アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの持つ性質上、サイト-8102内にあるイエネコにふさわしい玩具、寝具、収容以前に愛用していた犬のぬいぐるみと排泄施設が用意された日本和室の四畳半の形式をとった部屋に収容して下さい。犬のぬいぐるみはSCP-XXX-JPの刺激を避ける為、清掃時はSCP-XXX-JPから遠ざけないように行ってください。奪おうとして来ます。SCP-XXX-JPに食事を与えるのは午前8時、午後6時の一日計二回、████社製の固形餌を200g与えてください。SCP-XXX-JPが不満そうに暴れ出し、収容上問題があるためです。糞尿はSCP-XXX-JPを過剰に刺激させる行動がSCP-XXX-JPに感知される事を避ける為、実験、清掃目的以外でのSCP-XXX-JPとの接触は禁じられます。SCP-XXX-JPを実験・清掃には、イエネコの飼育経験を有し、犬猫アレルギーを持たず、動物に対しての愛護精神を持つ職員が行うべきです。
説明: SCP-XXX-JPは通常時、日本原産の三毛猫種に見られる模様を持つイエネコの雌のように見えます。その異常性は、SCP-XXX-JPが何らかの警戒、恐怖的な事象を感知した際に発現します。SCP-XXX-JPは普段、通常のイエネコが持つ成分で構成される肉体、毛を持っていますが、SCP-XXX-JPが警戒すべきと判断、恐怖を感知した際にそれが持つ肉体と毛を変質させて模様を変え擬態する、カメレオン科に見られる性質を持ちます。また、変質した肉体・毛はSCP-XXX-JPが擬態したオブジェクトが持つ成分、DNAに変化し、それに伴ってSCP-XXX-JP自身の質量が変化していることがSCP-XXX-JP-Aによって確認されています。発現した異常性は、SCP-XXX-JPが心理的に安定してから30分程で通常の肉体へと戻ることが確認されています。
SCP-XXX-JPは、██県██市に所在する永川氏の自宅で20██年5匹の兄弟猫と共に生まれました。当初、永川氏はその異常性を認識しておらず、██月に永川氏の兄弟が自宅に訪ねた際にSCP-XXX-JPの異常性が発現され、財団が発見、収容に至りました。現在、永川氏についてはSCP-XXX-JP-いで行われたインタビューを終えた後、クラスB記憶処理を施した後に解放しました。兄弟猫には異常性は見られず、何故SCP-XXX-JPだけに異常性が発現したかについては調査が続いています。
実験記録SCP-XXX-JP-A - 日付20██/03/05
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: 意図的な刺激、それに伴う変質での擬態がもたらす変化の調査。直径1cmの穴が側面に上部、左右側面に無数に空いたアクリル容器の中にSCP-XXX-JPを入れ、質量の変化の計測を行う。
結果: 体重計の銀板に擬態。質量の増加を確認。
分析:あまり快く受け入れてはくれなかったようだ。SCP-XXX-JPの抵抗への対応には苦労した。今度からはある程度にイエネコ、SCP-XXX-JPに対して”慣れた”職員が実験を行うべきだろう。恐らく、負わせられた傷には問題は無いと思われる。職員には後で、絆創膏を与えることにする。-████博士
実験記録SCP-XXX-JP-B - 日付20██/██/██
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: 性別の判定、変質後の染色体の変化の調査の為、採血によるDNA検査を行う。
結果:イエネコの雌と判明。変質後はカメレオンに見られるゲノム構成が確認。
分析:採血には成功したが、その前から既にとても嫌がられてしまった。これは一般的なイエネコによく見られる察知能力であるが、変質されるととても監視が面倒なので今後は注射を避けるべきだろう。-████博士