Okaka_Onigiri
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8141の医療施設に収容されています。PoI-XXX-JPの調査は継続して行われます。

説明: SCP-XXX-JPは一般的な日本人男性です。SCP-XXX-JPの異常性はSCP-XXX-JPや目撃者の証言から推測されたものですが、SCP-XXX-JPが被験者の手を両手で包むように握った時に発現します。

SCP-XXX-JPは最も新しく手を握った被験者との思い出を、映像を観るように鮮明に思い出せると主張します。しかし手を握った被験者は、SCP-XXX-JPを完全に認識できなくなります。他者からSCP-XXX-JPの存在を伝えられた場合も、被験者はそこには誰もいないと報告します。SCP-XXX-JPを認識できなくなった被験者が以前にSCP-とXXX-JP面識があった場合、被験者からSCP-XXX-JPに関係する記憶が全てが消去されます。またSCP-XXX-JPは現在、収容以前に受けた精神的なストレスでうつ病を発症しているため、オブジェクトの異常性を把握したカウンセラーによる定期的なカウンセリングが必要となります。

SCP-XXX-JPの証言により、SCP-XXX-JPに異常性を付与した者が存在する可能性が示唆されています。この存在はPoI-XXX-JPに指定され、現在も調査中です。

回収ログ: 2013/8/14、██県の某所に位置する遊園地から警察に「保護した女性の様子がおかしい」という通報がなされました。潜伏していたエージェントがその情報をキャッチし、SCP-XXX-JPの発見に至りました。一連の事案に関係した人物と女性には適切なインタビューを行い、Aクラス記憶処理を施し解放しました。以下はその翌日に行われたインタビューの記録です。

対象: SCP-XXX-JP

インタビュアー: ██博士

<記録開始>

██博士: こんにちは、SCP-XXX-JP。

SCP-XXX-JP: こんにちは…博士。

██博士: 今日はあなたにいくつか質問してもよろしいでしょうか。

SCP-XXX-JP: 私に答えられる物であれば…。

██博士: ではまず始めに、あなたのその異常性が発現したのはいつ頃でしょうか。

SCP-XXX-JP: [沈黙]

██博士: 答えたくないのであれば構いませんが…。

SCP-XXX-JP: いえ…大丈夫です。一昨日、自分の携帯電話に『思い出を永遠に残せる』というサービスのスパムメールが送られている事に気付きました。ほかのスパムメールと比べて文章もしっかりしていました。今思うと浮かれていたんだと思います。メールにあった電話番号に電話してみました。もちろんケータイからではなく公衆電話から。その後ですが、ファミレスに行ったことしか覚えていません。気が付いたらファミレスで紙一枚を握っていました。そこには、思い出を残したい相手と両手で握手をすればいいという内容だけが書かれてありました。メールや通話履歴を確認しましたが、どちらも残っていませんでした。

██博士: その後はどうされましたか?

SCP-XXX-JP: …███、高校時代親友だった人にたまたま会いました。ちょうどいいタイミングだったので、別れ際に握手してみました。そしたら、本当に███との思い出を鮮明に、映像を観るみたいに思い出せるようになったんです。[溜息]

██博士: どうしましたか?

SCP-XXX-JP: …そのあと、離れていく███に向かって「じゃあな」って叫んだんです。あいつは反応しませんでした。あの時は単に声が届かなかっただけだと思いましたが、今思うと…もう私の声は聞こえなくなっていたんですね…。

██博士: なるほど、ありがとうございます。我々があなたを見つけた時の話もしていだだけますか。

SCP-XXX-JP: [数秒の間]はい。ご存知だと思いますが、私には交際している女性がいました。さっきの次の日に、彼女にプロポーズをしようと決めていたのです。近くの宝石店で結婚指輪を買って…。30万程度のですが。 その後彼女を夜の観覧車に誘いました。あそこは海が見えるので、いいプロポーズの舞台になると。 私達は観覧者に乗り、頂点に来たところで指輪を渡しました。彼女は…泣きながら喜んでくれました。 私は「末永くよろしくお願いします。」と言い…握手をしました…。そしたら…彼女が突然「この指輪は何?」 「何でここにいるの?」 「なんで泣いているの?」と…。話しかけても反応がなくて…。ずっと…降りた後も彼女は騒ぐばかりでした。…そこからは覚えていません…。

██博士: 話していただき、ありがとうございます。

SCP-XXX-JP: …あの、博士…。 私はどうなるんですか? 私に生きる資格はあると思いますか…?

██博士: …我々がなんとかしましょう。辛いことがあったらいつでも相談してください。

SCP-XXX-JP: …なら、1ついいですか?

██博士: どうぞ。

SCP-XXX-JP: この能力をなくすことは出来ませんか?もう2度と使いたくないんです…。

██博士: なぜですか?

SCP-XXX-JP: 彼女と握手した後に気づいたんです。彼女との思い出は観れるのに、███のことが全く思い出せないことに。もし次握手したら、彼女のことも忘れてしまうんじゃないかって…。そうなったら俺は…俺は…!

██博士: 落ち着いてください。これで終わりにしましょう。

<記録終了>

終了報告: SCP-XXX-JPは異常性により獲得した記憶を想起することにより精神を保っていると思われます。SCP-XXX-JPの精神の安定を保つため、異常性を付与したと思われる存在についての調査を優先することを進言します。

倫理委員会との協議により、2014/8/17までに調査の進展がない場合、記憶処理薬を用いて実験を行うことが決定した。 —O5-█

補遺XXX-JP: 2013/12/5、SCP-XXX-JPに拘束具を装着する際に███博士が体勢を崩し、SCP-XXX-JPが咄嗟の判断で███博士の手を握り異常性が発現する事案が発生しました。███博士は助けられた事をただの偶然と判断しました。この時、SCP-XXX-JPがパニック状態に陥り、自身の手同士を握り合わせる様子が観察されました。この後SCP-XXX-JPは意識を失い、20██/██/██現在に至るまで目を覚ましていません。