SCP-2149-JP
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アイテム番号: SCP-2149-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2149-JPは、関東以南のサイトのいずれかにある標準収容ロッカーに保管され、取り出されることはもはやありません。このプロトコルは日本支部理事会の過半数の反対、もしくは、それ以上の権限を持つ上級職員の決定によってのみ一時的に停止されます。

なお、SCP-2149-JPを閲覧した人物(SCP-2149-JP-A)が発生した場合には、即時の終了処分を以て対処してください。SCP-2149-JP-B集団の出現による破滅を防ぐため、機動部隊ε-11が直ちに派遣され、また、機動部隊ν-7のスクランブルが待機されなければなりません。彼らが到着するまでは、日本支部の出動可能な武装機動部隊を総動員して時間を稼ぐ必要があります。

説明: SCP-2149-JPは「ব娘婚姻譚」と背表紙に大書きされた、厚さ3cm、B5版の古い書籍です。2022年12月24日、[編集済み]大学で発生した大規模なミーム災害を財団が調査する過程で発見、収容されました。異常なミーム災害特性を有しており、閲覧者の理性的な思考能力を恒久的に破壊します。このとき、未知の人形実体(SCP-2149-JP-B)がSCP-2149-JP-A近傍に出現することがあります。SCP-2149-JP-Bは概して温厚な性格ですが、SCP-2149-JP-Aに対する強い親愛の情を抱いており、SCP-2149-JP-Aに対するいかなる治療、終了、その他の異常性除去作業にも抵抗します。SCP-2149-JP-Bの体格は閲覧者の嗜好によって左右されますが、おおむね成人女性と同等です。その容姿について光学的な観測自体は可能ですが、反ミーム性によって記録には残せません。意思疎通は不可能ですが、交戦した機動部隊による記録から、高い知能を持つようです。

SCP-2149-JP-Bは小児ほどの体格をもつ人型実体(SCP-2149-JP-C)を伴なって現われることがあります。SCP-2149-JP-CはSCP-2149-JP-Bに比べると遥かに貧弱で、SCP-2149-JP-Bの無力化に伴なって消滅します。また、SCP-2149-JP-Bは複数体出現することがあります。その場合、SCP-2149-JP-Bは相互にある程度敵対的ですが、往々にして協調します。後述する圧倒的な比推力にもかかわらず、実体の走行速度は時速75km前後に収まっています。

SCP-2149-JP-Bの戦闘能力は強大で、こと脚力に関しては、標準的なヒト女性と同様の体格であるにもかかわらず、比較的貧弱な個体であっても50kNほどに達するものと推定されます。したがって、生身の人間がSCP-2149-JP-Bの打撃、特に蹴りや体当りを受けることは、たとえ予定される戦闘強度に見当った防護装備を着用していたとしても、内臓破裂や脊椎、頭蓋骨粉砕骨折による即死につながるなど、致命的です。また、その他にも個体ごとに多様かつ異常な能力を持ちうることに注意が必要です。その種類は確認されただけでも、ポケットディメンションの生成、ミーム災害、反ミーム、現実改変、霊的実体や神格実体の召喚、平行世界の観測など多岐に渡ります。出現するSCP-2149-JP-B群の規模、能力を事前に推定することは、閲覧者に対する事前かつ入念なプロファイリングによってのみ、低確度で可能です。

追記:補遺1の提案を鑑み、プロトコル・オリィザの採択が検討されています。これは、SCP-2149-JP-Bの大規模集団が出現するなど、重篤な収容違反が発生した際、上野・仁藤ミーム鏖殺エージェント(U/N:MEA)を使用して鎮圧するというものです。同プロトコルを実施するために、機動部隊φ-0「絶滅の吹奏楽団」が組織されました。

インタビュー記録████ - 日付████/██/████

[削除されました]

補遺1 初期対応に当たっていたという「夜鷹」構成員、三浦一等陸佐による、曰く「重要な」証言です。彼は以下のようなことを証言したのちに、自身の拳銃を用いて自己終了しました。読み易さのため、一部が編集されています。

あのデクノボウどもの「元ネタ」とでも言うべき存在を、私はよく知っている。知っているとも。部下にも同僚にも好きなヤツは多い。防衛大以来の知り合いなどはもう月給分を課金してしまっている。(浜崎は声を上げて笑う。腹筋の痙攣が収まったあと、深呼吸して落ち着きを取り戻す)でだ、君たちの言うSCP-2149-JP-B実体についてだが、何か悪辣な着想に基いて「元ネタ」を構成する種々の要素が都合良く切り貼りされているように私には見えた。このアノマリーの本体は、我々のこのような想像を糧に、あるいは住処にして成長するなにがしかかもしれない。連中は種々の木っ端が寄せ集まった、蓑虫の巣によく似ている。“奴”が捕食者なのか、それとも寄生者なのかは分からないが。それから、犠牲者については徹底的な終了を以て対応しなければならないことをここに断言しておく。奴は、我々のどこに防御不可能な大穴が空いているかを本能的によく知っている。犠牲者が体験したこと、本に書かれていることを知ろうとするな。もしそうしてしまえば、もはや手遅れだ。厳に慎しみたまえ。

補遺2以降の文書を閲覧するためには、SCiPNET秘匿データベースにアクセスしてください。

> date
Sat Feb 10 02:55:47 JST 2024
> scip-net --emergency --secret --query 2149-JP

SCiPNET秘匿データベースへようこそ。

あなたがこの情報にアクセスするためには、
レベル5のセキュリティクリアランス、または、
機動部隊「し-999-1(翳なき知性)」、
機動部隊「し-999-2(学問の自由)」
のいずれかの隊員、ないし、二隊への指揮権を
有する担当者である必要があります。

適切な権限のない人物その他による閲覧は、
ミーム殺害エージェントによる終了処分という
結果に終わります。

加えて、粛清部隊「いそしぎ」の出動が要請されます。
以上をご理解の上、アクセスしてください。

アクセスしますか?
> Y

その理由は?
> 差し迫った SCP-2149-JP outbreak 事象の阻止作戦発動

IDを入力してください
F> Keinosuke
L> Miyairi

パスフレーズを入力してください。

嵐雲地にこめて矢の疾風頬打つも
> 防塁に火は燃えて誇らかに自由を守る

唇も朽ちはてて黒き蛾は群れ舞うも
> 梅におう学舎に翳なき知性を磨く

ミーム殺害エージェント作動……

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

生命徴候の継続を確認。

ようこそ、Miyairi博士。アクセスが許可されました。
また、粛清部隊の出動待機命令は取り下げられました。

秘匿された全ての情報を開示します。しばらくお待ちください。

アイテム番号: SCP-2149-JP

オブジェクトクラス: Thaumiel Safe Keter

特別収容プロトコル: SCP-2149-JP-1は、その収容の困難さと危険性から、可及的速やかに破壊されなければなりません。SCP-2149-JP-2はその時々で利用可能な財団のあらゆるリソースを投じ、絶えず捜索・確保されなければなりません(SSレギュラープロトコル)。SCP-2149-JP-2は、修復した[編集済み]大学の施設全体を用いた偽装サイトQ-999の地下1024mに建設され、内部が1Hmに保たれたチャンバーの中に設置された標準収容ロッカーに保管されなければなりません。取り出されることはもはやありません。このプロトコルは、SCP-2149-JPの大規模収容違反を阻止、鎮圧する目的でのみ、サイトQ-999上級職員によって一時的に解除できます。

一部の上級職員を除き、平時のサイトQ-999職員は可逆的かつ永続的な記憶処理を受け、ごく一般的な大学生、ないし大学教職員として振舞わなければなりません。上級職員の判断で、必要な能力を有する必要な数だけの職員が適宜、カバーストーリー「追試・ミーティング・飲み会」のいずれかに準じて呼び出され、講義棟206号室に偽装してある記憶補強チャンバーで記憶を取り戻し、収容の維持に努めます。

なお、SCP-2149-JP-3への対処については、SCP-2149-JP-Aへの対処を、SCP-2149-JP-4-1,2への対処については、SCP-2149-JP-B,Cへの対処を、それぞれ参照して下さい。

いずれの収容違反が発生した場合でも、本オブジェクトの収容を専門に担う機動部隊「し-999-1(翳なき知性)」、機動部隊「し-999-2(学問の自由)」が速やかに記憶を取り戻し、招集されるように設定されています。し-999-1は大学の全教員に、し-999-2はそれ以外の人員に、それぞれ偽装してあります。また、精神汚染や離反によりサイトに敵対した人員を終了するため、粛清部隊「いそしぎ」が展開されます。

収容違反の収拾が不可能と判断された場合、[編集済み]演習林に偽装したサイロからIUBMが発射され、熱核反ミーム・ミーム複合弾頭「αω-999」により、オブジェクトの弱体化を図ります。このプロセスにおいては、サイトQ-999を中心とした半径108km以内の全ての存在の完全なる終了と消去が許容されます。

以下よりオブジェクトの説明に続きます。オブジェクトの説明を閲覧した際は、必ず1回以上、宮入博士の訓示を参照の上、精読して下さい。

説明: SCP-2149-JPは、4種類の実体(SCP-2149-JP-1,2,3,4-1, 4-2)で構成されています。

SCP-2149-JP-1は、SCP-2149-JP-2の影響を受けた人物(SCP-2149-JP-3)を通じて、その人物が相互作用したことのあるアイデア空間に寄生する習性を持つ実体です。寄生する際、同実体はSCP-2149-JP-2を通じてSCP-2149-JP-3に後述する「存在しない記憶」を植えつけます。エージェント・田所の活躍(補遺██を参照)とSCP-2149-JP-3の研究により、実体は何らかの方法でワームホールを形成し、この宇宙から現実性を拡散させることでエネルギーを得る芋虫様の実体であることが示唆されています。その性質からZK-クラス世界終焉シナリオを高い確率で引き起こすことが予見されており、一刻も早い破壊が望まれています。

SCP-2149-JP-2は「ব娘婚姻譚」と背表紙に大書きされた、厚さ3cm、B5版の古い書籍です。2022年12月24日、[編集済み]大学で発生した大規模なミーム災害を財団が調査する過程で初めて発見、収容されました。異常なミーム災害特性を有していますが、閲覧者の理性的な思考能力を恒久的に破壊するものではありません。また、異常な破壊耐性を有しており、今まで行われた破壊、焼却の試みの全ては失敗しています。現在1300冊が収容されており、今後も増加することが予測されていることから、収容ロッカー群の増築が予定されています。

SCP-2149-JP-3となった人物は、その容姿、人格などにおいて曝露前と区別できません。しかし、SCP-2149-JP-2について言及する頻度が有意に増加します。SCP-2149-JP-3からSCP-2149-JP-2について聞かされた正常な人間はSCP-2149-JP-2を見たいという欲求を生じ、これを捜索するようになります。結果として、未発見のSCP-2149-JP-2に誘引され、SCP-2149-JP-3に転化するようです。

SCP-2149-JP-3は曝露前に比べて遥かに強靭なストレス耐性を獲得します。また、同実体を中心に現実性が吸引されており、周囲の現実性を著しく低下させます。この性質により、範囲こそ小規模なものの、強力な現実改変能力を行使することができます。ただし、本人に能力を行使した自覚はなく、またその能力を随意に用いることは不可能であるようです。SCP-2149-JP-3による無自覚かつ無意識的な現実改変の結果、その近傍にSCP-2149-JP-4-1が出現します。SCP-2149-JP-3は、SCP-2149-JP-4-1の性別について一様に女性であると主張し、SCP-2149-JP-4-1出現の遥か以前から「彼女」と関係を深めてきたと主張します。主張の内容に、曝露者の性別は一切関係が無いようです。主張の多くは、円満な夫婦の馴初めから結婚生活に至るまでの(極めて理想的な)ステレオタイプと高度な一致を見せます。

SCP-2149-JP-4-1は、ある程度の反ミーム性と高い身体能力をもつ未知の人型実体で、SCP-2149-JP-3に対する強い親愛の情を抱いているかのように振舞います。反ミーム性は、容貌が明瞭には認識できなくなる程度と弱く、光学的な観測が可能であり、体格はおおむね成人女性と同等であることが分かっています。その性格は温厚で、積極的に攻撃を仕掛けてくることはありません。しかし、SCP-2149-JP-3からの異常性除去を試みる何らかの干渉が行なわれると、極めて敵対的になり、これに抵抗します。この性質とSCP-2149-JP-4-1自体の高い戦闘能力から、SCP-2149-JP-3の異常性を除去する試みの全ては失敗してきました。

SCP-2149-JP-4-1の戦闘能力は強大で、こと脚力に関しては、その体格にもかかわらず、比較的貧弱な個体であっても50kNほどに達するものと推定されます。したがって、生身の人間がSCP-2149-JP-4-1の打撃、特に蹴りや体当りを受けることは、たとえ予定される戦闘強度に見当った防護装備を着用していたとしても、内臓破裂や脊椎、頭蓋骨粉砕骨折による即死につながるなど、致命的です。ただし、その圧倒的な比推力にもかかわらず、実体の走行速度は時速75km前後に収まっています。SCP-2149-JP-4-1は優れた身体能力以外にも個体ごとに多様かつ異常な能力を持ちうることに注意が必要です。その種類は確認されただけでも、ポケットディメンションの生成、ミーム災害、大規模かつ強力な自己検閲、現実改変、霊的実体や神格実体の召喚、平行世界の観測など多岐に渡ります。また、SCP-2149-JP-4-1は複数体出現することがあります。その場合、SCP-2149-JP-4-1は相互にある程度敵対的ですが、往々にして協調します。出現するSCP-2149-JP-4-1群の規模、能力を事前に推定することは、閲覧者に対する事前かつ入念なプロファイリングによってのみ、低確度で可能です。

SCP-2149-JP-4-1は、場合によってはSCP-2149-JP-4-2を伴なって出現します。SCP-2149-JP-4-2は、多くの場合、SCP-2149-JP-4-1の腕に抱かれた状態で出現する小さな人型実体です。SCP-2149-JP-3はこの実体を、自身とSCP-2149-JP-4-1の間に出来た娘だと認識します。インタビュー(削除済み)の結果を言葉通りに捉えるとすると「両親」のどちらにどれだけ似ているかは、SCP-2149-JP-3の自己肯定感に左右されるようです。

補遺██ 2022年12月24日のインシデントと同時刻、SCP-682が「これでようやく、解放される」と発声したことが記録されています。またSCP-049が以下の内容を英語で便箋に記し、生命活動を停止しました。自己終了したと考えられます。

もはや、悪疫を取り除くことに意味はない。
より恐しいものがやってきた。

補遺██ 2022年12月24日のインシデントを受け、[編集済み]大学へ調査に向かい、殉職したエージェント・田所による記録です。財団の収容チームによって回収された彼の端末に保存されていました。

ব術部(変換ミスか?クソが。何と書くつもりだったのかどうしても思い出せない)
の活動場所と思われるところについた。何か大型の哺乳類を飼育していた形跡があるが、
その名称と姿形は不明である。重大な認識災害によるものと、当初は疑っていた。
大型哺乳類の厩舎はもぬけの空になっていた。人気もない。
鎧や鞍などが無造作に散らばっているのみである。

状況証拠から推察するに、ここで行われていたのは、その大型動物への騎乗である。
現代文明に組み込まれていないことから恐らく廃れた移動方法だろう。
しかし、敢えてその手段を使う文化は残っている。
1大学の1サークルが活動内容としていても不自然ではないほどに。
恐らく自動車などに取って代わられる前は、人類の主要な移動手段であったものと考えられる。
その存在が概念もろとも消失した。影響が今現在に限定されていればいいが。
影響のさらなる調査のため、これから図書館に向かう。今回の事象がもし認識災害でなく、
進行中の過去改変だというなら、事態は相当深刻だ。

[データ破損]

幸い、図書館への侵入は簡単だった。自動書庫も生きてる。
人の声だ。それから足音がする。生存者だといいが

[データ破損]

[EOF]

付記: 以下は音声の書き起こしです。エージェントは当時、極度の恐慌状態、ないし錯乱状態であったと考えられ、発声は明瞭さを著しく欠いていました。そのため、財団の音声分析チームによる分析をもとに、以下は編集されています。

[雑音、おそらく嘔吐している]

[重い咳]


クソッタレ、芋虫が……

芋虫が俺を、俺の現実を、

[恐慌状態。意味を為していない叫び声]

風船に穴を開けるミテェに……

溶かされて、吸い出されている。

スクラントンのジジぃノ二の舞だ、クソがクソがクソガアアアアアアア

やつらの繭は、あるいは毒針は、俺達を絶えず付け狙っっていやがった。
最初からだ。頭の中を刳り貫いて、吩をつっこんでかきまぜながらジュルジュルと

[再度、嘔吐する]

[恐慌状態。意味を為していない叫び声]

なぜだマリオン、こんなときに、どうしてあんたがいない?
マリオン?誰 だ……

[恐慌状態。意味を為していない叫び声]

お・・さまが、最初に

本……体は・じゃねぇ。
蚕だ、蚕のほうだ

現実性を貪る蚕だったんだ、クソが

[再度、嘔吐する]

[恐慌状態。意味を為していない叫び声]

[データの著しい破損により、復元できない]

[EOF]

宮入博士の訓示

この報告書を精読した、賢明な学生であり、賢明な財団職員である諸君らにとって、このオブジェクトを放置した我々がどのような末路を辿るのかを想像することなど造作もないだろう。しかしながら、本オブジェクトの収容任務にあって、辛い現実を目の当たりにすることもあるかもしれない。憐れにもこの世界に見放された若者と、その両親を手にかけたときなどは覚悟が揺らぐこともあるだろう。そのとき、諸君らの賢明さと優しさ故にこそ、こうも思うかもしれない。
「我々のやっていることに、正義はあるのか」
と。確かに、このオブジェクトは曝露者に至上の幸福と、緩慢にして画一的かつ強制的だが尊厳ある死を与えることができる。我々が敵対しない限り、あらゆる苦しみから、我々を解き放ってくれる。
だが、そのために、一個の逞しい生命体であるホモ・サピエンスの前途と可能性を鏖殺することは、本当に許されるのか? 我々の命のその先にある、無数の命を鏖殺する罪の重さを、我々は今一度、思い出すべきだ。
諸君、未来の重さを、我々は忘れてはならないのだ。
たとえば絶望にうちひしがれようと、
まだ見ぬ無数の命を背負って立つ我々は、決して諦めてはならない。
たとえば艱難辛苦に身を投じようと、
我々を終わらせようとする全てに、何も奪わせてはならない。
それを、エージェント田所は身をもって示し、完遂した。
彼こそは、我々がその姿勢を見習い、勇姿を語りつぎ、
遺志を受けつがなければならない英雄である。
機動部隊「学問の自由・翳なき知性」が、
彼のような誇り高い職員の犠牲を無駄にしないためにこそ作られ、
力を磨いてきたことを、どうか忘れないで欲しい。
死者に報いねばならない。
怒らねばならない。
理不尽に
絶望に
断固、抗わねばならない。
故に、そして、だからこそ、
諸君、我々は戦わねばならない

> cat ourlasttask.prpt

全ての武装、防衛装置、ロックダウン、終了シーケンスを
任意のタイミングで使用することを許可する。

マリア・ジョーンズRAISA管理官、
オドンゴ・テジャニ倫理委員長、
両名は財団を、我々を裏切った。
奴等を信用するな。
ただ己のみを信じ、あらゆる犠牲を厭わず、
財団の理念を遂行せよ。
確保、収容、保護だ。

この命令は決して取り下げられない。

> aic boot coco-chan --prompt ourlasttask

coco.aicを起動しました。

> exit