消えていくさんすうちょう
Untitled Kingdom
気まぐれな信号
いーろ、いーろ、なーにいろ・・・蛙。色鬼の掛け声で接触している面の色を変え、蛙が着地するまでに色に触れることができないとあらたな鬼として蛙に飲み込まれ蛙になる。色鬼に勝つとめっちゃ悔しがる。
すきなことだけでいいせかい・・・感染した人に全てが自分の思い通りにいっているという認識災害を付与するウイルス。最初は嫌いな食べ物が好きな食べ物だと認識する、嫌いな人を認識しないか別の好きな人と認識するなどで済むが最終的にこの世の全てが一番好きなものに見える。とどのつまり排泄物と食べ物の違いや人間とどうぶつの違いなども認識できなくなるためそのうち死ぬ。でも死ぬときはみんな笑顔
メタタイトル未定・・・蛸葦廃船。東大阪の町工場で発見されたミシン。ボタンを押すとボタンを押した人の思い出のワンシーンを刺繍で描き出す。描き出された刺繍画には誇張や捏造、美化などが多分に含まれるが、対象は思い出と寸分違わぬ絵だと認識し、以後思い出がそれにすり替わる。
太宰治ごっこ・・・小説家、太宰治の作品を読むことで発生する精神異常。太宰治の生前のエピソードになぞらえた行動を異常性、非異常性問わず行う。恋人がいる場合は必ず心中を試みる。
メタタイトル未定・・・各地で発生する存在しない「伝統行事」。「伝統行事」が出現した地域の人間は今まで存在しなかったそれを古来から伝わる由緒正しいものと思い込む認識災害を持つ。
幸せはライスクリスピーの中に・・・██社製ライスクリスピー。一本食べる毎に存在しない『思い出』が植えつけられる。記憶処理でも消えることはない。
メタタイトル未定・・・ランダムな家屋に出現する中指。一般的に法、規則、倫理に反する人物の周囲に出現する。DNA検査の結果全て同一人物の中指と判明した。
詰め込み教育・・・食べられるノート。筆記した内容を寸分違わず覚えることが出来る。この際、筆記具の成分に含まれる有害物質は効果を発揮しない。食べ続けると他のノートも食べ始め最終的にノート以外食べなくなる。ラストで収容違反してお詫びの文が出現する。
記事を開いて読み始めしばらくしたら鈴の音がして読み進めるにつれどんどん大きくなる(エモい)
鈴の音が大きくなるにつれ記事の内容がおかしくなる(とてもエモい)
ぐぶうと一声、蛙が鳴いた。
このフレーズエモエモのエモだからどっかで使いてぇな
ああ神よ どうか彼女に不幸あれ
ああ神よ どうか私に罰をくれ
蛸葦の〆に使いたみがある
SCP-1408-JP - 劣等蛸
http://ja.scp-wiki.net/scp-1408-jp
SCP-002-INT -創造的なカップ
http://ja.scp-wiki.net/scp-002-int
SCP-1825-JP - かみのるつぼ
http://ja.scp-wiki.net/scp-1825-jp
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの出現を阻止する方法は現在発見されていません。その為各地の出版社や書店に財団エージェントを派遣し、民間人へ流通する前に回収する必要があります。SCP-XXXX-JPが民間人の手に渡った場合、記憶処理を施し異常性のない問題集・参考書と入れ替えます。回収したSCP-XXXX-JPは電子記録を残した上で廃棄してください。
「お紅茶をお持ち致しました、ご主人様。」
どこか虚ろな目をした女性が机の上に二つのティーカップを置く。此処はサイト-8122。濃霧院博士の朝は、彼女の淹れる紅茶で始まる。
「ご主人様は今日も麗しく聡明で素晴らしい容姿をしてらっしゃいますね…お紅茶を飲み終わりましたら是非、ご奉仕をさせていただけないでしょうか?」
彼女の口から出たご奉仕の三文字に濃霧院博士は眉を顰め────およそ通常の人間であればそう表現されるであろう表情をした。彼女────塚峰沙耶香は、「揺れる稲穂」そしてその上部組織である「日本生類総研」構成員からの暗示により重篤な意識狭窄状態にある。彼女の目に映っているのは"濃霧院武玄"ではなく、何年もの間彼女を虐げてきた"ご主人様"だ。
「お願いです、先日のように強く強く愛してください。ご主人様が望むなら私はあなたの………」
上司────彼女から見ると"主人"であるが───の表情に気づかずに、心なしかいつもより饒舌にまくしたてるエージェント・塚峰を濃霧院博士はやんわりと、たしなめるように遮った。毎朝のように繰り返されるこの下りにうんざりした、というのももちろん理由の一つなのだが、目的はそれではない。
「はい、はい。ご奉仕、ではなく…?私の、過去の話ですか…?」
濃霧院博士は、常日頃からエージェント・塚峰の暗示、および意識狭窄の解除法を模索していた。彼が開発した防音ヘッドホン「帳」によって最低限の任務遂行能力は保っているものの、健全な精神状態とは言い難い。エージェント・塚峰を財団職員として雇用したのは濃霧院博士の一存であるため、博士は彼女に対して責任感を感じているようだった。
「そんなの、ご主人様が一番…いえ、思い出を語り合う、というのも素敵ですね。」
彼は精神科医でもなければ、カウンセリングの専門的な知識を持つわけでもない。ただ、こうして紅茶を飲みながら話を聞くだけでも少しは何か意識狭窄解除の糸口が掴めるかもしれない。この提案はそういった思いつき、言ってしまえば気まぐれの類だった。
「それでは隅から隅まで、隈なくお話ししましょうか───」
まだ半分ほど中身の残ったティーカップを置いて、エージェント塚峰はゆっくりと口を開いた。
───────散々な幼少期を送ってきました。
物心ついたその時には既に、父も母も私を目の敵にしていました。
父には殴られ母には罵られ、起きていても寝ていても、立っていても座っていても。
私が生きているだけで気に食わない様子でした。
いえ、事実そうでした。母は私に何度も何度も、
「お前なんか生まれてこなければよかった」
と言い私はその度に謝っていた気がします。一度も許されたことなどありませんが。
実際、母は正しいのです。私は悪い子なので、生まれてきてはいけなかったのです。母が憤るのも当然のことでした。
だから、捨てられるのも当然のことだったのです。
車の中で、縛られた手足をばたつかせ、猿轡越しに何度も「どうして」と聞きました。
父も母も苛立った様子で「お前が悪い子だから」と答えました。
嗚呼、お父さん、お母さん。苛立たせてごめんなさい、でもそんなことはわかっていたんです。
私はただ
「どうして私を産んだの」
そう聞きたかっただけなんです。
山中に放置され二、三回ほど夜を明かした時のことです。
その頃には空腹やら寒さやらで意識が朦朧としていて、幼いながらにぼんやりと「ああ、自分は死ぬんだな」と考えていました。
朦朧とした意識の中で、藪蚊に刺された足や腕の痒みが辛うじて私の意識を繋ぎ、弱った私を長々と現世に引き止めていたのです。
ふと、誰かが無造作に私の襟首を掴み、そのまま引き上げました。ずっと寝転がっていたのが急に起き上がらされたのでひどく目眩がして、頭もガンガンと割れるように痛みました。誰かが話す声がぼんやりと聞こえましたが、私にはなんの話かさっぱりわかりませんでしたし、理解しようとする気力もありませんでした。
誰かもわからない大柄な男の人が、私の口に咬まされた何かしらの布を引きちぎって土の上に無造作に投げ捨てました。どうやら猿轡がわりに咬まされていたのは、1、2年前の誕生日にもらったハンカチだったらしく、お気に入りだったウサギ柄のそれに泥が染みていく様を鮮明に覚えています。
男はショルダーバッグから水筒を取り出し、蓋を開けてサラサラと粉を入れた後、私に突き出しました。飲め、ということだったのでしょうが曖昧な意識と痛む頭ではそれを理解できず、ただ呆然としていました。そうすると男は軽く舌打ちをして、私の頭を乱暴に抑え、中の水を口から流し込みました。二日かあるいはそれ以上ぶりの水分は、酷くカルキ臭くてとても美味しいとは言えない味でしたが、それでも疲弊しきった体には──例えるなら砂漠に降る恵みの雨のように──染み渡りました。そして男の人が他の男に何か話した後、私を担ぎ上げどこかに歩き出す頃には、疲れからでしょうか、私はぐっすりと眠ってしまっていたのです。
目が覚めてからも、しばらく私はどこにいるのかわかりませんでした。寝起きで頭がぼんやりしていましたし、周りもとても暗くて何も見えなかったんです。生憎、私は夜目が効く方ではないので。どうやらそこは建物の中のようでしたが、外のように、何なら外よりも寒く、私が座っていた地面も固く、ひんやりとしていました。どうやら周りに大勢の人がいるらしい、と気づいたあたりでようやく目が慣れてきて、私は自分の置かれた状況を突きつけられることになりました。
ああ、ご主人様。あれはまるで悪夢のようでした。少なくともあの頃の私にとっては。そこにいた大勢の人というのは体の大きな男の人たちで、その人たちは全員ズボンを穿いていなかったのです。私の目の前にも一人、男の人がいました。私が咥えているものが何かなんて、考えたくもありませんでした。
声を出そうにも、そもそもそれを咥えさせられているのでまともな声は出せず、出るのはくぐもった泣き声と呻き声だけでした。なんとか逃げようと身を捩ると、どうやら周りの男の人たちは私が起きたのに気づいたらしく、両手を押さえつけました。とうとうどこにも逃げることが出来なくなった私はえづきながらすすり泣くことしか出来ませんでした。そんな私を助けてくれたのが───もうお分かりでしょう───貴方でした、ご主人様。
今から考えると───非常に失礼な物言いになりますが───ご主人様も十分"不審者"でした。しかし、私には「この人は私を助けてくれる人だ」という直感にも似た何かがあったのです。これが運命というやつでしょうか。
泣きじゃくる私の手を引いて、ご主人様はあの暗い場所から私を連れ出し、小綺麗な部屋に連れて行ってくれました。ソファに座るやいなや、貴方は「これを飲むといい」と、白い粉薬を私に持たせました。元々薬の類はあまり好きではなかった私ですが、何故か貴方の勧めは断る気にはなれませんでした。
その薬を飲むと、混乱していた頭もスッキリと落ち着き、それどころか高揚感すら出てきました。やはり、ご主人様は間違ったことを言わないのです。私は貴方を心底尊敬しています。落ち着いた私に向かって、ご主人様は赤子をあやすような口調で語り出しました。『愛』について。
ご主人様は、私に真実の『愛』を教えてくださいました。
ご主人様はおっしゃいましたね。そもそも、私はこの世にいるべき存在ではないのです。だから親は私を嫌い、疎み、捨てました。しかし、ご主人様は別です。親から見捨てられたこんなゴミクズのような私を愛する人などいません。
ご主人様の他には。
ご主人様はおっしゃいました。
「僕はこれから先、君を殴ったり、蹴ったり、あの男の人たちの所にやったりするだろう。でもそれを酷いと思ってはいけないよ。これは君を愛しているからこそなんだ。僕たちがすることは、君への愛のムチなんだ。」
ああ、ご主人様。今まで私のことをここまで想ってくれた人なんていませんでした。私も愛されて良かったんだ、と知った瞬間私の目からは涙がとめどなく溢れました。あの時、私は貴方に一生を捧げることをこの胸に誓ったのです。
それからの人生はバラ色でした。
ご主人様は私を殴ってくださいました。蹴ってくださいました。喉を焼いてくださいました。乱暴に肌をまさぐってくださいました。指を切り落としてくださいました。何度も愛してくださいました。皮膚を剥がしてくださいました。
もうあの男の人たちも怖いとは思いませんでした。だって、これはご主人様からの愛の証なんですから。
たまに、本当にたまにですが、ご主人様の愛が苦しくなったこともありました。だけど、耐えきれなくなった時はご主人様があの粉薬をくださいました。あの薬を飲むと、多少のことは耐えられます。しばらく飲み続けると、青い蝶が私に微笑みかけてくれました。もはや私の世界は『愛』で溢れていたのです。
少しでも貴方の愛に応えるためにご奉仕の練習もたくさん致しました。体も、貴方の役に立てるように必死に鍛えました。急に私たちの家に銃を持った怖い人たちが沢山来た時も、私、精一杯貴方をお守り致しました。如何なる人にも、ご主人様を傷つけさせたくありませんでしたから。最初、貴方に似た人が頭から血を流しているのを見た気がして、本当に怖くて。怖い人たちに連れ去られてからもずっと、貴方の安否だけを考えていて。だから、あの日、怖い人たちの真ん中に貴方がちゃんと生きて座っていて本当に嬉しかった。ご主人様、びっくりしたでしょう?私、怖い人たちをみいんな倒してしまえるんです。もうあの頃みたいに弱くないんですよ!絶対に貴方の足を引っ張ることなんてしないから、だから!
…捨てないでください。
…わかってました、最近ご主人様はご奉仕を断りますし、私を殴ることも、蹴ることもなさりませんものね。
…私のことが、嫌いになったんでしょう?
私はご主人様から愛していただかなくては生きていけません。でも!でも、貴方はそうじゃないんだ!
元より、私はご主人様にお仕えする身分です。文句が言える身分ではありません。
でも、ただ一つ、ただ一つだけお願いしたいんです。
私への愛が無くなったなら、もう貴方に私が必要ないのなら。
私が要らなくなったその時には、ご主人様、どうか貴方のその手で殺してくださいね。
気がつくと、私は誰もいない研究室に一人、ぽつねんと座っていた。多分、あの話を聞いた後に塚峰さんになんとか言って部屋を出てきたのだと思う。背筋を丸めて丸椅子に座り、深くため息をつく。外ではポツポツと雨が降り出していた。
(…せめて私だけでも、と思ったんだ。)
彼女は、過酷な環境で育ってきた。誰からも愛されることなく、疎まれ、蔑まれ、傷つけられ、そうして育ってきた。私のたった何十分の一の人生で、いったいどれほどの苦労をしたのか、私の何倍の痛みを味わったのか、見当もつかない。だから、せめて私は、彼女に暖かな場所を、幸せな時間を。そう思っていた。私の想いが届かなくとも、せめてそれだけは叶えたかった。
(…だが、その願いも叶わない。)
そもそも、彼女の「幸せ」の定義は私と違った。彼女にとっては、財団に来てからの日々よりも、傷つけられ、蔑まれたあの10年間の方がよっぽど幸せだった。彼女の考える「愛」とは彼女を大事にすることではなく、彼女を傷つけることだった。
(私は)
私では彼女を、塚峰沙耶香を幸せにすることはできない。
浮かんだその言葉を否定する材料が見つからない。
私は思わず手触腕で顔を覆った。
誰かがここで煙草を吸ったのだろうか、吸い殻の臭いがやけに鼻につく。
外では雨が激しさを増していた。
元記事:*http://scp-int.wikidot.com/scp-003-int
著者:**Einer von Rabe
Dr Lekter
SCP-003-INT Wishful Chocolate(願望的なチョコレート)

{$caption}
アイテム番号: SCP-003-INT
オブジェクトクラス: Safe1
特別収容プロトコル: SCP-003-INTは国際サイト INT38 "エーデルワイス" 区画C1b内の標準収容房にて保管されています。SCP-003-INTは収容房の中央に置かれたテーブルの上に配置され、上からガラスドームを被せています。ガラスドームには内部が見えるようにカメラが設置され、SCP-003-INT-Aと-Bの動向を記録しています。
収容室への立ち入りはサイト監督者ジャック・ ジルーの承認を得てのみ許可されます。実験やインタビューを行う場合、最低でも1週間前には正式な許可を得てください。
Item #: SCP-003-INT
Object Class: Safe1
Special Containment Procedures: SCP-003-INT is stored inside a standard secure cell in the Section C1b at the International Site INT38 "Edelweiss". SCP-003-INT is placed immediately in the middle of the room, on a table, under a glass bell, with a camera positioned over the object whilst inside its case, recording the movements of SCP-003-INT-A and -B.
Personnel is only allowed entrance to the containment cell with the approval of Site Director Jacques Giroud, protocoled through a formal request that must be relayed at least one (1) week before performing an experiment or interview. Non-complying personnel will be arrested, and properly disciplined.
説明: SCP-003-INTはチョコレートの入った箱です。"ワンダーテインメント博士の本物の甘いチョコレート銀行™"という文言が筆記体で記されています。右上隅に星型のシールが貼られており、そこには" ミス・ミラビリス©2のオリジナルレシピ!"と記載されています。
箱の背面には以下の文章が記載されていました。
成分: マジで高品質な茶色いチョコレート(砂糖、カカオ)、女王蜂のネクター™️ハチミツ、幸せな牛さんのラクトースフリーバターとミルク、ミラーおじさんのグルテンフリー小麦粉、甘酸っぱいフルーツ防腐剤(ラズベリー、イチゴ、マンゴー、オレンジ、ヘーゼルナッツ──もちろんイかれてない奴ね!3)、ワンダーテインメント博士の合法のより甘い粉®、ワンダーテインメント博士のかがやくパーティー・ポッパー®、めちゃくちゃ強烈なヴァニラ™️、綿菓子、キャラメルコーラ™️、すんばらしいマシュマロ狂™️、そして新しく進化したミス・ミラビリスの"ワンダー・ビタミン©!"
そして恐らく、喜び©️、楽しさ©︎、そして幸福©︎
Description: SCP-003-INT is a package of filled chocolates. The words "Dr. Wondertainment's Wonderland chocolate bank of true sweetness™" are written in cursive font on the package. A star in the upper right corner bears the seal: "Made with Ms Mirabilis© original recipe!".
The back of the package contains the following inscription:
Ingredients: Truly high-quality brown chocolate (sugar, and cacao), Queen Bee Nectar™ honey, lactose-free butter and milk from happy cows, gluten-free flour from yours truly Uncle Miller, sweet n' sour fruit food preservatives (raspberry, strawberry, mango, orange, hazelnuts- without going nuts!), Dr. Wondertainment's Sweeter-Than-Allowed-Powder®, Dr. Wondertainment's Glitter Party Poppers®, Thoroughly Intense Vanilla™, Cotton Candy, Caramel Colada™, Marvelous Marshmallow Mania™ and the new and improved Ms Mirabilis “Wonder Vitamin”©!
May contain traces of joy©, fun©, and happiness©.
SCP-003-INTはプラリネの詰められている内側のケースを側面からスライドさせることによって開封することができます。殆どの場合— 実験結果のおよそ90% —においてこの菓子箱は空です。また、このイベントに付随して"まだ甘美な白昼夢には早いわよ、かわいい子!"というなめらかで中性的な声が確認されています。
SCP-003-INTの中にはおよそ8~12個のプラリネが入っています。ケースの内部に指定されたスイーツが収められると"お砂糖の妖精"イベントが開始します。このイベントは誰かが望んだ時、あるいはSCP-003-INT-A、SCP-003-INT-Bが何かを提供したい、または個人と取引をしたいと望んだ時に発生します。
- "お砂糖の妖精" イベント
- SCP-003-INT-Pは今のところ物体や状況が現れるまで現実を捻じ曲げる特性があると考えられています。このオブジェクトを食べた人物を例に挙げると、このイベントによって心の奥に秘めた願いが叶ったと知覚します。
SCP-003-INT can be opened by sliding the internal case containing the pralines off the side of the package. Most of the time — in ~90% of the tests — the candy box is empty; in these events, a smooth, androgynous voice can be heard saying: "It's not the time for sweet daydreams yet, my child!".
SCP-003-INT may contain from eight (8) to twelve (12) pralines. When the case contains the indicated sweets, a "Sugar Fairy" Event is starts; the event is initiated when someone is wishful or when SCP-003-INT-A and/or SCP-003-INT-B want to offer something or make a deal with an individual.
- "Sugar Fairy" Event
- SCP-003-INT-P seem to have the property of being able to bend reality so far that an object or situation manifests itself. For the person who ate the instance, this event is perceived as if their innermost wish were fulfilled.
これらのプラリネはSCP-003-INT-Pと呼称され、スイーツを収めている4つの列の左から順にP-1からP-12として数えられます。以下は文書化されたSCP-003-INT実体の要約です。
製品名 | 日付 |
---|---|
Unnamed | 20██/02/01 |
ワンダーテインメント博士の本物のスイスハイジチョコレート | 20██/08/02 |
ワンダーテインメント博士の ファンタスティックな月のマドレーヌ4 | 20██/06/04 |
バートルビーのジンジャークッキー | 20██/02/18 |
ワンダーテインメント博士の Wonderbaaren ワッフル | 20██/10/08 |
Unnamed | 20██/07/19 |
アリスの"Eat Me"カップケーキ | 20██/03/13 |
ワンダーテインメント博士のキラキラ輝くポップコーン® | 20██/05/12 |
Crunchable™'s シナモンスター | 20██/11/05 |
ワンダーテインメント博士の おいしいチョコレート天国5 | 20██/07/03 |
夕暮れのかわいいお餅6 | 20██/10/07 |
L████ L█████ ミルクチョコレート | 20██/08/16 |
ワンダーテインメント博士の Mayesthetic マーマレードマカロン | 20██/04/13 |
Unnamed | 20██/10/20 |
スーパーカリフラジリスキエスピカリドーシャス7なブリガデイロ8 | 20██/04/15 |
運命のクッキー™ お上品な味 | 20██/09/12 |
Product Name | Date |
---|---|
Unnamed | 01.02.20██ |
Dr. Wondertainment's True Swiss Heidi Chocolate | 02.08.20██ |
Dr. Wondertainment's Fantastique Madeleine de la Lune | 04.06.20██ |
Bartleby‘s Ginger Snap | 18.02.20██ |
Dr. Wondertainment's Wonderbaaren Wafels | 08.10.20██ |
Unnamed | 19.07.20██ |
Alice's "Eat Me" Cupcake | 13.03.20██ |
Dr. Wondertainment's Sparkling Glitter Popcorn® | 12.05.20██ |
Crunchable™'s Cinnamon Stars | 05.11.20██ |
Dr. Wondertainment's Succulente Chocolatine du Paradis | 03.07.20██ |
夕暮れのかわいいお餅9 | 07.10.20██ |
L████ L█████ Milk Chocolate | 16.08.20██ |
Dr. Wondertainment's Mayesthetic Marmalade Macarons | 13.04.20██ |
Unnamed | 20.10.20██ |
Supercalifragilisticexpialidocious Brigadeiro Treat | 15.04.20██ |
Cookies von Doom™ Cookie Flavored Delicacies | 12.09.20██ |
製品名と共に表示されている2人の若い女性をそれぞれSCP-003-INT-A、-Bと呼称します。
In addition to the product's name, two young women are shown on the front cover of the packaging, namely SCP-003-INT-A, and -B. The figures seem to move slightly when they are not observed directly, as per comparison between their initial positions and those assumed by the entities; this ability has been observed through the use of a camera that produced a series of individual photographs all 5 seconds. Information about the figures’ movements, and goals has been collected through extensive testing; new instances of figures appearing are to be reported as SCP-003-INT-C-#; exceptionally, SCP-003-INT-C-1 is a figure that is commonly seen.
元記事: http://scp-int.wikidot.com/scp-004-int
著者:slashannemoo
Dr_Grom
SCP-004-INT Hexenherz (魔女の心臓)
アイテム番号: SCP-004-INT
特別収容プロトコル: SCP-004-INTは宝石類を収容するのに最適化された標準Safeオブジェクト収容ケース内部に収められ、サイト PT-9,DE4下の指定されたエリア内で一定の視聴覚監視下に置かれている鉄で補強されたSCP-004-INT専用特殊コンテナに収容されます。
Item #: SCP-004-INT
Object Class: Safe
Special Containment Procedures: SCP-004-INT is kept inside a standard case for Safe objects, customized to secure jewellery items, locked inside its own steel-reinforced special purpose container at the designated areas inside the Sites PT-9, and DE4 whilst under constant audiovisual surveillance. The nature of the container allows for easy transportation between locations due to the joint initiative promoted in lieu of the object's historical background. The exchange is done on-site, and transportation is performed by a small task force comprised of agents from the two relevant branches.
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの敷地は金属製フェンスで囲まれており、SCP-XXX-JP非活性時は機械警備が、6,7月から8月31日までのSCP-XXX-JP活性期間には教員に扮した財団エージェント2名によって巡回が行われています。SCP-XXX-JP敷地内への侵入者を発見した場合はカバーストーリー「旧校舎の老朽化」を適応し、退去させてください。また、SCP-XXX-JP-Aはパスワード付きロッカーに収容してください。
出現時のSCP-XXX-JP
説明: SCP-XXX-JPは███県███小学校の旧校舎図工室の壁に空いた穴です。6月下旬〜7月上旬に出現し、同年8月31日に消滅します。縦8cm横5cmの楕円に近い形をしていて、奥に破れた壁紙や断熱材などが確認できます。SCP-XXX-JPに人間が接触した場合、SCP-XXX-JPの周囲の壁は異常な伸縮性を持つようになり、直径55cmほどの物体であれば内部に入ることが可能になります。
SCP-XXX-JPの内部に入った物は即座に消失します。物体が一部SCP-XXX-JP内に入った場合はSCP-XXX-JPに入った部分だけが消失します。
SCP-XXX-JP内部に物体が入ったおよそ5秒後、対象者の自室の机の上(自室に机がない、または自室がない場合は玄関の扉の前) にSCP-XXX-JP内に投げ入れた物質で構成されたオブジェクト(以下SCP-XXX-JP-A)が発生します。以下はSCP-XXX-JPの実験記録です。
SCP-XXX-JP実験記録
日時: 20██/██/██
実験内容: 400gのスチールウールをSCP-XXX-JP内部に投入する。
結果: 5秒後、実験を行った████博士の自室の机の上に"性交する男女を摸した針金(検査の結果スチールウールの細い繊維を一本一本縒って作られていることが判明しました)人形"のSCP-XXX-JP-Aが出現した。
日時: 20██/██/██
実験内容: 鉛筆、消しゴム、ハサミ、鉛筆削りをそれぞれ一つずつSCP-XXX-JP内部に投入する。
結果: 5秒後、実験を行った████博士の自室の机の上に"白い服をきた男性が苦悶の表情を浮かべ何かから逃げようとする姿が彫り込まれた鉛筆(白い部分の塗装は消しゴム、頭髪など黒い部分の塗装はハサミのグリップ部分と成分が一致しました)をじわじわと時間をかけて削る鉛筆削り"のSCP-XXX-JP-Aが出現した。出現したSCP-XXX-JP-Aは5分かけて鉛筆を削りきると再び鉛筆を再生し、同じ動作を繰り返した。
追記: 鉛筆削りは手回しのタイプであり、SCP-XXX-JP-Aとして出現後も自動で鉛筆を削るような設計にはされていなかった。鉛筆を削るルーチンワークは20██年██月現在、続行中である。
日時: 20██/██/██
実験内容: 実験用ラット(学名:Rattus norvegicus)・イエネコ(学名:Felis silvestris catus)・ アルゼンチンモリゴキブリ(学名:Blaptica dubia)など他3種の実験用生体をSCP-XXX-JP内部に投入する。
結果: 5秒後、実験に携わった████研究員の自室の机の上に“光沢のある黒い体からそれを支える細い哺乳類由来の足が生え足の付け根のひとつひとつから薄い羽が生えており、イエネコの顔がとってつけたかのように付いている”SCP-XXX-JP-Aが出現した。出現したSCP-XXX-JP-Aはこちらを威嚇しつつ低空飛行し、サソリ由来と思われる毒液を吐いた。
追記: 一般的にいう可愛らしさからは程遠いグロテスクな見た目だったにも関わらず、実験に携わった研究員の約8割がこのSCP-XXX-JP-Aに"かわいい" "愛くるしい" "飼いたい"などの印象を受け、3分後SCP-XXX-JP-Aが死亡した際には涙を流す者まで現れた。
日時: 20██/██/██
実験内容: 遠隔操作のカメラをSCP-XXX-JP内に投入する
結果: 5秒後、実験に携わった████博士の自室の机の上に“レンズを太陽に見立てて作られた、核戦争によって滅びゆく世界を再現した小型ジオラマ”のSCP-XXX-JP-Aが出現した。
追記:遠隔カメラが捉えた映像の映像記録については映像記録XXX-JPを参照してください。
以下の映像記録はSCP-XXX-JPの遠隔操作式カメラを用いた実験で撮影した5秒間の映像をスロー再生したものです。
SCP-XXX-JP映像記録
日時:20██/██/██
00:00:00 実験が開始され、ゆっくりとカメラがSCP-XXX-JP内に差し入れられる。
00:00:49 映像に大きなノイズが入る。
00:00:56 ノイズが消えた直後、突然カメラが持ち上げられる。
00:00:58 振り回されているかのように視界が揺れ動く。
00:01:00 カメラを人の眼球と思われる物が覗き込む。
00:01:04 カメラの視点がズームアウトし、小学生ほどと思われる男児が映る。
00:01:06 小学生ほどと思われる男児(以下SCP-XXX-JP-Bと呼称)が顎に手を当て、何かを考えるような素振りをする。00:01:36 SCP-XXX-JP-Bが目を見開き大きな笑みを浮かべる。
00:01:40 SCP-XXX-JP-Bが機嫌の良い様子でカメラを持ち上げる。
00:01:41 おそらくSCP-XXX-JP-Aの製作を始めたと思われるがノイズが混じり細かい作業までは視認できない。
00:02:43 SCP-XXX-JP-Bの作業は続く。この辺りからノイズかより一層激しくなる。
00:03:44 ノイズがさらに激しくなり、ほとんどSCP-XXX-JP-Bの様子を視認できなくなる。微かに見える情報から辛うじてまだ作業が続いていることがわかる。
00:04:01 視点のブレが止まり、ノイズが若干少なくなる。
00:04:08 SCP-XXX-JP-Bがフェルトのペンを取り出す
00:04:09 SCP-XXX-JP-Bが顎に手をあて考えるポーズをとる。
00:04:34 何かを思いついたらしく、唐突にSCP-XXX-JP-Aに何かを書き出す。
00:04:35 再び映像に大きなノイズが入りそのまま映像終了までノイズ以外映らない
00:05:00 [記録終了]
追記: 映像記録確認後、当該SCP-XXX-JP-Aを含む全てのSCP-XXX-JP-Aを確認したところ、全てのオブジェクトに████社製のフェルトペンで題名と"██年██組██番 ふじ田 そう太ろう"という表記がされているのが発見されました。
"ふじ田 そう太ろう"は学年・出席番号、またSCP-XXX-JP-Bとの特徴の一致から████年9月に失踪した"藤田宗太郎"を指していると思われ、SCP-XXX-JP出現との関係性を現在捜査中です。
補遺: SCP-XXX-JPは"自宅の机の上に突然変なものが現れた"という通報から発見に至りました。通報者の自宅にはSCP-XXX-JP-Aが出現しており、DNA検査の結果19██年に行方不明になった███氏(失踪当時11歳)のDNAと一致しました。SCP-XXX-JPは数年前から生徒の間で"夏休みの自由工作を「ピカソさん」にやってもらうと必ず入賞するがお礼を言わないと自分が作品にされる"(SCP-XXX-JPにそのような異常性は無く、怪談として広まるうちに尾ひれがついたと思われる)という半ば怪談じみた噂話によって知られていました。怪談内でも"藤田宗太郎"については言及されており、彼は"ピカソさん"に魅入られた、ということになっています。噂の根元としては███年███組の彼の机の中に残された書き置きが考えられます。以下がその書き置きです。
お母さんと先生、それからクラスのみんなへ
ぼくは絵をかくのが好きです。ぼくは工作をするのが大好きです。 でも、ぼくは図工の時間がきらいです。自分の好きに作らせてもらえないし、テーマにそわなかったら悪いせいせきをつけられます。先生にそう言ったら先生は「お家で作りなさい」って言いました。でも、お母さんはそんなことより勉強しなさいって言います。いい中学校に行けないでしょって、言います。大きくなったらお医者さんになれ、って言われますがぼくはげいじゅつ家になりたいです。でも、この前そう言ったらお父さんにたたかれてしまいました。ぼくはみんなきらいです。みんな休み時間にぼくの絵をみて気持ち悪いって言います。自ゆうちょうをやぶいたり、ごみばこにすてたりします。ぼくはうんざりしました。だからピカソさんのところに行くことにします。ピカソさんは図工室の穴の奥に住んでいてぼくの話をやさしく聞いてくれるとってもいい人です。だからぼくは、家出して、学校もじゅくもやめてピカソさんとこの子になります。今までありがとうございました。
ふじ田 そう太ろう
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス:
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはその特性上ほぼ収容が不可能です。SCP-XXXX-JPの異常性はカバーストーリー「体調の乱れ」によって世間から隠蔽されます。フロント企業「桜良心製薬」の全面協力の下SCP-XXXX-JP症状用の薬として記憶改変薬が販売されています。
SCP-XXXX-JP-aはサイト-81██内生体用収容房に収容されます。SCP-XXXX-JP-a収容房はSCP-XXXX-JPに暴露したDクラス職員、あるいは第二次性徴前、又は閉経後のDクラス職員によって清掃してください。
説明: SCP-XXXX-JPは広範囲で発生する月経不順現象です。月経が始まっていること以外に暴露の条件は存在しないため、ヒト以外の生物での暴露例も確認されています。SCP-XXXX-JPに暴露すると本来月経が開始するはずだった予定日から数え280日間月経が停止します。特徴的なこととして、ヒトのSCP-XXXX-JP暴露者の多くが月経が停止する前日に何らかの形で蛸が出現する夢を見たと訴えていることが挙げられます。その蛸の特徴が後述するSCP-XXXX-JP-aに類似していることからSCP-XXXX-JPの異常性に何らかの関係があると考えられています。
SCP-XXXX-JP-aは体長5m、体重5kgの蛸(学名:octopoda)のような実体です。赤黒い半固体の液体(調査の結果ヒトの経血との成分の一致が確認されました。)によって形成されており、生物的な機構を一切有していないにも関わらず実際の蛸のように振る舞います。SCP-XXXX-JP-aはSCP-XXXX-JP暴露者が1人増える毎に体長がおよそ10cm、体重がおよそ100g増加します。SCP-XXXX-JP-aは男性、又は月経期間中の女性に対し強い凶暴性を見せ、漏斗に当たる部分からの捕食を試みますが、非常に緩慢な動きであるため逃避は容易です。捕食が成功すると未知の方法で対象を消化、体長0.5m、体重3kg分の成長を見せます。
SCP-XXXX-JPは大阪府高石市内の産婦人科に相次いで月経不順患者が訪れた事により発見されました。SCP-XXXX-JP-aはSCP-XXXX-JPについて調査中だったエージェントにより同市内の廃屋で発見されました。当初、SCP-XXXX-JP-aとSCP-XXXX-JPの間に関係があるとは考えられておらず、SCP-XXXX-JPは危険性の低い異常現象として、SCP-XXXX-JPは男性や月経期間中の女性に対し凶暴性を見せるオブジェクトとして別々のナンバリングが為されていました。しかし、SCP-XXXX-JP-の暴露者がSCP-XXXX-JP-aの発見された場所である大阪府高石市に多く存在することやSCP-XXXX-JP暴露者の記録が増える度にSCP-XXXX-JPが成長を見せることなどから関連性があると判断され、現在のナンバリングに統合されました。
補遺1: 20██/██/██、SNS上でSCP-XXXX-JP-aと思われる画像の投稿が発見されました。調査の結果、当該アカウントの保持者は大阪市高石市在住の██ 裕子氏だと判明しました。同氏は昨年の10/10より消息が不明でありSCP-XXXX-JPの異常性の発現がその1ヶ月後であることからSCP-XXXX-JPの異常性と何らかの関係があると考えられています。以下はSNS上での裕子氏の投稿の抜粋です。
生理来ねえ
いやマジで冗談じゃねえんだけど
アイテム番号: SCP-1598-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1598-JPはサイト-81██内標準収容ロッカーにて管理されています。SCP-1598-JP収容ロッカーから半径5m以内にはいわゆる浮気・不貞行為の経験がある職員を立ち入らせないでください。SCP-1598-JPを担当する職員、あるいは実験に関わる職員は全て上記の経験がない職員恋愛経験の無い職員から選出されます。(補遺1を参照してください)SCP-1598-JP-aはサイト-81██内生体用冷凍庫にて保管されます。
説明: SCP-1598-JPは羊毛フェルト製の蛸のマスコットです。目にあたるパーツが存在しないこと、脚が5本しか存在していないことから制作途中の物だと考えられます。SCP-1598-JPは基本的には通常の羊毛フェルト製の物品と同様の振る舞いを見せますが、一定以上の損傷を受けると10秒から30秒かけて元の形状へと再生します。
平常時はSCP-1598-JPは非活性状態であり、異常性を持ちませんがSCP-1598-JPの半径5m以内にいわゆる浮気・不貞行為の経験がある人物(以下対象)が立ち入ると活性状態に移行します。活性状態のSCP-1598-JPは対象の胸腔内に刺繍針を出現させ、対象の心臓に刺繍を施します。(以下刺繍イベント)対象によって若干の差異が見られますが、いずれも7・7・7・5音の詩が刺繍がされるという点が同一です。また、7・7・7・5音の詩はどの対象の場合も浮気・不貞行為を行った者への罵倒、嫌悪、憤慨などの内容で構成されています。
刺繍イベントが行われている間、対象は不死性と心臓を除いた全ての箇所への強力な自己再生力を獲得します。刺繍イベントは平均して30分〜1時間程度続き、刺繍に用いられた刺繍針はイベント終了に伴い消失します。20██/04/14現在まで刺繍イベント終了後に生存していた対象は確認されていません。
刺繍を施された対象の心臓(SCP-1598-JP-aに指定)はSCP-1598-JPと同様の異常性を獲得します。しかしSCP-1598-JP-aはSCP-1598-JPと比べると異常性の及ぶ範囲が狭く、更に冷凍することにより異常性を失うためSCP-1598-JPと比べると比較的危険度が低いという特徴を持ちます。
以下はSCP-1598-JPの実験記録です。
実験記録SCP-1598-JP #01
実施方法: SCP-1598-JPに接近させる
対象: D-18012010
実験結果: 刺繍イベントが発生、43分後に終了。D-180120は死亡した。
SCP-1598-JP-aの文言: 浮気者には 大きな罰を 苦しみ悶え 死ぬ罰を
実験記録SCP-1598-JP #02
実施方法: SCP-1598-JPに接近させる
対象: D-41040111
実験結果: 刺繍イベントが発生、65分後に終了。D-410401は死亡した。
SCP-1598-JP-aの文言: 間男間女 お前のせいで 一途な者が 割りを食う
実験記録SCP-1598-JP #05
実施方法: SCP-1598-JPに接近させる
対象: D-18022312
実験結果: 刺繍イベントが発生、40分後に終了。D-180223は死亡した。
SCP-1598-JP-aの文言: 冷え切っていた? だからどうした 覚悟の足りぬ 根性なし
補遺1: 20██/03/04、当時のSCP-1598-JP担当職員であった鈴鹿研究員13がSCP-1598-JPに接近したところ長さ約6cmの布団針が8本SCP-1598-JPを貫通する形で発生しました。当該事件の後、刺繍イベントの発生が著しく減少、5日後には完全に停止しました。(一連の事件をインシデント1598-JPに指定)。現在SCP-1598-JP担当職員らによってNeutralizedクラスへの再分類が検討されています。 20██/05/14、異常性の復活が確認されたため、Neutralizedクラスへの再分類提案は取り下げられました。インシデント1598-JPや類似した事件を発生させないために特別収容プロトコルの一部改定が行われ、鈴鹿研究員は異動となりました。
補遺2: SCP-1598-JPは20██/10/14に自殺した██ 若菜氏の葬儀の際、参列者のうち3名が同時に心臓への激しい痛みを訴え、到着した救急隊員の内1名が同様の心臓の痛みを訴え死亡した事件によって発見、収容されました。
納棺されていたSCP-1598-JPが葬儀の最中に異常性を発現し、浮気・不倫の経験のある親族、救急隊員が死亡したものと思われます。██ 若菜氏の遺族には記憶処理を施し、カバーストーリー「心筋梗塞」を流布しました。
██ 若菜氏の遺品に含まれていた日記の09/13以降の記述に刺繍イベントによって発生する7・7・7・5音の詩と類似した詩が散見された為、SCP-1598-JPの異常性の発現経緯と関連する文書として回収、現在サイト-81██電子保管庫にて保管されています。以下は██ 若菜氏の日記の抜粋です。
09/09
今日の帰り道に聞いたけれど、ともちゃんは内部進学せずに外部の高校に行くらしい。
学校違うのは悲しいけど、まあ家近いしいつでも遊びに行けるよね。
09/10
どうせ暇なんだしと思い立って昔使っていた手芸道具を引っ張り出した。
ともちゃんの誕生日も近いことだし何かプレゼントできるようなものを作ろう。
09/11
プレゼントを作り始めた。今のところそこそこ上手くいっている。
伊達に手芸部の部長やってないぞ。辞めたけど。
かわいいという理由だけで蛸のストラップを作り出したけど蛸は受験合格のお守りらしい。
「オクトパス」(置くとパス)の語呂合わせから来ているそう。無理矢理な気がする…。
09/13
ともちゃんは、付き合い始めたらしい。
あんなに恋愛に興味なさそうな顔、してたのに?
塾で知り合った子らしく、告白は向こうからだそうだ。
相手が女の子なのにも驚いたけど、それ以上になんかもやもやする。どうしてだろう?
混乱して思考がまとまらない、今日はもう寝る。
[殴り書き]私の方が ずうっと長く 貴方の傍に いたじゃない
09/15
日記帳を開いてみたら覚えのない文章が書いてあった。
いたずらをしてくる奴なんていないし、第一これは私の字だ。
それよりも不可解なのは内容だ。
私が嫉妬しているとでも言うのだろうか。そんなこと、あるわけもないのに。
[殴り書き]私の中の 心のもやは 嫉妬だとしか 表せぬ
09/17
また覚えのない文章。薄気味悪いとしか言いようがない。
大体なんだって嫉妬なんかしないといけないんだ。ともちゃんは私の友達。
ただそれだけじゃないか。
[殴り書き] 恋とは何か 知らず気付かず 気付いた時には 叶わない
09/18
恋!恋だって!?そんなまさか!
そりゃ確かに私はともちゃんのことが大好きだ。
賢くて、凛として、かっこいいともちゃんのことを尊敬している。
だけどそんなことはあり得ない、だって女同士じゃないか!
…いや、ともちゃんだって女の子と付き合ってるじゃないか。
友情と恋愛の境目ってどこなんだ?
[殴り書き] 無二の親友 幼馴染は 想い人へと 名前変え
09/22
今日は校門の前までともちゃんの彼女が迎えにきていた。
ともちゃんは見たこともない笑顔で、手なんか繋いで、私のことなんて気にしてないみたいに。
やっぱり嫉妬なんだろうか。
そうだったとして、私はあの子の何でありたいんだろうか。
[殴り書き] 友達ならば その子の恋路 応援すべき それなのに
09/24
ともちゃんは最近ずっと彼女の話ばかりしている。
惚れた腫れたに縁遠かったあの子が嘘みたいだ。
でも、彼女のことについて話すともちゃんはそれはもうとってもかわいらしく、活き活きとしている。
複雑な気分だ。
[殴り書き] 愛の形は 恋だけでない 傍にいるだけ それでいい
09/28
だいぶ長いこと考えたけどだんだん馬鹿らしくなってきた。
そうだよな、もう2人は付き合いだしちゃったし、私にはどうしようもない。
なら今まで通り傍にいればいい。なんにせよ、私はともちゃんのことが大好きなんだから!
さて、変なことでくよくよしていたせいでまだ蛸の足が5本しかない。頑張って間に合わせないと。
だって親友なんだから!
[殴り書き]実らぬ恋を ひっそり抱え 横で笑うは 想い人
10/01
ともちゃんが最近彼女さんに構ってもらえないらしく、愚痴をこぼすことが多くなった。
受験で忙しいんだろうけど、やっぱり可哀想だな…。
10/7
ともちゃんの彼女が、男の人とキスしているのを見てしまった。
流石に友達ではないだろう、友達と口同士のキスなんてしないだろうし。
…もしかして、浮気をしているのか?
[殴り書き]あの子に対し そんな仕打ちは 馬鹿にしている 死ぬべきだ
10/8
昨日のあれは見間違いだったと思っていたけれどそんなことはなかったみたいだ。
だってともちゃんは「日曜日は補習があるから」と断られたと言っていたけれど楽しそうにあの男と街を歩いてるじゃないか。
一応写真は撮ったけど送る気になんてとてもなれない。
[殴り書き]早く別れて 忘れるべきだ 阿婆擦れ売女 糞女
10/09
昨日撮った写真を眺めていたらふつふつと怒りが湧き上がってきた。
ともちゃんはあんなにアイツのことが好きなのに浮気だなんて馬鹿にしているとしか思えない。
昨日の日記にだって書いてあるじゃないか、ちゃっちゃと別れさせるべきだ。
この写真をともちゃんに送りつけてやろう。
そうすればきっとあの子だってあのアバズレに愛想を尽かすはずだ。
[殴り書き] 愛想を尽かし 別れりゃきっと 私の方を 見てくれる
10/10
今日、ともちゃんは学校に来なかった。
メールを送っても返信が来なかったので家に様子を見に行ったらあの子は目を真っ赤に腫らして泣いていた。
彼女に別れを告げられたらしい。浮気をしたことがともちゃんにバレると開き直って間男と付き合うと抜かし出したとか。私はただ、ともちゃんを励ましたかった。…いや、そんなの建前で本当は彼女の事を忘れさせて私の方を向かせたかったのかもしれない。でも結果から言うとどちらも叶わなかった。
ともちゃんに言われた「死ぬべきなのはお前の方だ」と言う言葉が、頭の中に響いて止まない。
[殴り書き] 結局全て 余計なお世話 下心そして 老婆心
10/11
学校を休んだ。
今日ともちゃんが学校に行ったかはわからないけれどどちらにしろ合わせる顔がない。
私が浮気の指摘さえしなければともちゃん達は別れずに済んだ。
正論だ。ともちゃんの為というのは名ばかりで、実際は私怨と嫉妬で2人の仲を引き裂いた。
それは最低で、「死ぬべき」という彼女の言葉は何も間違っていないのだ。
[殴り書き] 汚い蛸の 浅ましい恋 友情すらも 台無しに
10/14
そうか、今日になってやっと理解した。
あの子に申し訳ないと思ったなら、本当に反省しているのなら、まずともちゃんが私に言った「死ぬべき」と言うのを実行すべきだ。
どうして今まで気づけなかったんだろうか。私はあの子の事を大好きで、私はあの子の親友なんだからあの子の言うことは全部実行すればいいんだ。それこそが友情じゃないか!それこそが愛情じゃないか!
この世に心残りなんてないけれど強いて一つあげるとすれば
あの子にあげるはずだった蛸がまだ5本脚だってことだろうか。
願わくば どうか彼女に不幸あれ
願わくば どうか私に 罰をくれ
アイテム番号:SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはその特性上、永続的な収容が不可能です。SCP-XXXX-JPの発生に備え、女性職員をカナダ ケベック州の各地に配備し、SCP-XXXX-JP出現の際できるだけ早く収容できるように尽力してください。SCP-XXXX-JPと一般人を見分ける為、SCP-XXXX-JP確保担当職員にはSCP-XXXX-JPのDNAデータが配布されます。必要に応じて、カバーストーリー"身元不明の女性の保護"を流布してください。
説明: SCP-XXXX-JPはカナダ ケベック州内に不定期に出現する女性人型実体群の総称です。
全ての個体が "Filles du Roi"(国王の娘たち)を自称しており、同一のDNAを保持しています。最高で約800体のSCP-XXXX-JPが確認されています。SCP-XXXX-JPは前回出現時の記憶や老化以外の肉体の変化を引き継ぐ特性を持ち、それによりSCP-XXXX-JP各個体を識別することが可能です。
SCP-XXXX-JPは現地の男性と性行為に及び、できるだけ多くの子供を出産しようと試みます。この時性行為の対象とする人物は全てカナダ国籍を保持している、あるいは永住権を所持している人物であり、一時滞在者や留学生などは含まれません。SCP-XXXX-JPがどのようにして国籍、永住権保持者と非保持者を区別しているかは不明です。
また、カナダ国外に出ることを強く拒み、一定以上カナダ領土から離れるとランダムなカナダ領地内に転移します。この特性によりSCP-XXXX-JPのカナダ国外への輸送は成功していません。
SCP-XXXX-JPは確認された約800の個体全てにおいて同一のDNAを持ちます。カナダ ケベック州ではACCPN14
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-81██低危険物収容ロッカーに保管されています。
説明: SCP-XXXX-JPは赤い布製の針刺しです。一辺約5cmの正方形に近い形をしており、一般的な針刺しと違い、綿の代わりに人毛が詰められています。
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPが発生する区画付近の全ての建造物は封鎖され、一般人の立ち入りを防ぎます。近隣住民にはカバーストーリー「廃墟につき立ち入り禁止」を流布してください。SCP-XXXX-JP発生区域近辺の建物に侵入した人物は可及的速やかに保護し、記憶処理を行ってください。
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPが存在する███神社跡地は封鎖し、一般住民の立ち入りを防ぎます。近隣住民にはカバーストーリー「私有地につき立ち入り禁止」を流布してください。また、月に1度SCP-XXXX-JP内に約20本ほどのエンバク(学名:Avena sativa)、あるいはエノコログサ(学名:Setaria viridis)を投入してください。
説明: SCP-XXXX-JPは直径約2m、深さ約22mの穴です。
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-81██内低危険物収容ロッカーで保管されています。
SCP-XXXX-JPを用いた実験は担当職員の許可を得てから行ってください。SCP-XXXX-JPは現在収容されていません。消失したSCP-XXXX-JPの捜索が行われています。(補遺を参照してください)
説明: SCP-XXXX-JPは3冊の大学ノートです。3冊共にB5サイズ、200ページの物であり、各ページにミシン目が付いてるという共通点を持ちます。裏表紙に「███株式会社」と印刷されていますがこの企業は実在していないことが確認されています。
平常時のSCP-XXXX-JPは非活性状態であり異常性を持ちませんが、SCP-XXXX-JP内に筆記するとSCP-XXXX-JPは活性状態に移行します。活性状態のSCP-XXXX-JPの半径1m以内に接近した人物は激しい空腹感に苛まれ、一時的に可食、非可食の区別がつかなくなります。大抵の場合、暴露者は眼前にあるSCP-XXXX-JPを摂食します。SCP-XXXX-JPは表紙以外の全ての紙が可食ペーパーで製作されているため、健康被害などはありません。
SCP-XXXX-JP内に何かを筆記した状態でSCP-XXXX-JPを摂食した人物(以下対象)は摂食したページ内に表記されていた内容を全て暗記します。SCP-XXXX-JPによって暗記した内容は記憶処理で問題なく除くことが可能です。