Ninomae Madoka

【とんがるコーン】
ロードコーン(カラーコーンの正式な名称)。活性化すると物凄く尖り、不可視の先端30cmは[破壊できない特性を持つSCPオブジェクト等]以外を簡単に切断する、非破壊特製のナノワイヤーとなっている。
しかし、本来は指数関数的に細く尖っているだけで、刃渡りはは事実上の無限大。細すぎて相手の原子の間をすり抜けてしまっているだけ。逆に干渉不能の[破壊できない特性を持つSCPオブジェクト等]を相手にするとこの無意味な射程でも接触はできる。問題は、切断力以外は威力はあくまで持っている人物の力でしかないので、その手のオブジェクトに傷をつけることはできない。
単に破壊できない特性を持つアノマライズアイテムの石ころを強固に固定し、石ころに向かって活性化させると、当然使用者は光速(光速は越えられないからね)で地面にすり潰される。完全起動してしまうと地球を貫通しているかこのオブジェクトも星のかなたなことになるので、半起動状態でこの事故を起こし、アイテムの危険性の説明に入れたらいいな。
「ゆかいなざいだん」にならないように表現を注意する必要あり。

【世界終焉のイシ】
組成も強度もごく普通の軽石。しかし、AnomalousアイテムないしSCPオブジェクトが既知の人物は、このオブジェクトを破壊不能かつ解析不能なSCPオブジェクトと誤認する。また、このSCPオブジェクトと物理的に接触すると、対象が既知であるSCPオブジェクトとこのSCPオブジェクトがクロスすることによってKクラスシナリオが起きると発想する。当然これらは妄想の産物であり、そのようなKクラスシナリオに繋がることは実証されない。
例1)このSCPオブジェクトが「肉しか火を通せない、野菜嫌いのホットプレート(Anomalousアイテム)」に接触すると、効果が地球上の物質全体に感染して地上の動物を全て焼き尽くす…のような妄想を抱く。
元々世界を用意に滅ぼしうるKeterや危険性の高いEuclid、潜在的KeterなSafeよりも、安全と考えられているオブジェクトを優先して妄想に着想しやすい。
ただのゴミアイテム…と、思わせて、安全と勘違いしていたガチで危険なSCPオブジェクトの知られざる正体を教えてくれることもある(ビルダーベアがキチクマな正体を明かす前に正体がわかるような感じ)。もちろん、ただのいつもの妄想と区別をつけることはできないのだが、ガチで危険なSCPオブジェクトの正体を暴いた事件がセキュリティ4以上で判明する。この事件は関係者死亡ないし記憶処理によって隠蔽された。なお、この場合でもこのSCPオブジェクトが関わるような妄想を抱かせるのだが、実際は別の事象だったり他のSCPオブジェクトとのクロステストの結果だったりする。
表向きはAnomalous行きが検討されているSafeだが、実際はEuclidに分類されている。
実際はガチでKクラスシナリオ待ったなしになる可能性があるので、このSCPオブジェクトによって得た着想で実験を行うことは事実上禁止されている。表向きは「こんな下らない妄想の効果を信じて実験なんて予算の無駄。専門家なら真面目にやれ。降格すんぞ?」と上層部がキレた事になっている。どちらの理由でも、この事実にアクセス権のある4レベル以上の職員の許可を得なければこのSCPオブジェクトから得た着想を理由にしてはならない(全面禁止にしないのは、他の実験でその妄想が事実に近い場合、Kクラスシナリオ回避のために検証が必要な場合が想定されるからである)
記事としては、表向きはバカで下らないお騒がせアイテムであることを強調。裏ではその危険性を十分に強調すること。
入手経路は財団関係者家族が購入した軽石だが、これは財団に協力するために送られたギフトなのか、敵対組織が送りつけたトラップなのか、判明させずに匂わせるアクセントを占めとする。

【雲の糸】
要素は4つ
要素1:小さな0.2mm程度の蜘蛛。集合知性を持ち、花粉を主食とする(微生物が主食)。ここの知性は大してない。
要素2:蜘蛛の巣。様々な硬度や柔軟性、通電性を持つ。異様に軽い。素材は分析しても蜘蛛の糸そのもの。巨大な巣では通常はありえない性質を帯びた装置も創ることがある。原始的なカメラ構造と光ファイバー状の糸を組み合わせた眼そのものや、神経細胞代わりに雲を配置した脳そのもの、気象操作装置など。巣全体のシルエットは空中を飛ぶクラゲ。
要素3:巣全体が巨大な際に作成される疑似人格。要素2で高度な脳が造られた際にのみ存在。他種族に対し友好的で平和的。他種族を傷つけることを嫌がる。財団に自らを保護するよう依頼する。(大気汚染による絶滅を危惧している)なお、要素4に対しては積極的に殺しにいく。
要素4:要素1が接地、ないし要素2が接地した状態の要素1。高度な集団統率性を喪失し、有機物や無機物を食べ始め、脱皮を頻回に繰り返し巨大化を始める。好みは有機物のようだ。これは非常に攻撃的で、他種族に敵対的である。1mを超える大きさに成長すると要素2に該当する道具も作成する。しかし巣は作らず、空に帰ることもない。2mを超えるまでにほとんどは要素3に消される(落雷発生装置により焼かられる)。5mを超えると要素3並の知性を手に入れるが、やはり敵対的。さらに生殖能力を得る。巣は地下に作り始める。
大きさは1mm程度の小さな蜘蛛。蜘蛛でありながら花粉を主食としている。
本来の生態は上空でコロニーを作って集団で生活し、集団知性を持つ。大気中に散布される花粉(スギ花粉など)をコロニー下部から垂らした触腕のような素の一部で捕獲する、空中を生存圏とする穏やかな生物。このコロニーは空中に浮かぶクラゲのように見える。ただしこのコロニーは最大で直径が十数kmにもなる上に風向きによって移動するため、収容は事実上困難である。また、コロニーは複数確認されている。ただし、目視では多くの場合は雲と誤認されるため、発見されることは少ない。風に乗って移動する特性上、雲と同一の動きをすることも多い。
しかし、近年の大気汚染や砂漠の砂嵐による影響で、コロニーで処理しきれない重量物がコロニーに付着するに至り、時折墜落する収容違反が発生している。収容違反によって被害地域は喰らい尽くされるため、生態系が破壊されてしまう。
収容の難しさはKeterだが、同時にレッドアラートの絶滅危惧種であり、財団の保護が必要な段階である。
しかし、地上と接した固体と接触すると蜘蛛は知性を失って地上に殺到し、無尽蔵に暴食と成長を始める。1m以下はただの凶暴で危ない蜘蛛だが、1mを超えると知性的な道具を作り始め、5mを超えると単独で高度な知性と生殖能力を得る。一度5mオーバーが生まれると増殖力はかなりのもので、サイトを丸ごと潰す必要が出てくるほど。

【誇張の夢】
本体はマルウェア。このマルウェアがインストールされている(その他記憶媒体にある)音楽プレイヤー、パソコン、スマートフォンから一般的な催眠音声・催眠動画が再生され、それにより催眠状態になった者が出た際に活性化。
その催眠音声通りに、催眠状態の対象周囲2.5mのヒューム値を下げることで現実改変を行う。(対象のヒューム値も低下するが、周辺のほうが下がるため、相対的にヒューム値が上昇している状態となる。)
これによって催眠状態の対象は、催眠音声の内容に従う。一般的に解除音声を聞いている段階で現実改変を元に戻すため、最後まで聞けば問題は発生しない。
問題は後催眠や解除音声がないもの、スクリプトが未熟であったり対象との相性が悪かったりするために途中で催眠が解けてしまう際に発生する。対象の催眠の深さでヒューム値が変化するため、半端に覚めてしまうと限定的な範囲で現実改変された状態が残ってしまう。また、催眠状態という特殊な精神状態で行われる現実改変のほぼ全ては「原理を理解せずに生み出された現実改変」であり、多くの対象は脳実質に致命的で不可逆的な変性を伴うことになる。脳内麻薬過剰で多幸感のまま戻ってこなくなったり、知覚神経が過敏になったままであるなど、暗示が現実と認識されたままとなる。催眠音声の種類によってTSや動物化、異世界の住人(想定)などの肉体的な変化を伴うこともある。これらの多くも致命的な結果となりやすい。
世界中にこのマルウェアは拡散してしまっているが、セキュリティソフト会社の協力によってほぼ全てのマルウェアを壊滅させた。
なお、実際の影響は「音」であり、内容のない音(ヘミシンク音)やおべぱるす、f波ゆらぎ音等を使用しながら実際の催眠術師が催眠をかけることによっても異常性を発揮する。一般的に催眠効果を発生させない雑音や通常の音楽などでは異常性を発揮しない。

【ボディペイント】
ボディ=死体
死体に書かれた、書かれていた内容に即した限定的な現実改変能力を持つ顔料。死体に国旗が書かれていたらその国の人間の死体と思わしきものに変化する。コカコーラの瓶が描かれていたら、同体積のコカコーラになるだろう。書いている者が持つ知識によって内容は変化する。生前から書かれていて死んだ場合も同様。
「私を愛して」と書かれた死体を奪い合う骨肉の争いが発生したことで発見。
特定の個人の名前を書いた場合は、その個人のコピーに変化する。オリジナルはその死体の死因とほぼ同様の死に方をする。例えば凶暴なSCPにぐちゃぐちゃにされた死体の場合、オリジナルは猛獣に襲われたり重機に巻き込まれる事故に遭遇して死ぬ事になる。ただ、オリジナルがその程度で死なない場合(例えば普通のコモドドラトンのぐちゃぐちゃ死体にクソトカゲの名前を書く場合)もちろん死なない。または死体とそのSCPが明らかに違う形状や霊体相手などの場合は影響をあたえることはできない。

【ボディシャンプー】
ボディ=死体
死体洗浄用の洗浄薬品。中身が減らない。これで死体を洗うと欠損部分を霊体で埋め、その後霊体実体化装置と同様の原理で全身が実体化する。そして生前償われていない罪を償う衝動を持って活動を始める。元の死体部分以外は自由に霊体に戻ることが可能(もちろん外部から実体化装置を使用されたら霊体化はできない)。
しかし、償い方はその死体の持っていたスキルや性格傾向による。ある人は贖罪対象に誠心誠意の謝罪をするかもしれないし、またある人は賠償金を稼いで支払うだろう。しばしばDクラス職員に見られるような致命的な殺人鬼は贖罪対象に敵対する、ないし妨害する人物を皆殺しにすることを贖罪として定めることも考えられる。
死体は生前の記憶をすべて(記憶処理したものや死亡した際のことも含めて)持っている。贖罪に必要な事項と考えられないことは一切行おうとしない。(前述の賠償金のような場合は、銀行強盗をするかもしれないし、数百年単位で地道に働き続け、返済をするかもしれない。それの実行のために必要ならば武器を調達したり、客に愛想笑いをしたり戸籍の偽造を行ったりする高度な行動も行える。ただし、自身の趣味などを行うことはない。)財団に確保されたならば、インタビューに対して誠実に答えて友好を築こうとするかもしれないし、さっさと釈放されようと虚偽の内容を報告するかもしれない。収容されたままでは実行が不可能ならば、虎視眈々と収容違反を狙い続けることだろう。
死体の贖罪に対し、贖罪対象は贖罪を受け入れる事を選ぶと、贖罪の完遂の後に異常性を消失した死体が残される。
贖罪を受けれいないと、死体は贖罪対象を殺害し、後に贖罪対象の死体を洗い始める。この洗浄はこのSCP同様の効果を持ち、新たな贖罪用死体を発生させる。複数の贖罪対象がいるならば、その全員に選択を迫る。全員に贖罪を完遂するか殺すかして贖罪対象がいなくなると、やはり異常性を消失した死体を残す。

【アイシタイ】
死亡する場面を目撃すると性的ノーマルの人がネクロフィリアにされてしまうSCPオブジェクト。生前は通常の人間と同じように成長・生活するが、誰かに死を見られるような死に方をする(自殺や病死など)。
このSCPオブジェクトに暴露した被害者は、対象が死体であることを認識しながらその死体を大事な恋人のように扱い、マネキンのように着替えさせ、ママゴトを楽しむように食事も用意し、日常的に愛情を示す声掛けも行う。
段階がが進むと、まるで対象が生きているかのように自然に振る舞う。(対外的に「パートナーは人見知りなんだ」などと発言し、自身も本気でそれを信じているかのように振る舞う。)もちろん死体であることも同時に認識しているが、『死体を愛していることはごく自然なことであり、取り立てて特別視するようなことではない』と思考している。
この死体は腐敗することはないが、水分は蒸発しミイラ化していく。そして特異的なことに生殖器は比較的保たれる。そして被害者は自然な頻度で[編集済み]を行う。そしてその結果妊娠・出産も発生する。これによって生まれるのはこのSCPオブジェクトの特性を引き継いでいる。なお、被害者はこのSCPオブジェクトを配偶者や恋人として扱うため、被害者は必要と考えれば避妊も行うし、経済的な家族計画も行う。
なお、死体愛好性は性的趣味による性別が優先されるため、同性愛者は出産イベントに至ることはない。
このSCPオブジェクトであったDクラス職員の死体を秘密裏に入手した博士クラスが、出産に至って財団にようやく発覚するというイベントを補遺に入れる。そして、それに気付いた他の博士が告発、収容に至る。なおこのSCPオブジェクトの管理責任者となるが、彼は長年に渡って愛妻家として知られていた(もちろん妻は死体だった)というイベントを匂わせて締める。
どうみてもあかんやつや。タイトルはI死体(私は死体)と愛したい(直球)とIシたい(性的な意味で)の3つのトリプルミーニング。

【人生シミュレーター】
21bのプログラム、約200kb前後のセーブデータで構成されるゲーム。
ゲームのスタートを押した(マクロや物理的な装置でスタートを始めた場合は、そのプログラムや装置を組んだり、組むことを考えた対象)によってゲーム内容は全く異なるが、多くはアドベンチャー・ゲームの形式を取る。内容は対象が歩んできた人生をなぞる内容である。当然21bに収まる内容でもなく、使用されるグラフィックや音声データも21bに収まりきるはずがない。これが最初の特異性。
次の特異性は、ゲーム中に現れる選択肢に対し、プレイヤーは嘘をつくことができない(本当は違うのだが…)
ゲームはセーブし中断することが可能。対象以外がロードを試みるとデータが壊れていると警告が出て起動できない(例外あり)。なお、オートセーブ完備である。
エンディングは常に決まっており、主人公がこのゲームを開始する所まで。エンディングを迎えたセーブデータはロードすることができない(例外あり)
クリア済みセーブデータは対象『以外』がロードし、続きをプレイすることが出来る。これは対象が死亡するところまでプレイ可能で、エンディングはただの黒画面である。なお、対象は『プレイした内容通りの人生を歩む』。運命確定論的な状態となる。
真実は、このオブジェクトは結局「対象の過去はゲームプレイ内容に即した過去に現実改変され(つまり嘘がつけなくなるのではなく、事実に改変される)、未来も現実改変によって確定させる」、現実改変プログラムオブジェクトである。
ここまでならゲームをプレイしなければ収容可能なSafeだが、収容し実験を行った際に「プログラムのコピーがあり、出回っている」という現実改変を伴う一文をねじ込んできたため、このプログラム自身に意思があるか、プログラマに収容違反を行う意思があると考えられるため、Keterと認定。
セキュリティソフトを扱う会社にこのオブジェクトプログラム除去を行うようプログラムを仕込み、収容施設以外から排除した。
現在は現実鎖で周囲に現実改変が及ばないようにした上で、起動禁止実験禁止となっている。
怖さのキモは「他人に人生をいじくりまわされる」
ネタ枠として「記憶処理によって消えていたミーム汚染に再感染させられる」という、記憶処理キラー。
悲しみ枠として「このオブジェクトを作った人物は、改変したい悲しい過去があったが、改変後はこのオブジェクトのことなど忘れてしまった(作る理由を喪失してしまったから)」という理由を何処かに忍ばせる。
21bは21g(魂の重さ)、200kbはヒトゲノム情報をATGC 00 01 10 11 に当てはめたビット数から計算。