SCP下書き「your tube」

SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス:Euclid→Keter

特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPは、5×5×5mの監視カメラを設置した部屋に収容してください。
その際、D-524685をSCP-XXX-JPの収容部屋に常駐させるようにしてください。
なお、SCP-XXX-JPの要求するものは、D-524685以外のいかなるものでも支給することは認められません。

説明:SCP-XXX-JPは、14歳の少女のように見えます。
身体的、精神的に一般の同年代の少女との差は無く、身体能力の多寡はあれど普通の人間と何ら変わりはありません。
SCP-XXX-JPはサイト■で食事をしていたD-524685の目の前に突如現れ、収容されました。
SCP-XXX-JPは、D-524685に対してのみ、その異常性を見せます。
D-524685が如何なる場所に居ようと、午前12時35分00秒になった瞬間にD-524685の周囲1m以内に出現し、「これは貴方のチューブでしょう?」とチューブを差し出し尋ねます。
D-524685が肯定、否定など、あらゆる返答をした場合でもSCP-XXX-JPは嬉々とした様子で元に居た場所へ戻ります。
SCP-XXX-JPの質問に対し肯定し、チューブを要求してもそれが渡されることはありません。いかなる返答、要求をしようとも、です。
その特異性のため、D-524685をSCP-XXX-JPの部屋に同伴させれば収容違反を起こすことはありません。

補遺1:SCP-XXX-JPが動画投稿サイトを通し、D-524685に質問を行う様子を公開していることが判明しました。
これらの動画は直ちに削除し、大規模なBクラス記憶処理を行いました。
その後、この事をSCP-XXX-JPに尋ねると、職員はとある紙を「あの人に渡して欲しいの」、と手渡されました。

「貴方へ

貴方は、私の差し出すモノに対して、あらゆる反応を取ってくれる。
私のだ、とか、違う、とか、挙句には君のものじゃないのか?、とか。
そうね、色んな反応をしてくれて、嬉しかった。
でも、それを僕にくれ、と言ってきた時だけは少し迷った。
だって、これは私のものじゃないから。
もし貴方が道に落ちているものを拾って、「これは貴方のものですか」と同じ人に何度も尋ねるとする。
それで、その人は何度もいろんな返事を返してきてて、絶対にその人のものじゃないってわかってる。
それなのに、貴方はそれをその人にあげる?

いいえ、そんなことはしないはず。
私も、それと一緒。
私が持ってるモノの持ち主は貴方じゃない。
それは、分かってる。
でも、貴方は分かってくれない。

それは、モノの持ち主が貴方じゃないこと。
これはさっきも言った。
でも、もう1つ分かってくれないこと。

私は貴方と一緒にいられるなら、どこに居ても構わない。
貴方が居てくれるなら、他には何もいらない。

でも、分かってる。
貴方は、無理矢理一緒に居るんだってこと。
だからね?

貴方を、ここに来たいって思わせようと思うの。

でも、その為にはモノが必要だった。

私ね?気づいたんだ。

この”管”は、貴方のものじゃない。
私のものでもない。
じゃあ、誰のものかって?
これはね、誰のものでもないの。

だから、私のモノにした。
これが私のモノになれば、私の思うままに使うことが出来るでしょう?

待ってて。
今、この”管”を使って、貴方にこっちを向かせてみせるから。
私のモノの力を使って、貴方を私のモノにしてみせるから。

だから、待っててね。」

追記:■■/■■/■■
SCP-XXX-JPは、D-524685以外の財団職員の元にも現れるようになりました。
その際にもD-524685に対してするものと同じ質問をしていましたが、D-524685の時とは違い肯定をすると対象の体内の全血液を、否定すると対象の気管支を、それ以外の返答をすると対象は死亡する様になりました。
現在財団は対策を考案中ですが、これといった成果はありません。

補遺2:SCP-XXX-JPに渡された”手紙”をD-524685に渡した際、D-524685は怯えた様子で「違う…………それは………それは俺の管なんだ………お前のじゃない……」と、喋っていたことが判明しました。
その後、D-524685は数時間後に呼吸困難を引き起こし死亡しました。
SCP-XXX-JPは更にその2時間後にそれを確認しました。

追記:■■/■/■■
D-524685が死亡した日以降、SCP-XXX-JPはその異常性を認めなくなりました。
しかし、現在SCP-XXX-JPのとD-524685の死骸の行方は分かっていません。

SCP-XXX-JP 「your tube」