異常領域中心に位置するSCP-XXX-JP(画像検閲済み)
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-██内の半屋外収容エリアに静置されます。 領域内にDクラス職員を含む動物を侵入させる実験は、主任研究員と担当研究者の計二名の許可が必要です。
オブジェクトに対するインタビューは遠隔操作ドローンを通じて行われます。オブジェクトに与える情報は実験開始前に主任研究員に通達し、精査されます。
説明: SCP-XXX-JPは██████の████ ███████に位置する、異常性を有する種不明なウサギの死体です。頭部上半分を大きく欠損しています。
SCP-XXX-JPを中心とした半径10m前後の不定形の領域に侵入した動物は、滞在している間ゆるやかに頭蓋骨の崩壊、髄液の増加、脳の溶解、頭部筋肉の腐敗と剥離などを生じます。最終的に侵入した動物は、頭蓋骨の崩壊や脳髄の液状化により死亡します。この現象の開始は領域内の地面を踏む事、不定の時間滞在する事をトリガーとしており、鳥や木伝いに侵入し地面に触れず滞在する動物においては現象の発生は確認されず、空中から侵入した後に地面に降りた場合は同様の現象を生じました。
この現象を止める方法は今のところ未解明で、領域からの退去あるいは領域内中空に移動した場合でも頭部の崩壊は持続されます。
SCP-XXX-JPは意思疎通を行う能力を有しています。未知の原理で周囲の状況を知覚するほか、頭部崩壊を引き起こしている動物を介した文字や音声による簡単な会話を行うことが可能です。
以下の記録はSCP-XXX-JPとの初回の意思疎通時の記録です。
対象: SCP-XXX-JP(以下「対象」とする)
記録者: ████博士(以下「Dr.」とする)
補足: SCP-XXX-JPから発せられた初回の意思疎通は、オブジェクトの影響を受けた複数の鳥類や小動物による、立木の打音を利用した簡易なモールス信号(S-O-S)であった。████博士がこれに気づき、試験的にドローンを介した音声、文章、立木の打音を利用したモールス信号による返答を行うことでオブジェクトとの意思疎通を試みた。このインタビューは影響を受けた動物が死滅するまでの22分間の間行われた。なお、以下は翻訳文であり、記録原文は英語である。
<記録開始>
Dr. : 聞こえますか。
対象: はい。たすけて。
Dr. : OK。名前は?
対象: テイラー(T-A-Y-L-O-R)
Dr. : OK、テイラー。今どこにいる?
対象: めのまえ。
Dr. : ウサギ?
(ここにインタビュー入れる)
要約:SCP-XXX-JPは対象を自身に限定された現実改変能力を持っていた人間。多分10歳前後。睡眠中に自身を変異させることが出来、その間の事は夢として知覚していた。午睡中に鳥やウサギに変身して山林を駆け回っていたが、猟銃に頭部を打ち抜かれ斃れる。夢の中で零れた頭部を集めようとするうちに、自身の死に気がつき始め、目覚めと共に訪れる死を恐れるようになった。
― 多分もう限界なんだわ、なんて、他人に弱音を吐くような人間だったとは自分でも思わなかった。
SCP-XXX-JPは長さ60cm、幅2.6cmの異常性を持つ孫の手です。素材はいずれも非異常性で、単一のナラ材の表面にニスが塗られています。
SCP-XXX-JPを通常の孫の手と同様に使用した場合、使用者は「自身の背後に死体袋が吊り下げられている」と知覚します。この認識は直感的なものですが、嗅覚、SCP-XXX-JPで背後を探る場合は物にぶつかる感覚など、体感的な物として現れる場合もあります。
これに加え、SCP-XXX-JPを用いて背中をかく際、利用者は地面方向にSCP-XXX-JPを押し下げる動作は死体袋のファスナーの解放に繋がると認識します。実験時、SCP-XXX-JPの使用者は次第に恐怖、不安が増大し、平均して20往復程度でSCP-XXX-JPの使用を放棄します。
SCP-XXX-JPの長期使用により死体袋が開放された実例は財団観測下で3例、収容以前に開放されたと推測される事案は1例が確認されています。開放後には物体の出現、使用者の転移などの何らかの異常現状が発生しますが、これらの現象には現在法則性が認められていません。
以下の記録はSCP-XXX-JPの長期使用により初めて異常現象が確認された際の実験記録です。
対象: D-XXX-JP
インタビュアー:
付記: 実験室内には2名の武装した監視官を設置し、
<録音開始>
(DはSCP-XXX-JPを手に取り、肩越しに背中を掻く。被験者は2回背中を掻いて手をとめる)
(D-XXX-JPは背後を確認した後、再びSCP-XXX-JPを使用するが、再び手を止める)
:なぁ、俺の後ろ……。
(D-XXX-JPはSCP-XXX-JPを背中に向けたり下ろしたりしている)
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<ここに記事原案>
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記事のタイトル:
付与する予定だったタグ:("人型""Euclid""ゲーマーズアゲインストウィード"など)
主要な異常性:("このオブジェクトは人を襲って、キャンディーに変えてしまいます"など)
記事の簡単な要約、オチ: ("三度も収容違反を起こし、その度に大慌てで対処しますが、最後には財団に従順になります"など)
その他アピールポイントなど:("コメディ調の作品です、笑えるネタが書きたい人はどうぞ!"など)
- H
- I
- J
- K
- L
- M
- N
- O
- P
- Q
- R
- S
- T
- U
- V
- W
- X
- Y
- Z
- 123
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-██内の、耐熱性の床材を使用した収容室に収容します。SCP-XXX-JPは損傷を防ぐために、頸部に相当する位置を切り抜き穴を開けた台に横に寝かせた状態で固定します。穴の下には耐熱性の容器を設置し、定期的に頸部からの分泌物を回収します。分泌物は凝固剤を加え、冷却後に廃棄してください。
説明: SCP-XXX-JPは異常性を有する雄の鶏(Gallus gallus domesticus )です。
SCP-XXX-JPの頸部には太さ2 mmの綿糸による乱雑な縫合が施されています。これは一度頭部が完全に切断された後、再度胴体と縫合されたものと推測されます。切断面の頭部側からは絶えず高温の油が流出しています。このためSCP-XXX-JPの胴体部は羽毛が焼け焦げ、皮膚は重度の火傷を負っています。胴体はそれが原因とみられる苦痛を示しますが、頭部にはほとんど変化が見られません。また、綿糸を抜いて頭部と胴体を分離する試みはこれまでに成功していません。
SCP-XXX-JPは声帯を損傷し、明瞭に鳴くことはできません。しかしながら、 SCP-XXX-JPは人語を理解し会話を行う能力を有しており、文字盤を用いて財団職員のインタビューに受け答えることができます。SCP-XXX-JPは複数の言語を理解できるようですが、好んで英語を利用します。
以下はSCP-XXX-JPへのインタビュー記録です。
対象: SCP-XXX-JP(以下「対象」とする)
インタビュアー: エージェント・████ (以下「A.」とする)
補足: SCP-XXX-JPの返答は文字盤をクチバシでつつく事で行われています。SCP-XXX-JPの要望により、インタビューは英語で行われました。以下はインタビュー記録を翻訳したものです。
<記録開始>
A.: SCP-XXX-JP、聞こえるか。
対象: (「Y」を何度かつつき、「YES」の意を示す)
A.: OK。インタビューを開始する。まずはじめに、おまえが起源を教えてくれるか?
対象: 罰。[15秒間、オブジェクトが足で頭部をかく仕草をする。オブジェクトは苦痛を示している。] 騙した。
A.: 騙した?それはどう言うことだ。
対象: ただ朝をいつもより早く知らせた。一番鶏よりも早く。それが私の役割、永久の闇の中をさまよう者共の中での。
A.: それだけで罰せられたと?
対象: 致命的だった。多くの人がただ少し早く起きた。[頸部から分泌される油の量が増加しているように見える。オブジェクトはさらに苦痛を感じている。]彼らは移動を始めた。
A.: 移動?どこへ?
対象: 新たな世界。新たな暮らし。闇と氷からの脱却。光。満ちる。
A.: 新しい居住地を探していた集団だった、ということか?
対象: [逡巡の後、オブジェクトが「Y」をつつく。]
A.: 何がそのときに起きた?
対象: 裏切り。私は彼らを裏切った。[オブジェクトの頸部から漏れる油の勢いが更に激しくなる。油温も増しているようで、頸部以外の羽毛の一部が黒く焦げ始める。] 私は天蓋を拝むことができた。空は青いのかと泣いた。そして私は後方の穴を塞いだ。彼のような醜いもの達があれ見るのは、汚らわしいことだと思ったのだ。丁度その時に彼らを通りがかる見張りに見つけさせ、殺させた。[休憩の意が示される。5分間の沈黙が続く。]
対象: 私は光の元で暮らした。これにあきたらず、なお光に近づくため、あらゆる手で登りつめた。能無しそれが欲しかった。しかし、ある時私の罪が暴かれ、私は裁かれた。
A.: それで現在の姿に?
対象: 今見えるのは赤。炎(flame)。彼らの怒りが眼前で、眩く、業火のごとく燃えている。尽きる事の無い燃料により。
A.: 燃料とはこの頭部からでている油のことか?
対象: これが頭に見えるのか。
A.: 私からは鶏の頭に。自力では脱げないのか?
対象: 不可能。もはや光芒は死し、これが私にとっての唯一の光。これは光芒の残滓。私は光に満ちている。光芒はここにある。
<記録終了>
事件記録:
—SCP-XXX-JPは重大な損傷を被るような危険に晒された場合、自身の頭部を周囲の生物(以下”対象”とする)の頭部と瞬時に置換する習性があります。収容後の実験では最小でドブネズミ、最大で成人男性との頭部の置換が確認されました。明らかに切断面の大きさが一致していないにもかかわらず、対象の頸部に接続されたSCP-XXX-JPの頭部と、SCP-XXX-JP頸部と接続された対象の頭部は明確な意識を持ちます。なお、SCP-XXX-JPの頭部は置換後も絶えず油を分泌するため、対象の胴体は致命的な火傷を負います。また、対象の頭部は自身の胴体の損傷を知覚しており苦痛を示します。
SCP-XXX-JPの頭部が危険が取り除かれた事を把握すると、再び置換が行われ互いの頭部は本来の胴体に戻ります。多くの場合、置換の対象は皮膚及び内臓の火傷により死亡します。—- ボツ
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは標準的人間型オブジェクト収容セル内に収容してください。SCP-XXX-JPは現在収容に対して協力的ですが、軽度の鬱傾向がみられるため月に一度医師によるカウンセリングが行われます。
オブジェクトに関する情報は人を介する伝達によって改変されるため、実験記録や対話記録はSCP-XXX-JPにより検閲を受けた印刷物か、SCP-XXX-JPの肉声を含む録音記録を直接渡してください。
また、SCP-XXX-JPの報告書を更新する場合、オブジェクトの情報に関する箇所のみオブジェクトによる訂正を加えてください。
説明: SCP-XXX-JPは肉体的、精神的には異常性を持たないモンゴロイドの20代男性です。SCP-xxx-JPの異常性はSCP-XXX-JPが関係する情報(以下SCP-XXX-JP-aとする)が伝達される際に生じます。
SCP-XXX-JP-aには、他者を媒介して第三者へと伝達される度にランダムに虚偽の情報が本来の内容に加わる形、あるいは入れ替わる形で追加されるようになります。追加された情報が本来の情報に対して整合性が損なわれている場合でも、情報の発信者と受信者はSCP-XXX-JPに指摘されるまでは違和感を覚えません。また、両者が既にSCP-XXX-JPの情報を有している場合、情報発信によって追加された虚偽の内容が正しい物であるとして記憶されます。
なお、この報告書もSCP-XXX-JPの異常性の例外ではありません。
**実験記録001 **
対象: SCP-xxx-JPの情報を持ち合わせていない職員5人
実施方法: SCP-XXX-JPに職員一名を接触させ、後述の情報を得る。その後、接触した職員はその内容を他の職員一人に口語で伝達する。伝達された職員は得た情報を他の職員一人に口語で伝達し、これを3人分繰り返す。全員に情報が受け渡されたのち、各職員はそれぞれが得た情報を紙に書き出す。
使用した情報は次のとおり
・出身地
・性別
・年齢
・髪の色
・家族構成
注意: 以下の内容は実験結果に加え、書き出しの際に何らかの虚偽が追加されている可能性があります。
結果:
人数 |
年齢 |
性別 |
髪の色 |
家族構成 |
元の情報 |
2█ |
男 |
黒 |
父、母、弟 |
伝達1人目 |
22 |
男 |
黒、毛量は少なめ |
父、母、弟、犬2匹 |
伝達2人目 |
20代前半 |
おそらく男 |
スキンヘッド |
母、弟、犬12匹 |
伝達3人目 |
25 |
男 |
スキンヘッド |
弟、犬1匹 |
伝達4人目 |
25 |
男 |
五分刈り |
弟 |
分析: 他者を媒介するたびに虚偽の情報が本来の情報に対してランダムに追加、置き換えられた。
実験記録002
対象: SCP-XXX-JPの情報を有する職員5名
実施方法: 各職員は個別にSCP-XXX-JPと接触し、実験001と同様の情報を得る。その後、職員に一人ずつSCP-XXX-JPの情報を出来るだけ詳しく口語伝達させた。なお、自身の有する情報と伝達された情報に極端な齟齬が生じていると感じた場合は実験を中止するように各人に指示してある。
結果:
人数 |
年齢 |
性別 |
髪の色 |
家族構成 |
元の情報 2█ |
男 |
黒 |
父、母、弟 |
一人目 |
22 |
男 |
黒 |
父、祖母、弟 |
二人目 |
23 |
男 |
黒、短髪 |
父、祖父母 |
三人目 |
27 |
おそらく男 |
黒 |
祖父母(父方、母方) |
四人目 |
不明 |
男 |
黒 |
祖父母(父方のみ) |
分析: 既に情報を有しているにも関わらず、被験者は齟齬は無いとして伝達を続けた。SCP-XXX-JP-aには新たに伝達された情報が正しいと思い込ませる何らかの効果を持つと考えられる。
対象: SCP-XXX-JP
インタビュアー: ██博士(以下「インタビュアー」とする)
付記:
<録音開始>
インタビュアー: それでは対話を開始します。SCP-XXX-JP、あなたが自身のこの特性に気づいたのはいつからでしょうか?
SCP-XXX-JP: [数秒考え込む] 僕が、いや、僕についての情報がおかしくなったのは、21の時、大学3年生の間ぐらいだと思います。他の皆と同じように、大学に入って一人暮らしをして、勉強と部活に打ち込んで……。二年生も終わりに近づいてきた時にそろそろ就活か院とか、今後の人生の方向性を考えてたんですけど
インタビュアー: [SCP-XXX-JPの発話を遮る] できるだけ端的にお願いします。
SCP-XXX-JP:
SCP-XXX-JPに関する「虚偽の内容」は改ざんされるのか?→自分について陰口や噂でぼろぼろになる過去。暴力、いじめ、酒、犯罪未遂。全て今の状況に帰結するので、情報が改ざんされたように見える。←過去改変は実際お腹いっぱいなのでは(JPなら240、280)
SCP-XXX-JPが嘘をついている場合は?改善される場合とされない場合を考える
SCP-XXX-JPは善人か悪人か?悪人なら異常性を悪用?→あくまで運任せの情報伝達なので難しい。
一致しない戸籍や血液型、問題点、情報社会、リテラシー?
SCP-XXX-JPが他人に成り代わる?←ザガリーキャラハンなのでは(せやな)
実はSCP-XXX-JPは虚偽の人物で誰かがSCP-XXX-JPに成り代わっている?←すでにある
本来は自分にのことついてついた嘘がホントになっちゃう人
「ヤマタノオロチとイカ」
SCP-XXX-JPは未知の金属で作成された長さ80cmほどの棒状の金属片です。SCP-XXX-JPは水中に存在する場合自身を軸として取り囲む形で実体(SCP-XXX-JP-1)を即時に出現させます。SCP-XXX-JP-1の外見特徴は、大きさを除けばスルメイカと酷似しています。
SCP-XXX-JP-1は未知の原理による発声により意志疎通を行うことができます(現在-1はSCP-XXX-JPを常に水中におく形の収容を望んでいます)。SCP-XXX-JP-1は自身を「██川の化身」と自称し、八つの足を頭部、動部を尾、食腕を枷であると主張し、見知らぬ砂地に長い間捕らわれているとして財団に救援を求めています(位置は情報によれば██県の山中に相当しますが、現地に関係性のあるものは見つかりませんでした)。
くしなだひめへの一方的な恋慕、██県の山中は川の分岐点
「人身事故への舌打ちを煮詰めたような人間の汚さ」
案:周囲の思考を録音、再生できるアイテム→回収時のログで見せる
「如来観光による宇宙旅行」ネタかぶり,ぼつ
記入すると好条件の時に(快晴、無風)生身のまま宇宙に射出される申し込みフォーム(死にはしない)
発案者の手違いで射出された人は遠くの星の衛星軌道に乗ってしまう→死ぬまでぐるぐる回り続ける人々
Dクラスが軌道からの脱出に成功し現在地球に向けて帰還中。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル:
説明: SCP-XXX-JPは「(出現時の西暦)年宇宙の旅!~お手軽コズミックトラベル」というタイトルのついた、インターネット上や雑誌に出現する広告及び申込み用ハガキ、申込みフォームです。このオブジェクトによる異常性はSCP-XXX-JPに要綱を記入し応募を完了した際に発生します。
SCP-XXX-JPの提出が完了した人物(以下「対象」とする)が屋外に存在し、かつ天候条件を満たしている場合、対象は垂直に空中に発射されます。一度空中約80mの高さまで到達した対象は、足の裏辺りから生じるジェット噴出の様な現象により推進力を得て加速しながら地球外に向かって飛行します。加速に伴う重力や酸素濃度の低下といった影響は対象には一切生じない様です。
「全人類財団職員説」
・財団職員も要注意団体も、果てには一般人も与えられた役割を演じているに過ぎない←これが収容プロトコル
「建材アリ」
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81
説明: SCP-XXX-JPはその形態や習性、既存の昆虫との遺伝子的な関係からハチ目に分類されると推定されている昆虫の一種です。SCP-XXX-JPは一匹の女王を始め、繁殖期にのみ出現するオスと生殖機能を持たない多数のメスによる労働階級により構成されたコロニーを形成します。なお、いずれの階級のSCP-XXX-JPも体長と同程度の長さの羽を有しており、長時間、長距離の飛行を行うことが可能です。
SCP-XXX-JPは建築物の、地表から高さ約20mの位置にある屋根裏や壁の中にのみ営巣します。SCP-XXX-JPの主食
「あの日の友達」
イマジナリーフレンドキノコ
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:
説明: SCP-XXX-JPは3~12歳のヒトに感染する菌類です。その形態やライフサイクルから大まかには担子菌類に属していると考えられています。SCP-XXX-JPは特に免疫が低下しておりかつ精神的に脆弱であると判断される幼児、児童にのみ感染します。SCP-XXX-JPに感染した子供(以下「感染者」とする)は発熱、倦怠感、悪寒、筋肉痛など典型的なインフルエンザA型に似た症状を呈します。
「電波寄生虫」
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:
説明: SCP-XXX-JPは人間を宿主とする未知の寄生虫の一種です。SCP-XXX-JPの特異性はその感染経路にあります。幼生期のSCP-XXX-JPは実体を持たず、テレビのアナログ放送に使用される電波に生じた複数のノイズの連続として出現します(SCP-XXX-JP-1とする)。この連続したノイズは電波の送信開始から受信後に映像として出力される過程内で偶発的に生じた物です。
このノイズの影響が現れたテレビの映像と音声(SCP-XXX-JP-Aとする)を人間が認識した場合、脳細胞の一部に全能性の復活、塩基配列の変化及び染色体数の減少などの変異が生じます。変異が生じた細胞は自身を細胞分裂によって複製し、最終的に有鉤条虫によく似た実体を取るようになります(この実体をSCP-XXX-JP-2とする)。なお、デジタル信号を用いた電波ではSCP-XXX-JP-1の情報を含んだ一連のノイズのうち、エラー訂正により修正できない箇所は映像、音声として出力されないためSCP-XXX-JP-1が人間に感染する事はありません。また、SCP-XXX-JP-Aの映像や音声のうちいずれかを単体で認識した場合や、ビデオテープのような信号を劣化させる記憶媒体に記録したSCP-XXX-JP-Aの複製を閲覧してもSCP-XXX-JP-2に感染することは無い事が判明しています。
・書いてて頭使うからいまいち面白いのかわからない。「放送」と「寄生虫」、報道規制?報道寄生?
・感染後をどうするかで悩む。ここで差別化すれば、できれば強いのだが。
・実はこの報告書も虚偽でそもそもそんな寄生虫は存在せず、テレビを視た人に対して過剰な心配を与えるだけのオブジェクトだった……なんてのもありか。ページ開くたびに異なる説明が出てきてもよい。情報統制、世論の形成。狭い世界に色眼鏡ってか
"間引かれる未来"
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: 未定
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP発生を防ぐため、全財団職員には適切な職務が割り当てられます。具体的な内容は各職務ごとに用意されたプロトコル”セフィロト”を参照してください。(未完)
説明: SCP-XXX-JPは現在私たちの位置する宇宙を含む、複数の並行世界線に生じる現象です。SCP-XXX-JPにより、並行世界は不定期にその存在を消失させます。現象発生の詳しい条件は不明ですが、ラインスタ式異世界線観測装置での調査により主に宇宙規模の現実改変や世界終焉シナリオ、複数の高度知性生命体文明の存続が実質不可となるなどの大規模な変異(主に人類を基準としているもの)が生じた場合に数か月から数年以内に該当の世界線が消失するという仮説が打ち出されました。
SCP-XXX-JPの観測後、我々は他の相互連絡可能な世界線上の財団、あるいは財団に該当する組織と情報の交換や協力を行い上記の仮説の検定と立証を行っています。これと同時に、財団ではSCP-XXX-JP発生条件を現在の世界線が満たした際に世界線逆行装置と複数のオブジェクトによる任意の時間軸への転移を行うという大規模な時空間転移を計画しています。現在、現行の世界線を主軸とした(ここに現在の年月日が入るように)年以降の分岐世界線において任意点への転移は理論上実行可能という段階にまで開発が進んでいます。
セキュリティクリアランス4/XXX-JPの職員のみ閲覧可能
追記1: SCP-XXX-JPの観測後、サイト-8101では既存の異世界観測装置による並行世界線観測を本格化させると共に、ある程度の分岐点以降の世界線についての予測を行うために観測装置の改良を進め、現在からおよそ500年前後までの大きな世界分岐点を観測する事に成功しました。今後500年の現行世界線について、分岐後暫くすると主流の世界線軸に合流する微細な無数の分岐点を除くと、新たな世界線へと続く大分岐点は9箇所のみであることがわかりました。その内の2つの分岐後世界線では人類が衰退傾向にある事も観測により判明しています。また、多くの微細分岐世界線が一堂に主軸へと合流する一点の存在も確認されました。なお、観測可能範囲外においてこれらの世界線が分岐後にどのような合流と変遷をたどるかは不明です。
追記2: 並行世界戦の財団による情報の優先的な提供協力により、SCP-XXX-JPが発生しにくいと考えられる条件を整えていた世界線(通称:XXX-β-u群)が突如として通信不能となりました。以前この世界線の分岐点を観測した際は大分岐点は約300箇所、微細分岐点は正確な測定が不可能なほど存在していましたが、これらも観測不能となりました。現在消失点の緻密な観測によりその原因を調査しています。
メモ
・イメージとしては植物の剪定とか病虫害防除の様に、他の世界線の繁栄の為や他の世界線への被害が大きくなる前に邪魔な物を摘み取ってしまおう!って感じで未来が消失してる。(他の世界線から観測すると平行世界が消えているように見える)
・平行世界が存在できる数は実は有限である。
・やがて何らかの形で「収穫」される可能性をほのめかしたい
・他になんか不安をあおる要素が欲しい
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熱帯夜。待宵月の夜をしっとりと霧が包む。コンビニで165円のチューハイとホットスナックのメンチカツを買って、蒸し暑い部屋へと帰宅する。感傷に浸るには人生まだ早いとはいわれても、つらい時はつらいいものだ。辛いときはうまいものを食うに限るし、実際今からそれを実行するつもりでいる。鍵を差し込み、開ける、暗闇が自分を待つ。玄関の電気をつけてそれを追いやる。
乱雑に靴を脱ぎ、どかどかとリビングへ。四畳半の真ん中に置かれた、すっかり黒鉛で煤けてしまった天板に、買ったものと冷蔵庫の物で構成された今日の夜食を乱雑に皿に広げる。普段は使っていない20型テレビのプラグをコンセントに差し込み、リモコンの赤い電源ボタンを押す。にぎやかな人の声。陽気な効果音。
深夜のテレビは見る物に乏しい。せいぜいニュースとか、アニメとか、ちょっと過激なバラエティ番組とかだ。進んでみようとは思わない。もはや自分にとってテレビは見るというより聞くもの、寂寥感を埋め合わせるBGMをでろでろと垂れ流すジュークボックスに成り下がってしまっていた。
生憎自分は今楽しい気持ではない。かといって楽しい気持ちにはなりたくない。一時の解消は次の一撃を重く鋭い突きへと変えてしまう。ここは少し、自分がデキる人間であるという妄想に捕らわれたいものだ。知性あり思慮深い人間、未来を見いだせる人材であると。
民放のニュースにチャンネルを合わせる。今夜も世俗を聞き流しぼんやりと夜食を口に運ぶ。食べながら少し将来の事なんかを考えて、でもそれはメンチカツの油と酒のうまみに流されて、それを背景のニュース番組が引き止める。少なからずとも、孤独と空腹は紛れる。いつも通りの夜。よくない夜だ。心が虚ろだ。
メンチカツを平らげ、前々から作り置きしていたゴボウのきんぴらをつまみに酒をあおっていると、ニュース番組は特集のコーナーに移っていた。
「……のコーナー。犯罪心理に詳しい専門家のイガラシさんをお招きしてお送りします。さて、今回はxx県で起きた、痛ましいストーカー殺人事件についてですね。イガラシさん、何故今回容疑者は被害者の自宅を突き止めることが出来たのでしょう?」
フリップにはかわいらしい女子大生の顔写真。話を聞くと殺害後に遺体はバラバラにされたらしい。数年に一回ぐらいはありそうな、予定調和の非日常だ。悲しいお話。たしかSNSでうっかり心優しい偽善人が、失踪者探しを謳って情報を集めていた犯人に被害者の活動圏や住所を教えてしまったのだっけ?可愛そうに、という一般的な憐憫を向けることぐらいしか自分にはできないが……。顔の見えないインターネット、一昔前ならなかなか手の届かない情報も、今ではやり取りが簡便になってしまった。便利ではあるが、同時に人間は用心深さを無くしたような気がする。
そんな少し知的な考えをしている自分とアルコールに酔いしれる。つらさはまだあるが、幾分か楽になったような気もする。淡々と流れるアナウンサーとゲストのやり取りは、心を荒立てることは無い。ただ夜のさざなみの如き虚無がそこにあった。
一通り皿を空にすると、食器を流し台の桶に乱雑に全部ぶち込んだ。洗うなんてことはしない。きっと明日の自分がやってくれるはずだという根拠のない確信がそこにあるから。五日分の皿は澱んだ水の中でやがて来る明日をみるのだ。いつ来るのかわからない明日を。
俺が殺し……いや、終了したのは確かだ。しかしあれから3日も経つのにあのクソ忌々しい黒衣のデブは、未だに自身のオフィスから死体を撤去していない。いつもならすぐにあの下卑た薄笑いを浮かべながら、駐車場の裏側にシャベル片手に向かっているというのに。気にしすぎだとは思うが、何かがおかしい。
ふと嫌な考えが頭に思い浮かんだ。もし、このまま奴が帰ってこなかったらその時の責任はだれが負うんだ?あの黒豚は今まで顔を真っ赤にした職員にどんなにグチャミソの肉塊にされてもどこからかひょいと帰ってきた。職員を職員が殺すなんてよくよく考えたら業務に支障が出るようなことなんだけども、誰も大和博士の終了に関しては何も言わなかった。帰ってこないなんて前例が無かったんだ。誰も罪に問われない。予定調和。ご都合主義。茶番。
そしてあいつは仮にも財団に努める研究者であり、当然あいつが担当になっているScipだってある。担当責任者がいなければ今後の方針が決まらない。現に奴の研究室では計画が一時凍結されてしまっている実験が出てきてしまった。そろそろ次の担当者が出てくるとは思うけれど、今は「ここ数日」というごく些末な犠牲かもしれないけれど、何があるか分からないのがこのクソッタレじみた世の中だ。あいつの研究が万が一の時に人類を救う可能性も決して0.00%とは言えない。俺のせいで可能性の世界は破滅へ歩むことになるかもしれないのだ。そうなれば、もう取り返しはつかない。あまりいいことには思えないが、あいつを見つけねばならない気がした。
「どこまで他人を不愉快にすれば気が済むんだ、あいつは」
俺は大和博士だったものに唾を吐きかけ、オフィスを出る。
大和博士に対し殺意ではなく心配の念を抱いたのはおそらく俺が全職員で最初だ。そして最後であってほしい。