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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPが栽培されている葡萄園をセキュリティレベル2の監視区域とし、一般人の侵入を防いでください。一般人の侵入が確認された場合、農家に偽装したエージェントによって速やかに退去させてください。
SCP-XXXX-JPが収穫の時期になったらすべて収穫し、すべてブドウジュースに加工してサイト-████の食堂にて販売してください。子を持つ父親はSCP-XXXX-JPでできたすべてのものに触れること摂取することは禁じられています。

説明: SCP-XXXX-JPは北海道の余市町の0.5haの葡萄園で栽培されている醸造用のカベルネ・ソーヴィニヨン種のブドウです。見た目は通常のブドウと変わりません。SCP-XXXX-JPを生で食しても特筆すべき異常は認められませんでした。
SCP-XXXX-JPは、発酵・圧搾といった通常のワイン造りの工程を経て、赤ワインとなった時、異常性を発揮します。SCP-XXXX-JPでできたこの赤ワインを飲んだ対象は、飲んだ量にかかわらず即座に泥酔状態となります。この時対象は、身に着けている衣服を全て脱ぎ捨て、裸になります。この状態の対象を第三者が目撃すると、即座に泥酔状態から回復し第三者に対し、激しい怒りを向けます。
この現象は、第三者が意図せず目撃した場合でも起こります。しかし、監視カメラなどの電子媒体による目撃や、対象が第三者を目視できない状態での目撃ではこのような現象は起こりませんでした。
SCP-XXXX-JPの成分の調査を行いましたが、異常な成分は発見されませんでした。
当初は、SCP-XXXX-JPの異常性はこれだけと考えられていました。しかし、SCP-XXXX-JPを発見したエージェントによって、もう1つの異常性を発見することができました。それは、子を持つ父がSCP-XXXX-JPでできたワインを飲むことで、その子を1人呪うというものでした。呪いの内容はこうです。

・父親に逆らうことができなくなる。

・兄弟の場合、その兄弟にも逆らうことができなくなる。

この呪いは、子どもが複数人いる場合、対象はランダムに選ばれます。1番父親を尊敬していない息子が選ばれます。今は推測ですが、この呪いは呪われた子の子孫にまで及ぶと考えられています。また、この呪いを解く方法は現在発見されていません。

SCP-XXXX-JPは北海道薄野の居酒屋にエージェントが訪れ、店内でSCP-XXXX-JPで造られたワインを摂取したことによる異常性の発現により発見されました。エージェントがSCP-XXXX-JPで造られたワインの製造元を調べ、SCP-XXXX-JPが栽培されている葡萄園にたどり着きました。この時葡萄園には、1人の男とその息子達と思われる子どもが3人いました。その息子と見られる子どもの内の1人はなぜか奴隷のような扱いを受けているようでした。
SCP-XXXX-JPで造られたワインがこの居酒屋以外に流通した形跡は発見されていません。現在この居酒屋は閉店しており、店関係者の行方はわかりません。

補遺1: SCP-XXXX-JPの実験ログ

対象: D-XXXX

方法: SCP-XXXX-JPを生で1個摂食させ、反応を見る。

結果: D-XXXXは酸味が強いが、ブドウの味わいが深いと報告しました。異状は見られませんでした。

対象: D-XXXX

方法: SCP-XXXX-JPをミキサーにかけドリンクにし、それを飲ませて反応を見る。

結果: D-XXXXは酸味の少し強いブドウジュースだ。しかし、とても芳醇な香りで後味がスッキリしていて美味しいと報告しました。異常は見られませんでした。

対象: D-XXXX

方法: SCP-XXXX-JPをワインにし、それを飲ませて反応を見る。

結果: D-XXXXはワインを口にした後、服を脱ぎ捨て泥酔状態になりました。D-XXXXは様子を観察していた███博士に向かって罵声を浴びせた後、我に返り、脱ぎ捨てた服をすぐに着直しました。酔いは冷めてるようでした。

対象: D-XXXX

方法: SCP-XXXX-JPをワインにし、それを飲ませて監視カメラで反応を見る。

結果: D-XXXXはワインを口にした後、服を脱ぎ捨て泥酔状態になりました。30分後に眠りにつきました。

対象: D-XXXX

方法: SCP-XXXX-JPをワインにし、D-XXXXに目隠しをさせた状態で、それを飲ませて反応を見る。

結果: D-XXXXはワインを口にした後、服を脱ぎ捨て泥酔状態になりました。███博士は目視で様子を観察していましたが、30分後眠りにつきました。

補遺2: エージェントXXXXのインタビューログ

███博士: どうなさいましたか。エージェントXXXX。

エージェントXXXX: 俺の息子がおかしいんだ!いや、俺の家族がおかしくなってしまった。

███博士: 何が起きたのですか?ゆっくり落ち着いて話してください。

エージェントXXXX: あのワインを飲んだ日から息子が指示がないと何もしなくなったんだ。例えるなら奴隷のような。しかも、長男が末っ子に敬語を使って頭を下げてるんだ。妻は止めようとしない。俺も最初は違和感を感じて止めようとしたが、今ではそれが正常なんじゃないのかと思ってる。自分の息子を奴隷のように使うことを当たり前だと思うようになってきたんだ。(頭を抱えながら)俺は自分が怖い。

███博士: それからどうしましたか?

エージェントXXXX: 息子に聞いてみたさ。どうしたんだ?って。そしたら、酔っ払って裸になっている俺を見たって言ってたんだ。それはありえない。あの時は出張で北海道に行ってたんだ。もちろん1人でだ。

███博士: その場所に息子さんが転移したということでしょうか?

エージェントXXXX: そう考えている。その後息子は、その時の俺の姿を見て父親を裏切ってしまった。だから、このような仕打ちを受けても仕方ないと言ったんだ。俺はどうすればいいんだ。

███博士: 家族で旅行に行ってみてはどうでしょうか。気分転換をしましょう。

エージェントXXXX: あぁ。それはいい考えかもしれない。(すっきりした表情で)あなたに話をしたら少し落ち着きました。ありがとうございます。(笑顔で)よし!███(エージェントXXXXの長男の名前)に飛行機のチケットを買わせるか。チケットの枚数は3枚でいいな。

(エージェントXXXXの家族構成はエージェントXXXX、妻、長男、次男の4人家族です。)

補遺3: ███博士はエージェントXXXXの長男とぶどう園で奴隷のような扱いを受けていた少年の共通点を発見しました。それは、父親を尊敬していないということです。エージェントXXXXの長男は家に帰ってくることが少ない父親をあまり良く思ってなかったようです。