七町砂箱

明日は我が身

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 全てのSCP-XXX-JPは防腐処理を施した状態でサイト-██内の大型物品冷凍収容庫で収容を行います。SCP-XXX-JPに付随する物品は同サイト内低脅威度貴重品保管ロッカーにそれぞれ識別タグを付けた状態で保管されます。SCP-XXX-JP群リスト全体の閲覧にはセキュリティクリアランス5/XXX以上の研究者による許可が必要であり、また閲覧はSCP-XXX-JP担当研究者に限られます。

説明: SCP-XXX-JPは無作為と思われる状況において財団サイト内1に出現する人間の死体群の総称です。死体の出現に際して付随してくる物品から得る事が出来る情報によって、現在収容されているSCP-XXX-JPは全て2047~22██年に死亡していると考えられます2。付随物品は91×55mmの紙片で、現代で使用されている黒インクと同様の成分から構成される物質で死亡年、死体の個人名、死因が記載されています。SCP-XXX-JPから採取されたDNAは付随物品に記載されている人物名と一致しており、201█年現在では出現したSCP-XXX-JP群は全て2010年より以前から財団に所属している人物との一致が示されている為、優先して研究が進められています。SCP-XXX-JPが出現する瞬間を目撃した人物は存在していないため、出現方法や条件は今だ特定に成功していません。特定の時間軸に於ける未来世界から現在の我々の時間軸にSCP-XXX-JP群が転送されてきている可能性が考えられますが、推測の域を出ていません。

SCP-XXX-JP付随物品に記載されている人物は全てSCP-001-JPを使用した手順277-キャプティブによって意識的、無意識的に依らず処置を受けています。手順277-キャプティブでの処置は半永久的に被処置者を[削除済]ものであり、SCP-XXX-JP群が指し示す結果をもたらす事は完全に否定されています。SCP-001-JPは完全に財団の制御下にあり、観測されている全ての未来時間軸に於いて手順277-キャプティブが失敗する事はあり得ません。

以下は現在収容、保管されているSCP-XXX-JP群のリストです。数が膨大であるためリスト冒頭の抜粋となります。

ナンバー 名称 死亡年 死因
SCP-XXX-JP-1 育良 啓一郎 2047年 多臓器不全
SCP-XXX-JP-2 虎屋 外郎 2047年 失血死
SCP-XXX-JP-3 波戸崎 壕 2054年 終了措置
SCP-XXX-JP-4 吹上 真 2055年 拳銃自殺
SCP-XXX-JP-5 天見 快人 2060年 終了措置
SCP-XXX-JP-6 鬼食 薬子 2060年 脳卒中
SCP-XXX-JP-7 甘ヶ崎 舞 2067年 [編集済]
SCP-XXX-JP-8 七町 悠丞 2078年 半身断裂による失血死
SCP-XXX-JP-9 東風浦 静歌 2092年 轢死
SCP-XXX-JP-10 針山 栄治 2102年 窒息死
SCP-XXX-JP-11 水野 遍 2109年 溺死
SCP-XXX-JP-12 遠野 於菟 2123年 転落死
SCP-XXX-JP-13 速水 神一郎 2130年 [編集済]
SCP-XXX-JP-14 烏丸 虎 2131年 銃殺刑
SCP-XXX-JP-15 朝夕 まづめ 2135年 感電
SCP-XXX-JP-16 古本 新 2135年 餓死
SCP-XXX-JP-17 後醍醐 勾 2137年 失血死
SCP-XXX-JP-18 南方 秀一郎 2138年 焼死
SCP-XXX-JP-19 太 陽 2138年 転落死
SCP-XXX-JP-20 霧甲水 直常 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-21 海野 一三 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-22 御先 稲荷 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-23 五月蠅 九十光 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-24 萩埜 沙織 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-25 賀茂川 静流 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-26 来栖 朔夜 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-27 前原 愛 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-28 土橋 京一郎 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-29 神鳥 夢 2140年 SCP-001-JP収容違反
SCP-XXX-JP-30 鳴蝉 時雨 2140年 SCP-001-JP収容違反

 
 
 

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当該オブジェクトは回収当初Anomalousアイテムとして分類されていました。以下のファイルはAnomalousアイテム記録がアーカイブ化され、付属されています。
sutoroberi1.jpg

AO-XXX-JP

Anomalousアイテム番号: AO-XXX-JP
説明: 食べると24時間の間、会話や筆記に重言を頻繁に用いるようになるオランダイチゴの果実██粒。実験での消費に伴い現在は██粒まで減少している。果実への遺伝子分析結果は一般に商用として栽培されているものと同一。回収されてから経過した年月に関わらず、一切腐敗の兆候を見せていない。
回収日: 20██/██/██
回収場所: ██県█市の青果店
現状: サイト-81██の標準低脅威度物品保管ケースに収容。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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この記録は20██/4/17から日本国█県█市において断続的に発生していた失踪事件に関する財団が所持している情報群である。
 
 
資料1: 20██/3/28における█県█市での不審な異音発生との通報記録

対象: ██ █氏

応答者: エージェント・██

付記: 警察機関に潜入していたエージェントが応答。

<録音開始>

█氏: もしもし。

エージェント・██: はい、こちら█市警察です。どうなさいましたか?

█氏: えっと、隣の家から変な音がするんですよ。

エージェント・██: 音ですか?それはどういった?

█氏: なんというか、動物の唸り声っていうか、それと何かを引きずる様な音も。

エージェント・██: 失礼ですがお隣の方が飼われているペットの可能性は?

█氏: 勿論考えました。でもお隣さんは一人暮らしで、ペットなんか飼ってないんですよ。

エージェント・██: ふむ。わかりました。情報の提供を感謝いたします。お名前と、ご住所を教えていただけますか?

█氏: はい。名前は██ █です。住所は[編集済]です。

エージェント・██: ありがとうございます。では後はこちらにお任せください。

<録音終了>

これ以降、20██/4/12までに█市警察には同様、若しくは近しい内容の通報が不定期に寄せられ続けた。何れも特定の民家からの異音を訴える内容であった為、調査として財団エージェント数名を派遣し、件の民家にすむ██氏にインタビューを行った。

資料2: ██氏へのインタビューログ

対象: ██ ██氏

インタビュアー: エージェント・██

付記: ██氏は一人住まいである。

<録音開始>

エージェント・█: こんにちは、█市警察のものですが、最近お宅から不審な物音が聞こえると通報が寄せられているんですよ。

██氏: はい、大丈夫ですが。

エージェント・██: あ、いや大丈夫なのは我々が決めますので。

██氏: 大丈夫ですよ。

エージェント・██: ですから。

██氏: 音がするなら私が音を出した時にも音はしますよね? それなら大丈夫です。

エージェント・██: あー、えっと。

██氏: それに音がするとして、通報した人は音がすると思った時に音がしていない事もあるわけじゃないですか。

エージェント・██: [沈黙]

██氏: 大丈夫なので、もういいでしょうか? コーヒーが冷めてしまうのですが。

エージェント・██: えー、はい。ではその、後日またお伺いします。

██氏: 大丈夫です。

エージェント・██: [思案]最後に1つだけお聞きしたいのですが。

██氏: はい。

エージェント・██: 御庭の、そこ。その大きな檻のような、それは、一体何にお使いで?

██氏: [沈黙]

エージェント・██: お応え願えますか?

██氏: あ、物置に、しようかと。

<録音終了>

██氏へのインタビュー後の20██/4/17、█市で失踪事件が発生するも、この時点ではSCiPの関与は確認できなかった。これを皮切りに、同市内において原因不明の失踪が多発する。

資料3: █市で発行されている██新聞の█面抜粋

謎の失踪多発、集団ヒステリーか
現在█市において謎の失踪が多発。警察は誘拐と集団ヒステリーを視野にいれて捜査を行っているが、失踪者は何れも市内在住である以外に共通点はなく、捜査は難航している。

財団エージェントの調査によって失踪者が何れも以前インタビューを行った██ ██氏の知人である事、失踪直前に同氏の家を訪れていた事が判明した。
再び██ ██氏にインタビューを試みたものの、同氏は既に失踪してしまっており、失敗に終わった。

資料4: ██ ██氏宅にて発見された物品の一部リスト
物品 個数 特筆事項
230g入りのインスタントコーヒー 20瓶 全て開封されており、何れも少量使用されている
マグカップ 4個 1つを除き睡眠薬が検出された
睡眠薬████ ██錠 一般的には販売されていない物
██氏の手記 1帳 資料5を参照

また、同時に発見された診断書から██氏は統合失調症を患っていた事が判明した。
庭にある檻を調べた際、エージェントの一人が内部にいた存在に捉えられ、"捕食"された。
██氏は訪れた人物を睡眠薬で眠らせ、檻の中にいるものに与えていたとみられている。

資料5: ██ ██氏の手記より抜粋

█月██日█曜日(最初の異音通報があった日の前日)
今日、きっとこれもアイツがニヤニヤしながら見張っていると思うと吐き気がする。
家でコーヒーを飲んでいる時だった。俺は何気なく台所に目をやった。台所と俺の間にアイツがいた。アイツはニヤニヤしながら糸を下げていた。

█月██日█曜日
アイツは今日もニヤニヤしながら糸を下げていた。台所からコーヒーが無くなっていたが、それは俺が飲んだからだと思う。
あの糸が何なのかは分からないが、糸だとしたら何かに使うはずだ。コーヒーを買いに行く。

█月██日█曜日
俺と友達の█が家に来たが█はアイツが分からないようだった。アイツは台所から俺と█を見てニヤニヤしているが、█は笑わない。
きっと█は気づいていない振りをしているのかもしれない。アイツが大きな音を立てた時だって█はネズミでもいるんじゃないか? と言っていた。ネズミは居ない。

█月██日█曜日
周りの奴に話したが誰もアイツを知らないと言う。きっと知ってて騙そうとしているのかもしれない。だってアイツは糸を俺の首に下げてニヤニヤしているのに。
アイツは寝室にも来るようになったが、台所の方がアイツは糸をよく下げる。

█月██日█曜日(インタビュー当日)
今日は警察がきた。アイツは台所からニヤニヤしていた。警察は気づいていなかった。
アイツは腹が減って待っている。そうでなければきっとニヤニヤしながら探しにいくだろう。

█月█日█曜日
今日はアイツがいないが俺も居ないのでアイツは家に居るのかもしれない。
アイツは家に居るべきじゃないから、檻にアイツと入るとして、俺は外にでればいい。

█月██日█曜日(最初の失踪事件発生の翌日)
食べた。

█月██日█曜日(██宅の調査を行う2日前)
もうアイツは俺の味を探しているから人じゃだめで、俺をアイツにあげるとしたら檻に入る。

以上、日本におけるSCP-870出現の記録とする。
現在、この事件に関与していたSCP-870個体は既存のプロトコルに基づき、暫定的にサイト-81██に収容されいる。


 
 
 
 
 

 

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sutoroberi1.jpg

SCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の標準低脅威度物品保管ケースに収容します。消費実験は可能な限りDクラスを用い、クリアランスレベル3以上の職員の許可を得た上でレベル2以上の職員最低2名の立ち合いのもと行ってください。実験以外でSCP-XXX-JPを消費する事は許可されません。SCP-XXX-JPが有限である事を鑑みて消費実験は暫定的に中止されています。

説明: SCP-XXX-JPはオランダイチゴの果実です。収容時には██粒が存在していましたが、実験での消費に伴い現在は██粒まで減少しています。果実への遺伝子分析結果は一般に商用として栽培されているものと同一です。収容されてから経過した年月に関わらず、一切腐敗の兆候を見せていません。

SCP-XXX-JPを1粒以上消費した対象は、会話、筆記による記述に重言を頻繁に用いるようになります。この効果は最初に消費してから24時間後に消失し、対象は影響に対する自覚を持ちません。


 

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199█/██/██、サイト‐81██のカフェテリア内喫煙所で撮影された七町研究員補佐官

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20██/██/██、サイト‐81██内の喫煙室で撮影された七町研究員補佐官

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20██/██/██、サイト‐81██の中庭にて撮影された七町研究員補佐官

名前: 七町 悠丞(ななまち ゆうすけ)

セキュリティレベル: レベル3(必要に応じて変化)

職務: 低脅威度物品管理、実験及び研究補助、新人職員の補助と指導、職員へのカウンセリング、その他必要に応じて変化

所在: サイト-81██(必要に応じて変化)

人物: 極度のヘビースモーカーであり、白衣を好まない七町研究員補佐官は███/██/██に行われた採用試験に合格した研究者です。彼は様々な分野において決して優秀とは言えませんが、かと言って特に不出来でもありません。これと言って目立つ人物ではないでしょう。

しかし、とりわけ心理学に長け、普段は財団職員の、特に新人研究者やエージェントのカウンセリングを担当しています。相手の僅かな声のトーンの変化や、呼吸の乱れ、発汗を見抜いてしまう為、彼の前ではどんな嘘も隠し通す事は不可能でしょう。

相談事があればいつでもどうぞ。 - 七町研究員補佐官

七町研究員補佐官は一定した姿を持ちません。彼の姿は一日毎に変化し、様々な身長、体重、性別、人種の姿となります。変化を自身でコントロールする事は出来ません。これは彼が新人時代に行われたアメリカ本部研修において発生したSCP-████の収容違反による影響とされています。

彼の本来の姿は身長175cm程の成人した日本人男性でした。彼である事を特定する手段は、携帯している職員IDと、白衣を着用していない事、そして驚異的な喫煙量です。

七町研究員補佐官は一日に██箱の煙草を吸います。喫煙理由を尋ねると「私が私である事を確認する為である」と主張します。彼の精神衛生上特例的に勤務中の喫煙が許可されていますが、喫煙場所は可能な限り弁える努力をするでしょう。

以下は現在、七町研究員補佐官が接触を禁止されているオブジェクトです。「煙草の煙や喫煙そのものを嫌う」「そもそも煙草そのもの」「着火が可能なライター状」等、煙草に関連するオブジェクトが発見され次第随時追加してください。


ええ、貴方の言いたい事は分かっています。残念ですがあれはエージェント・ロロです。ベンツですらありませんね? - 七町研究員補佐官

また彼は様々な「調理のレシピ」を考える事を得意とします。通常の食材にとどまらず、おおよそ食用不可能なものですら調理法を提案する事が可能です。尋ねればSCPオブジェクト、ベリリウム銅、スクラントン現実錨、ニセクロホシテントウゴミムシダマシですら的確な調理法を教えてくれるでしょう。

調理法はいつでも尋ねてくださって構いません。実際に調理する際は自己責任でどうぞ。 - 七町研究員補佐官

そうそう、彼女が赤方偏移を自称している以上、私は彼女の反対側に回って観測する必要があるでしょう。その時に彼女が青方偏移を起こさなければ、彼女は高速移動していないと言えます。 - 知里研究員について、七町研究員補佐官より


SCP-JP:

  • (21 Nov 2016 17:02)七町砂箱(評価: 0, コメント: 0)

Tales-JP:

Anomalosアイテム
三角フラスコと対にすると小型のナスフラスコを生成するメスフラスコ