サンドボックス
評価: 0+x

アイテム番号: SCP-XXX-JP

SCP-XXX-JPは事案XXX-JP-ハを受け、202█年1月31日に異常性を喪失したと判断され、Neutralizedに指定されています。以下の報告書は、オブジェクトがSafe指定されていた際のものです。

オブジェクトクラス:Safe Neutralized

特別収容プロトコル:
SCP-XXX-JP-は、一般的な緩衝材を詰めたダンボール箱に入れ、サイト81██の低脅威小型物品保管用ロッカーに保管されています。
実験は完全防音室で行い、実験者は監視カメラを通して観察してください。SCP-XXX-JP-を使用した被験者は、実験後4時間隔離し、SCP-XXX-JP-によって付与された異常性が消失したことを確認してください。

説明:
SCP-XXX-JPは、使用者を中心としたミーム汚染を発生させる、手作りの湯呑1です。
SCP-XXX-JPの異常性は、オブジェクトを用いて一般的な飲み物を摂取した被験者が、歌、バレエ、オーケストラといった演目を観た後で、出演者に向けて特定の言葉を掛ける、一定のリズムで拍手をすることで、出演者と、同じ場にいる観客に対して、ミーム汚染をもたらします。被験者によって曝露した出演者は、被験者の言葉掛けや拍手を好意的に受け止め、その行為に対して応えようと、カーテンコールやアンコール、稀に出演者が練習をしたことのない演目や楽曲を披露しようとします。一般的なアンコールよりも遥かに長い時間繰り返された場合でも、演奏者と観客は違和感を感じることはなく、観客は積極的に被験者に合わせて言葉掛けや拍手を行おうとします。被験者は自らの行為をコントロールすることができ、SCP-XXX-JPによる精神作用を受けていないと推測されています。被験者の効果は、オブジェクトを用いてから4時間で消失することが、実験で確認されています。

SCP-XXX-JPは██県██市の、██市民会館に併設されている、喫茶██から回収されました。
201█年1月27日、██市民会館で██市民交響楽団の定期公演が、終演予定時間の午後4時30分を大幅に超え、午後6時に終演2しました。これがSCP-XXX-JPによる最初の事案(事案XXX-イ)と考えられています。
同年4月23日、同施設でロシア・█████管弦楽団の特別公演が、終演予定時間の午後8時30分を超過し、午後10時30分まで行われました3(事案XXX-ロ)。別件で██市に潜入していたエージェントが不審に思い調査した結果、事案XXX-イが発覚したため、財団による本格的な調査が行われました。
財団が回収した両公演のアンケート用紙を調査した結果、アンコールの多さや公演時間の長さには触れず、概ね好評な意見が大部分を占める中、同市内に住む70代男性、安達██氏が唯一「アンコールが多すぎる」と記述していることが判明しました。財団は当初、この男性が何かしらの異常性を有すると推測して確保、実験が行われましたが、異常性を確認することができず、さらなる事情聴取の結果、SCP-XXX-JPの存在が発覚し、収容に至りました。安達██氏にはAクラス記憶処理が施され、喫茶██には、SCP-XXX-JPの模造品が置かれました。

実験記録001 - 日付201█年8月11日

被験者: D-XXX-01(飲み物:熱い日本茶)
演奏者: D-XXX-02(1stVn),D-XXX-03(2ndVn),D-XXX-04(Vio),D-XXX-05(Vc)4
観客: D-XXX-06~10
目的:SCP-XXX-JPの基本的な異常性の確認
方法: 楽器経験のあるDクラス職員4名で弦楽四重奏を編成し5、被験者にはSCP-XXX-JPで飲み物を摂取した後、演奏を聴いてから「アンコール」「ブラボー」といった声を掛けをするように指示した。
結果: D-XXX-01がSCP-XXX-JPで飲み物を摂取してから4時間経過し、演奏者が実験の中止を訴えるまでアンコールを繰り返し、観客も賞賛の言葉と拍手を送り続けた。その後のインタビューで、演奏者と観客は非常に心地よい疲労感を感じると述べたが、被験者は非常に無為な時間であったと述べた。
補足1: 実験室の外で待機していた警備員に一部、被験者や観客の言葉掛けが聞こえていたが、SCP-XXX-JPの影響を受けた兆候は見られなかった。
補足2: 以下、アンコールとして行われたものを、参考に一部記載します。
①練習した曲を途中からもう一度演奏する。
②D-XXX-02が演奏者を1人ずつ立たせ観客に向けて礼をさせる。
③演奏者が実験室の隅に集合し、再び元の位置に戻る。
④D-XXX-05(Vc)がミッション・███████のテーマのベースラインを演奏し、演奏者が楽器を構えながら歌う。途中でD-XXX-03がドラムを叩く仕草をしながらボイスパーカッションを始める。
⑤D-XXX-02が練習中の様子を話す。
⑥演奏者が楽器を置き、観客と一緒にWe w███ r███ y██のボイスパーカッションを始める。
考察: 収容前の2つの事例から予測していた通り、SCP-XXX-JPの異常性は4時間で消失することを確認した。事例より演奏者も観客も少ないにも関わらず、予測通りの結果だった。今後の実験の為に、最少人数を調べておいた方が良いだろう。特筆すべきは、実験室外にいた警備員が被験者の言葉を聞いたにもかかわらず、全く影響を受けなかったという点だ。SCP-XXX-JPの影響を受ける条件が何なのかを調べる必要があるだろう。   -城嶋博士

実験記録002 - 日付201█年8月13日

被験者: D-XXX-01(飲み物:熱い日本茶)
演奏者: D-XXX-02(Vn)
観客: D-XXX-06~10
目的: 演奏者の最少人数の把握
結果: 予定通り異常性が発現した。

実験記録003 - 日付201█年8月14日

被験者: D-XXX-01(飲み物:熱い日本茶)
演奏者: D-XXX-02(Vn)
観客: なし
目的: 観客の最少人数の把握
結果: 予定通り異常性が発現した。
考察: 今後の実験は、演奏者1名、観客0名を基本とする。

実験記録004 - 日付201█年8月21~24日

被験者: ██研究助手(飲み物:熱い日本茶)
演奏者: ①エージェント・永瀬(ギター)②城嶋博士(カラオケ)③D-XXX-02(一人芝居)④自動演奏電子ピアノ
目的: 異常性が発現する楽器やジャンルの確認。
結果: ①~③は予定通り異常性が発現した。④では異常性は発現せず。
考察: 演奏者のジャンルや上手い下手に関わらず、異常性は発現するようだ。予想はしていたが、人の意思に働きかけるタイプの異常性のようだ。  -城嶋博士

実験記録005 - 日付201█年8月25~31日

被験者: ██研究助手(飲み物:熱い日本茶)
演奏者: エージェント・永瀬(ギター)
目的: 異常性が発現する条件の特定。

方法①: 被験者に目隠しをする。
結果①: 異常性が発現した。

方法②: 被験者と演奏者をそれぞれ別の部屋に配置し、モニターを通して映像と音声が互いに届くようにする。
結果②: 異常性は発現せず。

方法③: 被験者に、演奏者は別室で演奏すると伝えてから目隠しをし、被験者の前で演奏者が演奏をする。
結果③: 異常性は発現せず。

方法④: 演奏者は耳栓をする。
結果④: 異常性が発現した。

方法⑤: 被験者は視覚と聴覚を遮断するヘルメットを装着する。
結果⑤: 異常性は発現せず。

方法⑥: 観客としてエージェント・國分を通常の実験に、耳栓をした状態で加える。
結果⑥: 異常性が発現した。

方法⑦: 観客としてエージェント・國分を通常の実験に、目隠しをした状態で加える。
結果⑦: 異常性が発現した。

方法⑦: 実験室をパーテーションで仕切り、一方に被験者と演奏者、もう一方に観客を配置する。エージェント・國分には1000ピースのジグソーパズルを渡し、完成させるように指示をする。
結果⑦: 観客に対して異常性は発現しなかった。

考察: SCP-XXX-JPの異常性は、被験者が演奏者の演目を観る、若しくは聴き、そこにいる演奏者に対して直接的に、声を掛けたり拍手を送り、演奏者がそれを認識した場合に発現するようだ。観客は意識的に演奏者を観たり聴いたりした上で、被験者の声掛けを聴いたり、拍手の動作を見ることで異常性が発現するようだ。つまり、演奏会に参加した状態の人間に対して異常性が発生する、と言っていいだろう。

実験記録006 - 日付201█年9月3~7日

被験者: ██研究助手
演奏者: エージェント・永瀬(ギター)
目的: 他の飲み物を摂取した場合の調査
方法: 被験者にSCP-XXX-JPを用いて、5種類の飲み物を摂取して通常の実験を行う。

結果①(水道水): 異常性が発現した。
結果②(オレンジジュース): 異常性が発現した。
結果③(サイダー): 異常性が発現した。
結果④(コーヒー): 異常性が発現した。
結果⑤(日本酒): [データ削除済]

考察:今後、アルコール類を含む飲み物を用いた実験を一切禁止します。あんなバカな大学生のノリで大規模収容違反寸前など、絶対にあってはなりません。   -サイト管理官

事案XXX-JP-ハ

日時: 日付202█年10月31日
SCP-XXX-JPの模造品が置かれている██市民会館6で、午後4時30分に終演予定だった公演が延び、午後5時30分に終演する事案が発生しました。SCP-XXX-JPによる異常性に類似する点が多かったため、サイト81██に収容されていたSCP-XXX-JPの確認を行ったところ、異常性を喪失していることがわかりました。これを受けてSCP-XXX-JPが模造品と入れ替わる、異常性の転移等の収容違反が発生した可能性が高いと判断され、直ちにエージェント・永瀬によって模造品が回収されましたが、模造品からも異常性は確認されませんでした。

補遺1:事案XXX-JP-ハの発生当時、安達██氏がSCP-XXX-JPの模造品を所持しながら、午前10時から午後5時30分までの間、公演を見ていたことがその後の調査で判明しました。しかし、安達██氏が所持してい物が異常性を発現させたのかは、確認する術がないため不明です。
補遺2:アンコールとして披露された楽曲の一部を参考に記載します。詳細を確認したい職員は、城嶋博士にリストの申請を行ってください。
①ふるさと(███流琴の会)②県民歌「████████」(██市少年少女合唱団)③リンゴの█(おじちゃまコーラス)④上を向いて歩こう(██ウィンドアンサンブル)⑤ベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章、合唱部分抜粋(██市民交響楽団)
補遺3:事案XXX-JP-ハの発生から5年が経過し、同様の事案が確認されていないことを受け、202█年1月31日をもって、SCP-XXX-JPはSafeからNeutralizedへ、オブジェクトクラスの変更が認められました。