あなたのアイデアを活かすために

アイデアを得る

アイデアはストーリーにおける魂です。Taleを執筆するにしろ、SCPを執筆するにしろ、良いアイデアは執筆者の力となり、執筆者を成功へと導きます。ここでは、素晴らしい記事のコンセプト1を編み出すために役立つヒントを紹介します。

不気味クリーピーな記事を書きたいならば

あなたにとって恐ろしいものを考えてみましょう。

このサイトはインターネット上の怪奇創作をルーツとしており、その伝統を維持しようと考えています。新奇な恐怖ほど良いです。このWIKIは並大抵の脅威や恐怖症を網羅していますし、創造性(クリエイティビティ)が大好きです。

もし超自然的な、奇妙なものを書きたいならば

既成概念にとらわれず考えてみましょう。

記事が新奇的であれば新奇的であるほど、独創的ならば独創的であるほど、群を抜いて目立つ記事になります。

上記のいずれにも当てはまらない記事を書きたいならば

読者に喚起させたい何かしらの感情やリアクションから考えてみましょう。

読者を悲しませたいにしろ、読者を楽しませたいにしろ、読者の好奇心を掻き立てたいにしろ、どうすればそう出来るか考えてください。

興味を引く写真を探しましょう

インターネットは全く驚くべき場所であり、何千何万もの不気味な写真や、ぞっとする写真が転がっています。それらの写真をアイデアの種に使うことができます。読者の心を捉えるような変わった写真ならば何であれ、あなたの想像力を刺激するはずです。画像を使用する際は画像利用規定に従う必要があります。

SCPのネタ帳ページを見てみましょう

SCP日本財団中枢資料室をチェックしてみてください。そこに多くの素材が眠っています。サイトを見るだけならば誰でもできますが、画像を追加したい場合は参加する必要があります。参加は自由で、Wikidotアカウントを持っているならば、だれでも参加可能です。

興味深いアイデアが思いついたときにこそ、似たSCPがないか探しましょう

フォーラムやチャットで尋ねることもするべきです。なぜならば、あなたが見落としていた記事を、他の誰かが知っているかもしれないからです。ここには5000以上のSCPがあるのですから、思いついたアイデアと似ている記事がどこかしらに存在する確率が高いです。ネタ被りする記事を見つけたならば、自分の記事に奇抜なひねりを入れて差異をつけることが出来ないか考えて見ましょう。

他の人に記事を見せましょう

マジでクールなアイデアだと思うものが降ってきて、なるべく早くそれを書き上げたいという衝動に駆られる日もある事でしょう。投稿する前にサンドボックスページを作成し、下書きフォーラムかブレストフォーラムのスレッドで、その記事をだれかに見せましょう。それかチャットを使う手もあります。

誰しも、あなたがサンドボックスに下書きを用意したことを魔法のように察知し、批評しにやってくることはあり得ませんので、前述のようにスレ立てなどをする必要があります。

アイデアを押し通そうとしないでください

微妙に思えるアイデアを仕上げることに躍起になっても、大抵、出来上がるものは圧倒的にしょーもない記事か物語です。作品に問題があるならば、チャットにいる他のメンバーの知恵を借りようとするか、フォーラムにスレッドを立ててください。

その他の役立つヒント

SCPを書く上でのその他の役立つヒントがいくつかあります。

どんなSCPも、誰かにとっての「はじめてのSCP」であるかもしれないと考えましょう

つまり、他の記事の知識を過剰に必要とする記事にするべきではないということです。

もちろん、他の記事のリンクを入れることは自由ですが、自己責任で取り組んでください。その箇所は、必要な資料を読んでいない読者にとっては、何が起きているんだかわからない箇所になります。

レス・イズ・モア(減らすことはより多くを得ること)

もちろん、複数ページにわたる探査ログ、回収ログ、実験ログを詰め込んで大成功を遂げた記事も存在しますが、大多数のSCPにとっては、簡潔であるか、かつ、消化しやすいフィクションになっているかが最も肝心です。SCPを書くにあたっては、長大な説明やログ、追加情報が必要であるなんて前提はないので、必要に応じてそれらのログを記事に取り入れてください。追加したところで大差ないならば、捨ててください。

核心となるコンセプトを研ぎ澄ましてから、記事を書き始める

そのようにしておけば、文章の項目の取捨選択をしやすくなります。残すべきディテールのみを残しておくことができたならば、記事に謎が加わり、読者はオブジェクトが「なぜ」「どのように」動いているのかを思い巡らせます。

危険だからといって、必ず面白いとは限りません

周囲100マイルの骨を全て液化してしまうアイテムはたしかに危険です。しかし面白いやり方で表現しなければ誰も見向きしません。

何かしらフックを入れる

フック(”つかみ”)は、読者を一気に記事に没入させる要素です。SCPは異常なことを行う異常な存在というだけでは、滅多に成功しません。何をフックとするかは、著者がよくよく推敲しなければならないものの、できるだけ記事の頭の方で、効果的に含めるようにしてください。フックを「オチ」にしようと最後まで見せずにいたら、それはフックではなくなり、最悪、読者はフックに辿り着く前に読むのをやめてしまうこともあり得ます。

手にした批評を受け入れる

誰にもメインWIKIに投稿した記事に対してフィードバックする義務はありません。しかし、誰もあなたの作品に対するフィードバックの手加減はしません。もし自分が不公平に扱われていると感じたら、管理者かモデレーターにご相談下さい。意地悪に見える人や、残酷に見える人との、激しい舌戦に飛び込むことはしないでください。どのような語調で書かれてあっても、汲むべきところのある批評には必ず耳を傾けて下さい。

残酷描写のための残酷表現はアホくさく見える

読者にひたすら内臓を(文章表現として)投げ付ける以外の何物でもない記事や、グロ画像頼みの記事だが、どういう事情で掲載してあるんだか訳がわからない記事は失敗するでしょう。ゴア表現は大いに結構ですが、記事の内容でサポートする必要があります。

ためらわずに助けを求めてください。

チャットやフォーラムには、喜んで手を貸す人や下書きを批評するメンバーがたくさんいます。



特別収容プロトコルについて

収容について

あなたが記事を書くときにまず知っておくべきことは、SCP財団のモットーはSecure(確保)・Contain(収容)・Protect(保護)であるということです。決してDestroy(破壊せよ)、Destroy(破壊せよ)、Destroy(破壊せよ)ではありません(これが財団のモットーだったとしたならば、DDDとかD3財団とか呼んでいるでしょう)。意図的にオブジェクトを破壊しようとしてお咎めなしのSCP記事はほとんどありません。

オブジェクトの収容は、明確かつ論理的でなければなりません。無駄に豪華にすることや、不要な資産を浪費する収容方法を実施することはありません。つまりすべてのSCPには、その必要に応じて過不足なく適切な資産を投入しなければなりません。つまり、SCPの収容にあたって、あろうがなかろうが関係のない物品や措置は、特別収容プロトコルに不要です。例をあげれば、SCPを収容しているセル/ロッカー/鞄/ジョックストラップの寸法を考えてみましょう。部屋が規格から1.31cm外れたとして、それが本当に問題になることはありますか?そうでない場合は必要はありません。規格から外れることが問題になるならば、説得力のある理由を持たせる必要があります。

また、わかりきっていることを収容手順に書かないでください。例えば生き物に関連する記事の場合、その生き物には餌が与えらえると推測できます。その餌が特別なものでない限り、特別収容プロトコルには書かないでください。

また、「財団は冷徹であるが、冷酷ではない」と言うことを肝に銘じておいてください。財団のことだから、窓の無い空虚なコンクリート製収容房に異常性を持った人間を閉じ込めることだって出来ますが、それはSCPを死ぬほど憂鬱な気分にさせる以外の役に立ちません。こういった理由から、収容房の中に監禁しつつも、基本的な設備を与えられ、娯楽や気晴らしの機会も与えられているものだと考えられるでしょう。特別な何かが必要な場合は、収容プロトコルに書いてもいいかもしれません。

まとめると、論理的かつ堅実にオブジェクトを収容し、かつ、その要求に応じたリソースを投下しつつも無駄遣いのないようにしなければなりません。よってほとんどのSCPは、収容のためにサイトに核を配置する必要はありません。また収容においては、現代テクノロジーで実施可能なものにすると猶良いです。

オブジェクトクラス

各SCPに収容の難易度について総合的な判断をして、オブジェクトクラスを割り振る必要があります。メインとなる三つのオブジェクトクラスが存在し、次のガイドラインに従います。

  • 収容が容易なSCPはSafeクラスに割り当てられます。 しかし、Safeすなわち無害なSCPという訳ではありません。無害であるということを意味するのではなく、そのオブジェクトを施錠下に保管することができ、かつ、保管後の心配が無用であるということを意味します。Safeクラスのオブジェクトはおよそあらゆる形状のものが含まれ、皮龍終わりなき駐車ビルブラフマーストラが含まれます。
  • かなり特殊な封じ込め手順を必要とするSCPはEuclidクラスに割り当てられます。Euclidクラスはその収容手順に従っていれば、容易に封じ込めが可能です。 一般論として、人型あるいは知覚や思考能力を持つ動物のSCPは自由意志を持つために、Euclidに分類されます。EuclidクラスのSCPはサイト全体で最も多いです。このクラスには、最初のSCPであるSCP-173繋がれた廃墟、および死者の影が含まれています。
  • KeterクラスのSCPは極めて特殊な封じ込め手順を必要とし、そもそも効果的に封じ込めることが困難です。異常性を抑制するために、最大限の警戒と資産の投下をしなければなりません。箱の中に閉じ込めた後も、非常に厳格な収容手順を徹底しないと、蓋をこじ開け飛び出してくる可能性があるオブジェクトはKeterです。KeterクラスのSCPは他の記事と比べて際立った存在で、かつ独特で前例のない脅威でなければなりません。このクラスは影人間未完の年代記、そして恐らくはそこに存在するはずの怪物が含まれています。
  • ThaumielクラスのSCPは、他のSCP(大抵はKeter)の封じ込め、対抗、抑止策に利用可能あるいは実際に運用されています。Thaumielは滅多に使用されることのないクラスであり、当然のことながら、このクラスの記事を書くことは尋常ではなく難しいです。このクラスには機械仕掛けの神太陽の姉妹サウエルスエソル、そして望ましい選択です。

NeutralizedやExplainedなどの補助的なクラス分類が他いくつかあります。このページを参照してください。

一部の記事には上記に挙げた以外のオブジェクトクラス、有り体に言えば著者固有のオブジェクトクラスが登場します。何故なら実際のところ、「これら以外のオブジェクトクラスを使ってはいけない」というルールは存在しないため、好きなオブジェクトクラスを使っても構わないのです。とは言え、S/E/Kシステム(Safe/Euclid/Keterの三分類システム)を大体のメンバーは自身のヘッドカノンとしています。つまり、これ以外の分類システムやクラスを使った日には、DownVoteを食らうことになるかもしれません。使うと言うのならば自己責任で行ってください。



書き方について

トーンについて

多くの人がクリニカル・トーンの意味を誤解しています。クリニカル・トーンのことを、長ったらしい難解な単語を使うこだとか、頭良さそうに見えるように書くことだと勘違いしています。はたまた、クリニカル・トーンはグリムダーク2の雰囲気を漂わせる文章を書くことだと錯覚しているものもいます。どれも違います。正しいトーンの文章を書こうと思った時に、覚えておくべきことは以下の通りです。

正確かつ簡潔に

正確に: あいまいな表現は避けてください。簡潔に: 冗長散漫な文章を書き散らさないでください。「頭良さそうに見せる」ためだけに、長ったらしい文章を書かないようにしましょう。(ただし、正確かつ適切な表現のために文章が長くなることはオッケーです。)曖昧な表現や美辞麗句を並べ立てないでください。また、形容詞は必要以上に使わないようにしましょう。技術文章を書くのですから、質実な文章にしてください。

プロフェッショナル意識を持って書く

あなたは、SCPの研究者の立場で記事を書いています。一部の例外を除いてプロフェッショナルは、上司にくだらないジョークが入った報告書を送らないものです。学校の研究レポートにスラングを入れたりなんかしませんよね。

その上、研究者たるもの、こと執筆においては、超然とし私情を挟み込まないように努めるべきです。研究者は無感情だというわけではありませんが、私情が入り込んだ文章は客観性を欠いた感情論の文章に見えてしまうために、研究者は情実のない文章を書くはずです。

例えば: もし人狼について書くなら、次のように書いてはいけません。

この存在は10フィートの人狼で、輝く真紅の瞳と短剣ダガーのような歯をもちます。その咆哮を聞けば、震えが背骨を駆け上り、"ああ、我々は生贄なんだ"と直感します。

代わりに、次のように書きましょう。

この存在はイヌ型の二足動物であり、体長はおよそ3mです。生体発光する赤い目と、突起した犬歯を有します。この存在の発声を聞いた人類は例外なく恐怖反射を起こします。

検閲について

記事に対して黒塗りや、[データ削除]、およびそれに類する検閲を施すと、ミステリアスさを追加したり、本質と無関係な情報を取り除いたりできます。その際、何の情報を抹消したのかということを、著者自身は知っておくべきです。単に執筆から逃げるために、情報の抹消をしようとしないでください。あくまで読者の考察を惹起するために、キーとなる情報を隠すようにしてください。隠された情報は何なのか思い巡らす余地があるようにしましょう。

ところで:"特別収容プロトコル"の内容は何も検閲しないようにしてください。よく考えてみて下さい、データの欠落した"特別収容プロトコル"が役に立たないのは誰の目にも明らかです。

もしより効果的な検閲について知りたいのならば、こちらのすばらしいガイドを読んで見ましょう。

その他のTips

  • 記事中でオブジェクトを、「そのSCP」という形で言及しないでください。記事におけるSCPとは特別収容プロトコル(Special Containment Procedures)の略です。下書きのときはSCP-XXXXを使用し、投稿する際にXXXXを番号に置換してください。「SCP-XXXX」という単語を繰り返し使いたくない場合は、「当該生物」、「当該検体」、「当該オブジェクト」、「当該アーティファクト」、「当実体」などの用語に置き換えてみるか、文章を再構成してみましょう。(これは任意です)
    • 「被験者/対象/subject」はDクラスなどの人員やSCPの影響を受けた人物など実験対象をさすことが多いので、読者が混乱しないように注意して使い分ける必要があります。
    • インタビューログでは、最大限自然な口語で書くようにしてください。つまり、インタビューにおいては「Skip(SCPの俗語)」などの用語を使ってもオッケーです。
  • 長々しい段落を避けるようにしてください。視覚的な魅力や効果はほとんどありません。段落を区切ったり、見出しを立てたり、箇条書きなどを使って、長々しい段落を分割しましょう。
  • メートル法を使い、帝国単位や尺貫法を使わないようにしてください。財団は、国際単位系を採用しています。また小数点以下2桁まで測定値を丸めるようにしてください。見た目がスッキリします。
  • 校正しろ。プロットの欠陥を解消し、誤字脱字がないかチェックし、冗長なフレーズや平易達意ではない表現の推敲を行なってください。書いているうちに、自分では文章のエラーに気が付けなくなるので、絶対に他の人に校正を依頼するようにしましょう。句読点の打ち方や、単語の使い方、文章作法についての貴重な洞察は、他者から得られるものです。


人型SCPについて

人型SCPは執筆難易度が最も高いSCPの一つとされています。何故そう言われているのでしょうか?

それにはたくさんの理由があります。中でも、我々の専門用語で"Xメン・シンドローム"と呼ばれる症状が最も大きな理由です。Xメン・シンドロームは、人型SCPにただ単に"超能力"を与えただけの記事を執筆してしまう症候群です。本来、記事にはストーリー性のある異常な存在を与えなければならないものです。とはいえ、人型SCPがXメンになるか、サイトで雰囲気に合う記事になるか、診断する方法はありません。しかし、悪いアイディアはなく、ここには悪い描き方があるだけなのです。

人型記事を書くときに覚えておきたい簡単なリストを用意しました。

  • 人型SCPの収容プロトコルの本題を「それが望むものを与える」ことになっているとしてはいけません。財団はホテルではなく、監獄です。
  • 人型SCPの外見や個人的な趣味嗜好について過度に詳細を触れないようにしましょう。詳細を書けば、簡単にコミックのキャラクターには見えるようになるかもしれませんが、SCPらしさからは遠のくばかりです。
  • 人型SCPの呼称には注意して、名前やあだ名、二つ名などの個人的な代名詞の使用は避けてください。SCPは「対象 / SCP-XXXX / it」で呼ぶようにしましょう。人型SCPの記事中には、そのSCPが男性なのか女性なのか(必要な情報であるため)書いてあることがありますが、別に、彼や彼女、「〜君」、「〜さん」、「〜ちゃん」などの呼称をする必要はないです。
  • SCP世界の登場人物全員から自動的に愛されるような人型SCPを書かないでください。異常性の副次作用としてチヤホヤされるのではない限り、財団職員は収容されているオブジェクトに対して、さしたる理由なく、肯定的な感情を口に出すことは普通ありません。
  • 別の場所でも述べたとおり、財団を不必要に邪悪なものや下卑たものに書かないでください。あくまで財団は冷徹でありますが、冷酷ではありません。
  • 現実改変者、魔法を使える者、その他圧倒的に強力な人型SCPを成功させるのはちゃんと作るのは激ムズです。実際に、これらの強力な人型SCPの成功例はいくつか存在するものの、DownVoteの嵐を回避して上手く書き上げる人物はほとんどが熟練の腕利き著者です。このタイプで評価が高いSCPは放棄された研究プロジェクト命の水/トーテンカインダー常識外れの外科医などです。
  • 複数の異常な能力や性質を持つ人型SCPを描く際は、それが理にかなったものであり、かつ、全体の調和が取れているか確認してください。

最後に、人型SCPは、ヒトであれど財団の目から見ればただのモノSCPオブジェクトに過ぎないということを忘れないでください。