noyamaの落書き帳
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

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ベッドの下には誰もいません。

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの対象はサイト-81██の隔離棟の標準人型実体収容室に収容されます。収容室のベッド周辺は監視カメラによって常に監視します。監視員は4時間ごとに交代します。監視中は監視室を1分以上離れることが禁止されますが、緊急時には指定された代わりの人員に交代してください。

また、対象に対し、ベッドの下には誰もいないので確認する必要がないことを告げてください。

対象がベッドの下を確認した場合、監視員はSCP-XXXX-JP担当職員に知らせ、監視を終了してください。

説明: SCP-XXXX-JPは原因不明の不安障害の1つです。本報告書執筆現在、SCP-XXXX-JPの発生を防ぐ、または抑制する方法は確認されていません。また、SCP-XXXX-JPが同時期に2人以上の人間に発症した事例は確認されていません。

SCP-XXXX-JPに罹患した人間(以下、対象)はベッドに横たわった際に、ベッドの下から以下のような音が聞こえると訴えます。また、それを理由にベッドの下に誰かがいると考えて異常な恐怖心を抱きます。

  • 何かが身動きする音
  • 不明瞭なつぶやき
  • 何かの呼吸音
  • 鼻を小さくすする音
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ベッドの下には誰もいません。

これらは対象が周囲の物音を誤認したか、あるいは対象の幻聴です。対象がどのような証言をした場合でも、ベッドの下には誰もいないので、確認は不要です。

SCP-XXXX-JPの症状は時間と共に強くなり、最終的に対象はベッドの下から気配を感じる、視線を感じるなどの症状を訴えます。しかし、映像記録以外のあらゆる測定器の反応はベッドに下に誰もいないことを示しています。

SCP-XXXX-JPの症状は、覚醒直後などの意識がはっきりしていない状態では発生する確率が通常時に比べて30%ほど上がります。これは対象の証言が不安障害による幻聴が原因であること、およびベッドの下には誰もいないことを裏付けています。

インタビュー記録XXXX-JP-1: 2015/10/21、D-33357がSCP-XXXX-JPに罹患したことが確認されました。以下は罹患が確認されてから10日後に行われたインタビューの記録です。

対象: D-33357

インタビュアー: ██博士

<録音開始>

██博士: インタビューを開始します。D-33357、体調は問題ありませんか?

D-33357: 少しだけ寝不足だってことを除けば、他には何も。

██博士: ベッドの下から聞こえる幻聴について、何か変化はありましたか?

D-33357: いや、特には。ああ、でも、そうだな。前よりはっきり、リアルに聞こえるようになった気がする。

██博士: リアルに聞こえる、とはどのような?

D-33357: あー、そういう気がするっていうだけで、明確に何か変わったっていうわけじゃないんだ。うん。ただ、まるで本当に何かがベッドの下にいるような気がするっていうだけで……なあ、先生。あれって本当に幻聴なのか?

██博士: ええ、そうです。あなたがベッドの下から聞いた音は全て幻聴です。ベッドの下には誰もいません。

D-33357: 先生方がベッドの下に何か仕掛けでもしてるとか?それとも本当に何か……。

██博士: D-33357。ベッドの下には誰もいません。つまり、あなたがベッドの下を確認する必要はないということです。

D-33357: わかった、わかったよ、先生。何でそんな言い方をすんのかわからないけど、ベッドの下は覗くなってことなんだよな?わかったよ、覗いたりしないよ。けど、割とマジで下に何かいる気がするんだ。先生、本当に下には何もないんだよな?

██博士: ええ、安心してください。ベッドの下には誰もいませんよ。

<録音終了>

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ベッドの下には誰もいません。

インタビュー記録XXXX-JP-2: 2015/11/10、D-33357がベッドの下を確認しました。以下はD-33357がベッドの下を確認した直後に行われたインタビューの記録です。

対象: D-33357

インタビュアー: ██博士

<録音開始>

██博士: D-33357、何故あなたはベッドの下を確認したのですか?

D-33357: あんまりにも先生方がしつこいから、気になっちまったんだよ。まあ、結局何にもなかったんだけどな。

██博士: しかしあなたはベッドの下を確認した後、およそ6分の間、ベッドの下をのぞき込んだままでした。一体何があったのですか?

D-33357: あー、うん。寝ちまったんだよ。ぐっすりと。

██博士: 寝た?

D-33357: ここんところ、寝不足だったからさ。ベッドの下から音が聴こえたり気配を感じるような気がして、ずっと不安だったんだよ。けど、下には誰もいなかったってのを自分で確認できたから、安心しちまったんだと思う。それで、気付いたら寝てた。

██博士: なるほど。では誰もいなかったんですね?

D-33357: ああ、俺の勘違いだったよ。ベッドの下には誰もいなかった。これは、あれか?暗闇を見ると不安になって、何にもないのに何かいるような気がしちまうやつ。

██博士: 詳しく調べてみないことには、何とも言えません。

D-33357: ああ、うん。何か、めちゃくちゃ恥ずかしいな。誰もいないのに勝手にビビってたなんて。

██博士: 他には何か気づいたことはありませんか。

D-33357: ちょっと埃がたまってたくらいか?他には何も。

██博士: わかりました。では、インタビューを終了します。

<録音終了>








































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