砂箱

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト81██の収容ロッカーに保管してください。SCP-XXX-JPの取り出しにはセキュリティクリアランスレベル3以上の職員の承認が必要です。ロッカーの鍵はサイト管理者が持っています。
SCP-XXX-JPの実験は職員が最低2人以上で行うことが義務付けられています。
追記:SCP-XXX-JP-1となった人物は非活性化まで標準人型独房へ収容。2人以上の職員によって監視しSCP-XXX-JPの回収に備えてください。
また現在のSCP-XXX-JPは実験によりSCP-XXX-JP-1となったメスのニホンザルから離せない状態です。セキュリティクリアランスレベル1以上の職員は沢渡博士からの研修指導を受けることでSCP-XXX-JP-1との交流が許されています。交流中にSCP-XXX-JP-2が確認された場合は沢渡博士へ連絡して下さい。

説明: SCP-XXX-JPは全長175cm、幅30cmの防寒用襟巻きです。類似形状の製品がない、布の綻びや裁縫のほつれが見られることから個人の手作業による作成物とみられますが生産者は不明です。

SCP-XXX-JPを見た人物霊長類は「このマフラーを首に巻いてみたい」という強い願望を生じます(以下対象をSCP-XXX-JP-1と呼称)。このミーム影響はオブジェクトのシルエットでも起きますが暗闇の中など視覚で捉えられない場合この特性は現れません。また写真やイラストなどの二次情報での影響はありません。このミーム影響はSCP-XXX-JP-1がオブジェクトを視認できる限り続きます。

SCP-XXXがSCP-XXX-JP-1の首に巻かれた場合上記のミーム特性は一時的に消失します(この状態をSCP-XXX-JP-2と呼称)。SCP-XXX-JP-2からSCP-XXX-JPを取り外す試みは全て失敗しています。
SCP-XXX-JP-2が他の動物に対して意図的に攻撃を加えるとSCP-XXX-JPは著しい切断性能と強度を示し収縮することでSCP-XXX-JP-2の首を切断します。切断後、SCP-XXX-JPのミーム特性が再度発生します。
またSCP-XXX-JP2が他の生物から攻撃を受けた場合、不明な方法で対象にSCP-XXX-JPが出現しただちに対象の首を切断、終了させます。SCP-XXX-JPの出現は距離を問わず行なわれ、対象が複数いる場合はそれに応じた数が同時に出現・切断を行います。またこのSCP-XXX-JPは対象の首を全て切断したと同時に消失します。
このとき出現するSCP-XXX-JPがSCP-XXX-JP-2の着用しているものと同様の物かは不明です。

実験記録抜粋:
実験記録001 - 日付2011/11/12
対象: D-7849
実施方法: 透過率約50%のガラスボックスに収納したSCP-XXX-JPを観察させる。200mから観察させ、影響が出る距離まで近づかせた。
 
結果: 150m地点でSCP-XXX-JPを認識。そのまま指示を無視してSCP-XXX-JPへ接近をしたため拘束された。同日、市販の襟巻きを用いた実験を行なったところ150m地点では対象の色程度しか判別できなかった。

事件XXX-1: サイト81██において起きた現実改変者の襲撃においてSCP-XXX-JPが活性化する事態が起こりました。SCP-XXX-JP-1となった現実改変者は財団職員(編集済)名を殺害。活性化したSCP-XXX-JP-2にをSCP-XXX-JP-1は現実改変を用いて排除する挙動が見られましたが、そのまま斬首されました。
斬首されたSCP-XXX-JP-1には現実改変による治癒は見られずそのまま終了・処理されました。このことからSCP-XXX-JPが現実改変への耐性があることが判明したため現実改変者への対策案として審議されています。
追記:後述のSCP-XXX-JP-2の発生によりこの案は保留となりました。

実験記録004 - 日付2012/08/12
対象: D-7849
実施方法: D-7849をSCP-XXX-JP-2にさせ雑草、犬、ニホンザルへ危害を加えるよう指示。
 
結果: 雑草を引き抜いたがSCP-XXX-JPの活動はなし。犬への殴打を与えた時点でD-7849の首を切断した。
SCP-XXX-JP-2の不活性後、実験に用いていたメスのニホンザルがSCP-XXX-JPを奪取、首に巻いた為新たなSCP-XXX-JP-2となった。

実験記録005 - 日付2012/08/13
対象: SCP-XXX-JP-2、D-8892
実施方法: >ボタンを押すとD-8892の手首に固定した器具から電流が流れる装置をSCP-XXX-JP-2へ渡す。D-8892とSCP-XXX-JP-2との間には防音の仕切板を設置し、装置によって被害を受けていることがSCP-XXX-JP-2から分からないようにする。
 
結果: SCP-XXX-JP-2は渡されたあとすぐさま装置のボタンを連打した。隣室のD-8892はSCP-XXX-JP-2の操作による電流に苦しんだもののSCP-XXX-JP-2への移行はなし。
また部屋の仕切りを取り払い、同様の実験を行なったがSCP-XXX-JP-2の操作によりD-8892に電流が流れてもSCP-XXX-JPの切断は行なわれなかった。

実験記録009 - 日付2012/12/14
対象: SCP-XXX-JP-2、D-8892
実施方法: D-8892によるSCP-XXX-JP-2へ殴打など素手による加害行動を実施する。なおSCP-XXX-JP-2に拘束はしていないが反撃に出る可能性は低いと予想されたため実験中止に備えてD-8892の手首には前回実験に用いた電流装置を固定した。
結果: SCP-XXX-JP-2が殴打を受けると同時にD-8892へSCP-XXX-JPが不明な方法で出現、D-8892の首を切断した後に消失した。
SCP-XXX-JPがSCP-XXX-JP-2以外へ斬首効果を及ぼした初の事例となる。