Ortの砂箱

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 周辺の住民にはカバーストーリー“小規模な地面陥没”を流布し、封鎖してください。SCP-XXXX-JP-1の両端には監視カメラを設置し常に監視を行い、第三者の侵入の際には警備員に扮した担当職員が即座に向かってください。常に両端各2名の交通誘導員に扮した担当職員が監視し、第三者の侵入を未然に防ぎ、侵入した場合は必ず担当職員が範囲外に誘導してください。不意のSCP-XXXX-JP-2の発生を防ぐためSCP-XXXX-JP-1の地面50cm上空をブルーシートで覆ってください。いかなる理由でも生物をSCP-XXXX-JP-1内に持ち込まないでください(実験記録007参照)。SCP-XXXX-JPに関する実験は20██/██/██以降凍結されています。

説明: SCP-XXXX-JPは大阪府██市内にある幅1.2mの1本の路地(以下SCP-XXXX-JP-1)の壁に貼られたポスターです。発行元は今のところ特定できていません。SCP-XXXX-JPの経年劣化による色褪せ、破れによる欠損があるものの、壁に強力に接着されているためこれまで壁から剥がそうとする試みには失敗しています。そのためSCP-XXXX-JPがいつから出現したのかは不明です。SCP-XXXX-JPには以下の文面が書かれています。

みんな[紙面の風化により判読不可能]んきょうを[破れにより判読不可能]う!

異常性は対象がSCP-XXXX-JP-1内で物品を廃棄した際に現れます。廃棄された物品は自律運動を始め(この状態の物品をSCP-XXXX-JP-2とする)、対象の後を追跡します。その挙動はSCP-XXXX-JP-2の種類によって様々です。この異常性は対象が範囲外1に出るまで続きます。

SCP-XXXX-JPは200█/██/██に男性が小型冷蔵庫を範囲外から押しているのを非番のエージェント・██が発見したことで財団の目に留まりました。男性はSCP-XXXX-JP-1を父親から「捨てたものが消える路地」として聞いており、少なくとも██年間幾度となく家電、家庭廃棄物等を廃棄していました。SCP-XXXX-JP-1は人目に付き難い場所に位置しているためこれまで発見されなかったと考えられています。当時のSCP-XXXX-JP-1は隣接するビルの影により薄暗く、壁面は一部が崩れている状態に対し地面は異様に清潔な状態を保っていました。男性はAクラス記憶処理の後解放されました。

実験は担当者の指示とSCP-XXXX-JP-1の壁に取り付けられたカメラによる記録で行われました。

実験記録001 - 日付20██/██/██

対象: D-XXXX-JP-A

廃棄した物品: 丸めた紙ゴミ

結果: 物品はSCP-XXXX-JP-2に変化した。SCP-XXXX-JP-2は対象の後を滑るように追跡し、消失まで対象の足元にまとわりついていた。風が吹いていたにも関わらず風に煽られる様子は見られなかった。対象が範囲外に出ると異常性が消失した。SCP-XXXX-JP-2の挙動はハツカネズミ(学名:Mus musculus)に酷似していた。

実験記録002 - 日付20██/██/██

対象: D-XXXX-JP-A

廃棄した物品: タバコの吸殻(消火済み)

結果: 物品はSCP-XXXX-JP-2に変化した。SCP-XXXX-JP-2は浮遊し対象を追跡した。SCP-XXXX-JP-2が対象の顔をつつくような動作を行う度対象は大きく仰け反った。対象が範囲外に出るとSCP-XXXX-JP-2は対象が落とした眼鏡と共に消失した。SCP-XXXX-JP-2の挙動はセキセイインコ(学名:Melopsittacus undulatus)に酷似していた。実験後の対象の頬には複数の丸い火傷があり、対象は「あのタバコに根性焼きされた」と答えた。SCP-XXXX-JP-2が消火されていることを確認し、同様の実験を行ったが結果は同じであった。

分析:あのタバコの動きはバードキスのそれだった。

実験記録003 - 日付20██/██/██

対象: D-XXXX-JP-A

廃棄した物品: 口を結んだ████のビニール袋。中は空。

付記: 対象は範囲に入ってから1m程の位置で自転車から物品を後方に投げ捨てた。

結果: 物品はSCP-XXXX-JP-2に変化した。SCP-XXXX-JP-2は対象の後を通常では考えられない速さで跳ねて追跡した。SCP-XXXX-JP-2の挙動はウサギ(学名:Leporinae)に酷似していた。SCP-XXXX-JP-2は対象を追い越し、自転車の前輪に激突した。対象は壁に勢いよく衝突し全治2週間の怪我を負った。SCP-XXXX-JP-2は対象が乗っていた自転車と共に消失した。映像記録、事故後の状況からSCP-XXXX-JP-2は2kg程度2であったと判明した。また体積の増加が確認された。

分析: 攻撃性を持っているようだ。

次の実験は前回の実験の2週間後に行われました。

実験記録004 - 日付20██/██/██

対象: D-XXXX-JP-A

廃棄した物品: 実験記録001と同様

付記 対象は丁寧に物品を路地に置いた。

結果: 実験記録001と同様

分析: 捨て方に関係なくSCP-XXXX-JP-1内に置けば異常性が現れるようだ。

実験記録005 - 日付20██/██/██

対象: D-XXXX-JP-A

廃棄した物品: 実験記録001と同様

付記: 先に置いたプラスチック製のゴミ箱に物品を入れた。

結果: ゴミ箱に変化は見られなかったが物品はSCP-XXXX-JP-2に変化した。SCP-XXXX-JP-2は実験記録001と同様の挙動をした。対象が範囲外に出るとSCP-XXXX-JP-2はゴミ箱と共に消失した。

分析: 捨てたものだけがSCP-XXXX-JP-2になるようだ。SCP-XXXX-JP-2に関するものまとめて消失するようだ。

実験記録006 - 日付20██/██/██

対象: D-XXXX-JP-A

廃棄した物品: 実験記録001と同様

付記: 対象は範囲外から物品を投げ入れた。

結果: 物品はSCP-XXXX-JP-2に変化せず、地面に接した3秒後に消失した。

分析: こいつの目的は「捨てた者への攻撃」ではなく「置かれた物の除去」のようだ。

実験記録007 - 日付20██/██/██

対象: D-XXXX-JP-A

廃棄した物品: 子猫(学名:Felis catus)1匹

付記: 対象は範囲外から物品を置いた。

結果: 5秒後、対象が指示を無視してSCP-XXXX-JP-1に侵入、子猫を[データ削除済]、SCP-XXXX-JP-2に変化した。SCP-XXX-JP-2はそれぞれが自律運動を始め、消失まで対象の足元にまとわりついていた。対象が範囲外に出るとSCP-XXXX-JP-2は消失した。

補遺1: 20██/██/██、SCP-XXXX-JP-1に投げ入れられたGPSの位置情報をもとに██県の██山にて巨大な穴がドローンによって発見されました。穴は幅25m、深さ10mの円形で、家電、家庭廃棄物、動物の白骨死体、プラスチック片などで埋まっており、新しいものでは████のビニル袋、タバコ、ゴミ箱、眼鏡、自転車のサドル等が確認されました。穴は██山を流れる川の上流付近にあり、第三者が侵入した形跡はありませんでした。財団フロント企業がこれらの廃棄物の除去作業を行っていますが周辺の環境と規模により作業は難航しています。

補遺2: 作業中の穴から██体の遺体が発見されました。遺体の状態、死亡からの経過年数は様々ですが全ての遺体の死因は他殺でした。

補遺3: 20██/██/██、█歳の男児がSCP-XXXX-JP-1に侵入しました。担当職員より先に男児の母親がSCP-XXXX-JP-1に侵入、男児を[データ削除済]で殺害しました。男児はSCP-XXXX-JP-2に変化し、消失まで母親にしがみついていました。母親の証言から男児は父親の連れ子だと判明しました。母親はAクラス記憶処理を受け、父親にはカバーストーリー“シンクホールへの落下”を適用しました。この事案を基に収容プロトコルを変更しました。

補遺4: 20██/██/██、作業員が██山の穴に新しく大量の大型家電や家具が投入されていることを発見しました。家電や家具は全て損傷が激しく土が付着している状態でした。第三者が侵入した形跡はありませんでした。財団は新たなSCP-XXXX-JPが発生した可能性があるとして付着していた土の解析結果をもとに現在捜索しています。