ここに北極はありません

そして私は神に求めた

私はただ一言にて足る
羊飼い
二更
人よ東を見よ
他者の益
二つの川が交わる場所
夕食に朝食を
良くない事をするということ
ぜんまい仕掛けの福音
夜闇は晴れる
Agricola In Insula Est Poeta
土塊の帝国(パート1)
土塊の帝国(パート2)
土塊の帝国(パート3)
降り積もる灰
絨毯についた泥
忍耐

極寒の戦争

ウッドヴェイル・インシデント
確固たる声
マトリョーシカ: プロローグ
マトリョーシカ: パート1

壊された虚構

倫理的?

メキシコ湾

朝食に貝を

朝までまっすぐに

ずっと

ヘイムダル計画

ヘイムダル計画 — プロローグ

黒い秋 3: 不協和詩選集

バッドエンド

続き物

初日
異常音楽
着陸


アレフ=ヌル

収歛


機動部隊シータ-90

機動部隊シータ-90ハブ
水曜日、午後3時、ポール・ディマシオのオフィスで


遺言と方法

ロバート・カーター


万物の上に我はあり。

ハブ


ゴルゴタの丘で

血統


その他

旅立つためのただ一つの方法
深く
最悪のシナリオ
ある研究者の話
ファンのファン
財団へようこそ

白昼夢

もはやそれが全てだ。ぼくの持ちうる全てだ。ぼくは少年という檻に閉じ込められた全能の半神。きみは力がどこに行くのか知っているかな?ぼくらの指からこぼれ落ち、びしょ濡れの服からこぼれ落ち、失意の人へと流れ込むのさ。彼らが許しを請うのならぼくは行くんだ。そこにはぼくらの母さんがいて、道から冷蔵庫が飛び出した。ママの可憐な首は一瞬のうちに消し飛んだ。ぼくぼくらの小さな両手に血飛沫が降り、床にポタポタ滴り落ちた。今、ぼくらは皆失意に暮れている。

怪物、看守、今は彼らが僕を捕まえていて、きっと離してくれないだろう。彼らには僕の全部が必要なんだ。彼らは僕をばあばと戦わせるけど、ばあばは僕らはもう勝ったって知っている。全然納得のいく話じゃないね。僕は何を言ってるんだ?そんなこと本当は起きてないよ。クソッタレのナンセンスを吐き出す前にしっかりしなくちゃ。深呼吸だ。指はいくつあるかな……10本?10って素敵な数だね。1、2、10。よし、再開だ。

僕の名前はアンドリュー。僕はどうにかしちゃったみたいだ。何が起きてるのかも、何がきっかけだったのかすらも分からない……僕に言えるのは、17歳の時に物を壊せるようになり始めたってことだけ。つまり……僕が物に触るとそれが消え去る。僕はそれをコントロールできなくて、だから何かを壊そうとすると、すぐに人が死んじゃうんだ。

神様……もしもここが……拘置所でないなら、刑務所だ。彼らが僕を捕まえていなければ、何人の人が死んでいたか分からない。今、何人死んだ?彼らは僕が30人殺したと言うけれど、きっとそれは言い過ぎだ。そう思い込ませようとしてるんだ。分かるんだ。僕が殺したのは……僕が殺したのはママだ。でもそれは事故だ。何をしてるか分かってなかったんだ。

だけど本当は、それは始まりなんかじゃない。

俺の名前はダミエン。とびっきりのスッゲー奴さ。本当はスッゲーじゃ足りないな。俺はとんでもない、超ショッキングな事ができるんだ。これを読んでるお前らなんて夢にも思わないような事をな。いいかお前、もしもお前が空に向かって怒鳴ろうもんならちっとは注目されるよな。そうだ、俺はこの節に来るまで、騒乱の中でめっちゃ楽しい時間を過ごしたが、ここはクールだ。おんぼろハスラーのエンジンかけてヤッホーつってリラックスするのにこれ以上の場所があるか?

ここは寒い。だが私達は未だ鋭い。その機械は、自身が暴いたあらゆる砥石の上で刃を研ぎ、彼の前の枷を断ち切り新天地を開拓する。全ての形をそれは捉え、目にし、味わい、そして新たな百万通りの方法を以て触れる。幸運を祈る。

違う、そうじゃないって事を覚えているはずだ。君は我々の質問に答えなくちゃならない。君の名前は?

……そんなもの無いよ。分からない。

どこの生まれかな?

カリフォルニア。ただ……少し時間が欲しいんけど、いいかな?これは手に負えない、遠すぎて……

しっかりするんだ。いいね?君は誰だ?

分からないって言ってるだろ!クソが。1分ぽっちも待てないってのか?

頼むから落ち着いてくれ。君はここでは安全だ。

違う、だけど……すぐそこなんだ。あれは……出てきて、現れて、人をバラバラに引き裂いて。

いま君は安全だ……もう過ぎた事だ。

違う。終わったりなんかしない。どんなに最初に戻ってくれと望んでも、どんなに自分の中の隙間に潜ってこいつを制御しようとしても、何も起きはしなかった。いつも何かが境界から引き戻す。記憶力は役立たずで、そして他の日々と同じように、西から太陽が昇り、時計が0からカウントダウンを始めるのだ。

彼らは僕を変え続ける。いつもすんでのところで死にかけて、僕は世界に沿って変えられる。精神は砕けて新たな彫刻、新たな展覧会のピエス・ド・レジスタンス主役を形作る。記憶と過去は書き変えられて、名前だけしか残らない。それに僕には自分の名前が分からないんだ。