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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト-8015にある壁面に固定した球状物体が配置されている3m四方の部屋の中央に保管してください。取り付けられた球状物体は常にSCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JP-1の総数よりも三つ以上多くなるよう配置し、管理員は十二時間毎にこれを確認してください。これは、SCP-XXX-JP-1が予期せぬ事態により数が増えたとしても、被害を発生させないようにするためです。
SCP-XXX-JPの使用には管理員及びレベル3以上の職員の承認が必要です。同時に、使用申請した財団員が球状の物体を所持していないことを確認し、管理員付き添いの下行われるよう徹底してください。

収容違反が発生した場合、XK-クラスシナリオの発生が懸念されます。SCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JP-1の総数が固定された球状物体総数を上回った場合は、まず追加で球状物質を至急壁面へ固定してください。その後サイト-8015を中心に、SCP-XXX-JPが引き寄せている球状物体を確認し、これを破壊してください。破壊できないものであれば別の物体を接合し、球状でなくしてください。

説明: SCP-XXX-JPは、金色の金属でできた棒状の部分と、白濁色の玉の部分から成ります。人体に害のある物質は検出されていませんが、棒状の部分は変形しやすいため、使用する財団員にはその点に留意し扱うよう指導してください。

棒状の部分は九割以上が金元素で構成されており、その他いくつかの金属が含まれています。また、そのうちに含まれる炭素での放射性年代測定により、8世紀初頭のものであることが分かっています。
玉の部分は真珠と推測されています。構成される成分は真珠のものと近似しています1。現在まで、この部分と金属の部分とを引き離すことは成功していません。

SCP-XXX-JPは日本の奈良県の██岳にて発見されました。慈善活動として付近の清掃に来た地元警官が、多量の岩礫に包まれた状態で見つけ、その異様な外観から遺失物と判断し、麓の██交番に持ち帰ったことがきっかけとなりました。その翌日、交番内のいくつかの球状物体がオブジェクトの周囲に付着していたことを、██交番所属の財団員が認識し、SCiPとなりました。地域住民をはじめとしたこの発見に関与した一般人には、クラスA記憶処理が施されました。

このオブジェクトの特異性として、重心点が最も近くにある球状物体を一つ引き寄せるということがあります。そうされるなどしてSCP-XXX-JPに接触した球状物質はSCP-XXX-JP-1となり、SCP-XXX-JPと同様の性質を持つようになります。そしてまた、両オブジェクトとも新たな球状物体を引き寄せ始めます。引き寄せる速度と力はSCP-XXX-JP-1の総質量におよそ比例しているため、これにより引き寄せる数と速度は鼠算式に増えていきます。加えて、SCP-XXX-JPに引き寄せられてから時間が経つにつれ、引き寄せる力が大きくなることも確認されています。
ここでいう球状物体は完全な真球である必要はなく2、多少の凹凸は考慮されないことが分かっています。また、球状物体が極僅かな質量3しか持たない場合、引き寄せの対象、またはSCP-XXX-JP-1となることはありません。