日付: 2017/08/31


<閲覧開始>

<07:00>: 周囲を野花に囲まれた空間1の中心部にSCP-XXX-JPの存在を確認できます。1名の研究員がガラス越しにSCP-XXX-JPを観察しながら、3名の研究員が複数のメーターの値を見ています。巣からは数匹のSCP-XXX-JP-2が出入りしていますが、異常性は発現していません。

<07:10>: 巣から複数のSCP-XXX-JP-2が出てきて、警戒行動を始めます。それを見ている研究員は明らかに動揺しており、1人が室内電話を使い施設管理者と連絡を取っています。

<07:16>: 施設全体に警報が鳴り響き、非常事態を意味する警告ランプが点灯し、施設管理者が緊急事態宣言を発令します。研究者は個々、可能な限り武装し、全ての研究施設を幾つかの手順を飛ばして強制閉鎖します。しかしSCP-XXX-JPの研究施設だけは閉鎖されず、施設出入口が開放されます。このことにその場にいた研究員は驚いている様子を見せ、施設管理者と連絡を取っていた研究員は大声をあげて早急に施設を閉じるように抗議しています。しかしその意見は最期まで受け入れられないかったようです。

<07:18>: 複数の非武装の研究員が非常口を目指して走っています。SCP-XXX-JPの様子を傍で見ている研究員たちも退避しましたが、ただ1人の研究員だけがその場に残ります。残った研究員は先ほどまで施設管理者に抗議していた人物です。残った研究員は研究施設に入り、SCP-XXX-JPの巣に近づいていきます。

<07:20>: 非常口周辺が爆破され、3つの監視カメラが破壊され、少なくとも5名の研究員が死亡します。爆炎は消火装置によって消火されますが、煙の中から武装した集団が施設内に侵入します。全員が顔をガスマスクで覆っており、人物の特定はできていません。武装集団は廊下を進み、途中で逃げ遅れた研究員を射殺していきます。また、殺した研究員の所有物の中から何かのカードを取る様子が記録されています。

<07:28>: 武装集団は鉄製の扉の前に集まり、カードをスキャナーに通します。扉は電子的ビープ音を鳴らしながら横に開き、武装集団のうち5名がその中に入っていきます。室内には複数の監視カメラ映像が映し出されており、その中にSCP-XXX-JPの姿も確認できます。武装集団はまず、室内にいた研究員を瞬時に射殺し、映像に目を通しています。そしてSCP-XXX-JPが映っているテレビを指さすと、部屋を出て再び走り出します。

<07:35>: 武装集団がSCP-XXX-JPの研究施設前までたどり着きます。まずリーダーと思われる人物が部屋に入り、そこに6人が続きます。管理室、研究室には誰もいません。7人の武装集団は飼育室に入ります。室内にはSCP-XXX-JPと研究員が1人います。研究員は巣に銃口を突きつけています。武装集団が研究員を殺すより先に研究員は引き金を引き、巣に一発の銃弾が命中したように見えます。この瞬間、SCP-XXX-JP研究施設内を映す全ての映像が途絶えます。

<07:38>: SCP-XXX-JP研究施設の外で待機していた武装集団のうち2人が突如として出現した灰色の壁により押し潰され即死します。施設内にいる全ての武装集団は混乱している様子を示しています。灰色の壁は周囲の壁を破壊しながら徐々に移動しています。

<07:40>: 複数回の爆発音と破砕音の後、空が映し出される。

<閲覧終了>

補遺: 音声

概要: 以下は██:██にPoI-3333とPoI-6666の間で交わされた施設内通話の書き起こしです。


<閲覧開始>

PoI-3333: はい、こちら[編集済み]研究室。研究管理者██です。

PoI-6666: ██だ。突然で済まないが頼みたいことがある。

PoI-3333: ああ、はい。なんでしょうか?

PoI-6666: 君たちが研究している[編集済み]についてだが、今日より当研究施設の対攻撃用生物兵器として使用することが決定した。

PoI-3333: まだ[編集済み]は研究段階で、そのような利用が可能であるとは思えません。

PoI-6666: 承知の上だ。我々はあくまで外部からの攻撃を受けた際の緊急防壁として使用すると言っているのだ。[編集済み]は現在までの研究で既にその防御性能の高さと同時に敵対存在への殺傷能力の高さをも確認できている。それさえわかれば十分であると我々は判断した。

PoI-3333: しかし不安要素が多すぎます。第一に[編集済み]の能力が起動して、それが我々を護る盾になるほど頑強である保証がないこと、第二に[編集済み]の能力の起動は敵対存在への殺傷力を有するとともに我々への殺傷力をも持っていることです。

PoI-6666: それも承知している。しかし我々にはあれが必要だ。

PoI-3333: 私には理解しかねます。なにをそれほどに焦っているのですか?

PoI-6666: 敵は近くにいる。

<閲覧終了>


付記: 管理室から回収された情報によれば、この通信が行われる10分前に施設周辺に散在していた監視用昆虫型生物セキュリティからの電波が全て途絶えていたことが判明しています。

概要: 以下は██:██において[編集済み]研究室内の複数の監視カメラに記録されていた、PoI-3333と武装集団との会話、および現場の状況の書き起こしです。


<閲覧開始>

PoI-3333: あなた方が来ることはすでに知っていましたよ。

武装集団はPoI-3333に銃口を向ける。PoI-3333はSCP-XXXX-JPに拳銃を向けている。

PoI-3333: あなた方が少しでもその場から動けば、この場にいる生物は全て鉄の城に圧し潰されることになります。これは脅しではなく真実です。

武装集団はPoI-3333から銃口を向けたまま動かない。

PoI-3333: 今すぐこの施設から立ち去りなさい。

武装集団のうち5人が部屋から退出する。部屋に残る武装集団は3人である。

PoI-3333: あなたも、今の方々に倣ってここから出ていってください。

PoI-3333と最も近い距離にいる武装集団のうちの1人が銃を下ろし、後方で会話をしているように見える。PoI-3333は動揺している。

PoI-3333: 動くな!

武装集団はハンドサインと思われる動作をする。2人の武装集団が部屋から出る。残った1人の武装集団がマスクを外す。

武装集団-A: 交渉をしましょう。

PoI-3333: なんのですか?

武装集団-A: それの所有権についてです。

PoI-3333: あなた方にこの蜂を譲れということですか?

武装集団-A: その通りです。私たちにとって、それは非常に興味深い。あなた方がそれをこの灰色の施設に仕舞い込み続けるより、私たちはそれを使うことができる。もちろんタダでとは言いませんよ。抵抗しなければ、ですが。

PoI-3333: なにに利用するつもりですか?

武装集団-A: あなた方も分かっているでしょう?それの兵器としての有用性。半永久的に入手可能な鋼材。再利用可能な兵器の皮。それさえあれば、私たちは最高の軍を編成することができる。

PoI-3333: なぜこの時代にそんなことを。

武装集団-A: あなたには理解できないかもしれません。私たちとあなたたちは住んでいる世界が違う。しかし、あなた方が無用な介入をしなければ、私たちとの関係性はほとんどありません。そのため理解する必要もありません。

PoI-3333: それは重要なことでは。

武装集団-A: いいですか?この交渉が成功すれば互いにwin-winな結果になるのですよ。先ほども言いましたが、私たちはそれをタダで貰おうなどとは思っていません。それが行うことのできる仕事量を鑑みれば、あなた方には多大な資金がもたらされるでしょう!

部屋の出入り口から投げ入れられた閃光弾が炸裂し、部屋中が一時確認不能になる。PoI-3333の呻き声が聞こえる。

武装集団-A: 我々の礎となるのだ。

PoI-3333: ああ、眼が。くそ、離せ!

武装集団-A: 動くな。口を閉じろ。

PoI-3333は武装集団に囲まれ完全に拘束されている。

PoI-3333は口を押えられながらも呻いている。武装集団-AがPoI-3333を殴り気絶させる。

<閲覧終了>


付記: こののち、SCP-XXXX-JPは外部からの衝撃が加えられていないにも関わらず活性化した。その原因は明らかになっていない。

タグ(暫定)
scp-jp euclid 蜂 敵対性 集団意識 昆虫 軍事 群れ 毒性 乗り物 船舶 日本生類総研

アイデアメモ

  • 動物が全部船に見えるようになる丸メガネ。お船すき歓喜。なんかいろいろな団体が組んで作った。
  • 駆逐艦「梨」の残滓。戦いは終わったが、やることは残されている。
  • えげつない数の監視カメラがうごめく廃墟ビル。
  • かつて財団が管理していた島。いつのまにか消息を絶っていたけど最近とつぜん見つかった。なんかやばそうな施設がある。職員もなんかやばくなってる。
  • 姿かたちを毎秒帰るロボットみたいなやつ。未来から飛ばされてきた。未来が変わって過去も変わってさあ大変。
  • 飛蚊症の上位互換。ゴジラみたいな巨大生物が常に視界に移る。すっごい精神的苦痛。しかも見えるやつの大きさがえげつない。星レベル。
  • 99個の風船。風船のなかにはいろいろなアイテムが入っている。どうみてもゴムが破けそうな危なっかしものも入ってる。でもなぜか壊れない。とあるヒトの思い出の結晶。
  • アメリカは実は日本の一部だったんだよ!っていうSCP。U・S・J
  • 艦隊総司令部の生誕を全力で祝いに来る大艦隊。いろいろな団体が関与している。
  • いくつかが反ミーム的特性をもっている図解。巨大な艦船の設計図。WW2中に完成する予定だったが、いろいろあって戦後に完成。デモンストレーションとしてアメリカの船一隻を消し去った、現実からも、過去からも。
  • 3本のビニールタイで構成された知性体。よく分からん方法でしゃぺる。各々が独立した意識を持っているが、しゃべるのは一本だけ。敵意とカはない。収容される以前に雑誌とかで手に入れた情報を変に解釈している。
  • へんてこな釣りをするおじさん。糸を垂らしてから数分で大物のがれきを吊り上げる。獲物はいつも釣り針の部分に転移するように出現する。独り身。強く生きろよ。
  • お寿司×軍艦という使い古されたダジャレ。軍艦注文すると現実の軍艦が消える。そして寿司屋の地下に転移する。船員は死ぬ。差別化頑張れ。
  • 音楽が伝染してみんなの口から楽器の音が鳴り響くようになる。しかし、それを見た人、聞いた人は違和感を持たない。音をまじかで聞いた人は高確率で音楽に伝染する。えもい感じにしたい。







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